「――獣の口から甲高いよく鳴り響く声が出てくる。声とともに甘美な息が漂ってくる。どんな草木の花や果実よりも香しい息が―…」
何度も瞼をこすっていた息子の口から健やかな寝息が漏れ始める。遊び疲れた娘は当の昔に自分の胸に頭を擡げ、深い眠りに入ってしまっていた。ばら水で湯あみした良い香りのする子供たちにそっと口づけ、そのあどけない寝顔を見つめ、寝台を後にする。物語を読んで欲しいと控えめに強請る息子の願い通り、二人が眠るまで話を読み聞かせた。自身の前腕に触れる温かく小さな手のひらの心地と、続きをせがむ幼い声が今も自分の中には残り、穏やかな幸福を齎していた。朝になればそれがすべて奪われてしまう。そのことが自分の胸に悲しみを植え付ける。
神殿の一番奥にある大寝室は王である弟が滞在する為の場所だった。そこは自身に対する配慮が唯一為された場所ともいえた。例え周知の事実だとしてもこの神殿で、二人きりの場所で、何が行われているのかを配下の者たちには知られたくはなかった。弟にまたがり、肉厚な肉穴を広げられ、ずぽずぽと激しく男の竿を出し入れされる自分の浅ましい姿など、誰にも見られたくはなかった。
「あの子たちは眠ったのか」
部屋に入ると暗がりから蠱惑的な声が問いかける。頷くと寝衣を脱ぐように命じられ、ロキが好む緩慢な仕草でリンネルで作られた衣を脱ぎ、蛇のように絡みつく弟の白く華奢な腕をじっと待つ。
「これから暫くは諸侯達との会議や陳情者との接見が控えていてね…」
「…ッ…」
背後からぬろりと耳朶を口に含まれる。豊満な肉尻をじっとりと撫でられ、鍛え上げた厚い胸板を細い五指が揉みこみ、先端にある小さな肉粒を爪の先で押しつぶされる。
「私がここに来る事も当分はないだろう。子供たちに会いたければ兄上が王宮に来るんだ…この従順な身体で…」
「っ…!」
ぷっ、と音を立てて強引な爪先が乳穴にもぐりこむ。ぐりぐりと中から乳芯を犯され、乳辱を耐える心とは裏腹にぶるんっ!とはしたなく桃色の乳頭がしこり、肥大勃起してしまう。
「んうっ…!」
「ふふっ…相変わらず母親になっても兄上の身体は淫らだな…初乳を私が吸ってやったのを覚えているか…?むしゃぶりついて甘い乳を吸いながら存分にこの大きな尻を下から男根で突き上げてやるとアンタは身もだえながら泣き叫んで…勃起した自分の竿をぶるぶると揺らしながら恥ずかしい雌の顔で竿をにゅぽにゅぽと尻で飲み込んで…何度も何度も雌犬のようにはしたなく達したんだ…」
弟のからかう声とともに当時のことを思い出す。奇妙なほどロキは時折自分を慈しむ。豪奢な贈り物や労りに満ちた甘い囁き、自身の唇や頬に齎される口づけも柔らかで、懐妊してからはより一層その傾向が顕著になっていた。初乳を奪われた時もそれ以上事を進めるつもりはなかったのだろう。だがたっぷりと胸を揉みこまれ、乳頭ににじんだ初めての母乳を硬く尖らせた舌でちゅうちゅうと卑らしく吸いつくされ、搾乳で甘く蕩けた自分の瞳と目が合うと我慢の出来なくなった弟は忙しない仕草で俺の寝衣をめくり上げ、自身の勃起した長大な肉竿を押し当てた。生娘だった乳穴は搾乳とともに貫通までされてしまっていた。ぷるりと勃起した桃色の乳頭までも雄の欲望を受け入れる肉具としてぬぽぬぽと中から犯され、乳辱を受けた身体では抗うことも儘ならず、強引に雄の挿入を味わわされた。厭う心とは裏腹に熟れた身体は嬉々として弟を受け入れ、久しぶりに味わう男の逞しい男根に淫らな悦び声が無意識に自分の唇からあふれ、あっけなく自身の肉竿は貫かれる肉悦でびゅくびゅくと雌蜜を垂らしてしまっていた。
