第59話


機甲兵団ガイアセイバーズ基地、格納庫………

「よし、調整終了! 今日もバッチリだな」

整備を終えてコックピットから出てくる真名。

「じゃあ、皆。悪いけど、お先に失礼させてもらうよ」

「お疲れ様〜〜、龍宮さん」

「お疲れでござる、真名殿」

まだ調整中の仲間に挨拶をし、タラップで床に下りると、格納庫を後にする。











「あ! 龍宮さん!」

と、通路を少し移動すると、のどかが立っていた。

「宮崎? どうしたんだ?」

「あ、あの〜〜〜実は………」

のどかはポケットから4枚のチケットを取り出す。

「それって………この前、新しくオープンした遊園地『麻帆良ランド』のチケットじゃないか。どうしたんだ?」

「は、はい………ハルナがネギせんせーをデートに誘え、って渡してくれたんです。けど、手違いで4枚も取っちゃたみたいで………それに、いざ誘おうと思ったら、急に緊張してきちゃって………」

そう言うのどかの顔は、既に真っ赤だった。

「フフフ………相変わらず初々しいな、宮崎」

そんなのどかに思わず笑みを零す真名。

しかし………

「あの、それで………残りの2枚で龍宮さんも機龍先生を誘って一緒に行ってくれませんか?」

と言うのどかの台詞を聞いた途端、ボンッと音を立ててのどか以上に顔を真っ赤にすると、プシューーと湯気を立てて機能停止した。

30秒経過………

「龍宮さん?」

「………ハッ!! そ、そそそそれはつまり、アアアアレか!! 俗に言う、ダブルデデデデデ、デェトというヤツか!?」

普段の冷静沈着な真名からは想像も出来ないテンパりぶりを見せる。

「お、落ち着いてください、龍宮さん! そういう時は深呼吸して」

「よ、よし、分かった! スーーーー………ハーーーー………スーーーー………ハーーーー………フゥ」

深呼吸して何とか落ち着きを取り戻す。

しかし、まだ顔は若干赤かった。

「そ、それで、どうして私と機龍なんだ?」

「え〜と、その………龍宮さん、機龍先生のことが好きなんですよね?」

「ま、まあな………」

「その………私も先生に恋してる身だから、龍宮さんにも頑張って欲しいなと思って………」

「み、宮崎………」

2人はしばらく明後日の方向を向いて真っ赤になっていたが、やがて互いに顔を見合うと、決意したように歩き出した。











トレーニングルーム………

スパーリングエリアで機龍とネギが互いに(ネギ・ドラ○ンボールの、機龍・せ○た三四郎の)道着姿で、実戦的組み手を行なっていた。

「流星○ィィィィィック!!」

帰ってきたウルト○マンの必殺技『流星○ック』を機龍に見舞うネギ。

「甘い!!」

しかし、機龍は難なく受け流すと、ネギの道着の襟を取る。

「うわっ!!」

「うおおぉぉぉーーーーーーっ!! 大・雪・山、お○ーーーーーーし!!」

そのまま回転して、上に投げ飛ばす。

「うわぁぁぁーーーーーーーっ!!」

ネギは山形の軌道を描くと、床に落ちた。

「あべっ!?」

「どうした、ネギ!? こんなものじゃないだろ!!」

尚も構えを取りながら、ネギに向かって言う機龍。

「勿論!! まだまだです!!」

バッと起き上がり、機龍に組みかかっていくネギ。

「機龍」

「ネギせんせー」

と、そこで、スパーリングエリアの扉が開き、真名とのどかが姿を見せた。

「ん? 真名か」

「のどかさん、どうしかしましたか?」

2人の姿を確認すると組み手を中断する機龍とネギ。

「その、あの、何だ………」

「先生達、『麻帆良ランド』って知ってますか?」

やや頬を染めながら、しどろもどろといった感じに話し出す真名とのどか。

「ああ、あの新しくオープンした遊園地ですね」

「麻帆良の地区情報は、学園長経由で市長から伝えられてくるからな、勿論知ってるぞ」

それを特に気にした様子もなく答えるネギと機龍。

「えっと………」

「その………」

のどかと真名は、お互いの顔を見合い頷くと、機龍とネギに向き直って言った。

「「よかったら、今度の休みに一緒に行かないか(行きませんか)?」」

言ってからさらに顔を赤くする2人。

(キャアーーーーッ!! 言っちゃった!!)

