3の467文庫
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言葉攻め型素直クール

「巧のココ、こんなにガチガチになってる」
「う、くっ……」
 巧(たくみ)と呼ばれた青年の上に、馬乗りになった少女がひとり。
 二人とも一糸纏わぬ姿で、ベッドで絡み合っている。
 青年の方は両手と両足をベッドの端に縛り付けられて身体の自由を奪われ、少女の方は、青年の太ももあたりに腰を落とし、熱っぽい視線を彼に向けている。
 青年に比べると、少女の身体はひどく小柄だ。傍目には歳の離れた兄妹のように見える。
 やや長めの漆黒の髪の毛を背中に流し、同じ色の瞳を僅かに潤ませ、半開きになった桜色の唇からは熱い吐息が漏れる。
 凹凸が少なく、折れそうなくらいほっそりとした身体は、透けるようなミルク色。若干汗ばんだ肌が、しっとりとした質感を感じさせ、痩せているのにどこまでも柔らかそうな印象を与える。

 彼女は小さな手で彼の下半身を撫で回し、口元に薄くいたずらっぽい笑みを浮かべて妖しく囁く。
「すごいイヤらしい。熱くて、硬くて」
「千紘っ…やめ…うぅ!」
 巧は自由を封じられた身体をねじり、必死に彼女の手から逃げようともがく。
 しかし、千紘(ちひろ)と呼ばれた少女はいたずらっぽい笑みを浮かべたまま、更に彼を追い詰める。
「そんなこと言っても、巧のココはやめてって言って無いよ?」
「ぅあッ!」
 いきり立ったペニスの雁首あたりを指でくりくりといじられ、巧は思わず声を上げてしまう。
「こんなに大きくしてるって事は、気持ちいいんだよね?」
 雁首を人指し指と中指で挟むようにして撫で、千紘がうっとりとした様子で囁く。
「すごい硬い。木の棒みたい」
「くッ…う」
 白魚のような指で敏感な所をいじられ、巧の腰が跳ねる。己の意志とは無関係に陰茎がビクビクと震え、快感の度合いを彼女に伝えてしまう。
 そんな彼の様子に千紘は満足したように微笑み、独りごちるかのように呟く。
「イヤらしい形だよね、ペニスって。こんな、肉で出来た銛みたいな形して」
 一旦言葉を切り、千紘は巧を真直ぐ見つめながら続ける。
「この肉銛を子宮まで突き挿して精液を出すなんて、本当、精液注入棒だね」
「んなっ……」
 あまりの表現に、巧は呆然と千紘を見上げる。二人の目が合うと、それを待っていたかのように千紘が口を開いた。
「その精液注入棒を、こんなに硬くしてるってことは、私に精液を注入したいってことだよね?」
「……ッ!」
 その言葉に、巧は思わず目を逸らした。
「私のナカに精液を注いで、私を孕ませたいってことだよね? ね、巧?」
 巧はもはや言葉が出ない。
 千紘は相変らずいたずらっぽい微笑みを浮かべたままだが、息が徐々に荒くなり、巧の太ももに乗せた腰が、時折身震いするのように震えている。
 巧は顔を逸らしたまま、己の太ももが熱い液体で濡らされていくのを感じ、彼女が我慢の限界に来ていることを予感した。
「ペニスを硬くして、生殖行動の準備を完了させてるなんて、私に対して性的に興奮して、私と生殖行動をしたいってことだよね? 私と子作りしたいってことだよね?」
 どんどん過激さを増していく千紘の言葉に、巧はもう何と答えていいか分からず、ただただそっぽを向いて恥ずかしさに耐えることしか出来ない。
 はあはあと荒い息が聞こえる。それが千紘の息なのか、それとも自分の息なのか、巧にはもう分からなくなっていた。

