「メリークリスマス伊藤君・・・・・・・・」






「ん・・・・・・・・?」




耳にかかる吐息交じりの囁きに啓太の思考が静かにゆっくりと動き始める。
この心地よい低音の声は愛おしい彼のもののよう。しかし眠りから覚醒仕立ての頭で理解するにはまだ時間が足りないようだ。啓太はモゾモゾと身体を微動させるだけで布団に馴染んだ体温から抜け出せないでいる。それどころか瞳を開くことさえままならない。

啓太は瞳を閉じたまま暫く耳を澄ませてみた。
・・・・・・・が、なんの物音も聞こえることはないようだ。

・・・・・・・・・・・夢・・・・・・・・だよな。

啓太は心なしか残念に感じながらも、こんな夜中に恋人が訪問に来るなんていうことはないだろうとウトウト考えた。するとかえって無性に会いたくなってしまうような気持ちも湧き出てしまい、どうにか寝てしまうことで寂しさを紛らわせようとコロリと寝返りをうってみた。

一度覚醒してしまうと再び眠るにはある程度の時が必要となってしまうので厄介だ。






「伊藤君・・・・・。」




「ん・・・・・・・?」

今度はさっきよりもハッキリ聞こえた。
啓太はなんとか瞳をこじ開けて声の降ってくる方向に顔を向けた。薄暗い中を眉間に皴をよせながら懸命に見つめる。

「ふふっ・・・・・まだ寝ぼけているようですね。」

「!?・・・・・・し・・・・・しし・・・・・・しちっ・・・」

啓太の思考が一気に現実に戻った瞬間、驚きで言葉が上手く発生することができず身体も固まってしまった。それもそのはず、明日会うはずだった恋人の七条がこんな夜中に啓太の部屋に来ていたのだから・・・・・・啓太は丸くした瞳を何度かパチパチっと瞬きすると片手で擦ったりしてみる。あまりの現実離れしたような状況に理解が追いつかない。

「夢ではありませんよ?」

七条は楽しそうに瞳を細めると、横になったままの啓太の柔らかな頬に静かに大きな手を添えた。啓太はその心地よい体温に少々安心しつつ、動悸が激しい胸をおさえるように襟元を握りしめた。

「七条さんっ・・・・・・なんで・・・・・っ」
「今夜は君にプレゼントを贈りに来たんです。」
「へっ・・・・・・?」

啓太は落ち着いて七条を見てみると、不思議な格好をしていることに気づく。
赤い服のふちは白い太めのバイアス・・・・頭には赤い帽子でその先には白くて丸い物体が・・・・・
見覚えのあるこの姿は・・・・・・

「サンタ・・・・さん・・・・?」
「その通り。伊藤君、サンタクロースに会いたいって言っていたでしょう?」
「あれは・・・・・・」

一瞬、七条がなんの話をしているのか分からず啓太は何度も頭を捻る。頬を撫で続ける恋人の手に別の意味のドキドキを感じてしまい思考が一向に進まないが、なんとか先日に七条と会話した内容が頭に過ぎった。

それは啓太が小学生で、まだサンタという夢のような人物を信じていた頃のお話。
夜中の物音に気づいた時に見たサンタの姿が、白髭サンタでもなく自分のお父さんだったことに驚いて落ち込んでしまった時の・・・・・・・そんな幼く純粋な頃の思い出話。

啓太は瞳をクリクリっとさせると七条の瞳を見つめた。

「よく・・・・覚えていましたね・・・・・七条さん・・・・・」
「君のことですからね。」
「でも、だからってこんな夜中に・・・」
「おや?まだ11時くらいですよ?伊藤君は相変わらず就寝時間が早いですね。健康的で素晴らしいことです。」
「そ・・・・・」

そういうことじゃないんですけど・・・・・・。なんて言葉は飲み込んでしまい、啓太は溜息をついて肩を落として見せた。

「どうして前日の夜なんですか・・・・?明日、会う約束だったし・・・・」
「・・・・・・・伊藤君は僕と会うのは嫌でしたか?僕は一日でも多く伊藤君といたいのに・・・」
「そんな・・・っ!俺だっていつだって一緒に七条さんと・・・・いたいですよ・・・・・今日だって早く明日が来てほしくて・・・・・その・・・・・・」
「なんですか?伊藤君。」
「だから・・・・・・その・・・・・いつもより早く寝たんですから・・・・・・っ」