(どうなる!? どうなる!?)

などというなのどかと真名の心境も知らず、ネギと機龍は話し合う。

「どうします? 機龍さん」

「本来なら、我々にはそういうことをしている時間も惜しいが………折角誘ってくれたというのに断るのは、気が引けるからな」

「じゃあ………」

機龍はコクリと頷いた。

「「その誘い、受けさせてもらうよ(もらいます)」」

「「ホントッ!!」」

見事にシンクロして聞き返す真名とのどか。

「ハイ、折角のお誘いですから」

「じゃあ、今度の休みに現地集合ってことでいいかな?」

「あ、ああ、それでいい」

「じゃ、じゃあコレ。先生達の分のチケットです」

のどかから差し出されたチケットを受け取るネギと機龍。

「そ、それじゃ、当日を楽しみにしてるよ」

「ああ、俺もな」

「ネ、ネギせんせー、当日に………」

「はい、また当日にお会いしましょう」

2人の笑顔に見送られ、真名とのどかはトレーニングルームを後にした。

(キャアーーーーッ!! 誘っちゃった!! どーしよーー!!)

(や、やった!! 遂にやってしまった!! ま、待っていろ、機龍!! 今度がお前の最後に日だ!!(爆))

2人はこの日から、眠れぬ夜を過ごしたそうだ………











そして、日はあっという間にダブルデート当日………

麻帆良ランド入り口にて、めかし込んで相手を待つ真名とのどか。

途中、何人かがナンパしてきたが、軽くあしらった。

そして、約束の時間の少し前になると、機龍とネギが現れた。

何故か格好は、機龍・イ○ロー、ネギ・ジ○ーのキ○イダー兄弟(原作漫画版)だった。(流石にトランペットとギターは持っていなかったが)

「おはよう!」

「お待たせしてすみません」

「い、いえ、私達も今来たところで………」

「あ、ああ………」

やや緊張気味の真名とのどかに比べて、機龍とネギは格好以外至って普通だった。

「じゃ、行くか」

4人はランドへと入っていった。

ゴーカートで競争したり、ジェットコースターでお約束に絶叫したり(途中のどかが気絶したのでネギが介抱した)、コーヒーカップで限界に挑戦したり、オバケ屋敷で悲鳴を挙げたり(いきなり後ろに現れたオバケに真名が思わず発砲してしまい、機龍が従業員に平謝りした)した。

そんなこんなしているうちに昼となり、4人は園内の店で昼食を取っていた。

「いや〜〜、偶にはこういう所に来るのもいいもんだな」

「ああ、そうだろう」

「今日はホント、誘ってくれてありがとうございます」

「いえ、どういたしまして………」

遊んでいるうちに緊張が解れたのか、4人は他愛もない会話をしながら食事を進める。

「さて、午後からは何で遊ぶか?」

と、機龍が言った時、

[ピンポンパンポ〜〜〜ン! 本日も麻帆良ランドに追いでいただき、誠にありがとうございます]

園内放送が鳴り響いたので、何事かと耳を傾けてみる。

[本日来園のお客様へ、サプライズイベントのお知らせをいたします]

「サプライズイベント?」

「な、何でしょう?」

予定外の事態に首を傾げる真名とのどか。

[本日午後1時より、園内特設ステージにて『特撮ヒーロー大集合!! 夢のスーパーヒーロー大作戦!!』を開催いたします]

