pomegranate 








『父上と母上には内緒だぞ』

そういっていつも兄は私の前で何も身に着けていない姿を見せてくれた。
乙女のように長く、緩くうねる柔らかな黄金の髪、滑らかな真白い肌、肉付きのいい肢体。邪気のない青い目を見るたび、欲情を覚えた自分を思い出す。
私が同性に興味があることを聡い兄はすぐに気付き、望む私に対して惜しげもなく美しい身体を披露した。触れたければどこにでも触れさせてくれた。交わることを望むとそれは流石に躊躇し、だがその数日後、兄は寝台の上で私を待ち受けていた。父母には内緒だというあの言葉とともに。

こうして兄の大きな愛情を感じながら私は兄を手に入れた。そうしてそれは長く続き、今も絶えず私に幸福を与え続けていた。





 

「ロキ、それは何度も駄目だといっただろう…?」
抱かれた後の気だるげな姿で兄が窘める。昔と同じ、一糸纏わぬ姿。だが昔とは違い、その肌には交合による汗がにじむ。寝台の上で上半身を起こした兄が頬杖をつく。股の間は私の出した精液で濡れていた。異性と同じように多くの同性たちが兄に邪な目線を向ける。だが弾力のある豊満な胸も女のように大きな肉尻も、味わうことが出来るのは私だけだった。肉壺を突かれるたび、乙女のように長い黄金の髪が揺れ、数え切れぬほどの交わりで熟れた肉の輪が根元まで私の肉棒をくわえこみ、嬉し気にしめつける。兄の豊満な身体は常に私を夢中にさせ、兄自身も犯される事での快楽を貪欲に求めるようになっていた。兄は何度も私に犯されて淫らに達し、ひくひくと収縮を繰り返す肉穴に植え付けられた大量の子種を淫蕩な眼差しで見つめるまでになっていた。

「どうして?私達の仲はもう周知の事実だ。言葉にせずともみな知っている」
「だがそれでも…」
「どちらが玉座を得るにせよ、私の伴侶は兄上だ。他の誰とも添い遂げる気はないよ」
「……」
同性同士の婚姻が禁じられている訳ではないものの、王族として世継ぎを残せないばかりか、兄弟でもある禁忌に兄の口が重くなる。

「みなが事実を知っているのに秘密の逢瀬を繰り返すなんて馬鹿馬鹿しいよ…伴侶になればもうこうして隠れて会うこともなくなるんだ」
寝台の上で沈黙を続ける兄に寄り添い、うなだれた顔をそっと撫でつける。私の精液で受精したばかりの肌は熱く、散々に吸われた乳頭はまだぶるりと肥大したままだった。今日は正常位で伸し掛かり、激しい抜き差しを繰り返した。酷く大きな肉尻が中出しした精液でいっぱいになり、涙目のまま兄は種付けを繰り返された。抱けば抱くほど兄の豊満な身体は卑らしい匂いを纏っていく。それは私以外の男達も惹きつけるものだった。兄の部屋には常に意図のある贈り物が届くようになっていた。兄を味わおうとする男達の貢物に囲まれながら私は兄を抱き続けた。子供のころから何も変わらない兄の深い愛情に包まれ、貪欲に兄の身体を暴き、淫らな快楽を植え付ける。慈母の顔で兄は私を見つめ、犯され尽くした子種でどろどろの身体で私を抱き寄せる。その姿にまた欲情を覚え、制止する声も聞かずに兄を犯していく。愛していることを口に出したことはなかった。だが言葉にせずにも十分すぎるほど兄には伝わっているようだった。

「子供は養子を取ればいい。何も問題はない筈だよ」
寝台の上に座る兄を緩く抱きしめる。自分よりも遥かに大きな体。酷く大きなむちむちとした肉尻も、ねっとりと勃起したペニスを食む熟れた肉の輪も、しゃぶるのに適した大きな乳頭も、真っ白で柔らかな脇も、すべてが男達の欲情を誘うものだった。見事な艶を持つ長く豊かな黄金の髪と濃い睫毛、薄い青の瞳。雄々しくも美しい容姿と神器であるムジョルニアを唯一持つことの出来る高潔な魂も、万人に注がれる温かく優しい心も、自分や他の者達を魅了し続けてやまないものだった。

「兄上…」
「んっ…」
鍛え上げられた筋肉がついた背中に口づける。筋骨逞しい上半身に反して細い腰と女のように大きな臀部にも唇を押し付ける。
「兄上だって私の妻になることを望んでいる筈だ…」
「あッ…!」
にちゅっ…と音を立てて、種付け済みの桃色の肉の輪を左右に押し開く。
「んんっ…」
酷く大きな二つの尻たぶがぶるりと震え、肉穴の中にある年輪状の卑らしい肉の花びらの中から種つけ済みの子種がぶびゅっ…と音を立てて溢れ出る。
「伴侶になれば二人の為の閨が私達に与えられる。いつでもそこで好きなだけ媾う(まぐわう)ことが出来るんだ…」
「ロキっ、だが俺たちは兄弟だっ…あッ…!」
再度挿入する為に背後から兄に伸し掛かる。ふわふわと柔らかくきらめく金の髪に顔を埋め、新蜂蜜に似たかぐわしい香りを強く吸い込む。
「ああっ!あっ!あっ…!」
承諾を待たずに強引にずぬっ…!と太い肉棒で熟れた肉壺を押し開く。入口と化した肉の輪はあっけなくビクビクと震えながら挿入を許してしまう。
「あっ…あっ…ああっ…」
肉の快楽に弱い兄の瞳が淫蕩に潤んでいく。数えきれないほど兄の肉の輪を押し開き、肉棒による快楽を教え込んだ。恥ずかしい体位を取らせると途端に顔を背け、羞恥で顔を赤らめる。だが執拗に肉壺をじゅぷじゅぷと突いてやれば、あっという間に淫らな声と卑らしい動きで雄の肉棒を貪欲にむさぼり始める。女のように大きくむちむちとした卑猥な肉尻は特に徹底的に雌の快楽を叩きこんだ。肉穴の中の粘膜を犯される悦びを教え、淫蕩な穴で犯す雄と同時に達することも覚えさせ、今ではその豊満な肉尻に手を触れるだけで、にちゅっ…と挿入を待ち望んでひくつく肉の輪の中を淫らに濡らすまでになっていた。

