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「啓太。次の授業、移動教室だろ?」 「あ、そっか・・・忘れてた・・・・・かも」 ハッと我に返ってから不思議そうな顔をしている親友を見る。 和希って本当によく気がつくやつだよなぁと思いながらも俺は教科書をワタワタと机の中から引き出していた。その隣から和希の小さく吹きだすような笑みが耳に入る。どうせまた子どもだなぁんて思われてるんだろうな・・・・同じ学年のくせに・・・ 俺が気づかないような小さなことでも結構教えてくれたりすることがある。確かにとっても助かるんだけど〜〜っ。でもでも・・・・ 気づいてほしくないこともやっぱりあって 「ほら、啓太この教科書も・・・だろ?」 「わ・・・・っ」 かるく投げ出された教科書が俺の胸元にポンっとあたって俺はそれを両手で慌てて掴む。 「・・・・・・・・っ」 最近、変なんだ。ソコに何かが当たるだけで変な感じがする。 声が出るほどじゃないけど、普通に生活してる時にふいに、その変な感じがするから なんか・・・その、七条さんとのエッチを思い出しちゃうと言うか・・・。 そういえば、ソコは以前に比べて大きさも・・・・・ あぁ〜〜っそんなこと考えちゃうからボーッとしちゃうんだよっ。 「どうした?啓太?」 また表情に出てたのかな・・・不思議そうに首を傾げる親友・・・・ どうか、このことには気づかないで・・・・・っ! 俺は焦った勢いまま「なんでもないっ」といい放つと教科書をもって親友に背を向けて小走りに教室の扉に向った。 そう・・・意識しちゃうからダメなんだよな。 こういうことは、あんまり深く考えないのが一番っ! ベルが校内に鳴り響く・・・・ 放課後いつものように 小さく二回ノックをして会計部にお邪魔する。毎度の事ながら、やっぱりこの扉を叩いて入る瞬間が好きだ・・・だって大好きなあの人に逢える瞬間でもあるから。 「啓太か。入れ」 凛とした西園寺さんの声が室内に響く 「おや、伊藤君いい所に来ましたね・・・・丁度お茶にしようと思っていたのですよ?」 その傍で、にこやかな笑顔の七条さん。この笑顔がとっても大好きなんだよなぁ・・・ 俺は頬に微かに赤くなるのを感じながらもいそいそと愛おしい銀髪の彼の元に向った。 「座っていてください。今、お茶をいれてきますから」 と、俺は慌てて両手を目の前でブンブン振る。 「・・・俺も手伝いますよっ!いつも用意してもらってばかりですし・・・っ」 おや・・・と七条さんが眉を微かに上げる。そして次の瞬間には首を傾けながら瞳を細め小さく頷き 「ふふっ・・・・では、お手伝いをして頂きましょうか・・・。」 嬉しそうな笑顔・・・・今、俺・・・赤い顔してるんだろうなぁとボーッと考えながら頷く。 「その顔・・・・・・可愛い顔ですね」 「〜〜〜〜っ」 わわわわっそんな・・・・サラっと言わないで欲しいっ しかも!西園寺さんの前でっ・・・・・頭に熱が上がって言葉が上手く出てこなくて・・・・・・・と 「甘ったるいのは苦手だ。」 ビシッと西園寺さんのちょっとイラだったような声がっ 西園寺さんに軽く一礼してから、クスクスと小さく肩を揺らしながら給湯設室に向う七条さんの背中をパタパタと追いかけた。 「では伊藤君。そこの食器を取っていただけますか?」 「あ・・・・はいっ」 給湯室に入るとすぐに七条さんが俺に何をしたらいいのか教えてくれる。 指を指された場所を視線で追って、戸棚を確認すると俺は向きをかえて食器を目指す。 それにしても会計部室は凄い。こんな設備まで整って・・・いや、もしかしたら西園寺さん・・・・自分の部屋も改装しちゃう人だから、ここも・・・・まさかなぁ。 なんてまた考え事・・・・・・普段はそうでもないのに、たま〜に俺ってば・・・・考え事するかとおもったらボーッとしちゃう悪い癖。 「と・・・・わわっ」 何かにつまずいたと思ったら、いきなり身体が揺らいで床が視線に飛び込んでくる。 あっ・・・・・・・・ダメだっ・・・転ぶっ・・・・! そう思って目をギュッと力いっぱい閉じた瞬間、身体を支える何かが・・・・ そろそろ・・・・っと瞳を恐る恐る開いてみると胸元にある大きい彼の手。 「し・・・七条さっ・・・」 「大丈夫ですか?伊藤君・・・・・?」 あぁ・・・俺ってば・・・・・。 「すっ・・・・すみません。」 