ラムズ・ウール
「あっ…」
いつの頃からか日課にし始めた湯浴みする兄上の観察。自室で水晶越しにそれを眺めていた私はまた兄の臀部が著しく成長していることに気付いた。ソー自身もそれが気になるのだろう。しきりに厭わしい表情で自分のたぷたぷと揺れる尻肉に触れ、ふるっ…と持ち上げる。真っ白で女のように大きく張りのある肉尻。太い上腕に反して存外に小さな手が尻たぶをつかむ度、愛らしい桃色をした肉穴もちらりと覗き、雄としての激しい欲情が私を覆いそうになる。太ももも胸も着衣がはじけるほど豊満で、胸甲の開きすぎた脇からのぞくむっちりとした二の腕も私の妄想を刺激してやまないものだった。しかも育ちすぎた身体に反して腰は細く、強く曲線を描く腰とそれに続く豊満な臀部の対比はより自分の肉欲を煽るものだった。
「兄上…自分の身体が恥ずかしいのかい…?でも私は大好きだよ…ああ…もっと腰をかがめて肉尻のはざまを奥の奥まで見せておくれ…」
背中にゆるく広がる黄金の長い髪もたまらなかった。美しいと評されるどの女神よりも見事な金糸の髪。陽の光をそのまま具現化したような明るい黄金が白瑪の肌にかかり、兄が見動くたびぱさぱさと揺れる。私が初めて抱く時は背後から抱くと既に決めていた。痛みをともなう挿入であの柔らかな髪がびくりと揺れ、大きな肉尻を突くたびに甘い悲鳴とともにそれが揺れる様を思う存分、背後から眺めるつもりだった。
父オーディンと同様に九つの世界の調和を目指す兄にとって戦場は自分の日常の一つでもあった。先日の戦で負った傷が生々しく残る白肌を水晶ごしになで、自身の舌で傷跡を舐めて癒してやりたい欲に駆られてしまう。兄が望めば様々な部分も舐めしゃぶってしまいたかった。存外に小さく形のいい手、豊満な胸部の頂きにつんと勃ちあがる小さな乳首、立派な男根、未来の伴侶である私を受け入れるはずの肉尻の奥に隠された柔らかな入口。特にまだ誰のものでもない肉穴はどんな味がするのか舌でぬぽぬぽと確かめてしまいたかった。肉厚な入口を味わい、その味を兄に教えたらきっとあの真っ白な肌は羞恥でうっすらと朱に色づくだろう。自分の女のように大きな肉尻にむしゃぶりつく私を叱るかもしれない。だが穴を支配された兄は嫌がりながらも碌な抗いもできずに好きなだけ豊満な肉尻を犯されてしまうだろう。たっぷりと肉穴を味わわれた後、私に舌をぬぽりと抜き取られ、弟の唾液をとろとろとひくつく桃色の肉厚な肉穴から垂らしながら、大きな肉尻を犯された余韻でぶるぶると淫らに震わせるはずだった。
「兄上…」
魔術を使い、私に覗かれているとも知らぬ兄が上機嫌のまま自身の髪を軽く透きながら艶やかな肌をなでる。胸部と臀部がむちむちと育った身体は常に卑らしい雌の香りを漂わせ、私を待ちわびているように感じていた。もし寝所で寝衣をまとわずに兄が眠ることがあれば私はすぐさまそれに応じるつもりだった。戦場で誰よりも勇猛果敢な雷鳴の神を私だけの雌としてたっぷりと躾けたかった。
「…私の心はすでに決まってあるんだ…」
兄の姿に語り掛けながら下衣に手を伸ばし、腰布ごしに熱く猛る自身の肉竿に手を伸ばす。
「ずっと昔から私は兄上しか見ていないよ…だから兄上も私を早く受け入れて…」
小さく呻きながら小刻みに竿をこすり、じっと湯浴みする兄を見つめたままびくりと腰を震わせる。性器を包む布がじんわりと温かく湿り、放出の解放感でわずかな吐息が唇から漏れる。
ぬらぬらと光る白い肌は湯にあてられ、ほんのりと朱に染まっていた。小さく敏感そうな乳首がふるりと兄の大きな胸の上でふるえ、臀部も乳も陰部も、すべてを露にした姿で肌を磨くその様は生娘としての高潔さとこれから私の色に染められるであろう淫らな予感に満ちていた。私は浅ましい吐息を再度こぼし、湯浴みする兄を危険な欲情とともに眺め続けるのだった。