「伊藤君。今夜はお暇ですか?」

「え?・・・・・・・・どうしてですか?」



















伊藤啓太は空色の瞳をクリッと上げて自分よりも背の高い七条を仰いだ。
恋人同士の二人は、だいたいいつも一緒に過ごしているのに唐突になんだろうと啓太は考えながら微笑を絶やさない七条臣に答えを求めるように見つめる。その視線をとった七条は小さく頷くと瞳を細めテノールボイスで発音よく言葉を奏でた。

「Valentine day」
「え?」

トリリンガルである彼の放った言葉は、あまりにも発音が良すぎて啓太は一度首を捻った。その様子に口元に握った拳をあてながらクスっと優しく笑うと七条は啓太に分かりやすいように言い直す。

「バレンタインデーですよ。伊藤君・・・僕達は恋人同士なのだから一緒に過ごしても構わないでしょう?」
「ぁ・・・・こいびと・・・・・」




カアァァァ




啓太の頬が一気に赤く火照る。
両頬に手のひらを添えると肩を竦めて俯いた。

過剰に「恋人同士」という単語に反応してしまった自分が恥ずかしい・・・・。

啓太はチロリと立派な椅子に視線を送った。
持ち主は不在。今夜は誕生日を祝うためにパーティーに出席しなくてはいけないらしく溜め息をつきながら出かけていったのだ。運よく会計室は二人きりで人の目を気にしなくてもいいのがせめてもの救い。

七条は嬉しそうに啓太を引き寄せると自分の腕の中にその小さな身体をスッポリとおさめる。

「わぁっ!」

啓太は突然の事に一瞬両手が宙をかくが・・・・すぐに七条の袖を掴み安定させた。七条は胸元の啓太に唇を寄せると再度質問を投げかける。

「可愛い・・・伊藤君。今夜、君の部屋に行っても構いませんか?」
「七条さん・・・・・・もちろんですっ」
「・・・・良かった。断られたら泣いてしまう所でした。」
「そんなっ・・・断るだなんて絶対にないですっ」
「ふふっ・・・・・わかってます。」
「七条さん〜〜。」

少々頬を膨らませて啓太が七条に訴えようとする。
そんな啓太を七条はギュッと抱きしめると耳元にひっそり囁く。

「外出届けも出してありますからね?」

それは、啓太のお部屋にお泊りする合図。






つまり・・・・するってこと。





啓太は瞳を大きく開いて恥ずかしさのあまり唸ってしまう。
でも次の瞬間には七条の腕の中で顔を隠したまま小さく頷いていた・・・・・・・。





















コンコン



いつものノックもなんだか軽やかに聞こえる。啓太はいそいそと待ちに待った恋人の登場に少々緊張の色を見せながらもドアを開く。
そして啓太は眩しいほどのとびきりの笑顔で恋人を迎えた。

「七条さんっ」
「はい。こんばんは伊藤君。」
「入ってくださいっ!廊下は寒かったでしょう?」
「ふふっ・・・・・お邪魔します。」

啓太の双尻に尻尾がついてるならきっとフリフリと可愛く揺れていただろうに・・・・
七条は啓太の肩に手を添えながら部屋の中へと促すように入っていった。すると部屋の中からは鼻にかかる甘い湯気・・・・。

「これはこれは・・・美味しそうな香りですね。」
「えへへっ・・・そろそろ七条さんが来るんじゃないかと思って、ホットチョコを用意しておきましたよ。」

啓太は得意げに笑む。
七条は紫の瞳を細めるとそんな啓太の額の髪を片手でやんわり分けてチュッとキスを贈った。

「優しい恋人へご褒美です。」
「七条さん・・・・。」

啓太は頬をふんわり赤らめると七条の腕を離れてテーブルに向い両膝をついてポットのホットチョコをカップに注ぐ。コポコポという響きを聞きながら七条はベットの縁に座り手元の紙袋を床に置く・・・・同時にギシッとスプリングが軋んだ。
啓太は箱をテーブルの上に置くと、カップに視線を落とし、手に取り七条に差し出す。

「はい、七条さん。」
「ありがとう。伊藤君。」

啓太の手元から七条の手元にカップが引き渡された。
七条はフゥ・・・と息を少々吹きかけると口元にカップをつけたので、啓太は少しだけドキドキしながら相手を見守っていた。

「うん。美味しいです。」
「えへへ・・・・・急でこんなチョコしか用意できなかったんですけど・・・・」
「素敵なバレンタインチョコですね・・・・では伊藤君の愛の言葉も囁いてもらえるんでしょうか?」
「えっ!?・・・・えぇっ!?」