「いえ・・・・・驚きましたが、でも伊藤君が無事でよかったです。」 本当にビックリしてるのかなぁなんて思うようなほどのいつもの優しい微笑み・・・なんだか安心するなぁ でも身体を後ろから両手で抱えられるような体勢・・・さっきから心臓がバクバクしている。 転びそうになったせいだけじゃない。あっ・・・顔が熱くなってきた。 「も・・・・・大丈夫ですからっ・・・ありがとうございます。七条さん」 とりあえず、なるべ冷静を装って笑顔で相手を見つめ、安心させるように促す。 「わかりました」 と、七条さんが両手を離すためか俺の胸元に両手の平を滑らせ・・・・ 「ぁ・・・・・・・・っ」 「伊藤君?」 片手で咄嗟に口をふさぐ、自分でも信じられない声が漏れちゃった。 き・・・・気づかれてないよな?気づかないで欲しい・・・・・っ!! 切実な思いでゆっくり相手に振り返る。 と、そこにはいつもの笑顔・・・・?あれ?・・・・背中に何か黒いのが・・・ 「んっ・・・・・・・・んんぅっ」 いきなり降ってきたキスに俺は目を瞬間的に閉じて。 意図的に動く七条さんの舌を味わう・・・急でなにがなんだか分からないけど 必死で相手のキスに応える。だんだん思考もボヤッとしてきて・・・・このままじゃ・・・・ 「・・・・・はっ」 七条さんの胸元に両手を添えてやんわりと押しながら俯く はぁ・・・と一息つきながら足が崩れないように両足に力を入れる。 「な・・・っ、どうしたんですかぁ・・・七条さんっ」 「伊藤君」 「・・・・・・・・・は・・・はい?」 人差し指を立てて嬉しそうに微笑む七条さん。 その指先の行方を視線で追いながら、あとに続く言葉を待つ 「伊藤君のココ。固くなってますね?」 「ぁ・・・・・・・・んっ」 上着の上からそこをクルクルと潰すように刺激されながらいつも通りの心地よいテノールで囁き続ける。 「昨日の夜も僕が沢山触ってあげたから・・・・ですよね?」 「は・・・・はぁ・・・い・・・」 「いけない子ですね・・・・・・・こんなに敏感な身体を隠して授業を受けていたんですか?」 「七条さ・・・・・」 七条さんの顔なんか見れやしない。きっと魅惑的に口の端を上げてる。きっと流されちゃう。・・・・・・恥ずかしい・・・・恥ずかしいっ。それでも胸を弄る手は止まらなくて・・・ 「伊藤君のココ・・・・ピンク色で可愛くて・・・・」 「ぁ・・・・ぁっ・・・・」 「伊藤君はココを触られるのが、好き・・・なんですよね。・・・・ふふっ」 「だ・・・ダメっ・・・・七条さん。さ・・・西園寺さんに・・・・」 バレちゃう・・・・・っ! 頭が混乱気味な俺の胸元からふいに手の感触がなくなる。あれ?っと思った俺は、恐る恐る七条さんを見上げた。 「どうやら今日はお仕事にならないみたいですね。」 「えっ!?・・・・あっ・・・すみません。俺・・・・・・っ」 どうしよう、どうしようっ・・・俺がこんなんだから・・・・。 でも焦って上手く言葉が出てこないよ。あたふたとしている俺に対して七条さんはいたって冷静・・・・・・ 「伊藤君のせいではありませんよ?」 「へっ・・・」 「僕の方が仕事どころではなくなりました・・・・・責任、とってくださいね」 「え・・・・えぇっ!」 耳まで熱い、発熱しそうだっ!というかもぅ熱発してるかもぉ! せ・・・・責任って、責任ってぇ・・・・・! 顔を覆うように頬に両手を添えて俺はグルグル思考を働かせる。 「さて、行きましょうか」 「へ・・・・あっ・・・え?」 気づけば、準備していたお茶のポットもいつの間にか元の場所に収められていて、笑顔の七条さんが自分の分のカバンと俺の分のカバンを手に持っていた。 間抜けな表情をしているだろう俺を女の子みたいにエスコートして会計部の扉まで導く・・・・そして、それはもう素敵な笑顔で西園寺さんを振り返る七条さん。何か話しているみたいだけど、今の俺には聞く勇気もない。 後ろに当たっているだろう西園寺さんのあきれた視線を感じながら俺達はその場を後にした。 さて・・・・一人残った西園寺・・・・ しばらくの沈黙の後、整った美しい唇が呟く・・・・ 「甘ったるいのは・・・・・苦手だ。」 綺麗な顔をしかめ、親友に捕まった啓太の事をかわいそうに思いながらパソコンの電源を切った。
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