傷跡9


18禁の表現があります。ショタ・無理やりが駄目な方は要注意!!















































 「ねえ、とうさんどこに行くの?家に帰らないの?」
 養護施設から半ば強引に連れ出された城之内。
 手を引く父親の力の強さと、上から見下ろされる視線におびえてそれからは何も言えなかった。逃げることもかなわずドミノ町のどこにでもあるようなマンションの一室の中に連れられてゆく。
 「城之内のだんなががおいでになった。」
 事務所に使っているのか、豪華な調度品とテーブルセットが部屋を占領していた。どれも金に任せて買い漁ったのかここにくるもの全てを威圧するような感じをただよさせている。
 部屋の中には大人が3人いた。
 3人がけのソファにドンとえらそうに腰を下ろしている中年のおじさん。見た目は恰幅が良くてニコニコしていると良い人に見えそうだけどちょっと普通のおじさんとは違う気がした。他人を威圧する鋭い視線が只者でないことを示している。ピンと張り詰めた空気に城之内でさえ足がすくむ。
 一方そばに控えているのは筋肉質なおじさん。プロレスラーが背広をいているようだった。
 もう一人いる。こっちはやさしそうなお兄さん。
 これは後から分かることだが、中年のおじさんはどこかの組織のトップだそうだ。いわゆる組長という。プロレスラーのようなおじさんは組長の付き人で、優しそうに見えるお兄さんはチーフだった。
 城之内は感じたことのない気配に恐怖を感じ取ると、父親の影に隠れようとするがプロレスラーのような男に引きずられ部屋の中ほどまで連れてこられ、ちょうどソファの正面にあたり立たされた。値踏みするような中年の男―組長―の視線を浴びる。
 「そのこが例の子供か?」
 「そうです。」
 震えている親父の声。こんなに情けない声は聞いたことがなかった。
 「坊主、いくつだ?」
 「…11歳…」
 組長が俺をなめるように見ている。ねっとりとした視線が気持ち悪い。もう、喉がからからだ。
 「ふ〜ん。年の割には小さいな。おい、こいつの腹の中きれいにしろ。やってる最中に、糞されたらなえちまう。」
 城之内は男の言葉の意味が分からなかった。

