『ケヴィン、どこを触られたの』
あの日、僕が初めて5人目のゴーストバスターズとしてNYで活躍した日。軽い擦り傷を負った僕は市内の病院で手当てを受けていた。
電源ボックスのボタンを僕が押したお蔭で無事ゴースト達は元の世界に戻り(アビーは退治できたのは僕のお蔭じゃないっていうけど)、
メルカドホテル近くのデリで買ったサンドイッチとマフィンはすごく美味しくて僕は上機嫌だった。
いつも冷静な彼とは思えないほど取り乱した状態で病院に来た僕の恋人は、僕を見るなり強く抱きしめた。彼曰く、取り憑かれた僕がダンスする姿を中継で見たらしい。その間の記憶は空白だった。でも何だかおもしろそうで覚えていないのが残念だった。

『家に帰りたいな』
どうしてそう言ったのかは分からなかった。ただ彼の腕の中で僕は酷くほっとして、清潔でも広くもない我が家へ帰りたくなった。僕の恋人はきっと仕事を抜け出して来たのだろう。彼の職場と連絡を取った後、僕と一緒に帰路についた。

そうして一番初めの台詞を帰宅して開口一番に告げられた。何も触られてないよ。そういっても彼は中々信じてくれなかった。
『そのローワンって男は君を気に入ったんだ。君はとても魅力的だから…』
不安げな顔で彼が僕を見つめてくる。その真摯な眼差しを受けて朧げな記憶が蘇る。




『力持ちでハンサムでなんて長い手足なんだ…!』
興奮した見知らぬ男の声がする。Tシャツの外から、中から、自分の指が恋人に躾けられた乳首を幾度も引っ張る。そんなに強く引っ張られると千切れてしまう。どこかで自分の心の声が聞こえてくる。でもそれに構わずどんどん僕の指は貪欲になっていって…白いTシャツをめくり上げて、直に勃起し始めた桃色の乳首をこねまわし始めて…。
『こんなにぶるりと卑らしく肥大して…乳穴もひくひくさせて…誰かに吸われてるのか…?』
からかう声に僕は更に止めるよう懇願する。でもそんな僕の声を彼は嘲笑って、ジーンズのジッパーを下ろして萎えたままのペニスがぶらりと下がった肉付きのいい下半身をあらわにしてしまう。
『馬鹿だが身体は極上の男か…悪くないな…』
僕の恋人が僕を抱く時のようなねっとりとした熱が彼の声に混じる。僕がいた場所は今までに見たことのない場所だった。雷のような無数の光る線が中央に置かれた巨大な装置を中心に幾重にも張り巡らされていて、薄暗い地下で、遠くにある入口付近に警察官らしき男達が倒れていた。
むっちりとした下半身がむき出しになった姿で僕がしゃがみこみ、中指を見せつけるようにゆっくりと舌で濡らすと、恋人に何度も貫かれた肉穴にその指を潜り込ませる。相手の笑い声が酷く大きくなる。僕は何度もやめてと叫びながら自分の肉穴が自分の指でぬぽぬぽと貫かれる姿を見つめさせられて、徐々に乗っ取られた身体と心がシンクロして…嫌なのにずちゅずちゅって激しく恥ずかしいほど大きな肉尻の中を指で突きまくられて、穴でイクはしたないオナニー姿を幽霊の彼に視姦されて…イク、イクって泣きながら自分のペニスからだらしなく精液を垂らして――。指でイッてひくひくしてるお尻の穴の中の肉ひだをまた自分の指でくぱっ…て広げさせられて…イッたことをじっとりと確認させられて…。
『生前のサイズはよく覚えてるんだ。後でここにそれと同じバイブをハメてやる…』
そういって僕の指で僕の熟れた肉の輪を指でつうってなぞって…その仕草にもはしたなく僕は豊満な肉尻をぶるぶると震わせて…出し切れなかった精液が僕のペニスから悦ぶみたいにびゅくってこぼれて…。


『触られてないってば…』
僕は彼から目をそらしながらそう告げた。幽霊に犯されたなんて知られたくはなかった。きっと彼はすごく怒るし、すごく…悲しむ。
『ケヴィン』
硬い声で名前を呼ばれた。でも僕は相変わらず薄汚れたラグが敷かれた床に視線を向けたままだった。その視界が不意にぐるりと反転する。押し倒されたのだと気付いた時にはもう遅かった。
『やめっ…!』
僕の恋人は僕の悦い場所を簡単に探り当てた。後はもうただ堕ちるだけだった。