啓太はほんのり頬を赤く染めながら上目遣いに七条を見上げる。あまりに可愛い言動に七条の笑みはいっそう深まり、そっと唇を寄せて啓太の頬にキスをした。

「伊藤君・・・今夜、僕は君のサンタクロースです。」
「え・・・・・・?」
「白髭はないんですが・・・・・構わないででしょうか?」

七条は冗談めかしにウインクをして見せた。
啓太はその表情を呆然と見つめ・・・・・・・自分にも言い聞かせるかのように呟く。



「・・・・・・七条さんが・・・・・俺のサンタさんになってくれるんです・・・か・・・?」



啓太は一気に体温が上昇して真っ赤な顔になってしまった。幼心に悲しい思いをした気持ちが七条の言葉ひとつひとつに救われいくような感覚に嬉しさがこみ上げてくる。

冗談ではない七条の本気でいっぱいの微笑みが啓太の顔に近づいてくる。相変わらず綺麗に整った顔の紫の瞳で見つめられると腰が砕けてしまいそうになるほど胸がときめいてしまう。
魅入られたように啓太は瞳を細めると、七条の両頬に手を添えて首を傾けて見つめ返した。

「サンタさんは・・・・・・俺に何をくれるんですか?」
「僕にあげられるものは、全て君に差し上げますよ。」
「じゃ・・・・じゃあ・・・・・・」

啓太は少々口ごもりながら言葉を紡ぎ続ける。

「あの・・・・・・サンタさんを下さい。」

七条は瞳を丸くさせて、顔を真っ赤にしながらも真剣な表情の啓太を見つめる。

あまりにも愛らしい言葉に、七条は恋人への愛おしさを更に募らせた。

両頬にある温かい啓太の手に自分の手を重ねると、顔をずらせてその手のひらに口付けを落とす。そして艶やかに笑みながら小さく頷いたのだった。




「喜んで。」


















「ん・・・・・・・んっ・・・ぅ・・・・・・・はぁ・・・・・・」

七条と啓太は貪りあうように何度も口付けを交わした。七条の舌が啓太の口内を何度も掻き回したり吸い上げたりする度に啓太の背中から下半身にかけてゾクリとしする甘い感覚が襲ってきた。啓太が巧みな口付けを受けている間に、七条は手早く啓太の衣服を脱がせてしまう。

「ふふっ・・・・可愛い色・・・・・・早く触って欲しそうにピンピンに立ってますね。」
「あ・・・・・・・・・・・・」

言われて自分の胸元に視線を落としてみると、胸の突起は桃色に色づき、熟した果実のようにツンとたっている。触れてもらえるのを期待するように小刻みに震えて、いやらしさが増した。七条は啓太に見せつけながら突起の周囲を摘むように指先を動かした。

「ん・・・・・・臣さん・・・・・・・・・真ん中・・・・触ってぇ・・・・」
「真ん中・・・ですか?」

分かっていてもイジワルに質問をしながら中心には触れずに突起の周囲を弄る七条に、恨みがましい視線を送りながら啓太はモジモジしてしまう。すると一瞬だけ突起の先に指が掠って啓太の身体がビクッと痙攣した。

「あん・・・・っ・・・・・・お願いします・・・・・っ・・・触って・・・・・乳首・・・・・」
「・・・・・・・・・・・いやらしいお口ですね・・・・・ほら・・・こうですか?」
「あぁ・・・・っ・・・・・あはぁ・・・・・っ」

望みどおりの場所を摘まれて啓太の口からは、か細い喘ぎ声がだらしなく漏れる。七条は何度も「ほら・・・・ほら・・・・・・・」と呟きながら啓太の胸の突起を捻ったり摘んだり引っ張ったり、そして時には押しつぶしたりしながら弄り回した。
喘ぎ声を吸い取るように口付けを交わすと更に啓太が煽られたように身体を奮わせたので、七条は時間をかけて胸の突起を嬲り続ける。啓太は無意識に涙を流す自分自身を七条の腹に擦り付けるように腰を前後に動かしていた。七条は口付けを解くと荒い息をはきながら啓太自身をまじまじと見つめる。

「おやおや・・・・・ここも触って欲しそうですね。」
「や・・・・・っ」
「そうですか?僕が見ているとますます大きく膨らんでいるようですよ?」

七条は鼻先を啓太自身に近づけると瞳を閉じて匂いを嗅ぐ仕草をしたので啓太は驚いて両足を閉じようよした。それを見逃すはずのない七条は瞬時に啓太の両足を掴むと大きく割り開き高々と持ち上げた。自分自身がしっかり立っているのが見えるような角度に少々息苦しさを感じつつ興奮で収まらない呼吸を繰り返しながら啓太は全身を真っ赤にして、首を左右に激しく振った。

「いや・・・・っも・・・・・・ああぁっ・・あぁんっ」

七条の鼻先が陰袋にくっつくだけで感じてしまう。啓太はシーツを必死で掴みながら羞恥に耐える。

「ん・・・・・いい香り・・・・好きですよ啓太君・・・・・ん・・・・」
「あっ・・・・」

蕾に舌を這わせられながら自分自身を緩やかに扱き始められる。七条の舌先が蕾の中に進入するほど食い込むと、啓太の両足が快感にビクビクと宙で揺れた。

「はぁ・・・はぁはぁっ・・・あ・・ああっ・・・っ」
「もう指が三本も入りますよ?すごいですね啓太君・・・・・・」

ジュボジュボと容赦なく七条は啓太の中を掻き回した。時々イイところを掠って啓太自身から先走りが啓太の腹に滴り落ちてきた。下半身をグショグショに濡らした啓太は快楽の涙を流しながら七条を懸命に見上げて訴える。