 「やだあっ!!やめてぇっ」
 城之内の悲鳴が部屋に響く。
 体格のいいおじさんに体を押さえつけられて、もう一人の兄ちゃんに服を剥ぎ取られゆく。身に着けているのはTシャツにGパンと下着だけで、城之内がどんなに暴れて抵抗してもあっという間に、身につけているものはなくなってしまった。
 腕を拘束され下半身を隠すことも出来ず、男たちに素肌をさらすことになった。城之内の理解を超えた恥ずかしさに声も上げられずにただ顔を伏せることで必死に耐えようとする。しかし、男たちのねちっこく這い回るような視線を感じ、こみ上げてくる涙が頬を伝う。
 「坊主、泣くのは早いぞ。本番はこれからだ。」
 組長は二人の男たちにあごをしゃくって先の行為を促した。それに合わせて城之内は毛足の長い絨毯の上にうつ伏せに押し付けられた。
 「なに、、、?何するの?やめてよう、、、」
 城之内はこれから何をされようとしているのか全く分からずパニックに陥っていた。体をよじって逃れようとするが圧倒的な体格と力の差で男に抱えられ尻を高く持ち上げられた。
 「やっ、、、、」
 恐怖のあまり声も出せない。見えないところからなにか硬いものが触れ合う音が聞こえてくる。体が小刻みに震えだした。
 「―――っあっ――やめてぇ!!!」
 尻に硬いものが触れたと感じた直後に腹の中に冷たい何かが逆流してきた。生まれて初めての経験に城の内は声を上げることしか出来ない。
 「やだあ、おなかに入れないでえ、、、やめてよう、、、、」
 城之内の懇願に耳を貸すこともなく男たちは命じられた作業を続けた。
 その液体はゆっくりと、しかし確実に腹の中に流れ込んでくる。
 二人の男は液体が無くなるのを確認すると城之内から離れる。男たちから解放された城之内はほっとするがそれもつかの間のこと。今度は次第に下腹部から湧き上がる痛みに耐えなければならなくなった。
 城之内はおなかを抱えて床に突っ伏して、排泄の衝動を耐える。
 「、、、トイレに、、行かせて、、、、」
 全身から汗が噴出してくる。
 子供が薬品によって無理やり引き出される排便の衝動はとうてい我慢できるものではない。気を抜けばあふれ出しそうだ。城之内はひたすら耐えた。
 「もう、限界か?」
 組長が聞いてくる。城之内は必死に首を立てに振った。
 「トイレ、、、もう、だめ、、、」
 城之内は切れ切れ訴える。
 組長はにやりと笑うと
 「坊主、よく聞けよ。1度しか言わない」
 「?」
 「おまえは父ちゃんが借金を抱えているのは知っているか?」
 知っているも知らないもない、そのせいで両親はいつもけんかばかりしている。金がないだけで人はこんなに変わってしまうのだろうか?両親のけんかが始まると城之内はいつも怖がる妹をついれて外に避難していた。
 城之内は痛みを堪えながら首を縦にふった。
 「1億2000万だ。」
 「いちおくにせんまん?」
 子供には全くわからない単位の金額だ。ただ、途方もない額の借金があることだけはわかる。
 「そう、すごいだろう。利息だけで毎月いくらになるかわかるか?」
 そんなものわかるはずないじゃないか。それよりもトイレに行きたい。腹からせり上がる間隔が次第に狭まってきた。
 「、、、わ、、からな、、、い、、、、、とい、、、」
 組長は城之内の苦しむ姿を見て楽しんでいる。城之内はその表情を見て絶望的な気分になった。
 「最近になって坊主の父ちゃんが借金の返済が出来ないと泣きついてきた。どうしても返せないんだとさ。いけないことだよな。人から借りた物は返さないといけない。なあ、坊主もそう思うだろ?学校でならったろ?」
