ルチル 





 

弟の悪戯は時に度が過ぎる事があった。ロキにとっては些細な悪戯でも重篤な被害を及ぼす出来事が何度か起こり、理知がありながら適切に使うことのない弟に俺は手を焼いていた。

『退屈なんだ』

父であるオーディンに広間に呼び出され、叱責を受けたロキは回廊を歩きながらそう俺に呟いた。
『兄上のように武芸の才がある訳ではないし、魔術もある程度は極めてしまった。私は第二王子だから玉座からも遠い。だから悪戯で気を紛らわせているんだ』
それが本心なのかは今でも分からない。だが弟は一つだけ興味がある物があると俺に囁いた。

『兄上が――私の気を紛らわせてくれないか…?』
それが何かを尋ねる前に意味ありげな手が俺の前腕に絡みつく。弟が昔から好意を持つ対象が異性だけではないのには気付いていた。
『相変わらず彫刻みたいに見事な体躯だ。兄上を探求出来るなら悪戯は止めるよ。本当だ』
ロキは呼吸するように嘘を吐く。だがその時の言葉は真実味があるように感じていた。暫しの逡巡の後、頷くと弟が妖艶な美貌に笑みを浮かべる。また夜に会おう。それが別れの言葉だった。






「…ッ…ッ…」
上手く呼吸が出来ず、しゃっくりのような息継ぎを繰り返す。
言葉通り、夜半に弟は俺の自室に現れた。手にはなで肩の硝子瓶に入った蜂蜜酒。ゼラニウムに似た香りを持つそれを数杯飲まされ、気付いた時には酔わない筈の自分が強い酩酊状態に陥っていた。

「分かるよ、兄上」
楽しげに弟が囁く。
「初めての時は酷く不安なんだ。自分が上手くやれないんじゃないかと思ってね…だからこうやってアンタの気を静めているんだ」
寝台に腰かけた俺にロキが寄り添い、長い黄金の髪に触れられる。
「ああ、近くで見ても素晴らしい身体だ…甘い香りがして、胸と尻が大きくて、まだ誰にも支配されてない…」
ふらつく自分の身体が寝台の上に横たえられる。青白い皮膚を持つ細長い指が俺の纏う灰青の寝衣を大きくめくり上げる。
「いつもは誰と繋がっても退屈なんだ。兄上を見た時ほど興奮しないからね」
上手く身動き出来ない状態のまま、弟が伸し掛かる。重く太い自分の太ももが両方とも抱え上げられ、両脚でロキを挟む体勢にさせられる。
「兄上、もう一つ贈り物があるんだ」
そういって深緑の上衣から取り出した小瓶をロキの紅い唇が軽く含む。そのまま唇を奪われ、苦く甘い液体を無理やり嚥下させられる。
「きっと楽しいよ、約束する…」
水中に沈んでいくように弟の声が徐々に小さくなる。身体が熱く、心地が良かった。そのまま眠りへと落ちていく――。






翌朝、俺の傍には乱れたシーツと満足げに眠るロキの姿があった。二種類の催淫薬を摂取させられた俺は半ば眠った状態で弟に抱かれ、最後には肉ひだがロキのペニスの形に変じてしまうほど中を貫かれ、強制的に発情させられた身体で何度も雌犬のように達し続けた。無慈悲な弟は幾度抗っても中に出すことを止めず、最奥の肉ひだとロキの亀頭がむじゅっ…と卑らしく口づけした状態でびゅるっ!びゅるっ!と濃い子種を淫肉めがけて注入され続けた。強制発情した身体ではどこにも逃げられず、誰も受け入れたことがなかった肉ひだはむんむんと雄の臭いが濃いロキの精液でびちょびちょになり、ぬるぬるとしたそれがじっとりと淫肉に沁み込んでいった。最後は互いの恥部に顔を埋め、自分を犯した化け物のように大きな弟の巨根に残る精液を舌でねぶりとり、ロキは厭うほど大きな俺のむちむちとした肉尻にきつく顔を埋め、舌でれろれろと肉穴と種付け済みの肉ひだをしゃぶり続けた。
「…」
昨夜のことを思いながら弟の寝顔を見ると、当に薬は切れている筈なのに奇妙な疼きが生じてしまう。硬く勃起したロキの巨大なペニスで肉ひだをにゅりにゅりとこすられることがあんなに悦いものだとは思わなかった。ぶぽっ!ぶぽっ!と恥ずかしい音を立てて自分の肉厚な肉の輪を行き来する弟の男根。あれを思い出すだけで胸の先端が硬くなり、唾液が口中で溢れてしまう。

