「楽しかったんだ」
「ああ、君も出れたら良かったのに」
ロサンゼルスで行われた映画「アベンジャーズ:インフィニティウォー」の記者会見。その会見の後に行われたキャスト達によるクイズ・ゲーム。 "大差をつけて自分たちのレッドチームが勝ったんだ。" そう誇らしげにいうと自分の事のようにトムがほほ笑む。
「君はまた誰かを魅了したんだろうね」
理知的で優しい、自慢の恋人。血縁ではないものの自分の"兄弟"でもある彼の柔らかな笑顔を見つめる。
どこか寂しそうだった。またどこかで彼を傷つけたのだろうかと焦りで思わずうなじを掻いてしまう。
「そういえば目が綺麗だっていわれたよ」
冗談めかして共演者のアンソニー・マッキーに告げられたことを口にする。
「だって君は本当に、ゴージャスだからね…」
「……」
甘い再会になる筈だった。今だってベッドの上でお互いの肌を愛撫し、もうすぐ繋がる筈だった。寂しそうに見えるのは何故なのか。対面で寝転んだまま、長く伸びたトムの髭に唇で触れてみる。煙草もアルコールの匂いもしない、清潔なムスクの香りが鼻孔をくすぐる。
「あー…、怒ってる…?」
「いや…」
それきり淡い緑の目を曇らせ、うつむいてしまう。視線を恋人の下部に移動させるとすっかりそこは勃ちあがり、窮屈そうだった。シリアスな状況なのに彼はちゃんと欲情してる。その状況がおかしくて思わず笑いそうになる。
「あの……僕は何番目かな…」
「…?」
「君の中で…」
「ああ……」
思わずため息が漏れそうになる。トムの繊細さは類まれな彼の演技力を生み出す根本でもあった。だから愛おしかった。だが繊細さゆえの不安定な心が時折軋みを上げてしまう。忙しいスケジュールの合間を縫って連絡を取り合い、可能な限り逢瀬を繰り返した。十分ではないものの、努力は怠っていなかった。恋人に自分の魅力を指摘されても自覚はなかった。ただ昔から誘われることは多かった。元々性に奔放な部分はあった。刹那的な関係に溺れ、複数の相手と夜を過ごすこともあった。だが映画「マイティ・ソー」で監督であるケネス・ブラナーにトムを引き会わされて以来、すべてが変わった。あんなに自分のつま先に優しく口づける人間はいなかった。セックスはとろけるような中毒性があった。繊細な心の中に懊悩があり、それにも惹かれた。まったく正反対の恋人。気付けばどうしようもなく好きになっていた。
「何番目がいい?好きに決めていいよ」
少し呆れた風に問い返すと消え入りそうな声でごめん、と謝られる。
「トム」
呼びかけ、幼子にするように抱きしめる。多くの言葉は必要なかった。自分と同様に長く伸びたダークブラウンの髪に口づける。ジャスミンに似た整髪料の香りがした。彼の匂いだと思うと再び発情で身体が熱くなる。
「クリス…」
少し強引に唇を奪う。すでに勃起していた大きめの乳頭を恋人の白い指がつまむ。自分の恥ずかしいほど大きな肉尻に触れる指もあった。肉厚な肉の輪は早くくわえるものが欲しくてひくひくと卑猥に収縮を繰り返していた。
「あっ…」
その肉厚な肉の輪がくちっ…と拡げられ、肉穴の皺をゆっくりとなぞられる。
「あっ…、あっ…」
「どうしてかな…時々不安になるんだ…」
「んッ……!」
しこりきった桃色の乳芯を恋人がくわえる。トムの勃起したペニスの形にすっかり変じてしまった淫らな腸道がぬるぬるとした愛液で濡れてくる。互いの顔を見つめる横向きだった状態から仰向けにシーツの上に押し倒され、大きすぎる二つの尻たぶのはざまで挿入を待つ肉の輪にくちっ…と硬く勃起した巨大な亀頭が押し当てられる。
「あッ…」
久しぶりに犯される感触にはしたない笑みを浮かべてしまう。ずっと"これ"が欲しかった。ディルドではもう物足りなかった。初めて抱かれた時、悦すぎて半ば意識を飛ばしてしまっていたことを思い出す。誰が相手でも中で出されるのは嫌だった。だがトムとのセックスはあまりに気持ちよくて、気付けば何度も肉穴での射精を許してしまっていた。自分のものだとマーキングするようにいつも執拗に中出しを繰り返される。漏れる感触が恥ずかしくて、ぬぶっ…と萎えた肉根を抜かれた後、指で押さえる。でもそうしてもどんどん溢れてきて、種付け済みの精液をぶっ、ぶっ、と女のように大きな肉尻から垂らし続けてしまう。時には指でぐにっ…と肉穴の皺を拡げられ、執拗に溢れる様子を視姦されることもあった。そのままケダモノ染みた興奮とともに再度犯されることもあった。一度犯されてしまえば後は呆気ないほど身体が従順になる。ぬるぬるの肉厚な肉の輪がずるんっ…と再び勃起した巨大なペニスで押し開かれ、ぱんぱん、ぱんぱん、と激しいピストンを味わわされる。豊満な肉尻が恋人の痩せた身体に押しつぶされ、根元まで挿入された肉棒でぐちゅぐちゅに敏感な肉壺を犯されながら雌としての交尾を繰り返される。最後トムの逞しいペニスでしごかれ、イキ過ぎた肉の輪は恥ずかしいひくつきを見せながらたっぷりと注がれた子種をあふれさせる。犯された時の体勢のまま、しどけなく開いた脚の間からそれが漏れていく感触は屈辱的なものだった。だが同時に頭が真っ白になるほど気持ちよかった。