 この男は何が言いたいんだろう。言いたい事があるなら早く言って欲しい。親父が金がないのは当たり前だ。働きもせずにギャンブルと酒づけの日々。かあさんが働いてわずかに入るお金でさえ取り上げてしまう。
 「そこでだ、坊主に返してもらうことにした。」
  このおっさんは何を言ってんだろう。おれは金なんて持ってねーぞ。
 「、、、もっ、て、、、な、、、い、、、」
 全身から脂汗が吹き出てくる。お腹が苦しい、痛い。少しでも気を紛らわそうと城之内は絨毯に爪を立てる。
 組長は城之内の苦しむ様子が楽しくて仕方がないようだ。確実に追いやられる小さな獲物。その味は極上だ。
 「なにも、おめえから金を巻き上げようなんざ、これっぽっちも考えてねえさ。坊主には身体をつかって返してもらうのさ。」
 「…!、、なに、、、?」
 「おまえは親父さんに借金のかたに売られたんだよ。」
 城之内は信じられないと父親を見た。
 とうさんが俺を売った?なんで?何かの間違いだろ…?
 しかし、その目が凍り付く。
 父親の無表情な顔。そこには後悔も息子に対する謝罪もなかった。冷たくて、壊れる玩具を観察しているようだ。
 こんな父親を見たことない。城之内は腹の痛みも忘れた。目の前が真っ暗になる。
 「・・・・・・・っぁ!!」
 髪を掴まれて城之内は我に返る。と同時に一瞬の間忘れていた堪えきれない位の便意がおそってきた。
 「ん、、、ぁ、、、、と、、い、、れ、、、、」
 気力を振り絞って言葉をつづる。限界なんてとうに超えている。身体は汗だくだし、意識をしなくても涙が流れてくる。きっと顔なんて涙を鼻水と唾液でぐちゃぐちゃのはずだ。
 「便所にいきてえよなあ。ここで働くと約束すれば行かせてやる。」
 組長は城之内に契約を求めてきたのだ。借金のためにここで身体を売ることを強要している。普通の状態ならまだしも、せっぱ詰まった状態の城之内には選択の余地はない。
 トイレに行きたい一心で城之内は首を振る。その動きだけでも決壊を超えてしまいそうだ。
 「、、、はたら、、、、き、、ます、、、からと、いれに・、、、、いかせて、、、もう、、、、だっ、、、ぁあ、、、」
 「いいこだ。坊主。おい、連れて行け。念入りに綺麗にしてやれ。」
 手の内に堕ちた金色の子供。組長はにやりと笑うと、掴んでいた髪を離す。
 すでに体には力が入らず支える物を失った城之内が床に突っ伏した。ただ、疝痛に耐えながら呻くことしか出来なかった。
 男たち二人に両脇をかかえられて、引きずられていくようにトイレに運ばれる城之内。その脚は歩く意味をなさず、何かの本で読んだことある捕獲された宇宙人のようだと思考を停止した頭で城之内はぼんやりと感じていた。
 やっとの思いでトイレにたどり着いた城之内だがそれで悪夢が冷めるわけでなく、さらなる悪夢が待っていた。
 「出てって、、、」
 一向に扉を閉める気配もなく目の前に陣取る二人。ここにたどり着けば楽になれるとばかり思っていた。まさか、人前で排泄することになろうとは考えもしなかったのだ。
 便座に座ると条件反射で物が出そうになる。限界を超えたお腹の中はぐるぐると音をたてて、痛いのか苦しいのか何がなんだか、感覚が無い。それでも必死に肛門を閉めようと力を込めるが、
 「、、お、、、ね、、、がい、、、、しめて、、、っだ、、、、めっ!!」
 ここまで十分すぎるほど我慢した気力が尽きようとしていた。閉じようとする意思に反して腹の中にとどめられていたものがちょろちょろとにじみ出てきた。
 「や――――ぁっ!見ないでぇ―――!」
 一度緩んだ肛門を閉めることは出来ない。堰を切ったように中のモノがあふれてくる。
 部屋に城之内の悲痛な声と嗚咽が木霊した。。