「ロキ、俺は怒っているんだからな…」
眠る弟に囁きかける。
「俺の許可も取らずにあんなものを飲ませて…」
裸体のままのロキの下半身を覆う上掛けをめくり、自分を昨夜悦ばせた大きなペニスに目を細める。
「だからお返しだ…」
そういってじゅぽっ!じゅぽっ!と激しい口淫でねっとりと弟の男根に奉仕する。
「んんっ…」
すぐに含みきれないほどそのペニスが膨張する。その反応でロキが密かに目覚めていたことに気付き、羞恥がじわじわとやってくる。
「…ッ…」
発情した雌のような吐息を漏らしながらぶるりと勃起した男根から唇を離し、眠る振りをしたままの弟に伸し掛かる。
肛門を使った朝の交尾。それがどんなにはしたない事なのか分かっている筈なのに、自らの指でくぷっ…と肉の輪を拡張し、弟のびんびんに勃起した亀頭にむちゅっ…と押し付けてしまう。
「あひっ…!」
涙目で笑みながら自分の体重の重みでずちゅんっ…!!と弟と結合する。ずるずるずるずるっ、と一気に肉ひだが硬い肉竿で押し開かれ、それだけで軽く中の淫肉が達してしまう。
「あん!あんっ!あんっ!あんっ!」
いつ自分の侍女が朝の支度を整える為に部屋を訪れるか分からなかった。
「んっ!んうっ!あうっ!あんっ!」
すぐにでも行為を中止しなければいけない筈なのに、ぬぽぬぽじゅぽじゅぽと恥音を立てながら厭うほど大きな肉尻を弟の肉棒の上で淫らに揺らしまくってしまう。

「んうううっ…!!」
最奥の肉ひだを充血した亀頭でぬぽっ!ぬぽっ!とつつかれるたび、あまりの気持ちよさにびくびくと痙攣を繰り返す。
「あんっ!あんっ!あんっ!」
いつの間にか下からがっちりと手首を摑まれ、雄としての激しい腰使いで豊満な肉尻をずぽずぽズニュズニュと責められる。
「あうっ!あっ!あっ!ああッ!」
声を抑える意図を持った白く細い指が俺の唇に押し当てられる。唇を噛みしめ、激しい抜き差しに耐えるとあまりの挿入される気持ちよさで肉厚な肉の輪からぶっ!ぶっ!と愛液がはしたなくあふれ、ずこずこと犯され続ける淫肉がくぱあっ…と熱く開いてしまう。
「あうううううッッ…!!!」
そのままドビュッ!と容赦なく大量の精液をぶちまけられ、また肉尻の中の肉ひだが弟の精液でぐちょぐちょになる。
「はっ…あっ…あっ…」
びゅくんっ、びゅくんっ、と未だ射精を続ける巨根をひだひだの突起でくわえたまま、歓喜の涙が溢れてしまう――。






それからは嘘のように弟の狼藉は影を潜めた。俺は得意げに兄である自分の説得が功を成した結果だと周囲に吹聴し、ロキも否定はしなかった。だが二人だけが知る秘密があった。ロキを抑える為に自分がしたこと。これからもずっと続くこと――。







「ロキッ…はやくっ…早くッ…」
寝台の上で肉尻をぶるっ…と突き出した体勢で寝そべり、疼く身体で犯されることを待つ。無言で細い指が俺の貫通済みの肉厚な肉の輪を撫で、何が欲しいのかを口にするように促される。

「お前の…っ…大きいのが欲しい…ッ…!」
こんな恥ずかしい言葉を口にしたくはなかった。だが"あれ"が欲しくて仕方がなかった。いつも挿入されると何も考えられなくなる。犯す時、常にロキは俺が誰のものかと聞いてきた。だから長く逞しい肉茎をずるんっ…と根元まで挿入され、ずこずこと肉ひだを犯されながら涙目で弟の名前を叫び続けた。ただでさえ大きな肉尻は頻繁にロキの子種で満たされ、肉厚な肉の輪は弟の猛りきった肉棒を受け入れる為の入口と化していた。