微かに威圧的な笑みで見つめる恋人に啓太は瞳をパチパチっとさせて赤ら顔で見つめた。

「あの・・・えっと・・・・・し・・七条さん」
「はい。」
「えっと・・・・・だ・・大好きですっ」
「僕もですよ。伊藤君・・・・」

二人でニッコリと幸せそうに微笑みあう。

「改めて言うと・・・なんだか照れちゃいますっ・・・・」

啓太は気恥ずかしさを打ち消すように微笑みながら、湯気を漂わせる自分のカップに慌てて口をつけた・・・その途端、啓太は片目を閉じてカップを口から離す。

「ぁちっ・・・・・」
「伊藤君っ。大丈夫ですか?」
「あ・・はぃ・・・・ちょっと舌を火傷しちゃったみたいです。」

七条はサッとカップをテーブルに置くと啓太の隣に行き、膝をついて啓太の両頬に手を添えた。

「し・・・・・七条さん?」
「伊藤君・・・・・ほら、舌を見せて?」
「え?あ・・・・はいっ」

啓太は七条の言葉に素直に舌を出す。七条は更に顔の距離をつめ・・・蛍光灯の明かりをさえぎり啓太に影がさした。

「赤くなっていますね・・・・・消毒をしましょう・・・・」
「しち・・・・・・・・っ・・・・・んっ」

いきなりキスをされて啓太は手に持っていたカップを落としそうになる。が、七条は舌を浸かってねっとりとキスをしながらも、そのカップを啓太の手元から取りテーブルに置き尚もキスを続けた。

「んっ・・・んっ・・・・・・・ぅん」

啓太は瞳を閉じて熱い唇に酔う・・・・いつの間にか両手は七条の背中にまわっていて自分から求めてるように唇を重ねていた。ピチャ・・・と音を立てて絡まった糸を惜しむように唇を離すと啓太の瞳は潤んでいた。その様子に七条はニッコリと満足そうに微笑む。

「どうですか?痛いの・・・治りましたか?」
「ぁ・・・・・・・・・・」

啓太は一瞬迷ったように視線を泳がせる・・・・まつ毛をフルリと震わせたかと思うと頬を桃色に染めてオズ・・・っと上目遣いになる。

「まだ・・・痛いです・・・・・・七条さん・・・・」
「おやおや・・・甘えん坊さんですね。わかりました・・・・」

クスクス笑いながら七条は啓太の顔にそっと近づく・・・・そして再び唇を重ねた。今度はゆっくりと味わうように舌をくねらせながら啓太の口内を愛撫する。啓太はくぐもった声を漏らしながら・・・・そのまま床に寝かされてしまった。

「・・・・っはぁ・・・・しちじょ・・・さ・・・・・・・」
「伊藤君・・・・実は僕もチョコを用意したんです。」
「七条さんの・・・チョコ?」

潤んだ瞳をもって不思議そうにする啓太に七条は悪魔のように妖艶に微笑むと、持ってきていた紙袋を片手で掴み中身をヒョイっと取り出す。
それはプラスチックで出来たチューブで半透明に見える焦げ茶色のドロッとした液体が揺れている・・・・・。

「これは・・・・チョコレートシロップ?」

啓太は上目遣いで相手を見上げ首を傾げる。七条はクスリと笑むと啓太のこめかみに小さくキスをしてそのまま流れるように耳元に向けて囁いた。




「・・・・・美味しく頂きますね?啓太君・・・・・・」























「ひゃっ・・・・つ・・冷たぁい」
「ふふっ・・・・啓太君の熱でチョコが溶けていきますね・・・」

裸になって相手に跨るその身体の中心を舌でペロッとチョコごと舐められて啓太は身体をキュッと硬直させて甘い香りと刺激に震えていた。

「甘い・・・・」

一言呟くと七条は一気に啓太自身を口内に咥えて舌で先端を愛撫しながらジュッジュッと音を立てて吸い込んだ。

「あぁんっ・・・やぁっ・・・・」

腰を浮かせたかと思うと啓太は自身をプルッと震わせる。七条はサッとタイミングを見計らって口を離すと、啓太自身から白濁したものが飛び散った。

「・・・・・あぁんっ!」

下で横になっている七条を細めで見おろした啓太の顔は気の毒なほど赤く染まる。勢いよく出てしまって七条の顔をぬらしてしまっていたのだ。
啓太は慌てて起き上がろうとした・・・・が直ぐに恋人の腕に止められてしまう。啓太は不思議に思いながらも申し訳なさそうな視線を相手に送った。

「おみさっ・・・・ごめんなさいっ!」
「大丈夫ですよ・・・啓太君。それよりも啓太君の可愛い所・・・」
「え・・・・・・?」

啓太の視線が自分自身へと移る。
そこにはチョコの黒の上に自分自身から放出された液体が加わっていて・・・・・自分自身のあまりの痴態に啓太はギュッと瞳を閉じた。
七条は妖艶に微笑むと啓太自身にチュッと啄ばむようにキスをした。その瞬間ブルリと震えて小さく声も漏れてしまう。

「チョコにミルクも加わって更に美味しそうになりましたね・・・・ふふっ」

啓太はボッと赤ら顔になり目線を伏せる。
そんな啓太を見て楽しそうに笑うと七条は舌を突き出して舐め上げるように幹を刺激した。

「あっ・・・・ああっ・・・はぁんっ」

痙攣をするように太股が揺れ啓太はあまりの気持ちよさに首を左右に振る。

「待って・・・あぁっ・・・まってぇ臣さんっ」
「なんですか・・・・?啓太君。」
「おれも・・・・・・俺もしたい・・・臣さんのしたいです・・・・・」
「啓太君・・・・」

