内なる心
ビフロストの守護神ですら存在を知らぬ秘密の通路を辿った先にある無人の館。
その場所に幽閉されて一月が過ぎた。
自身の傲岸な振る舞いの所為でムジョルニアを操る力は失われ、俺はただの無力な人間と化していた。
シールドの研究施設に現れたロキは俺を故郷へ帰還させるつもりだとそういっていた。
確かに懐かしい世界へと戻る事は出来た。だが荘厳な神の国とは思えぬほど、暗く惨めな場所に建つ屋敷に隔離され、幻惑がかけられた空間から逃げることも適わず、望まぬ責め苦を受けていた。
「兄上、食べ物を持ってきたんだ。何故口にしない」
二つ角の兜を被り、王としての風格を現すような絢爛たる衣装に身を包んだロキはそういって溜息をついた。
横木を組んだテーブルの上には香辛料がまぶされた肉の塊やなつめやしの実、色とりどりの果実が木の大皿を飾り、角杯には並々と葡萄酒が注がれていた。
弟が用意する食事はそれが酒であれ、肉であれ、果物であれ、どれもが口に含むと奇妙な疼きをもたらすものだった。
地球で聡明な天文物理学者――ジェーン・フォスターから貸与された衣装はすべて処分され、全裸であることを日々の中で強いられた。
経口投与で疼いた身体を簡単に弟の目に見破られ、そうして奇妙に甘い声で慰めてやると囁かれ、自分の雄芯に白い手が伸び強引に抜かれ精を出され、陰嚢の下にある穴まで広げられ、屈強な身体を"女"として使われる。日ごとロキのものに馴染んでいく肉穴はまるで悪夢のようだった。
「アンタは永遠に私の慰み者となってここで暮らすんだ。いつまでも抗っていても仕方がないだろう…?」
その言葉に幾夜も繰り広げられた淫らな夜を思い出し、恥辱で頬が朱に染まる。大きな尻だとからかわれながら何度も香油でぬめる肉穴を女のようにぬぷぬぷと貫かれ、精を吐きだすための竿穴として使われた。
強大な力を失った自分が神であるロキに抗える筈もなく、初夜の痛みを覚えておけと無慈悲に命じられながら潤いのない穴を貫かれ、痛みで気を失った俺の体内に気のすむまで弟は自らの種をつけ続けた。
そうして淫猥な気を呼び起こす薬液を混ぜた食事を俺に摂取させ、淫らな疼きに苦しむ俺を嘲笑いながら襲い犯し、発情した俺の身体を支配し、肉の喜びを強引に植えつけていった。
「アスガルドの第一王子だった兄上はもういないんだ。大人しく私の用意したものを口にすればいい。いつもの様に楽しもうじゃないか…」
何一つ着衣を許されない状況で俺の身体は常に嬲られ、女として触られ続けた。
幹のように太い上腕を無理やり持ち上げられ、隠された柔らかい肉のある脇をぬぷぬぷと尖らせた舌で突つかれ、ここが特に色が白くて恥ずかしいくぼみだと言葉で責められ、よだれでべとべとになるまで幾度も執拗に口付けられた。
今では脇を露にされただけで胸の尖りを硬くさせ、舌で突かれると甘い雌声を漏らし、女性器のように感じるほど淫らな部位に躾けられてしまっていた。
むっちりとした重量のある肉尻も常に卑猥な手付きでなでられ、雌のように犯された後は処理もされず、くぷりと穴を広げられ、ぶびゅっ…!と種付けを終えた濃い子種が噴出し、俺がそれに耐える姿を笑いながら視姦され続けた。
後ろの穴だけで達することも教え込まされ、後ろ手に縛られた状態で背後から犯され、何度も何度も後孔の肉悦を感じる淫豆を勃起した巨大な竿でしごかれ、抗い泣き叫びながら俺の肉棒は淫らに精を吐き出した。
