「う…ぅ…」 「そんな顔するなよ…」 シーツを顔の半分まで引き上げる。 身体に触れさせないかのように、シーツで身体を包んで、上に乗りあがっているアスランとの壁を作った。…薄布一枚だけど。なんて頼りないボーダーライン。 そんな俺を見て、アスランは呆れ顔。 「お前、今から俺達が何をしようとしてるのか判ってるのか」 「せ、せっくす…」 「判ってるじゃないか」 そうセックスするのだ。 アスランとセックス。 それでもって、これが二度目。 でも、俺はその二度目のせいで、こわくてこわくて、そりゃもう逃げたくてしょうがなかった。 その理由はただひとつ。 一度目が、トラウマになるぐらいに痛くて恥ずかしくて苦しかったからだ。 「おれ、やっとお尻の違和感なくなったばっかなのに…」 「別に傷がついたわけじゃないだろ」 「あそこにモノが入るのはやだ…」 「…モノって…お前」 アスランが、確実に呆れて、はぁ、と息を吐いた。 判ってますよ!ばかな事言っているって! でも、一度目があまりにもしんどかったのは、アンタのせいですからね! 夢みちゃったんだ。 セックス。アスランとセックス。 俺だってアスランのことは好きだったから、そういうのをするのはやっぱり嬉しくて。けど前知識なんにもなくやるのはマジやばかった。 だってさ、お尻の穴使うっていうのは判ってたけど、それがあんなに恥ずかしくて痛い事だって想像してなかったんだ!ああ、思い出したら尻がむずむずしてきた…。ああああ。 それでも今二度目をやろうとしているのは、…その。そういう流れになっちゃったからで。 キスしている間、ここで終んないなぁ…って思ってたけど、終らなかった。やっぱりそうだよな。ヤるよな。 アスランは、俺の上から退こうとしない。…ああ、やるの。ねえやっぱりやるんですか。…うーうー 「…やりたくないのか?」 「…や、やりたくなくはなくない…」 「???何語だそれは」 理解出来ないアスランが、眉間にきゅーっと皺を寄せた。だってさぁ…だってさ…だってだってだって… 「覚悟を決めろよ」 「だったらアンタが受けろよ!!」 「…却下だ」 「なんで!」 「お前が俺に突っ込んだら、確実に俺の尻が壊れるだろ」 「…なんだよそれっ」 俺だって男なんだぞ!アンタとこういう関係にならなきゃ、フツーだったら、突っ込んでる側なんだぞ。なのになんで駄目なんだ。 確かに、お尻でやるのが大変だって事は知ってるけど。 …出来るかって言われたら、なんか出来そうにもないけど。 あー。つまりそうか。俺が受け入れろって事ですね。判りましたよ!くそ! 「でも怖い!!」 「怖くない」 「…怖いんだってッ!!またあんなに痛かったらどうすんだよ!!」 ついに本音を言ってしまった。 だって、痛いのやだ。怖いのもやだ。 相手はアスランだけど。信用してるけど。 でもあの孔ってさ、本来は使うべき穴じゃないんだからそりゃ無理があるに決まってる。 「あの逆流する感じがヤなんですよ…」 「そう言われてもな」 アスランは、ふう、とため息を吐いた。 「なら、やめるか、シン」 「う…」 やだ。やめるのは、やだ。 だってやめたら、この人との距離があきそうなんだもん。やだ。やだ。 「じゃあ覚悟しろよ」 「…い、痛くしないで欲しいんですけど…」 「しないよ。ほら、シーツよこせ」 「…うう…」 ああ、駄目だ。俺の負け。 うじうじしてると、アスランは強引にシーツを剥いだ。その下にあったのは俺の裸。…ああ恥ずかしい。 そんなこんなで、ついに俺とアスランの二度目がはじまった。 確かにアスランは、優しくすると言ったとおりに、とてつもなくやさしーい手つきで色々触れてきた。 首筋もほっぺたも、髪も。 それから内腿とか股間とかそりゃもう色々舐められた。 声が上がる。鳥肌も立つ。身体から力が抜けた。 だって身体中、アスランでいっぱいになっちゃって。俺やっぱりこのひと好き。 けど、そんな穏やかな時間も長くは続かなかった。 痛くないようにするからって言われて、四つんばいになった。一番楽な方法なんだってさ。 で、アスランに尻むけて。 …もうそれがすごく恥ずかしくてたまらないんだけど! その穴をどれだけ時間かけるんだよってぐらいに時間をかけて、指とかなんか良くわかんないけど沢山入れられて、俺もうどろどろで。 俺が、もうやだ、もう入れて、って叫ぶまで、アスランはずっとじわじわ指で遊んでた。 いざ、入れるって時には、こっちはもう脳みそまでとろけそうになってて、指入れられてた穴なんて、感覚が麻痺しちゃったのかと思うぐらい、トロトロで。 「いいな、シン」 「…あ…ぅ、…」 「息吐けよ…」 「…ふ、…ぅ、…はっ…」 アスランの言葉だけが、頭の奥にふぁんふぁん木霊するみたいに聞こえる。 すー…はぁあああ…。 大きく吐いたら、アスランが一気に入って来た。 ズン!ってくるぐらいに大きいの。 お尻の穴がいっぱいになる。 アスランのはとても大きくなっていて、だから穴はすげー広がるしかなくて、ああ、絶対痛い…!って思ってたのに。 「…大丈夫か、シン」 言われて、でも俺はどうしようもなくて、もう頭の中パニックで、思わず口を、手で押さえて、首をふるふる振った。 「大丈夫じゃないのか?抜くか?」 ふるふるふる。抜かないで。抜かないで、いい。 「…シン?」 首を傾げて聞いてくるアスランに、俺は震える手を恐る恐るはがした。 …あ、…やばい。…やばいよアスランどうしよう。 「どうした、シン」 「あの、…さ、…」 「…うん?」 「…どうしよ…」 すげー、気持ちいい。 言ったら、アスランはまるで瞬間湯沸かし器みたいに、しゅぼっと真っ赤になった。 ねえ、どうしよう。 本当にどうしよう。どうしようどうしよう! 俺、二度目でこんな身体になっちゃった! |