青白く痩せた、魔術しか使えぬ弟。
その弟を何度俺が守ると思ってきたことだろう。実際に王宮でも戦場でも大切な弟を守り抜いてきた。兄弟としての絆はより強固になった。
そう信じていた。
「――兄上、きっと良く似合うよ」
「そうか…?」
夜半、部屋を訪れた弟が携えていたのは絹で作られた上質の夜着だった。金糸と紫で刺繍されたそれを手に取り、礼を告げる。着せてやろうかと声を掛けられ、思わず鼻白む。前に贈られた夜着はどうなったのか――裾に潜り込まれ、ペニスを吸われたことを思い出す。弟にしては熱い指が自分の肉尻を掴んだことも。女のようにむちむちと太い下半身を震わせて、俺は自分の精液を弟の口にそそぎ込み、罪悪感と当惑が混じる顔で青白い相手の美貌を見つめ続けた。自分の肉の輪を触る指はさすがに押しのけた。サテンの薔薇形と真珠のついた豪奢な髪飾りを贈られたり、細かく編み込まれた髪を褒められたり、どこか昔から弟は俺を"姫"のように扱うことがあった。目の前に傅かれ、夜着をめくられた時もどう反応していいのか分からなかった。亀頭に唇を押し付けられた時点で退けるべきだった。だがそれは存外に気持ちのいい行為だった。口淫の後、弟は自分のいきり立つものを俺の萎えたペニスに押し付けた。そうして細く白い手でそれを抜き始めた。まるで犯されているような行為だった。守ってきた弟に犯される。短く、兄上、と呟いた後に弟は俺の男根に自分の亀頭から溢れ出た精液をぶちまけた。生温かい精液はむっちりとした太ももの間を伝っていった。弟に穢されたのだと気付いた時、困惑と奇妙な興奮がそこに隠されていた。
「…兄上…」
「…ッ」
またいつぞやの夜の続きがしたいのか、弟が紅い唇を寄せてくる。着衣越しに大きすぎる肉尻を揉みこまれ、ぴちゃぴちゃと舌を絡め合いながら尻たぶのはざまにある肉厚な肉の輪をゆっくりとなぞられてしまう。就寝時は夜着のみを身に着けて眠りに就くことが多かった。誘っているつもりはなかった。弟から密かに欲望の対象として見られていた事にも最初は気付けなかった。一度完全に勃起した弟のペニスを握らされたこともあった。びくびくと手の中で太い血管が脈動し、貫く意思を持つ逞しい男根はより一層硬くなった。自分がその後何をしたのか。浅ましい速さで弟の肉竿を抜き、唇を吸い合いながら射精を促した。夜着は太ももの上までめくられた状態だった。弟が肉尻のはざまにある肉の輪をじっと見ている。その事に気付きながら、むっちりとした太ももを寝台の上で拡げ、交合に使う入口をむちっ…とはしたなく見せつけた。拒んではいない、もうすぐ崩れる牙城を弟は観察しているようだった。何故拒めないのか。弟に対する愛情が深すぎたのか。自分の髪に口づける弟をその時点で拒むべきだった。だが度重なる誘いに、何よりも大事な弟になら何を与えてもいい――困惑する心とは別にどこかでそう思うようになってしまっていた。
「兄上、優しくするから…」
自分よりも強く厳めしい相手にいう言葉ではない台詞を告げられ、軽く笑んでしまう。丈夫な身体は弟の酷く長く太い肉棒も飲みこんでしまうだろう。明確な興奮を現し始めた弟に待つように伝え、目の前で贈られた夜着を身に着ける。弟が喜ぶのなら、と今夜も長い黄金の髪を幾重にも編み込んだままだった。まるで娘のような髪型で一糸纏わぬ姿になり、絹で出来た滑らかな夜着を纏っていく。
「んっ…」
恭しく唇が塞がれ、そのまま寝台の上にもつれ込む。ぬるりとした何かが塗られた指が肉の輪に押し当てられ、生娘だったそこを指で貫かれていく。
「あっ…あっ…」
「兄上、すぐ気持ちよくなるからね…」
にじゅっ!にじゅっ!と音を立てて豊満な肉尻のはざまをほぐされる。
「あっ!あっ、あっ!」
「中が熱くて痒くなってくるから…そしたら、ね…お尻の奥の奥までこれでほじってあげる…」
自分の長衣をめくり、腹につくほどぶるっ…!と反り返ったものを見せつけられる。
「んっ…!んんっ…!」
弟の言葉通り、排泄に使う恥ずかしい穴が熱く痒くなってくる。ぬぷっ、と肉の輪から音を立てて指が抜かれ、正常位の体勢で弟の痩躯が伸し掛かる。
「兄上…ずっと愛してる…」
「ああっ…!!」
弟の心からの言葉に喜びで涙が溢れ、そのまま肉の輪を猛り切ったものでずぬっ…!と貫かれる。
「んくっ…!」
痛みはあるものの、ずるずると大蛇のように太い肉棒がむちむちとした大きすぎる肉尻の中に挿入されていく。
「あっ!ああっ!ロキッ!ロキっっ…!!」
ずぽっ、ぬぷっ、という恥ずかしい結合音とともに浅い部分で長大なペニスが抜き差しを繰り返す。
