――頼む!あいつをどうにかしてくれ!――

大の男が情けない声で自分よりも目下の少年にすがる。

















「王様・・・・必死だったなぁ・・・・」

伊藤啓太は呟くと自室のベットの上で枕を抱きしめながら昼間の事を思い出していた。

新しく生徒会が出したイベント案はとてもしっかりしたもので
大きな行事にもジャマにならないような些細で小さなものだった。
日々部活や勉学に励む生徒達への慰労を込めたイベントには満場一致といった様子で話はトントンと進んでいった。生徒会長も余裕を持った書類提出をし得意げに会計部に費用の申請書を提出した。


・・・・・・・・・・・・と、ここまでは良かった。
問題は発案者。
その発案者が分かった途端に会計部が停止する・・・・・・・というよりは会計部補佐が活動を停止したのだ。

「まさか、中嶋さんが発案者だったなんて・・・・・そりゃあ七条さんも邪魔するだろうなぁ・・・・・」

嫌いな相手には徹底して拒否反応を起こす・・・そんな愛おしい恋人のことを思い、溜息がもれてしまう。啓太はゴロンと横になり天井を見つめながらポヤッと昼間の事を続けて回想する。






――――菓子でつるとかよぉ!どうにかして承諾させてくれっ!!――――





真剣な眼差しで頼む王様。
次いでに、その時に中嶋が啓太に近づき・・・・・顔を覆いたくなるような発言まで・・・・



ここまで思い出すと耳元まで赤くなっていまい、ベットの上で小さくのた打ち回る。

「そんなの出来ないって・・・・」

啓太は枕を握る両腕に力をいれて唸る。
そこで脳裏に掠める必死な形相の王様。
ブルブルブルっと激しく首を左右に振ると啓太は勢いよく立ち上がった。枕はボトンッと音を立てて床に落ちる。

「やるだけ・・・・・やってみるか・・・・・っ」




よしっ!
意気込むと冷蔵庫にかけよりビニール袋を取り出し、啓太は自室を後にしていった・・・・・
























「し・・・・七条さんっ!あの・・・これ食べたくありませんか?」

両手で差し出す小さなケーキ。
七条の自室でテーブルを囲み啓太は相手に心の内をみせないように意識しながら笑顔で話しかける。もちろん七条は啓太の笑顔がぎこちない事くらい分かっていたが気づいてないふりをしながら同じように読めない笑顔で答える。

「とても美味しそうなのですが、さきほどお茶と一緒に甘いものを頂いたので・・・・」

すみません・・・・と申し訳なさそうな表情で言うと七条は持っていた本をテーブルに置いた。
啓太は肩を落としながらも悟られないように、ぎこちない笑顔のまま持ってきたビニール袋にケーキを片付けて相手の置いた本に視線を落とすとビクリと肩を竦めて恐る恐る尋ねる・・・・・・

「これ・・・・・怖い本ですか?」
「あぁ・・・これですか?そんなに怖くはありませんよ。まぁそれは僕にとっては・・・ですが・・・・」
「・・・・・・あっ・・・」
「どうかしたんですか?」

何か思いついたように瞳をクリクリさせると啓太は再びぎこちない笑顔になりながらも頭を片手でかく。

「じゃ・・・・じゃあ・・・・・今度、怖い映画でも見に・・・・い・・・・行きましょうか・・・?」
「おや?伊藤君は怖い映画はお嫌いですよね?」
「あ・・・はは・・・・た・・・たまにならいいかなぁって」

七条も、いつもなら飛びつくような話だったが・・・・それはいつもならのことで・・・
相手の様子に妖しく口の端を上げると・・・

「無理はよくありませんよ?僕はどんな映画でも伊藤君の好きなものを一緒に見れたらいいので」
「あ・・・そ・・・そうですかぁ・・・」

なんだか上手くいかない・・・・。
啓太の精一杯の誘惑もなかなか書類承諾への道には行かず、少々焦り始めていた。
もぅ・・・・もぅあれしかないのか・・・・・!?
中嶋が啓太に囁いた最終手段。
啓太は生唾をゴクリと飲み干すと、座る位置を少しずつずらしていき七条の傍らに腰を落ち着ける。そして、そっと・・・・七条に寄りかかると相手の手の上に自分の手を重ねた。
七条は一瞬瞳を丸くしたが次の瞬間に瞳を細めて微笑んだ。
啓太は相手の骨ばった大きく暖かい手にドキドキしながらも撫でるように手のひらを動かし・・・そのまま七条の太股へ・・・・・・。

