fygeye 


短髪になった兄を眺める。
どこまでも頑健なこの男は伸ばしていた髪を切られてしまったことなど、露ほども気にしていないようだった。
だが私は残念だった。戦時にハンマーを握る力強い二の腕とともに、金糸に似た眩い髪が踊るように跳ねるのが好きだったし、背後から抱いて犯すたび、長い髪がこちらの責める動きにあわせて波打つのも好きだった。
ソーは憤るだろうが、一度あの髪に花を添えてみたかった。尻も胸も酷く大きく、劣情を誘う身体に人懐こい笑み、海のような青い瞳、そうして美しい花々が黄金の髪を飾り立てる。きっと雄々しく美しい恋人として私の目には映る筈だった。

「何を見ているんだ」
銅のゴブレットで水を飲みながら兄が私に問いかける。闘技場での勝利は興奮を齎すものなのだろう。上機嫌のソーの瞳の中には熱情に似た光があった。もっと犯して欲しい時、兄は良くその光を湛えて私を誘った。あんなに屈強な体躯を持ちながら、犯され、征服され、負けることをいつもソーは望んでいた。ほじられすぎて閉じられなくなった肉穴から私の出した精液を垂らし、大きな肉尻を揺らし、熱で潤む目で私をじっと見つめていた。どうしてその誘いに抗えるだろうか。私はずっと、恋人になる前から兄だけを見つめてきた。兄だけのものだった。今もそれは変わらなかった。

「随分と凛々しくなったと思ってね」
「俺は元から最強で凛々しい男だぞ」
昔と変わらぬ自信過剰な態度でソーが笑う。身に着けている夜着はミッドガルドの平服に良く似ていた。白い綿のTシャツに似た上衣は下着を着用していないのだろう、ぱんぱんに張った胸筋と乳首がくっきりと浮いている。筋肉と脂肪がみっちりと詰まった健康的な陽色の上腕、私の酷く大きなペニスを呆気なく呑み込んでしまう貪欲で豊満な肉尻。グランドマスターがいつ彼の上客である貴族達にソーを売るのではないかと不安だった。連勝を続ける若く逞しく美しい戦士を組み伏せたいと思う男は少なくはないだろう。しかも異国の王子だった男のはちきれんばかりの健康で艶めかしい身体、荒々しい気性と宝石のように青い瞳。手に入れたいと思う男は私だけではない筈だった。

「あ、おいっ…」
背後から縋りつき、大きな胸に手を伸ばす。弾力のあるそこは勃起した男根を挿入するとすぐに乳首がぶるん、とはしたなく膨らんでしまう。ひねっても、吸っても、噛んでも、甘い声で身悶える、桃色でつやつやとしてびんびんにしこった卑らしい肉突起に変化してしまう。私の大事な兄が犯されて発情している。そう知るといつも私は歯止めが効かなくなってしまう。酷い抱き方をして、反省する時もあった。だが私の子種でどろどろにけがされ、びくびくと四肢を震わせるソーを見ると暗い愉悦を感じてしまう。王としてアスガルドを手中に収めることは出来なかった。だがあの国で最も慈しまれ、大切に育てられた者を奪うことは出来た。絶対にそれを手放したくはなかった。

「兄上…」
「んっ…」
女のように柔らかな口づけを好む兄に望むものを与え、これから抱くことを分からせる。
「ロキ…」
勝利の興奮で光る瞳に別の熱がともり始める。互いの唇から唾液の糸を垂らしたまま、下衣のすき間から指を入れ、尻たぶのはざまを中指で探る。
「あっ…くっ…」
豊満な胸を揉みしだきながら、重く大きな肉尻のはざまにある肉厚な肉の輪を円を描くようになぞると、それだけで肉穴がむちっ…と熟れ、卑らしい熱を持つ。
「ロキ…明日も試合があるんだっ…これ以上は駄目だ…」
何故こうも薄い生地で出来た夜着を身に着けていたのかが不思議だった。男を幾度も受け入れたむちむちとした大きな肉尻も、勃起し始めた桃色の乳頭もすべてがうっすらと透けていた。今夜この部屋を訪れたのが私ではなかったら。そう考えると不快な感情が澱のように溜まっていく。
 
「あっ!駄目だっ!おいッ…!」
たしめようとする声を無視して、肉付きのいい身体から夜着をはぎ取る。屈強な身体だが、あの部分は酷く柔らかく弱かった。唾をつけた手で自分の勃起した肉棒を濡らし、背後から熱を持ち始めた桃色の肉の輪に押し当てる。