最後はいつも半ば気を失った状態になるまで尻を犯され、子種で栓をするようにその日一番濃く長い種付けを肉穴にされるのが終焉の合図だった。
ぬちゃっ…、と恥ずかしい水音を立てながら満足したロキが太い竿を抜くと、ぶちゅぶちゅと俺の大きな肉尻からは泡混じりの白濁とした子種が溢れ寝台を汚していく。
眦に浮かぶ涙を見られたくはなかった。だがそれすらも弟に気付かれ、慰みの口付けを頬に受けるのが毎夜の光景だった。
「それとも…」
ロキが静かに近寄り、ぐにゅっ!と白い手で背後から俺の厚い胸板を掴み上げる。
「んぐっ…!」
「もうそのようなものを口にせずとも発情しているのか…?」
ぐに、ぐに、と力強く揉みこまれ、望まぬ刺激である筈なのにぶるんっ…!と乳頭が勃起する。
「くっ…!!」
「ふふっ…そうか。私を見ただけでもう肌を火照らせているのか」
にゅぐ…っ、にゅぐっ…とねっとりとした手付きでむちむちとした桃色の乳芯を前後にしごかれる。
「ここをもっと大きくさせてやる…この桃色の肉具を私が吸いやすいように肥大した敏感な肉性器に変えてやろう…」
「あんっ!あっ!あっ…!!」
痛いほど勃起した乳芯を執拗にしごかれる肉悦も乳穴に舌を入れられ乳辱される悦楽もすべて己が身に刷り込まれてしまっていた。
弟にずんずんと腰を打ち付けられながら乳を吸われると淫らな雌声が自分の口から漏れ、ひくつく穴の奥を突いて欲しくて自ら腰を揺らしてしまう。
肉欲に囚われれば囚われるほど弟の責め苦は激しくなり、無尽蔵に広がる性の喜びに感化され、無意識に抱く男の身体から離れまいとしがみ付く事が幾度もあり、その惨めな性奴の姿は弟を益々喜ばせてしまっていた。
「地球で告げた通り父上は亡くなり今や私がアスガルドの王だ。兄上の傲慢さが招いた平和の危機も私の尽力で修復する事が出来たんだ…」
「んうっ!んうううっ!!」
火のよう熱く感じる精油を乳頭に塗り込められる。そのままにゅぐにゅぐと勃起した先端ごと胸を大きく揉まれ、ぶるっ、と自身の肉棒がゆるく頭をもたげたことをロキに悟られながら、弟にいつもからかわれるほど大きな肉尻をぶるぶると震わせてしまう。
「この世界は私が統治する。兄上はもう何も心配しなくていいんだ。安心して私と肉の味に溺れればいい…」
奇妙に甘い声をロキが耳元に囁き続ける。胸が熱くて痒くて痛い。この淫らな疼きを止められるのは自分を雌蓄に変えたこの男しかいなかった。
男としての矜持は初めて陵辱された夜に砕け散っていた。あまりの痛みに、何度も何度も貫かれる屈辱に、俺は泣きながら弟にすがり付いていた。優しくしてくれ、とそう慈悲を請うていた。
追放された地球で運命のように巡り合ったジェーンへの愛情を弟の目の届かぬ場所へそっと隠した。いつかそれを開く日を願いながら、ならば優しく女のように抱いてやる、と弟に囁かれ、柔らかな舌で傷ついた肉穴を舐められほぐされた。そうしてとろけた穴を巨大なロキの肉竿で貫かれ、女として喜びを感じる部分を探られ、じっくりとその淫豆を突かれ、甘い声をあげながら全てを弟に奪われた。
「ん…ふっ…ロキ…ッ…」
頤を強くつかまれ、背後にある雪の様に白く怜悧な美貌に引き寄せられる。
「うっ…んっ…!」
ぐちゅぐちゅと舌で口腔を激しく嬲られながら弟に懇願する。
「もうやめろ…ッ…頼むから…」