七条は嬉しそうに表情を緩ませる。

「構いませんよ・・愛する君にされるなら僕も本望です」

そう言うと七条は啓太の顔の上に股間がくるように身体をずらした。啓太は瞳をそっと開くと目の前にある雄雄しい相手自身に顔が改めて真っ赤になりつつ瞳をクリクリっとさせて愛おしい人のを見つめた。その様子に七条は優しい表情ながらも苦笑する。

「僕は恥ずかしがりやさんなので、あまり見ないで下さいね。それでは・・・・また啓太君を味わせてもらいましょうか」

言うと七条は遠慮なく再びチョコレートシロップを啓太自身にかけて口に咥える。啓太は下半身からくる愛撫の気持ちよさに揺らされながらも押し流されないよう懸命に七条自身に唇を寄せて舐め始めた。

「はぁっ・・・はぁっ・・・あんっ」
「んっ・・・・・・んんっ・・・・」

七条のくぐもった声に更に煽られながら啓太は先端を口に含んで舌を這わせる。口にあまる大きさだったので懸命に啓太は舌を動かして相手を刺激し続けた。
と・・・・・途端に啓太の唇の動きがスピードを落とす。そして身体をプルッと震わせると二度目の欲望を今度は七条の口内に放った。

ごくり・・・・・・・・・

七条は難なく啓太のを喉に通す・・・・啓太は肩を大きく揺らして酸素を吸いながらクタリと相手に体重をかけてしまう。

「おみさ・・・・すごぃ・・・・・・」

余韻に浸ったまま啓太は視線の定まらない瞳でポツリと呟き七条を見下ろそうとするが、次の瞬間には身体をビクッと跳ね上がり硬直する。

「あぁっ!」
「今度はここを味わいたいものです・・・・」

七条は啓太の双尻めがけてチョコシロップを大胆にかけると蕾に触れて指を侵入させていた。

「シロップのおかげでしょうか・・・それとも啓太君の蜜かもしれませんね。僕の指がスムーズに出入りしていますよ?」
「やっ・・・・やぁっ・・・・恥ずかしいっ」
「でも、両足ひろがってきましたね啓太君。気持ちいい?」

ズブッズブッと容赦なくせめられて、その度に啓太の腰はピクピクと震える。

「あんっ・・・あんっ・・・も、いれてっ・・・」
「僕のミルクも混ぜて美味しいミルクチョコにしてしまいましょうか」
「はいぃ・・・・っ・・・おみさんのミルク欲しいですっ・・・・お尻にいっぱいっ」
「そんな言葉・・・・どこで覚えたんですか?たまりませんね」

興奮した呼吸を繰り返しながら七条は啓太を自分の上に背中を向かせたまま座らせると後ろから躊躇することなく逞しい己自身を挿入させる。

「あぁ・・んっ・・・あーーーっ・・・・いぃっ」

啓太は鼻から抜けるような声を上げて身をよじる。
七条はゆっくり入り口から奥まで味わうように腰を揺らしながら啓太の腰を支える両手を上下に動かす。啓太も一緒になって動いていた。

「もっと・・・速く動いてっ・・・おみさんっ」
「啓太君・・・・こうですか?」
「はぁっ・・・・ああっ・・・もっとぉ・・・・」

激しく二つの身体が繋がる場所をグッチャグッチャと淫らな音をたてながら抜いては何度も突き上げをする。啓太は後ろに手を回して七条の手と握り締めあいお互いがお互いを求めるように腰を密着させた。

「おみさっ・・おみさぁんっ・・・・・おみさんっ・・・・」
「けいたくんっ・・・・」

名前を呼び合いながら高まりあい、あえなく啓太はビュルッと自身から白濁した液を放ち、七条も一緒になって啓太の中に注ぎこむ。





ズチュリ・・・・






息が整い合ったのち七条が自身を啓太の中から引きずり出すと白濁の液体は音もなく双尻を伝い落ちた。七条は指でそっとチョコシロップごとそれを救い上げると身体を起こして啓太を抱きしめる。

「啓太君・・・・ほら・・ミルクチョコですよ。」
「おみさ・・・・・」





唇にあたる冷えたミルクチョコ・・・・



啓太は放心状態のまま舌を出すと



ペロリと七条の指についた白濁した液を舐め



瞳を細めて愛おしそうに呟く












「あまい・・・・・・・・・・・」



































えぇ・・・そうですとも。締め切りとかないですもん(殴
ってことでバレンタイン当日から遅れて二日目にしてやってこさUPでしたが
初69ですね★
行事に甘えて、甘いものプレイを楽しんだ臣さんですが
これってホワイトデーどうなるんだろうか・・・・。
あんまり深く考えない事にします(笑゚