「はっ…」
淫猥な記憶を呼び起こされた身体が熱くなり、雄を誘うような甘い肌の香が漂い始める。ばら水で湯あみをさせられたのは子供たちだけではなかった。こうして王に抱かれることを知っていた侍女の手は隅々まで自分の肌を丁寧に洗い、弟の好む香りを自身に纏わせた。
「あっ!んっあんっ…んうっ…!」
両の手でぐにぐにと胸を揉みしだかれる。
どんなに声を抑えても敏感な乳穴を指でずんずんと犯され雌にされる心地はこらえようがなく、恥ずかしいほど両の桃色の乳頭をぶるりと勃起させた姿で漏れ出る甘い声を弟に聞かれてしまう。
「ッッ…!?」
不意にぶるっ!と腹につくほど反り返った巨大な肉根がずりずりと肉尻のはざまに宛がわれ、その熱い先端が敏感な肉すぼまりに押し当てられる心地に息を飲む。貫通ずみの肉厚な桃色の穴ひだを卑猥な形をした亀頭でにゅるにゅるとこすられ、逃れようと自分でも厭うほど大きな白い肉尻をぶるぶると揺らせば揺らすほど、にちゅっ…とより執拗に雄汁のにじみはじめた亀頭が熱く密着し、硬く怒張した雄の一物でくちっ…と桃色の穴ひだを引きつれるようにして広げられてしまう。
「よせッ…!」
その具合を確かめるような仕草が嫌で思わず声を荒げてしまう。
「兄上…これが済めばアンタは子供たちと朝まで過ごすことが出来る。私のものを一番奥深くまで飲み込んで喜ばせるんだ…兄上なら出来るだろう…?いつもしている事じゃないか。孕みたい、と声に出して強請ればいい。私の子をまた腹に宿したい、と――」
「…ッ…」
どこまで自分を貶めれば弟は満足するのか。だが激しい怒りよりも自身を突き動かしたのはあどけなく眠る子供たちの姿だった。少しでも長くあの幼い寝顔を眺めていたかった。
「……」
唇を噛みしめながら背後に手を回し、ロキの勃起した長大な男根をにゅくにゅくと前後に擦りあげる。感嘆の吐息が弟の刃のように薄い唇から漏れ、挿入の意志を持った肉棒がぐっ…!とひっかけるようにして無遠慮に俺の桃色の肉の輪を押し開き、中の肉ひだをむちりとあらわにさせていく。
「んっ…んうっ…」
惨めな雌声を漏らしながら弟の猛り切った逞しい男根に自分の女のように大きな肉尻のはざまをむちっ…と押し付ける。発情でぬるんっ…と中の敏感なひだひだが濡れ、種付けを待つかのように年輪状に重なるそのぷるぷるとした桃色の肉ひだがぱくぱくと卑らしく穴中でひくつき始める。
「あっ…!あっ…あっ…」
腰を背後から強くつかまれ、耳殻を甘噛みされながら弟の痩躯が密着する。ずりっ…と我が物顔で柔らかなひだをかきわけはじめた硬い亀頭の心地に熟れた雌としての吐息が何度も短くあふれてしまう。
「あっ…あっあっ…」
暗闇の中でお互いの熱く湿る吐息が漏れ、何度も浅く突かれた肉穴からとろっ…と発情で滲んだ腸液がこぼれ、つうっ…と自分の太い腿を伝っていく。
「ロキ…た…い…」
「…兄上…もっと大きな声でいってくれ…」