「ふふ…こんなにここを勃起させているのに止めて辛いのは兄上の方じゃないか…?」
「ああっ…!」
くにくにと熱い痒みを持つ乳頭を卑猥な手付きでしごかれる。ますます痒みが増し、もっと激しい強さと早さで肉芯を揉みしごいて欲しくなる。
「この大きな女尻に私のものを受け入れて…」
ゆったりとした仕草で金糸の髪を梳かれ、ちゅっ、と音を立てて項に紅い唇を押し当てられる。
「っっ!?」
ぐりぐりと凶悪な大きさと硬さを持つものが脚衣ごしに臀部にすりつけられる。
「乳が今にも出そうな勃起した先っぽを搾乳されるようにして吸われるのが好きなんだろう…?いつも咽び泣いて喜んでいるじゃないか…」
「……ッ……」
幾夜も弟の上で、下で、肉竿を含まされ揺すり上げられた。
常に子が孕めるほどの精を注がれ、女のように大きな肉尻はどろりとしたロキの白い子種をたぷたぷとその身の内に溜め込んでいた。
アンタが女なら私の子を何人も産ませてやるのに。そうどこか無念さが混じる口調で呟かれながら、ぱんぱんと音を立てて子種の残る尻を突かれ、びゅぐりと新たな精を注がれ、尻も穴も身体すべてをねっとりと弟の子種漬けにされ、淫らな性奴に変えられていった。
「くっ…!」
くにゅくにゅと、両の胸の勃起した桃色の乳頭に表面を撫でるだけの浅い愛撫を繰り返される。
「あっ…はあ…っ…」
それだけの悪戯でさらにぶるんっ!と肉突起が浅ましく膨らんでしまう。
「兄上の立派な雄根からも切なげに雫が零れているじゃないか…むちむちとした乳頭は吸って欲しいかのようにぱんぱんに膨らんで…私の為に今宵もむっちりとしたその尻たぶを卑らしく広げて迎え入れてくれるのだろう…?」
幽閉された当初は裸でいることが情けなく悔しかった。だが己を恥じ入り、弟の目線から淫部を隠すその仕草で欲情され、まだ陽も高く明るい館の中で激しく犯された。ロキは俺の矜持をすべて崩そうとしていた。身も心も奴隷になることが奴の望みのようだった。
「んっ…んうっ…」
もどかしい愛撫に焦れるのを待つかのように、じっと表情を視姦されながら乳頭の表皮を指でなぞられる。ぷっくりとしこった弾力のある先っぽを軽く押し潰され、熱い吐息が漏れてしまう。
「ふあっ…!」
顎周りの髭をぞろりと舐め上げられ、その舌使いにすらびくびくと感じてしまう。氷の様に冷たいロキの口腔。だが互いが繋がり獣のように貪りあうと火の様に熱く濡れたものへと変じていく。
「あっ…あっ…!!」
肉悦を感じる部分をわざと外して乳頭を愛撫する弟の手に焦らされ、ぶるっ、と雌蓄と化した己の雄根が腹につくほど反り返る。いつものように胸の先端を噛んで舐めて吸って欲しかった。尻たぶに凶悪なまでに大きな肉棒を挿入され、胸を吸われながら激しく揺さぶって欲しかった。性奴として自我が壊れるほど嬲られる事を俺の浅ましい身体は望んでいた。
美しく勇敢なジェーンの横顔が脳裏に浮かぶ。もう一度その顔が見たかった。再び出会う時まで自分の心が僅かでも残されているように。今はそう願う事しか自身に残された自由はなかった。
「……」
諦観の瞳をそっと閉じ、望む行為を小さな声で弟に囁くと、強く首筋を吸われ、所有印のように赤い花が咲く。
「あっ!ひっ…ああっ…!!」
ぐにっ!ぐにっ!と背後から力強く搾乳され、弟の手の中でむちむちとした桃色の乳頭が前後に激しくしごかれる。
「あっ!ひんっ…!」