「あッ…あっ…!!」
背後から覆い被さられ、望んでいたものが入ってくる。ぞくぞくと身体全体が震え、恍惚とした笑みを浮かべてしまう。
「ずっと考えていたんだ…」
みちみちと年輪状の敏感な肉ひだを硬く太い肉竿で押し開きながらロキが話しかける。
「どうしてアンタが相手だと退屈しないのかって」
「んっ…!あんっ!」
もう少しで最奥をえぐってもらえる。そう知覚し、娼婦のようにゆさゆさと恥ずかしいほど大きな肉尻を雄の挿入にあわせて揺すり上げる。
「んううううっっ!!」
充血した巨大な亀頭が最奥の肉ひだをズンッ…!と突く。弟の濃い下生えが自分の肉厚な肉の輪に当たり、根元まで淫肉に男根を挿入されたことを知る。
「あんあんっ!あんっ!あんっ!あんっ!」
ずこッ!ずこッ!という激しい抽挿音と共に深夜の自室にみっともない雌声があふれかえる。
「あひっ!あんっ!あんうっ…!」
入口も中のむちむちとした肉ひだも最奥のしこりもすべて卑猥な形をした太すぎる肉棒にずるんっ…!と犯され、強烈なピストンで敏感な肉ひだ全体をしごかれまくる。
「だめだッ!駄目だロキ…ッッ」
両胸の乳頭を鷲掴まれながら雌として大きな肉尻がずにゅずにゅズコズコと犯される。
「あうっ!あうっ!あうっ!」
「何度抱いても飽きないよ兄上…もっと欲しくなる…」
弟の声が奇妙な熱を帯びる。それはいつも俺が誰のものかと聞く声に酷似していた。

「兄上…」
「あうっ!あんっ!あんっ!あひんッッ!!」
強烈な強さを持つ抜き差しが始まり、あまりの気持ちよさに涙目で笑みを浮かべながら舌をブルッ…!と浅ましくはみ出させてしまう。
「あッ!あんっ!あんっ!ああんッ…!」
自分が厭うほどの大きな肉尻が弟のペニスの形にぐちゅっ…と拡張し、年輪状の敏感な肉ひだが酷く長く太い肉茎でぐりゅんっ!ぐりゅんっ!と入口から最奥まで執拗にかきまわされる。
「駄目だ!だめだッッ!もうッ…!」
結合していない時でも自分の豊満な肉尻にむちゅっ…と顔をうずめられ、長時間舌で肉の輪の中の肉ひだをれろれろとしゃぶられることもあった。そうされると必ず自分の淫らな身体は発情で肉の輪から蜜をしたたらせ、それを舐めとる舌使いで何度も何度もむちむちとした大きな肉尻を揺すり上げながら雌として達し続けた。
「あひッッ…!!」
ぶるんっ…!と射精間近のロキの肉棒が更に肉ひだの中で硬く膨張する。強烈な射精をもうすぐ肉尻の中でされてしまう。最奥に種をブチュッ!ブチュッ!と植え付けられながら同時に雌として身体が絶頂し、あひあひと声を漏らしながら大きすぎる肉尻が淫肉ごと達してしまう。その時の舌をはみ出させたはしたない笑みと身体の動きは自分でもあまりの卑猥さに思い出したくないほどだった。だがもうすぐそれを弟の前に晒してしまう。もう逃げることは出来なかった。
「あっ!あっ!あっ!あっ!」
まるで肉奴隷のように乱暴に腰を打ち付けられ、それすらも舌を突き出しながら感じきってしまう。最奥の肉ひだにぐちゅりと雄の勃起した亀頭が当たり、ずるんっ…!とひと際強くそこを貫かれてしまう。