「「何〜〜〜〜〜っ!!」」

途端に声を挙げて立ち上がる機龍とネギ。

他の客が、何事かと注目する。

「あ、いや………ゴホン、ゴホン!」

「はうう〜〜………スイマセン………」

咳払いする機龍と縮こまるネギ。

真名とのどかは一瞬顔を見合わせたが、やがて2人に言った。

「「見に行くか(行きます)?」」

「「…………」」

機龍とネギは無言で首を縦に振った。











麻帆良ランド特設ステージ………

「「「「「我等!! スーパーヒーロー!!」」」」」

ヒーロー達の台詞と共に、バックで色取り取りの爆煙が上がる。

「「おお〜〜〜っ!!」」

それを見て、歓声を挙げる機龍とネギ。

「機龍は知っていたが、ネギ先生までこういうのが好きだったとは………」

「影響されたんでしょうか………」

そんな2人を少し呆れたように見る真名とのどか。

「よし! そこだ!! 行け! リュ○ケンドー!!」

「メ○ルダーも頑張れ〜〜〜〜っ!!」

しかし、子供のように(片方は本当に子供だが………)必死になってヒーローに声援を送る2人を見ていたら、段々と微笑ましく思えてしまうのだった。

ステージ上では、デ○ジマン、仮面ラ○ダーカブト、ジャ○ピオン、ジャ○ティライザー、ウルト○マンティガなどなど………懐かしいヒーローから最新ヒーロー達が立ち回っていた。











[ただいまから10分間の休憩に入ります。後半の部はそれからのスタートとなります]

前半の部が終わり、休憩を挟んで後半の部の上演となる。

「よし、今の内に用を済ましておこう」

「あ、僕も!」

休憩の間に用を足しておこうと機龍とネギが席を立った。

「やれやれ………子供だなホントに」

「でも、何だか微笑ましかったですね」

「そうだな………」

と、真名とのどかが話していると、不意に歓声が挙がった。

「ん?」

「何でしょう?」

見ると、ザコ戦闘員風のコスチュームを着て、機関銃を持った連中が客席から多数現れ、会場を占拠するように展開し始めた。

「ショーの続きが始まったんでしょうか?」

「早すぎないか? まだ休憩に入ってから5分も経ってないぞ」

2人は不審に思ったが、他の観客は完全にショーの続きだと思い込んでいる。

そして、ステージ上にリーダー格風の戦闘員が現れると、手に持っていたリモコンのような物のスイッチを入れた。

すると!!

突然、会場への出入り口が爆発し、崩れ落ちた!!

演出ではない………

本当に爆発して崩れ去ったのである。

その時、観客達は理解した。

これはショーの続きではなく、本当のテロだということを………

「うわぁぁぁーーーーーっ!!」

「キャアァァァーーーーーっ!!」

「静かにしろ!!」

戦闘員達が空に向けて機関銃を撃ち、騒ぎ出した観客を恐怖で黙らせる。

「諸君!! 我々は俗に言うテロリストだ!! 我々はこの都市の責任者にとある要求がある!! それを通すために、諸君等には人質となってもらう!! 尚、抵抗した場合、命の保障はしない!!」

ステージ上に立ったリーダー格の戦闘員が高らかに宣言した。

観客達は恐怖に震える。

(テロだと!! 何でこんなところで!!)

(はうぅぅぅ〜〜〜〜!! ネギ先生!!)