ずりっ、ずりっ、と卑猥な形をした赤黒い亀頭でむちむちとした桃色の肉穴の入り口をこすられ犯されながら、発情した身体で弟の望むままの言葉を口に出す。
「孕みたい…お前の子を孕ませてくれ……俺の穴を…はしたない雌穴をお前の肉棒でたっぷり突いて…亀頭から噴き出た子種で…中がぐちょぐちょになるくらい…種を植えつけてくれ…」
「ああ…兄上…」
蔑みと興奮の入り混じる声が耳孔に注がれる。
「んっ…」
ねとっ、とねばついた白い子種をひくつく肉ひだの中に残しながら勃起した男根が自分の尻穴から抜かれ、寝台の上に這うことを命じられる。ふらつく身体でそこにうずくまると雪のように冷たく、白く細い指に臀部を高く掲げられ、にちっ…と尻たぶを左右に開かれる。
「あッッ…!!あっ!ああっ…!」
ロキの痩躯が覆いかぶさるようにして伸し掛かり、みちみちと猛り切った弟の長大な男根が自分の熟れた肉穴に侵入してくる。
「んうっ!んうううううッッ…!!」
絹の敷布をつかみ、挿入に耐える。含まされるものの大きさに耐えきれず、思わず眦に涙が浮かんでしまう。
重量のある白い肉尻がずりゅりゅりゅっ…と音を立てて赤黒い雄の肉根を男根の形に開いた肉肛門で飲み込み、中の桃色のびらびらを太い肉茎がかきわけ、びっちりと興奮で浮いた肉筋でにゅぽにゅぽと卑らしくひだをこすり始める。
「あっ!あっ!あっ…!」
ぶぽぶぽと恥ずかしい結合音が自分の肉尻から漏れ、挿入された男根の形に開いた肉厚な桃色の肉の輪が穴ひだをめくられながら何度も何度も猛り切った太く長い男の肉棒を出し入れされる。
「んッッ!!んっ!んっ!んうっ…!」
満足させればそれだけ長く子供たちとの時間を増やすことが出来る。自分の腰を強く掴み、執拗に豊満な肉尻を突く弟の動きにあわせて甘い雌声を漏らしながら尻を振り、肉付きのいい身体を種付けされる雌としてぶるぶると卑らしく震わせ、犯され肥大勃起した桃色の乳頭を敷布にこりこりと押し付け更にその肉粒をぷるんと膨らませる。
「あっ…!あっ…ああっ…!」
眉根を寄せながら官能にまみれた声をあげ、女として犯され感じていることをたっぷりと伝え、自分を抱く男の高揚を更に煽る。
「あっ!あうっ!あっ!あっ…!!」
敏感な肉ひだの突起をにゅくにゅくとしごかれる心地に幾度も淫らに舌を出しながら肉の輪で弟のものをむちっ…と強く締め付け、ずにゅずにゅと輪っか状の桃色のひだで反り返る太く逞しい一物を前後にしごきながらぷるぷると大きな肉尻を揺らし、尻穴への卑猥な種付けをねだり続ける。
「んうッッ…!!んうっ…んっ…」
唇も好きなだけ蹂躙させ、ぬぽっ、ぬぽっ、と恥ずかしい水音が漏れるほど舌を絡ませあい、舌と口腔までもをぐちょぐちょに犯されながら弟である男にずんずんと女のように大きな肉尻を好きなだけはめられ、再度孕ませられる怯えと種付けされる期待で瞳を熱く濡らしていく。
「んっ…!んうっ…」
「ああ、兄上…誰にもけがされぬよう私が守ってきたのに…今のアンタは何てはしたないんだ…子を産んだ母ともあろう者がこんなにも乱れて…」
自分を非難するものの、弟の声音には明らかに淫猥な悦びが潜んでいた。二人だけの寝室で男の望むままに腰を振り、熟れたひだで猛り切った男根を包み、何度もずぽずぽと豊満な白い肉尻を欲望のままにうがたれ、ひだ奥がむちむちに熟れるまでずりずりと亀頭でこすられ、たっぷりと突かれ、身も心もどろどろに蕩けながら弟と交じり合う。