「おみ・・・・さぁ・・・・脱いでくだいっ」
「啓太君・・・・」

七条が未だに衣服を乱さずに行為を行っていることに羞恥を感じていた啓太は真っ赤な頬のまま必死で言葉を伝えた。すると七条は少々苦笑してしまう。

「脱いでしまったらサンタではなくなってしまうでしょう?」
「いい・・・・・んですっ・・・・臣さんが俺のサンタさん・・・なんです・・・・」
「啓太君・・・?」
「だって俺はいつも臣さんにたくさんのものをもらっています。・・・嬉しい気持ちも、愛おしいって思う気持ちも・・・・・全部・・・・臣さんからもらってるんですから・・・・」
「君って人は・・・・・・」

七条は溜息をつくと自分の衣服を全て脱いでしまう。そして再び啓太に覆いかぶさると、柔らかく微笑んで見せた。

「僕の方こそ・・・・・君から多くのものを頂いていますよ?」
「俺から・・・・・?」
「愛情も・・・・・信頼も・・・・・全て君からの贈りもの・・・・でしょう?」
「じゃあ・・・・・・・」

啓太は少々はにかんで肩を竦める。

「俺は臣さんのサンタさんなんですね。」

えへへっ・・・・と微笑む啓太がひどく愛おしくて七条は堪らず熱い口付けをした。さっきとは違う気持ちを静かに伝えるような優しい優しい口付け・・・・・
唇を甘噛みしながら離すと啓太の蕾に大きく膨らんだ七条自身を宛がった。

「啓太君・・・・愛しています・・・・・」
「おみ・・・・さん・・・・・あぁ・・・・・あああっ」

じわりじわりと進入してくる七条自身の相変わらずの大きさに身体を圧迫されそうな感覚に陥るが呼吸を深く行いながら受け入れる。啓太は七条の首に両手を回すと身体が弓なりに反ってしまう。
七条は啓太の喉元や首筋に口付けで痕を残しながら腰をゆっくりと前後に動かし始めた。

「あ・・・・・・・・あぁ・・・・・・・・おみさ・・・・もっと奥にぃ・・・・・っ」
「啓太君・・・・啓太君・・・・・・っ」
「あああ・・・あぁんっ」

パンッパンッと徐々に激しい音が室内に響きはじめた。互いの股がぶつかり合って、その度に快楽が飛び散った。七条が啓太の両足を自分の肩に移動させると更に激しく腰を振ったので啓太は羞恥で余計に感じていた。何度も何度もイイところを太くて固いものが突きあげてくる。

「あぁっ・・・あぁっ!奥が・・・・・と・・溶けちゃうぅ・・・・っ・・・あぁんっ」

七条は啓太の足を割り開きつつ、啓太の胸の突起も弄り始める。そうしてしまうと啓太も耐えることができなくなってしまう。同時に起こる快感に首を何度も左右に振った。

「ぁっ・・・・・っ・・・・・・あぁっ・・・イっちゃう・・・・」
「僕も・・・・・一緒に・・・・啓太・・・・・・っ」
「あぁっああ・・・あぁあ・・あぁんあん・・あぁぁんっ!!!」
「くっ・・・・・・」

達したのはほぼ同時であった。
二人の自身からは何度もビュクビュクと白濁した液体が飛び散り、二人はお互いを包み込むように抱きしめあう・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

















「伊藤君は、靴下になりますね。」

「へ・・・・・?なんでですか?」

二人で激しい夜を過ごした翌日の朝。
案の定、立つことが出来ない啓太と一緒に二人でベットでまどろんでいた。
すると、七条のポロリと出た言葉に啓太の頭の上にはハテナが飛び交う。

「だってプレゼントを入れる必要があったでしょう?」
「???」


理解できないまま首を傾げて楽しそうに微笑む七条を見上げる。

「だってサンタはプレゼントを靴下に入れるものなんですよ?ということは僕がプレゼントだったので僕が入る場所が必要だったということです。」

ニコニコと穏やかに話す七条の隣で、見る見る啓太の顔は真っ赤に染まっていく。

「そ・・そそそれって・・・」

「はい。だから伊藤君が靴下なんですよ。僕は君の中に何度も入りましたしね。」

さらっと綺麗な笑顔の七条。

啓太は顔が気の毒なほど赤く染まりあがってしまい、咄嗟に七条の胸元に額を密着させて顔を隠した。そして小さく唸りながら羞恥に耐える。


恥ずかしがりの恋人・・・・そのふわふわした癖のある毛先にチュッと音を立て口付けすると嬉しそうに七条は囁いた。





「ふふっ・・・・メリークリスマス伊藤君。」














僕は君のサンタ




そして君は僕のサンタ

































遅くなりましたがメリークリスマス!
そしてよいお年を!(・∀・)♪+.゚