「あっ!あうっ!ああッッ…!!」
目の淵に涙を浮かべた、悔し気な顔で兄が私に犯される。兄の肉の輪は数えきれないほどの交尾で完全に私のものになっていた。
「ああっ!あっ…あっ…!」
主である男のペニスを迎えた淫蕩な肉の輪はすぐにむちゅっ…と肉筋の浮いた太竿に絡みつき、中の年輪状の粘膜でもっと奥を犯してもらおうとうねうねと煽動し始める。
「あっ!嫌だっ…あっ!あっ!」
酷く重く大きな肉尻が目の前でずるんっ…と肉棒を挿入され、ぶるぶると両の尻たぶを激しく揺らしながら犯されるのはいつ見ても眺めのいいものだった。
「あうっ!あっ!あうっ…!」
初めは嫌がる声が徐々に甘くなり、最後はペニスで激しくピストンするだけで熱い雌声を漏らし続けてしまう。最奥に種付けされるのが好きで、そうされると豊満な肉尻をびくびくと揺らしながら中の肉ひだがとろとろにとろけて淫らにイッてしまう。イッた後の年輪状の桃色の粘膜がひくっ、ひくんっ…、と雄の種汁にまみれながら伸縮するさまも常に私を興奮させるものだった。弟のペニスに犯され、呆気なく絶頂してしまう兄王子。誰がこの姿を想像できただろうか。こんな兄を見つめ、味わうことの出来るのは私だけで良かった。

「あっ!あっ!いやだっ…嫌だっ…!」
勝利の直後に女のように犯されるのがよほど嫌だったのだろう。ねっとりと桃色の粘膜を私の肉棒に絡みつかせながら、ソーの態度は頑なだった。すでに発情しきって、乳首がぱんぱんに卑らしく膨れ、貫通済みの肉の輪がむちむちに熟れて、白いよだれを垂らしながらペニスをずぽずぽとくわえ、ズンズンと上から激しく犯されているにも関わらず、兄は今夜の交わりに納得してないようだった。
「あっ…ひっ…!」
腰を掴み、下からえぐるようにして亀頭を最奥に進ませる。酷く大きな肉尻の中にある最奥のしこりにむちゅっ…と亀頭が触れ、弾力のあるそれを乱暴に小刻みに押しつぶす。
「あッッ…!駄目だっ!それっ…だめだっ…!!あっ!あっ!ああっ!」
とろとろにとろけた声でそれでも嫌がりながら、豊満な肉尻がズン!ズン!と激しくつつかれる。明日も中から掻き出しきれなかった種が零れてくるほど子種を注いでしまいたかった。種付けされると悔し気な笑みを浮かべたまま、淫蕩な肉尻が卑らしくビクビクと揺れながらイッてしまうのに、どこかまだ犯されることに躊躇するソーが不快だった。
「あうっ!あっ!あっ!あうっ」
艶めかしい笑みを浮かべ、とろりとした目で虚空を見つめながら、強者である兄が最奥を突かれてよがり狂う。年輪状の粘膜が貪欲に伸縮し、小麦色に焼けた豊満な肉尻が男のいちもつをずるりと根元まで挿入された肉厚な桃色の肉の輪を丸見えにさせながら、竿突きにあわせてぶるぶると激しく揺れ動く。
「兄上…」
むちむちとした酷く大きな胸を背後から揉みしだきながら、耳殻を強く噛む。
「ひっ…!」
痛みでむっちりとした肉穴がきつく締まり、その締まった桃色の粘膜の中に思うさま自分の欲望をぶちまける。

「ああああっ…!!」
大量の溢れ出る子種に対処できず、重く大きな肉尻がもだえるようにぶるんっ…!と眼前で大きく揺れる。年輪状の桃色のひだ肉にねっとりと子種がかけられ、種付けを嫌がる声を聞きながら、最奥のしこりに押し当てた鈴口からも大量の種をぶびゅううううっ…!と出し、今夜も種を植えつけられてしまったことをソーに分からせる。
「嫌だっ!あっ!あうっ!ぬっ、抜いてくれっ!あっ!ああうッ…!」
放尿のように長い射精が続き、中がイッてしまった兄の年輪状の粘膜がくぱっ、くぱっ…と卑らしいイッた後のひくつきを見せつける。
「嫌だ…いやだっ…」
最後までソーに種をつけ、わざと緩慢にぶるっ…と半ば萎えた肉棒を抜き取っていく。
「あっ…あっ…」
重く大きな両の尻たぶを震わせ、桃色の皺の少ない肉厚な肉の輪から子種をひとしずく垂らす兄の姿は私の支配欲を大いに満足させるものだった。だが私はまだソーが欲しかった。完全に私を主として受け入れ、ペニスでしごかれた肉ひだを何度も卑らしくイかせてしまいたかった。
「駄目だロキっ…!だめだっ…」
ずるんっ…と、一度中出しされたぬるぬるの肉厚な肉の輪が呆気なく私の亀頭をくわえこむ。
「やっ!あっ!ああっ!あっ!」
豊満な胸と肉尻がペニスで突く動きにあわせて憐れなほどブルブルと上下に揺れまくる。
ただ一人の兄弟に対する執着は日毎に増すばかりだった。