「ね、巧。見て?」
 巧の太ももから糸を引いて、千紘の腰が上がる。
「私のココ、何もして無いのにこんなになっちゃった」
 言いながら、千紘はほっそりとした腰を卑猥に前に突き出し、愛液でびしょ濡れになった秘所を巧に見せつける。
 ぬかるんで、トロトロに溶けたそこは、止めど無く愛液を吐き出し、新たな糸を巧との間に引く。
「私のココも、巧と同じように準備完了だよ?」
「千紘……ッ」
 蕩けた表情で微笑みかける千紘に、巧が震える。既に限界まで張り詰めているはずの己のものが、更に大きくなるのを感じた。
「巧。子作り、しよ?」
 千紘が潤んだ瞳で真直ぐ巧を見つめ、情欲に染まった笑みを浮かべて腰を落とす。
「…んっ、はっ」
 巧の剛直が、驚くほどスムーズに千紘のナカに飲み込まれて行く。サイズ的にはひどくきついはずなのに、内ももまで濡らした千紘の愛液が豊富な潤滑油となって、いきり立った肉棒を飲み込んで行く。
「あッ…んぅ…。入ったよ、巧」
 1/3ほど残しているが、巧のペニスは千紘の膣内を埋め尽くしていた。先端に抵抗を感じ、それ以上入らないことを巧に伝えてくる。
 火傷しそうなほど熱い膣内は、時折キュッキュと締まり、巧の肉棒に刺激を与える。
まだ全然動いていないのに、散々焦らされたのもあって、巧は早くも射精感が込み上げて来るのを感じていた。
「動くね? んッ…」
 そんな巧を知ってか知らずか、千紘が腰を振り出す。小さな手を巧の胸板に置いて、千紘が小刻みに腰を揺さぶる。
「くぁッ…」
「あああ…っ。きもちぃい…」
 奥歯を噛み締めて射精を堪える巧の上で、千紘が歓喜の声をあげる。
「ああっ…いいよぅ…。奥すごい」
 蕩けた表情で、小さな身体が震える。信じられないくらい硬くなった肉棒が膣内を擦り、千紘の腰が快楽に溶けて行く。
「あっ、はっ、ん! ああ…きもちいっ!」
 愉悦の声を上げ、小さな身体が跳ねる。小刻みだった腰の動きは、今や前後に大きくスライドするような動きに変わり、ぐちゅぐちゅと結合部から卑猥な音が響く。
「ふあっ…、あッ…きもちいいぃ。腰溶けちゃう…」
 瞳を潤ませ、半開き口から熱い吐息と共に涎をたらしながら「気持ちいい気持ちいい」と千紘が連呼する。
「千紘ッ出るッ…」
「だめっ、まだだめぇ!」
 トロトロに溶けた膣内を散々出入りしたペニスは、もう限界だったが、千紘がかぶりを振って制止する。
「私もッ、もう少しだからぁ!」
 言いながら、千紘がより激しく腰を振り始めた。
「あッ! あーッ! おく、突いてッ、きもちぃッ」
 亀頭に子宮口を押し付けるような動きで、千紘が腰を振る。
「んッ! ああッ! そこっ、そこイイッ!」
 ぐりんぐりんとねじるような動きを加え、より強い刺激を求めて貪欲に快楽を貪る千紘に巧のペニスがより一層硬度を増していく。
「こし、おくッ、きもちぃッ! あああッ! ああーーッ!」
 頭の中が情欲一色に染まり、千紘はもう、巧のペニスで快感を高めて行くことしか考えられない。
 腰の動きが跳ねるような動作になり、お互いの腰がぶつかって、ぱちゅぱちゅと溢れた愛液が飛沫を飛ばす。
「あッ、あーッ! あーッ! きもちぃよぉッ、あッ、ああああッ!」
 1/3ほど残していたはずの肉棒が、今や完全に千紘のナカに入っている。その分、激しく子宮を揺さぶられ、千紘が強すぎる刺激に悶える。
「あああッ! ひぁあッ! おくッ、すごいよぅ! ああーッ!」
 髪を振り乱し、がくがくがくがくと一心不乱に腰を打ち付け、千紘は快感を貪る。
 子宮口をこじ開けられそうな勢いで肉棒に突かれ、頭がどうにかなってしまいそうだった。
「あッ! ふあああッ! イ、イキそ! イキそ!」
 喉の奥まで響くくらい子宮を突かれ、どろどろに溶けた腰の奥から一際大きな快感が千紘を駆け抜ける。
「イクッ! イクッ! ああああイクぅッ!」
「駄目だッ! 出るよッ……! ぅぅううッ!」
 限界まで溜め込んだ精液が、子宮にぶちまけられるのと同時、
「あッ! ああああああーーーーッ!!」
 千紘が絶頂に達して仰け反った。
 ぎゅうぎゅう締め付ける膣壁に反発するかのように、巧のペニスがビクビクと跳ね回り次々と灼熱の弾丸を子宮口に浴びせ続ける。
「ああッ! 精液きもちいいッ! またイク! 精液でイクぅぅ!!」
 待ち望んだ精液の注入に、千紘は快楽の連鎖を起こして再び登りつめてしまう。
「──ッ! ──ッ! ──ッ!」
 激し過ぎる快感に、千紘は声も無く仰け反る。彼女の小さな身体の中を、快感が逃げ場を求めるように駆け巡り、神経を快楽一色で塗りつぶしていく。
 四肢がバラバラになりそうなほど強いオルガスムスに、身体の自由が利かずにビクビクと痙攣したかのように震わし、耐える。
「……あッ! はあッ……!」
 永遠とも思える性感の津波が過ぎ、千紘は小さな身体を彼に預け、意識を手放した。

