WTFその後
あれからやっと一昼夜経って俺の奇妙な症状は治まった。
だがすべては手遅れで、俺は二人に何もかもを奪われた後だった。口の中も尻の奥の肉穴にもたっぷりと二人分の子種が注ぎ込まれ、何度も貫かれた肉穴は彼らの肉竿の形に広がり、種付けをされた後ぶぽりと抜かれても、中々元に戻りはしなかった。唇も幾度も奪われ、二人の間で口付けの仕方に違いがある事もじっくりと教え込まれた。彼らが舌で口内のどこに触れ、俺の口腔を愛撫するのかも、どのように俺を攻め、また慈しみ、俺の身体を開いていくのかも、忘れようがないほど刻み込まれてしまっていた。
情けなさと悔しさで俺は二人を遠ざけた。乳を吸われながら尻を犯され、雌蓄のように二人の男に支配されながら享楽の夜を過ごした。あの熱く淫らな肉悦の日々の中、俺は確かに快楽を感じてしまっていた。ファンドラルに執拗にびんびんに勃起した乳頭を吸われながら、ロキに肉穴をひろげられ、穴の中が女性器のように感じるまで指でぬめる肉ひだをにゅぐにゅぐとしごかれ続けた。やがて穴が広がるとすぐにロキの巨大な肉茎で貫通させられ、その後ファンドラルも俺に詫びながら伸し掛かり、彼らの女にさせられてしまっていた。大きな肉尻をずぽずぽと背後から雄の竿で貫かれ、唇で勃起したもう一人の肉棒を慰めることを強いられながら、二本の竿に淫らに前後を攻められ、乳が出なくなるまでたっぷりと犯され続けた。もうやめてくれ、と何度叫んだことだろう。だが彼らは決して離してくれはしなかった。二人に交互に貫かれ、雌としての喜びを惨めに植え付けられながら、はしたなくびゅくびゅくと、ぶるりと熟れた桃色の乳頭から白い乳をふきだし続けた。
どんなに忌まわしい出来事でも起きてしまった事実を変える事は出来ない。ならばその陰惨な記憶を閉じ込め、思い出すのはよそうと思っていた。淫らな悦楽に愚かにも屈してしまったが、やはり女のように犯されるのは恥辱でしかなかった。幾日も鬱々と考え込んだ俺は気晴らしに娼館を兼ねた酒場に赴き、女を手当たり次第に呼んで楽しんだ。柔らかく暖かい彼女達の肌は疲弊した心を慰めるものだった。だがどうしても、ふとした折に忌まわしい記憶が身の内に蘇り、燻り続ける火のようにいつまでも消えはしなかった。
そうしてある日、また奇妙な熱が自分の胸にあることに気付いた。おそるおそる着衣をめくると、乳頭からは白い雫が溢れようとしていた。処理しようとしたが、どうにもならなかった。混乱に陥りそうになりながら必死に対処を考えた。だが何度触っても胸の疼きを治めることは出来なかった。
仕方がないと、俺は幾度も心の中で自分に弁明した。彼らに会いそれを請うと、安心させるように手の甲に唇が寄せられ、蠱惑的な声音で夜を待つことを告げられた。人の営みが途絶えた夜半、すべての明かりを消した部屋の中で二人同時に柔らかく頬に口付けられ、自らの名前を耳朶に注がれる。夜着が静かに落とされ、それぞれの胸の先端に熱い吐息を感じ、ぶるりと身を震わせる。それが熱く淫らな夜の始まりだと、絶望の中で俺は悟っていた。