どろっ…と先走りの雫が自分の肉棒から垂れ、ぶるぶるとそれをはしたなく揺らしながら乳頭がこねられ、吸われ、たっぷりとロキのよだれまみれにされていく。
「ふふっ…兄上、もう服を着るのすらアンタには無理なんじゃないか…?私に犯されて今や兄上のここは膣の肉芽のようなものだ…この恥ずかしい肉突起は布地とこすれるだけですぐに勃起してしまうぞ…私に吸われないとこの卑らしい肥大は治まらないんじゃないか…?」
「あっ…!」
くぷっ…とよだれまみれの乳頭を指で左右に広げられ、濃い桃色をした小さな乳穴ににゅぐりと尖らせた舌をあてられる。
そのままぐぽっ!と音を立てて乳穴を舌で貫かれ、ずぽずぽと肉穴のようにむちむちの乳頭を犯され始める。
「あんっ!ひっ!ひんっ!ひいっ…!!」
肉悦で開いた自分の口腔から雌としての快楽を示すようにぶるりと舌が垂れ、びくびくと弟の腕の中でその身が震える。
桃色の弾力のある乳頭に尖らせた赤い舌がぬぐりと挿入し、よだれを乳穴から垂らしながら触手のようににゅぼにゅぼと激しく上下に動く。
「あっ!あっ!あんっ!ああ…ッッ!」
同時に嘲るように勃起した肉竿を数度しごかれ、自分の精で濡れた指でぬぽぬぽと後孔をいじられ始める。
もうすぐ胸と同様に肉尻も弟に犯されることは分かっていた。むっちりとした大きな白尻の狭間にある、壁がむちむちに熟れた桃色の肉厚な肛門にぬぷりと挿入された指を小刻みに動かされ、嬌声と共にじわっ…と女のように重量のある尻に喜びの汗がにじんでいく。ロキのものを受け入れ、勃起した肉竿を慰めるためだけに肉穴が慣らされ開かれる。
「んっ…ふっ…!」
抗い苦悩する心が日ごと夜ごと続く責め苦に磨耗し、徐々に小さなものへと変じていく。そうして暗く淫らな喜びが雨水を吸う土のように己が身に染みこみ侵食されていく。
「兄上、もう乳辱だけで達することが出来そうじゃないか…」
そう陶酔じみた声音でうっとりと呟かれ、大きな水音を立てながら頬をすぼめられ、乳穴に挿入された舌で穴を強く吸い尽くされる。その刺激でびくりと身体が震え、欲情の塊が下部に溜まっていく。
「惨めなものだな…アスガルドの第一王子がいまや日陰者だった私の慰み者で…こうして穴という穴を犯されている…」
「んっ!くんっ…!!」
ずんずんとほじる動きが激しくなり、むちむちの乳穴を犯される恥辱と強引に味わわされる女としての快楽に抗いの心がもろく溶け、雌蓄としての喜びが強くなっていく。
「だが私はアンタのお陰でとても幸せなんだ…玉座も眩い輝きを放つ雷鳴の神も全てがこの手の中にある…」
「あんっ!ああっ!!」
貫かれる喜びを覚えさせるように、乳穴の最も奥にある肉悦を感じる部分を強く舌でなぶられずんずんとむちむちの乳頭をほじられる。
「あっ!あんっ!あっ!あっ!あんっ…!」
「兄上…私だけのソー…もっと淫らに花開いてくれ…」
「ああああっ!!」
ぐぷんっ!と一際つよく乳穴を突かれ、恥ずかしい雌声とともに腰がゆれ、びゅるっ、びゅるっ、と快楽の証が自分の肉竿からこぼれていく。ぐらりと傾ぐ己の重く大きな身体を細く白い腕が捕らえ、ゆっくりと地面に這わされる。
「あっ…ああっ…」
いまだびゅくびゅくと吐精の続く臀部をなぞられ、尻たぶが左右に広げられ、にちりと熱く硬い何かが肉のすぼまりに押し当てられる。
ロキが甘く俺の名を呼んだ気がした。だがその意識も肉尻を一息に貫かれる自分の嬌声ですぐに掻き消えていった。