一方、機龍とネギは………

「あべしっ!!」

「ひでぶっ!!」

断末魔と共に倒れる戦闘員2人。

「何者だ? コイツ等?」

「少なくとも、真っ当な人間とは言い難いですね………」

トイレを調べに来た戦闘員2人を軽く返り討ちにし、武器を奪って縛り上げると個室の方へ押し込んだ。

「兎に角、観客席の様子を確認しないと………ステージ裏から廻り込みましょう」

「了解!」

2人は他の戦闘員に見つからないようにステージ裏へと移動する。

そして、隙間から観客席の様子を窺う。

「ステージ上にリーダー格のヤツが1人………」

「観客席を占拠している戦闘員が、1………2………3………10人ほどですね」

冷静に状況を分析する2人。

「機龍さん、こちらの武器は?」

「遊びに行くのには無粋だと思って置いてきてしまった………さっき奪った機関銃が2丁だけだ。ネギくんの方こそ、杖は?」

「僕も持ってると目立つんで置いてきちゃいました………けど、マスターから貰った指輪型の魔法発動体がありますから魔法は使えます………でも、こう人目があっては………」

「う〜〜〜ん、あの程度の奴等、素手でも十分倒せるが、下手に動くと後の処理が面倒だ………何とか俺達の正体を知られないで奴等を鎮圧する方法がないものか?………」

「カモくんが役に立つって言って『赤いあめ玉・青いあめ玉・年齢詐称薬』を持たせてくれたけど………これじゃ、年齢は誤魔化せても、姿は隠せませんし………」

頭を捻る機龍とネギ。

「ん?」

と、ここで機龍が自分達がいる場所の近くに扉があるのに気づく。

「この部屋は?」

何か役に立つ物がないかと、扉を開けてみる機龍。

「!! これは………使える」

そして、中にあった物を見て、救出作戦を思いつくのだった。











その頃、観客席の真名とのどかは………

(くっ!! こう人目が多くては迂闊に動けないな………)

真名は状況の打開策を考えるが、人目と敵の人数の多さに良い策が浮かばずにいた。

そんな真名に、怯えてしがみ付くのどか。

(ま、真名さ〜〜ん、私達、どうなっちゃうんですか〜〜〜)

戦闘班ではないのどかにはこういう空気は耐え切らないようだ。

身体がガクガクと震えている。

(大丈夫だ、心配ない! 多分、機龍とネギ先生がどうにかしてくれる)

(ネ、ネギせんせー………)

この場にいない思い人に望みを託す2人。

と、その時!!

ステージのセットからスモークが噴出される。

「!! 何だ!?」

「!?」

何事かと思ったテロリスト達がステージ上に集まり、観客達の視線もそこに集まる。

そして………

「ハッハハハハ!! お前達の悪事もそこまでだ!!」

何処からともなく声が響く。

「誰だ!?」

慌てて周りを見渡すテロリスト達。

「この声は………機龍!?」

真名は声の主が機龍だと見抜いた。

「ボス!! あそこに!!」

戦闘員の1人が、セット上のスモークの中に人影を発見する。

「何者だ、貴様!!」

やがて、スモークが晴れて、人影の正体が明らかになる。

「「へっ!?」」

「「「「「なっ!?」」」」」

「「「「「「「…………」」」」」」」

それを見て呆然となる真名とのどかに、驚きを示すテロリスト達。

観客も声が出ないでいる。

何故ならば、現れたのは………

黒いジャージのような側面に2本の白いラインが入った身体………

銀色のブーツとグローブ………

鍛え抜かれた筋肉のような緑色の胸部プロテクター………

腰に巻かれたバックルに風車のような飾りが付けられたベルト………

バッタのような触覚と大顎、赤い複眼で緑色の仮面のような顔………

そして、風にはためく真紅のマフラー………

そう!!

レジェンド・オブ・ヒーロー!!

我等が仮面ラ○ダー新1号だった!!