「兄上が望まなくとも…もうすぐ私は父上に兄上を娶る事を告げるから…」
「あんっ!あっ!あんっ!あんっ!」
自身の痩躯で肉付きのいい兄の身体に蛇のように絡みつき、ぐちゅっ!ぐちゅっ!と兄の熟れた肉壺を味わい続ける。弾力のある大きくてむちむちとした肉尻を勃起したペニスで思うさまほじる感触が堪らなかった。自分の長大な男根も兄の極上の雌尻はぬぽんっ…と根元まで含んでしまう。そうして肉ひだでぬちゅぬちゅに締め付け、子種をしぼりとろうと卑猥な煽動を繰り返し、ひたすら穴中に種付けをねだる卑猥な雌と化してしまう。
「あっひっ…!あっ!ああんっ…!」
誰よりも強く勇猛な戦神である兄が、私と二人きりの時は勃起した男の肉棒を求め続ける淫蕩な"女"になる。豊満な胸で、肉厚な貫通済みの肉の輪で、突かれるたびブルッ、ブルッ、と嬉しげにはみ出る舌で、中がどんなに男の竿で気持ちよくなっているか告げる甘い声で、常に兄は私を誘い続ける。私を愛してやまない温かな心と調教され尽くした極上の肉器。兄こそが自分の伴侶に相応しい者だった。


「兄上…」
「あっ!ひっ!ひっ…!」
うなじに噛みつきながら抜き差しを早くする。一度目の中出しでぐちょぐちょに濡れているにも関わらず、きついほど媚肉が竿を締めつけ、種付けをねだる。
「あっあんっ!あっ!あんっ!」
がっちりと兄の腰を掴み、ぶるっ、ぶるっ、と穴の中ほどにある淫豆をこすりあげると陥落しきった笑み顔で瞼を閉じ、ひたすら犯されて達することだけを熟れた肉壺が望み始める。
「あっ…いいっ…いい…ッ」
睦み合うようになってから自分の精液はすべて兄の中に注いでしまいたかった。慈母の顔のまま、私に犯され、淫蕩になっていく兄。何も知らなかった身体が今は抜き差しにあわせて淫らにぶるぶると豊満な肉尻を振り、最奥にびゅるっ…と種を出されるとぶるりと舌を出したとろけきった顔で種付けされることを堪能する。
「あっ、あっ、あっ、ああっ…!」
獣の交尾のように激しく腰を振り、最奥を強く突くと舌を出した笑み顔のまま、兄の肉付きのいい身体がぶるんっ…!と大きく揺れ、白いシーツの上で自身のペニスからびゅくびゅくと射精しながら、最奥にある肉ひだの突起に男の子種を植えつけられる。

「あっ…あうっ…ああっ」
きゅんっ、きゅんっ、と竿を包む淫肉の締め付けで何度も何度も兄のはしたない肉の輪が淫らにイクのが分かる。ブビュッ…!と種を出すたび、目の前の大きすぎる肉尻が陥落しきったようにぶるっ、ぶるんっ、と揺れ、卑猥な受精器と化したむちむちの肉の輪からぶぷっ、と種付けされた子種が垂れていく。

「あっ…あっ…あっ…!」
極上の肉壺への長い射精の後、わざと悶えさせるために乱暴に肉茎を抜き、竿でこすられた中の肉ひだや肉の輪の粘膜がくぱっ、くぱっ、と穴を犯されたことが丸分かりの恥ずかしい収縮を繰り返す。
「あっ…あっ…」
どろおっ…と白濁とした子種がそのはしたない収縮を繰り返す肉の輪のすぼまりから垂れていく。大きくむちむちとした二つの真白い尻たぶが震え、はざまにある桃色の肉厚な肉穴から私の種付け済みの子種が流れてくる様は何度眺めても良いものだった。
「んうっ…!!」
とろけきった甘い声が閨に響き、犯されたばかりの肉穴を今度は舌がぬぽぬぽと犯し始める。
「ロキっ…だめだっ…!ロキッあっあっ!」
むっちりとした豊満な兄の肉尻のはざまにぎゅっ、と顔を押し付け、自分の残滓を舌で掻き出し、受精したひだひだがひくつく様を堪能する。
「兄上…受け入れるって言って…」
「あっ!あっ!あんっ!」
受精したばかりで敏感になっている肉のひだひだを舐めしゃぶると肉壺がひくんっ、ひくんっ…、と何度も卑らしく収縮し、太く長く逞しい男根を求めてぬるぬるの内部がきゅんきゅんと煽動し始める。
「ロキっあっ!ああっ!ああんっ!ああッ…!」
ぎゅっ、ときつくシーツが握られ、舌を抜いた肉の輪に亀頭だけ押し当てられた兄が涙目のまま、びくんっ!と発情で豊満な肉尻を震わせる。
「言って…」
求婚を受け入れなければ挿入はしない。そう言外に脅された兄が悔し気に精悍な面立ちを歪ませる。だが熟れきった肉の輪をぬぽぬぽと亀頭で抜き差しされた途端、肉悦でその顔も惚け、私の花嫁になることを甘く喘ぎながら了承するのだった。