「あっ!あっ!んっ!んうっ…!!」
ぶくんっ、と自身の中で急激に膨らんだ男根が解放の兆しを告げてくる。
「あっ!ロキッッ…!!あっ!あうっ!あんっ!あっ!ああッッ!」
伸し掛かる男の動きが速く忙しないものになる。明らかに交尾で種をつけようとする雄の動きに羞恥で頬が赤く染まり、だが受け入れた身体は抗うことも出来ず、ぶるっ!ぶるっ!と挿入された大きな肉尻を小刻みに揺らされ、肉ひだを太い肉筋の浮いた肉竿で執拗にごりゅごりゅとしごかれる。
「あっ!あっ!あっ!あッッ!ああっ…!」
きゅん、きゅん、と中出しされる淫らな予感で桃色の穴中がうずいてしまう。
「あっ!あんっ!あうっ!あっ…」
がくがくと背後から身体を揺らされ、中でたっぷりと出そうと卑猥な形をした硬い亀頭が激しくぷるりとしたひだ奥を突いてくる。孕む、孕んでしまう。そう無意識に叫びながら女のように豊満な肉尻をずんずんと犯され、最も雌になってしまう最奥の肉突起をこすり上げられながらあひあひと浅ましい雌声を漏らしてしまう。
「あっ!あんうううっ!んうっ!んううううッッ…!!」
ずりっ…!とひときわ強く穴奥を犯され、はめられたことを悦ぶ淫らな嬌声とともにびゅるっ!と自身の肉竿から雌蜜が勢いよく吹きこぼれる。それと同時に伸し掛かる弟の身体がぶるっと震え、含まされた長大な男根からびゅくうううう…と大量の熱く濃い子種が犯されてむちむちに熟れた肉ひだにかけられていく。
「あっ…あああッッ…!!あああうっ…!んうっ…」
寝台の上でぶるぶると肉付きのいい身体を震わせ、黄金の髪を振り乱しながらねっとりとした雄の受精の心地に耐える。
敏感なひだ奥に刺さるほどの強さで子種をかけられ、動揺しながら肉尻に種を付けられる姿も弟の好む場面で、欲にまみれた眼差しをじっとりと背後から注がれてしまう。
「んううっ!んくう…ッ!!」
羞恥から普段は隠すその姿もぷるぷると肉尻を上下に揺らしながらたっぷりと見せつけ、抑えていた声も感じるままにあげ、王からの種付けで感じ続ける熟れた肉体を雄の望むままに晒し、弟を満足させる。労わるように汗で濡れた背を撫でられ、びくびくと震えながら豊満な肉尻の中にロキのねっとりとした子種をびゅくびゅくとためていく。
「はっ…あっ…」
長い種付けが終わると湯気とともにぬぽんっ…と萎えてもなお長大な男の竿が抜かれていく。子供たちの部屋に戻ることを目線で請うと髪をゆるく梳かれ、それを許される。亜麻布で臀部を拭われ、全身に唇を這わされながら弟の手によって寝衣を身につけさせられる。
「私の代わりに愛しい子供たちへ口づけを…」
受精で熱を持ったままの頬にひやりとした唇が押し当てられる。王の欲を受け入れたことを褒めるかのように腰を撫でられながら長い口づけも与えられ、漸く忌まわしい奉仕から解放される。おぼつかない足取りで部屋を出ると拭いきれなかったロキの精がぬるりと腿を伝い、惨めさで浮かぶ涙を手の甲で強く拭う。明日になればまた逢瀬までの日々を数えることになる。子供たちの甘い香りに包まれながら、健やかな寝顔を夜が明けるまで見つめていたかった。与えられた時間は短く、俺は急くようにして歩を進めた。