「どうしたんですか・・・・・?伊藤君・・・・・いきなり大胆ですね?」
「し・・・・七条さん・・・・・・あの・・その・・・」

行動に出たもののどうしていいか分からず啓太は赤面を俯かせると黙り込んでしまう。
穏やかな眼差しで見つめていた七条はクスリと笑うと、啓太の腰に片手を回し同じように太股を撫でた。その小さな身体が微かに震える。

「伊藤君は・・・・・僕を誘ってくれているんですか?」
「えっ・・・・・と・・・・・あの・・・・・・・・・・・・はい」
「嬉しいですね・・・・・伊藤君からお誘いして下さるなんて・・・何かあったんですか?」
「な・・・・・・」

なにも・・・と言おうとして啓太は一瞬口を紡ぐ。
何もないわけではない
王様の・・・・そして中嶋の言葉がグルグル頭を支配する。

「お・・・・臣さん・・・・」

頬を赤らめた顔で相手を上目遣いで見つめながら・・・・
ゆっくりと自分の衣服のボタンに手をかけると上から順番に音もたてずに外していく
七条は嬉しそうな表情のまま啓太の行動を優しく見守り・・・・相手の前が肌蹴たときに自分の胸元に引き寄せて抱きしめた。
啓太は衣服の上からでも分かる七条の逞しい胸に頬をよせて恥ずかしそうに胸をたからせる・・・・・

「啓太君・・・・・」

名前を一度呼ぶと七条は啓太の両肩に手を添えながら少し距離をおいてから
啓太の胸元を飾る薄い桃色の突起を口に寄せ・・・・・・・

・・・と、啓太は相手の唇が触れそうになった途端に後ろに背中を仰け反らせる。

予想外の啓太の行動に七条は紫の瞳を丸くした・・・・そして苦笑すると肩を竦め

「おあずけ・・・・ですか?」
「・・・・はい。おあずけ・・ですっ」

懸命に話す啓太を見て・・・相手の背中を擦りながら七条はクスリと小さく微笑む。

「ふふっ・・・・イジワルですね・・・・・どうして?啓太君・・・」
「それは、七条さんが・・・・・」
「もしかして・・・・僕が生徒会のイベント申請書の予算受理を邪魔しているから・・・・・ですか?」
「そ・・・・そうですっ。みんな困っているんですよ?」

小さく頬を膨らませて見せて啓太は訴える。そんな姿も可愛らしく・・・・
七条はグッと力をいれると半ば無理やりに啓太の胸元に唇を寄せる。その時、小さく驚きの声を出して啓太は相手の肩に手をついて押し返そうとするが・・・力の差は歴然としていて簡単に皮膚を舌で撫でられてしまった。

「ぁ・・・っ・・・臣さんっ・・・おあずけですってばぁっ」
「ダメなんですか?」

ねっとりとした舌先で啓太の突起の周りをチロチロ円を描くように舐める。
突起に触れるか触れないかの場所を行き来する生温かい舌の感触に背中の上に期待が這いずり回ってしまう。

あぁ・・・っ・・・・だめ。このままじゃ逆にオネダリしちゃうっ

啓太は必死で首をフルフルと横に振りながら相手の焦らしに耐える。
そして、声を押し出すように

「お・・みさんっ・・・ダメですっ・・・これじゃ俺・・・・」
「啓太君・・・オネダリ・・・しないんですか?」
「だって・・・申請が通らなくて・・皆、本当に残念そうだったから・・・俺・・・っ」

と・・・・ふっと胸元から銀髪が離れるのが視界に入る。
少し潤んでしまった瞳で啓太は七条を少々不思議そうに首を傾げて見る・・・と七条の表情はいたって艶やかなものを放っていた。そしてその綺麗な顔がふぅっと小さく息を漏らしてニッコリすると

「・・・・・・・・・・分かりました。啓太君の誘惑につられることにしましょう」
「えっ!ほ・・・・本当ですか!?」
「はい。こんなに可愛く誘惑されたら了承するほかないでしょう」
「臣さん・・・・・ありがとうございますっ」