「ひんっ!ひんっ!ひっ!あんっ…!」
中の敏感な肉のひだが逞しい肉竿にこすられ、戸惑いと共に全身がぶるぶると震え乱れてしまう。
「…こうして"姫君"をハメ尽くす瞬間を待ち望んで来たんだ…」
「あっ!やああッッ!!」
強引にずぬっ…!!と亀頭が淫肉をかきわけ、最奥に到達する。
「ひんっ…!」
それだけで何らかの薬が塗られた肉壁が卑猥に反応し、大きすぎるむちむちの肉尻で弟のペニスをくわえこんだまま、びくんっ、と軽く達してしまう。
「すごいな兄上…こんなに大きいのに酷く敏感で…貫かれるのが気持ちいいの…?」
「あっ!やあっ!あっ!あっ!あんっ!」
生娘だった肉壺が浅ましい速さでズポズポといきりたつ男根に犯される。
「あんっ!あんッ!あんっ!あんっ!!」
淫肉が熱くて痒くて、その痒みが傍若無人に犯す肉棒にずりゅずりゅとこすられることで緩和し、より貫かれることを求めて肉壺がひくひくと疼いてしまう。
「んうっ!んうっ!んうっ!」
「生娘だったとは思えないひだのうねりだよ…ずっと犯して欲しかったのかな…」
「やあっ!あんっ!あっ!あっ!」
執拗に覆い被さる弟の下でがくがくとハメ尽くされる。武芸の才のない、青白く痩せた弟。ずっと庇護の対象だった弟が自分を荒々しく襲い、手籠めにしていく。
「んくうっ!!」
ずんっ…!と容赦なく最奥を突かれ、豊満な肉尻が完全にペニスに陥落し、びくんっ、びくんっ、と中の淫肉が達してしまう。
「あっ!だめだっ!ひんっ!ひいんッッ…!!」
その達したばかりの敏感な肉ひだが更にずこずこと容赦なくこすられ、逞しい男根に肉壺全体をねっとりとハメ尽くされる。
「兄上…こんなに卑らしい身体を味わえるなんて夢みたいだ…」
「あんっ!あんっ!あんっ!あんっ!」
ただの雄と化した弟の容赦ない腰使いに陥落した肉尻が雌としてとろけきっていく。
「兄上ッ…あにうえっ…」
「あっ!ロキ!あんっ!あんっ!」
名を呼ばれ、それに応えながら生娘だった肉壺を最奥までどちゅどちゅと犯される。
「あっ!ひっ!ああッッ…!」
これからは二人きりの時に常に襲われてしまうかもしれなかった。貫通済みの肉厚な肉の輪を白い指でこねられ、ハメることをねだられるかもしれなかった。豊満なむちむちの肉尻で常に弟をくわえ、恥ずかしい肉奉仕をしてしまうかもしれなかった。
「あんっ!あっ!あっ!ああッッ!!」
最奥の肉のしこりをぶっ、ぶっ、と荒々しく亀頭で突かれ、とろけきった肉尻が肉悦できゅんきゅんに淫肉をしめつけてしまう。
「あひんっっ…!!」
その状態でずこずこと容赦なくペニスが肉壺をしごきまくり、達することを卑猥な笑み顔で告げながら大きすぎる肉尻をずるん!ずるん!と執拗に犯される。
「あっ!ああっ!あああんッッ…!!」
淫らな絶叫が部屋中に響き渡り、弟から贈られた夜着を身に着けた状態でぶぶっ!と大量の種を肉尻に植え付けられる。
「あひっ!あっ!あんっ!あんうっ!」
逞しい男根がもたらす力強い射精に肉壺が屈し、生娘だったにも拘わらず何度もびくっ、びくっ、と種付けでぬるぬるの肉ひだが達してしまう。
「あんっ!あんっ!ああんっ…!」
両脚を大きく広げた恥ずかしい種付け姿勢のまま、ぶるりと嬉しげに唇から舌がはみ出し、大きすぎる肉尻がぶちゅっ、ぶちゅっ、と種付けされていく――。
「んっ…」
初めて味わわされた雄の種付けがようやく終わり、湯気とともにぬぽんっ、と萎えたペニスが抜けていく。
竿でこすられすぎたせいでぷっくりと膨らんだ桃色の肉の輪から中出しされた精液がどろっ…と溢れ、もう生娘ではないことを自分に知らしめる。
「兄上、これからも私を守っていいよ。それが兄上の望みならね―…」
抱かれたことで乱れた髪に弟が口づける。
「私もこうしてこれからは兄上を悦ばせてあげるから…」
「……」
まるで望んでいたことのように告げられる。何度もみだらに達してしまうほどの激しい快楽と、愛を紡ぐ弟の言葉。それは確かにどこかで望んでいたことなのかもしれなかった。一度で終わることを惜しむ白い指が種付けで勃起した乳頭を着衣ごしにくりくりといじり、その先っぽごと卑猥な手つきで豊満な胸を揉みこまれる。
「んっ……」
臍のあたりまで夜着をめくりあげられた姿のまま、胸を揉まれながら再度亀頭がずぬりと肉の輪に押し当てられる。
「ああっ…!」
挿入されて悦ぶ声が唇からこぼれ落ちる。雄としての力強い抜き差しが始まり、また肉の輪をずこずことハメつくされる。
「んううっ!!」
ずるんっ、と種付け済みの肉壺の最奥に亀頭が当たり、俺は涙目で笑みながら自分を抱く弟を見つめてしまうのだった。