「あひんッッ…!!」
誰にも聞かせたくない声が部屋中に響き、淫肉がペニスに犯されたことでびくびくと達するのと同時にねっとりとした濃い精液が一斉に中であふれ出る。
「ああッ!ああッ!あっ…!」
中の肉ひだにぶじゅっ、ぶじゅっ、と雄の熱い精液が沁みていく。最後の一滴まで弟は自分の大きな肉尻に執拗にそそぎ込む。そうしてぬぽっ…と糸を引きながらヌルヌルの巨大な肉棒を抜き取り、弟のペニスの形にぬっぽりと拡張された肉の輪と肉ひだの最奥からぶっ、ぶっ、と溢れ続ける種付け済みの子種をにやにやと眺めていく。
「あうっ…ああッ…」
感じたくはないのにむちむちとした豊満な肉尻をぶるぶると震わせながら種を植えられることにも感じてしまう。時折にちゃにちゃと射精中の肉棒で激しく肉ひだをかきまわされ、びくんっ、びくんっ、と抗えずに達し続けてしまう。

「あッ…あッ…」
長く強烈な射精がようやく終わり、ぬぽんっ、と音を立てて肉茎が抜かれ、肉厚な肉の輪からドロッ…と濃い子種があふれてくる。
「んうっ…んッ…」
早く自分の身なりを整える必要があった。だが雌として犯されきった身体では指一つ上手く動かせず、肉ひだの最奥から次々と白濁とした精液が垂れる様をたっぷりと見られてしまう。
「兄上、こんなに中がひくついて…まだ欲しいみたいだ」
「だめだッ!ロキ…!少し休ませ…ッ…あうううっっ!!」
ぶじゅっ!と音を立てて精液でいっぱいの肉ひだに勃起したペニスがねじこまれる。
「あうっ!あうっ!あんっ!あんっ!」
そのまま強烈なピストンが始まり、涙目で笑んだまま虚空を見つめてしまう。
「あひっ!あんっ!あっ!あッ…!!」
種付け済みの精液を勃起した肉棒でぶぽぶぽとひだ奥から掻き出される。拡張された肉厚な肉の輪から掻き出した精液がぶっ!ぶっ!と垂れていく。
「あうっ!あんっ!あんっ!あんっ!」
もう雌としての感じきった顔であえぐことしか出来ず、とろりとした笑みを浮かべながら豊満な肉尻がブポブポ!ズポズポ!とがむしゃらに犯される。
「あひっ!あひっ!あひっ!あひんッッ…!」
またブルッ…!と中で弟の肉茎がひと際大きくなり、再度種付けされる予感でぞくぞくと震えてしまう。
「んひっ…!」
ぐにいっ…、と亀頭が肉ひだのしこりに押し付けられ、期待する淫らな雌声が思わず溢れてしまう。

「やああああッッ…!!!」
そのまま鈴口から熱い精液をびゅくびゅくとかけられ、涙目で笑みながら呆気なく淫肉が達してしまう。
「あうっ…あううッッ!!」
二度目の種付け後はむわっ…と湯気が出るほど肉の輪の中はロキの精液でぬるぬるになる筈だった。肉ひだは達しすぎたせいでパクパクと淫らなひくつきを繰り返し、糸を引く濃い精液で肉ひだの中はぐちょぐちょで、それをじっとりと時間をかけて観察される筈だった。
「はっ…あッ…」
達し過ぎた肉ひだは弟の好物でもあった。事後処理をするという名目で舌を挿れられ、ぐにゅぐにゅと卑らしく肉ひだ全体をマッサージされることもあった。
「んうっ…」
外では兄として、また最強の戦士として雄々しく振舞っている自分が、二人きりの時には犯される事ばかり考えてしまう。本来ならば憂慮する事でもあった。だが犯され、こうして種までつけられると結局何も考えられなくなってしまう。
「ああッッ…!」
種を出しきった巨大な肉棒がもったりとした糸を引きながらずるりと抜けていく。くわえこんだばかりの肉厚な肉の輪に注がれる視線を感じ、思わず羞恥で唇を噛みしめる。
「…ッ…」
豊満な肉尻に体温の低いぬるりとした何かが押し当てられる。自分の淫肉を異様に好むロキの舌。それが徐々に結合したばかりの肉の輪に近づいていく。

「んうっ…!」
くぱっ…と指で左右に肉の輪を押し開かれる。うねうねと動く舌先が中の肉ひだにつぷりと当たり、淫らな期待と犯し尽くされる不安で思わず熱い吐息が俺の口から漏れるのだった。