とびきりの笑顔でお礼を言う啓太の唇にキスを啄ばむようにすると、七条は啓太をギュッと抱きしめる。

「さて・・・お願いを聞きますから・・・・・僕にもそれ相応のことをして下さるんですよね?・・・・啓太君?」
「臣さん・・・・・・」

今更カアァァと顔が赤くなる啓太。
返事の変わりに七条の腰辺りを両手で思い切ってやんわり撫でてみた。















「ぁん・・・・・あぁ・・・・・・・・っ」
「頑張って・・・・啓太君・・・」

ペチッと軽く啓太の双尻をたたくと啓太は更に身体ごと腰を前後に揺すり相手のを自分の中に出し入れする。
ベットの上で、四つんばいになって相手自身に向け双尻を動かす姿があまりにも可愛くて七条は眩暈を起こしてしまいそうなほど興奮していた。それが自身にも伝わり大きくなってしまう。

「ぁ・・大きくしないでぇ・・・っ・・・・」
「でも大きいのが好きなんでしょう・・・・?気持ちいいですか?」
「んっ・・・・・んっぅ・・・・・あっ」
「ねぇ・・・・啓太君」

いきなり双尻を両手で支えられて七条自身を打ち付けられられると、啓太は両腕の力が抜けて上半身をベットに任せて腰を高く上げるような態勢になってしまった。突き上げられる度に双尻も太股もプルプルと激しく揺れて更に煽られてしまう。

「気持ちいい?」
「ひゃぅ・・・あんっ・・あんっ・・・イイっ・・・・気持ち・・・イイっ」
「はぁ・・・前も触ってあげますよ・・・」

腰を前後に動かしながら啓太自身を握りシュッシュッと擦り上げると啓太自身がビクビクと痙攣を起こし白濁としたものをビュッと放つ・・・同時に蕾が七条自身を締め付けたので啓太の中に熱いものが解き放たれた・・・・・・・・・が
七条自身は衰えることなく啓太の中を突き続ける。

「はぁっ・・・!も・・・ダメ・・・ダメっ!俺、ヘンになっちゃうっ」
「けいたくんっ・・・・可愛い・・・・僕の啓太・・・誘惑したのは君なんですからね」

横に倒されると片足を高く持ち上げられて更に下部が密着しあい二人を刺激する。

「あぁっ・・・奥にぃ・・・・あたるっ・・・またイっちゃう・・・っ」
「啓太君・・・・・イってもいいんですよ?」

突き上げが更に激しくなり啓太の身体は快感で何度も震える。
結合部はグショグショになりつつも七条自身をこれでもかというくらいに気持ちよく締め付け、七条も何度も瞳を細めた。

「あーーーっ・・・あぁんっあん・・・っ!」
「啓太く・・・愛してますっ」

乾きかけていたお腹の液体の上に再び生温かいものが飛び散る。

啓太はクタリとしている身体の中に感じる熱の冷めない相手自身を感じてゾクリとしたものを感じていた・・・・・・・・・・・


















後日・・・・・イベントは予定通り無事に行われた・・・・・









日の当たる中庭を歩きながら丹羽は青い空を見上げると同時に両手を高く上げて伸びをする。その表情は晴れやかなもので口の端が大きく持ち上がっていた。

「イベント成功して良かったなっ!ヒデ!これも啓太のおかげだなっ!」
「ああ・・・・そうだな。」

中嶋がニヤっと口の端を上げたので丹羽は不思議そうに首を傾げながら隣を歩く相手を見る。

「しっかし・・・・啓太のやつ・・・・どうやって、あの七条を頷かせたんだろうなぁ・・・・」

唇を尖らせて呟くように話す丹羽を後に中嶋は足を速めると相手に表情見せぬまま聞こえるか聞こえないかの音量で重低音を響かせた。






「伊藤が休んでいた事と関係があるんじゃないのか・・・?」


















小さなことからはじまった啓太の可愛い誘惑は

七条にとって想像以上に絶大な効果を発揮することとなったのであった。












































可愛い啓太に誘惑させてみたいと思い立って書いた作品です★
啓太の誘惑は絶大効果。
七条さんはもぅメロメロなんですよ〜あぁなんて素敵な二人なんでしょvvv
生徒会の二人もチョロリと書けて面白かったです!
またチャンスがあれば生徒会が出てくる作品かいてみたいなぁと思います・・・・・(・∀・)♪+.゚