「クリス…」
「あっ!あッッ…!!」
柔らかな声に名を呼ばれながら待ち望んだ恋人のペニスがずにゅうううっ…と音を立てて肉厚な肉の輪に挿入される。
「ああっ!ああッ!」
太い肉竿にずるんっ…!と押し開かれる年輪状の肉ひだの感触がたまらなかった。 "もっと犯して欲しい" かすれた声でそうねだると無言で頷かれる。
「あっ!ああッ…!」
そうしてより挿入が深くなる。
「あっ!ひッッ!ああッ!!」
恥ずかしいほど大きな肉尻がトムの逞しいペニスで激しくピストンされる。
「あっ!あんっ!あんっ!ああッッ…!」
気持ち良すぎてもうイッてしまいそうだった。快楽で下睫毛に涙がたまっていく。
「トムッ…!もっと…もっとッ…」
恋人の太すぎるペニスの形に変じてしまった肉壺がひくひくと収縮し、はしたなく男の肉棒を求め続ける。
「クリス…」
「あっ!ひんっ!!」
肉ひだのびらびらを一気に力強く膨らんだ竿がしごき、肉厚な肉の輪できゅんきゅんに太いペニスを締めつけたまま肉壺がイッてしまう。
「あっ…あっ…」
ほてった頬に幾度もキスを繰り返される。まだ根元まで豊満な肉尻にペニスをねじこまれたままなのに、イッたせいでぶっ、ぶっ、と恥ずかしい愛液が肉ひだから分泌し、挿入された恋人の太い竿をぬるぬるにしてしまう。
「あっ!ひんっ!ひっ!ひんッッ!!」
そうしてまた激しいピストンでずんッ!ずんッ!と女のように大きな肉尻を貫かれる。
「あっ!ああっ…!」
肉厚な肉の輪がせわしない速さでずるっ、ずるっ、と太い肉筋がびっちりと浮いた肉棒にこすられ、肉筋の形すら覚え込ませるような荒々しい抽挿に完全に発情し、目がとろりと潤んでしまう。
「あっ!いいっ!いいッ…!」
自分の小さくはないペニスを掴み、激しくしごく。犯されたことで勃起した肉竿。恋人への完全な服従の証。トムが見つめていることを分かっていながら、はしたない笑みで口端から舌を出し、ずにゅっ!ずにゅっ!と激しく肉厚な肉の輪を犯されながらオナニーを見せつける。
「あんっ!あんっ!あんっ!あんッッ!」
もうすぐ射精してしまいそうだった。豊満な肉尻が恋人の巨根によるピストンでぶるぶるに揺れまくる。
「あっ!ひんッッ…!!」
最奥をずんッッ…!!!と充血した亀頭で犯され、虚空を見つめながら涙目でほほえんでしまう。射精間近のトムのペニスがぶるんっ!!と肉壺の中で膨らみ、またたっぷりと種付けされる瞬間が迫ってくる。
「あっ!あッッ!トムっ…トムッッ…!」
ずるんっ!ずるんっ!と根元まで太すぎる肉棒を挿入され、それをせわしなく出し入れされながら激しく自分のペニスをしごき、同時にイクことを待ちわびる。
「あっ!ひいッッ…!!!」
最奥にある肉ひだを亀頭が乱暴にすりつぶし、肉壺がきゅんきゅんと収縮しながらイッてしまう。
「あひんっ!ひんっ!ひいんッッ!」
もっとも誰にも聞かせたくはない声がホテルの室内に響く。年輪状のびらびらがイクのと同時に熱く粘つく汁が恥ずかしいほど大きな肉尻の中にぶちまけられ、その量と熱さに完全に雌として自分の身体が陥落してしまう。
「あっ!ああッ!ああんッ!!」
ぶるぶるっ!ぶるぶるっ!と女のように大きな肉尻を激しく揺すり上げながら自分のペニスから勢いよく精液が噴き出ていく。
「あっ!あうッ!ああっ!」
苦しさでぼろぼろと眦から涙がこぼれていく。逃げたくて仕方がないのに、普段柔和な恋人がこの時だけ執拗に自分を押さえつけ、肉壺にぶちゅっ!ぶちゅうううっ…!と中出しを繰り返す。
「あっ!ああっっ…!」
ダークブラウンの濃い髭に覆われた唇に強引に唇を奪われる。また肉壺が種を植え付けられたことでイッてしまいそうだった。ぬるぬるの肉ひだの中で小刻みに太すぎる竿が前後し、そのしごかれる感触にねっとりとキスされたまま恥ずかしいほど大きな肉尻がむちむちに熟れた肉の輪でペニスをくわえたままビクッ、ビクンッ、とイッてしまう。
「あっ…」
ようやく唇を離され、二人分の唾液が顎を伝っていく。びゅくっ!びゅくっ!と力強い脈動が胎内で起こり、何度もイッたことで発情した子宮のようにはしたない収縮を繰り返す肉壺に大量の精液がぶちまけられていく――。
「……」
「…ごめん」
事後、あまりにも激しい性交で痛めてしまった腰を柔らかいトムの手がさする。無言で睨みつけるとあの眉尻を下げた独特の笑顔が謝罪を告げる。そこに初めの頃の悲壮さがないことを知り、内心で胸を撫でおろす。
「トム」
呼びかけ、彼の髪に触れる。知り合ってもう7年になる。多くの言葉は必要なかった。恋人が「ソー・ラグナロク」で語っていた通り、他の俳優とは違う特別な絆が自分達にはあるのだろう。だが時には、告げるべき言葉も必要だった。
「愛してるよ」
彼の淡い緑の瞳が徐々に潤んでいく。それを微笑みながら見つめ、そうして恋人の髪に口づけを繰り返した。