 * * * * *

「あー、これはやばいな。今度から無しね」
 巧がベッドに腰掛けながら、独り言のように呟いた。
「私は気持ちよかったよ?」
 背後からかけられた満足げな声に、巧は苦笑して振り返る。
「いや、俺もまあ気持ちよかったけどさ、もうこれは無しね?」
「なんで? 気持ちよかったならいいじゃない」
 千紘は未だ全裸で寝転んだまま、不思議そうに首を傾げる。
「それに、ちょっと言葉攻めしてみてくれって言ったの、巧のほうじゃない」
 エッチがマンネリ化してきたから、ちょっと変わったプレイをしてみないか? と提案したのは巧の方だった。
 それを指摘され、巧はバツが悪そうに頭を掻く。
「まあそうなんだけどさ…」
「私なんて、気持ちよすぎてまだ腰が立たないのに」
 千紘がうつ伏せになったまま、楽しげにぷらぷらと足を揺らす。
「明日、仕事休みで良かった。こんなに激しくされたら、仕事どころじゃなくなるし」
「まあ、満足してもらえたようで、なりよりだ」
 気恥ずかしくなって、巧は思わず顔を背けた。
 実の所、気持ちよすぎてクセになりそうだからもう止めておこうと思っているのだが、彼女には口が裂けても言ってはならない。
 あの小さな身体のどこに詰まっているのかと思うほど、彼女の性欲は旺盛だ。そんなことを言ったら、文字通り枯れるまで付き合わされる。だから、
「とにかく、もうこのプレイは無し。やっぱり普通が一番だよな」
 などと言ってみる。が、
「じゃあ、普通でもう1回だね?」
「おわっ!?」
 いつの間に復活したのか、千紘が後ろから覆い被さってくる。しかも、
「あっ! お前! ちょ、待て!」
 慌てて振りほどこうとするが、時既に遅し。巧の両手が後ろ手に縛られていた。
「巧は嘘をつく時、いつも目を左に逸らすから、バレバレだよ?」
 くすくすと微笑みながら、千紘が覗き込むように首を傾げる。
「いつもより全然大きかったし、精液だっていつもより多かったし、巧もこのプレイ良かったんでしょ?」
「そ、そんなことはない。だからほどきなさい」
「ほら、また目を逸らした。ね、巧。もう一回しよ?」
「いや、ちょ」
「もう硬くなってきてる。興奮してるんでしょ? ね?」
 熱に浮かされたように迫る千紘に、「もう言葉攻め始まってる?」と聞こうとした時、その口を塞がれて押し倒された。

終わり






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