「ロキ、また来たのか。お前はもう子供じゃないんだ。いい加減ここには来るな」
そう注意する私に眉尻を下げながら弟が弁明する。
「いいじゃないか、兄上。ここで休むことが私は一番安らげるんだ。弟の滅多にない頼みを聞いてくれないか…?」
子供のころから頻繁にロキは私の寝室を訪れた。初めは人恋しさからだろうと私も受け入れた。
だがもう戦場に出陣できる年齢に達してもロキはこの習慣をやめなかった。

「まったく…」
眉間を押さえ、溜息をつくと了承と受け取ったのか、嬉々としてロキが寝台の上に腰を下ろす。
「……」
渋々その隣に腰を下ろし、弟に背を向けて横になる。
「そうじゃないだろう、兄上」
「――私はしないぞ」
「あれが一番よく眠れるんだ」
「……」
最近、弟は初陣に向けて弱音をこぼす様になっていた。励ますためにも"あれ"が必要なのかもしれなかった。
寝そべったまま天井を向くように体勢を変え、寝衣に包まれた胸元を開き、ぶるっ…!と胸を露わにさせる。生唾を飲み込む音に羞恥を感じ、弟に気取られぬように顔を背け、僅かに頬を赤らめてしまう。
「ああ、これ…これが一番よく眠れるんだ…」
「あっ…!」
性急な仕草で弟ががばりと私の胸に顔を埋める。
「ああ…大きいよ、兄上…弾力があって温かくて…甘いミルクの匂いがして…」
「ッ…」
弟の鋭くとがった鼻先がぶりっ!と私の乳頭に当たり、その刺激にびくびくと身体が震えてしまう。
「あっロキッ!何をしているっ…!」
自分の薄い寝衣越しの恥部に硬く熱い何かがぐりぐりと当たる。
「何でもないよ、兄上…。兄上の肌が温かくて、私の身体も熱を持ったんだ…」
「んっ…んっ…あっ…!」
そうしてその硬く熱い何かを私の陰部とぐりぐりとこすりあわされる。

「兄上…」
呼びかけに顔を向けるとわざとゆっくりと弟が大きく口を開ける。
そうしてれろんっ…と長く赤い舌が突きだされる。
「ふあッ!!」
ちゅばっ、ちゅばっ、と大きく吸い出し音を立てながら、赤子のようにロキが私の乳首にしゃぶりつく。豊満ともいえる胸筋をむにむにと揉みこまれ、敏感な乳頭を強く引っ張るようにして吸われてしまう。
「あっ!ひっ!駄目だッロキ…!そんなに強く吸っては乳首が大きくなってしまうっ…あっ!あんっ!」
「兄上、こんなに大きなおっぱいなら乳首も吸いやすいようにもっと大きくないと……私以外には見せられないくらい先っぽがぶるぶると大きな恥ずかしい乳首にしてやろう…」
「だめだっロキ!やっ!やああッ…!!」
弟の悪戯を止めなければならなかった。だが子供のころから乳頭を執拗に吸われ、そこを悪戯されると何も抵抗出来ない身体に私はされてしまっていた。
「あっ!あっ!ああッ…!」
乳辱に耐える為、顔を反らしながら目を硬くつむり、ぎゅっ…と絹のシーツを握りしめる。その抵抗をあざ笑うようにロキの硬くなった何かと私の陰茎がこすりあわされ、淫猥な刺激で段々それがむくりと大きくなっていってしまう。
「兄上…薄い寝衣だから兄上の"あれ"がぷるんと硬くなってるのが丸見えだ…兄上は本当におっぱいを私に吸われるのと、こうして"ごしごし"されるのが好きなんだな…」
「違うッ…私はっ…」
「ほら…先っぽがぬるついてきた…今日も一緒にイクんだ兄上…」
「やめろっロキッ…あっ!あっ!ああっ!ああッッ…!」
肥大させられた乳頭ににゅりっ…!と尖った舌先が挿入される。乳首の中を犯されるのは初めてだった。呆然とする私の目の前でロキが笑みながら舌を高速で動かし、乳穴の中をぐちゅぐちゅに犯される。

「あっ!あんっ!あっ!あんっ!」
嫌なのに内側から犯されたことで乳頭がさらにぶるんっ…!と勃起し、卑猥な肥大を見せつけてしまう。伸し掛かるロキの腰も激しく動かされ、互いの熱くなったものが放出に向けて淫らにずりずりとこすれ合う。
「あっ!ひっ!あっ!あっ!」
「兄上、これは予行練習だよ…いつか来るべき日の為のね…」
「あっ!あっ!ああッ…!」
「父上の跡を継ぐのは私だ…そうしてオーディンの宝を…何よりも大切にするものを……私は手に入れるんだ…」
「あっ!ロキッ!ひんっ…!」
ぶるんっ…!と音をたてて乳穴を犯したロキの舌がよだれとともに引き抜かれ、歯型が残るほど強く肥大した乳頭を噛まれてしまう。
「ふあああッ…!」
淫らな悦びと罪悪感が私を支配し、互いの身体がびくっ、びくっ、と震えた後、じんわりと熱い何かが腹部を濡らし始める。


「あっ…あっ…」
余韻で身体を震わせながら、羞恥と屈辱が自身を包んでいく。
「ふー…すっきりした…むちむちした大きな胸の谷間にこうして顔をうずめられて…いつでもくわえられる甘い乳の味がする兄上のおっぱいも傍にあって…やっぱり私はここで眠るのが一番安らげるよ…」
「んっ…んうっ…」
歯形の残る勃起した桃色の乳頭にちゅっ、と弟の唇が押し付けられ、何も事後処理がされていないぬめる下半身のまま、互いに密着した姿で弟の健やかな寝息が聞こえてくる。
「おい、嘘だろう。ロキ…」
弟の言葉通り、このまま眠らせると必ず夜中に乳頭を激しく吸われ、悪戯されてしまう。寝衣もすべて破り取られ、素裸のまま、目覚めると胸を犯されている時もあった。
"私が兄上の胸を大きくしたんだ"
二人きりの時、そう囁かれると羞恥で顔が赤らんでしまう。
"どこまで大きくなるか見ものだよ…"
ロキの小さな手でゆさゆさと激しく豊満な胸を揉みしだかれる時もあった。そうして搾乳のように勃起乳首をつままれ、ぐにっ、ぐにっ、と乳を出す様に前後にしごかれる事もあった。胸や尻が成長と共に大きくなるとロキの悪戯も度を増していった。ちゃんと叱ればいい。そう思うのにあの気弱気な顔を見ると怒る気持ちが小さくなってしまう。弟に対する母上の愛情と同じくらいの甘さが、ロキを増長させてしまっているのかもしれなかった。
「ロキ、次こそは断るからな…」
健やかに眠る弟の額を軽く叩く。寒く感じぬように毛皮をロキの身体に掛け、同じように自分も眠りに就くのだった。