機龍が発見した部屋にあったのは、ヒーロー達の衣装だったのだ。

「テロリスト共、掛かって来い!! 仮面ラ○ダーが相手だ!!」

「ええい!! あのバカを殺せ!!」

機関銃を一斉に向けるテロリスト達。

「トオオォォ!!」

しかし、1号は跳躍すると、テロリスト達の中心に降り立つ。

「「「「なっ!?」」」」

「ラ○ダァァァーーーチョォォォップ!!」

「ごはっ!!」

手近な戦闘員1人をラ○ダーチョップで気絶させる。

「テメェ!!」

「ラ○ダーァァァーーーパァァァンチ!!」

「ぐはっ!!」

殴り掛かってきた戦闘員をラ○ダーパンチで倒す。

「撃て!! 撃て!!」

接近戦は不利とみた戦闘員達は機関銃を発射する。

「トオオォォ!!」

しかし、1号は真上に跳躍してかわす。

「ラ○ダーァァァーーーキィィィック!!」

「げばっ!!」

そして、ラ○ダーキックでまた1人、戦闘員を倒す。

「コノヤローーーッ!!」

「うろたえるな!! 相手は所詮1人だ!!」

と、リーダー格の戦闘員が言った時………

「エ○クトロファイヤーーーー!!」

「「「ギャアァァァーーーーーッ!!」」」

突如、地面に電流が走り、戦闘員3人を痺れさせて気絶させた。

「今度は何だ!?」

「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ!!」

台詞と共に、ステージ脇から登場したのは………

黒い身体に赤いライン………

白いブーツとグローブ………

胸部に黒くSと書かれた赤いプロテクター………

*のような形に電飾がいくつも埋め込まれたバックルの付いたベルト………

緑色の大きな複眼とカブトムシのような角のついた仮面のような顔………

そう、それは!!

「聞け! 悪人ども!! 俺は正義の戦士、仮面ラ○ダーストロンガー!!」

仮面ラ○ダー7号、ストロンガーだった。

「あ、あの声は、ネギ先生? 何やってるんだ? 先生まで………」

呆れ気味になる真名。

しかし………

「ネギせんせー………カッコイイ………」

のどかの方は、そんなネギに熱っぽい視線を送るのだった。

(うう〜〜〜………『赤いあめ玉・青いあめ玉・年齢詐称薬』で体格を合わせて着てみたけど、やっぱり無理があるような気がする………この作戦………)

などと内心思いながら、電気技(魔法)で次々と戦闘員を倒していく仮面ラ○ダーストロンガー。

「電パンチ!!」

「シビレバビレブ〜〜〜!!」

「電キック!!」

「ビリビリビリ〜〜〜!!」

あっという間に、テロリストはリーダー格の戦闘員1人となる。

「テ、テメェ等、一体何々だ!!」

「何って、なあ」

「あ、ああ、そうだな」

1号とストロンガーはリーダー格の戦闘員の戦闘員の正面に立つ。

「「トオオォォ!!」」

そして、2人同時に飛び上がる。

「「仮面ラ○ダーだ!!」」

「うおぉぉぉーーーーっ!?」

「「ラ○ダーァァァーーーダブルキィィィック!!」」

「ごへっ!!」

トドメのラ○ダーダブルキックが決まり、倒れるリーダー格の戦闘員。

途端に観客から歓声が挙がった。

1号とストロンガーは決めポーズをとって返礼すると、ステージ裏へと消えていった。











その後、駆けつけた警察の職質をガイアセイバーズ権限で回避し、4人は帰路に着いていた。

「いや〜〜、一時はどうなるかと思ったが、まさか仮面ラ○ダーが現れるなんてな」

「………どう見てもお前だろ、アレ」

おどけて言う機龍に、ツッコミを入れる真名。

「のどかさん、大丈夫でしたか?」

「はい。ネギ先生………いえ、仮面ラ○ダーの御蔭です」

のどかを気遣うネギと、話を合わせて返すのどか。

「しかし、折角誘ってくれたのにとんだことになってしまって、すまなかったな」

「スミマセン………」

「いや、気にするな」

「そうですよ、先生達が気にすることじゃありませんよ」

と、そこで、のどかはネギの手を取った。

「あ………のどかさん?」

「さ、帰りましょう。ネギせんせー」

「………ハイ」

お互いに笑顔で手を繋ぎながら、機龍と真名の少し前を歩くネギとのどか。

「青春だね〜〜………ん?」

機龍がそう呟いた時、左腕に重みを感じたので見てみると、真名がしがみ付いていた。

「機龍………」

「何だ、真名。疲れたのか?」

「お、お前ってヤツは………ハァ〜」

「??」

わけが分からないという顔になる機龍に、やきもきする真名。

「まあいい………帰る間こうさせてもらうぞ」

「ああ、別に良いよ」

しかしながら、離れはせず、2人はそのまま帰路を歩くのだった。










翌日の朝刊の1面にはこう書かれていた。

『テロリスト鎮圧!! 仮面ラ○ダー現る!?』

これを見た3−A生徒とガイアセイバーズメンバーが話題にしているのを、4人は心の中で苦笑して見ているのだった。










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