 トイレの後は風呂場で丹念に身体を清められ、組長の前に連れられて来たころには、城之内はすでに抵抗する力はなく空ろな瞳で床に膝をついた。
 組長の手が城之内のあごを掴みあげた。  「もしお前が逃げ出したり自殺なんて考えてみろ、お前の代わりは妹にさせる。」
 組長の目は本気だ。目を見れば分かる。
 生贄は誰でもいい。きっと、俺でも静香でも。もしここにいるのが静だったとしても同じことを言っただろう。

 「代わりは兄だ。」と。

 組長は獰猛な肉食獣が獲物をなぶるように幼い城之内を追い詰めていった。静かに確実に。その爪は牙は急所をえぐって行く。抵抗出来なくなった処で食すために。

 静香にこんな屈辱はさせられない。

 逃げ道をふさがれ、追い詰められた城之内。しかし、妹だけは守らなければならなかった。
 城之内は目を閉じると静かに頷いた。
 「いい子だ。」
 組長は満足そうに目を細めると、顎を掴んでいた親指で薄く開いた唇をなぞって行く。
 「坊主は物分りがいいな。なに、怖がらなくていい。大人しくしていればやさしくしてやるさ。」
 「ん・・っ」
   組長の指が城之内の口腔を嬲る。
 先ほどの屈辱的な排便と、これから起こる恐怖で喉はカラカラに渇いていたはずが、指が口の中で動くだけで自然と唾液があふれてきた。
 指が歯を頬の内側の柔らかい肉を堪能するように動く。いつの間にか親指が人差し指と中指に変わっていて、城之内は無意識に舌を絡めた。
 「、、、っう、、、、、ふう、、、」
 初めのうちはぎこちなく反応する舌。男はその動きにあわせるように指を動かしていった。
 「ちゅっ、、、、ぅ」  あふれてくる唾液を飲み込もうと口をすぼませると、組長は思いのほか順応する城之内に満足すると、側にいる二人の男に目配せをした。
 体格のいいほうの男が城之内の身体を膝の上に抱きかかえると膝を割って足を大きく広げた。
 薄い胸の小さな突起も、縮みあがっている半身もその奥にあるこれから汚されるであろう小さな窄まりでさえすべて丸見えだ。抵抗しようにも大人と子供の力の差は歴然で、改めて男の視界に曝されて羞恥のために赤くなる顔を逸らすことでしか抵抗を表現できなかった。まだ成長期を迎えずに標準より幼い城之内の身体。日差しを受けて健康そうに日焼けしている肌。しかし、そこには数え切れないくらいの痣や傷跡がある。もっとも目立つのは腕に巻かれた白い包帯。城之内が日常的に受けていた虐待の痕跡だ。
 「改めて、見るとひでえな。おい、城之内のだんな、これから坊主は大事な商品だ。傷をつけるなよ。大事に扱ってやれ。」
 「・・・はい。」
 父親は黙って命令を受ける。なんの抵抗もせずに頷く父親を城之内は涙で滲む琥珀色の瞳で見た。
 俺は売られたのか…
 絶望が城之内を包む。
 わずかな望みを持って父親に手を伸ばした。
 「とうさん――助けて、、、んぁっ、、、やあっ!」  若いほうの男がつい先ほど洗礼を受けた箇所に触れてきた。なま暖かくて柔らかいものが後ろを舐めあげている。あり得ないところを舐められていることに城之内は信じられなかった。
 「やめてっきもちわるい。」
 男の舌から逃れようと腰を揺するが、がっちりともう1人の男に体を押さえつけられているためにたいした抵抗にもならないばかりか反対に男の嗜虐心と欲望を煽って行く。
 「や、、、だぁ、、、」
 舌は別の生き物のように動き、頑なな入り口をほぐしてゆく。
 揺るんでゆく後孔に比例するように、今までに感じたことのない熱が城之内の中に生まれてきた。その熱に呼応するように身体から力が抜けていき、背後の男に身を預ける。
 「、、、あ、、ぁ、、、ふっ、、、、うんっ、、んぁっ!」
 舌でほぐされたそこに指が突き立てられた。後孔をさらに解すように蠢く指には何かをつけているのか、ぬるぬるしていて、容易に内部に入り込んだ。
 「もうやだぁ、、、」
 未知の感覚の恐怖に身体が震えだす、しかし、指の進入は続いた。
 「だ、、、め、、、ぇ」
 奥まで入った指は先を残してゆっくりと引き出された。外に出た部分にオイルをつけて、また中に入る。何度も何度も同じとこを繰り返し、丹念に入り口を解していった。たっぷりとオイルを施されたそこは妖しく濡れそぼり、粘膜が赤く充血している。
 「、、、ぁっ、、、、ぅ、、、やぁ、、、、」
 後ろから拘束されている状態では、足を閉じることも、両手で顔を覆うことも出来ない。目を閉じようとしたがより身体の内部を探る指の感覚が鮮明に感じられて怖くて目を閉じることができない。
 大きく開かれた股に若い兄ちゃんが陣取って、尻の中を探っている。手の先は城之内からは見えないが、腕の動きと内部から伝わる感覚が連動していて城之内の顔が引きつる。
 「やめ、、、、て、、、、」
 城之内は懇願する。すると、若い兄ちゃんと目があった。
 「大丈夫。痛くならないようにゆっくりとしてあげるから。」
 にっこりと、おおよそこの場の空気に会わない笑顔をすると、再び城之内の中を弄り始めた。言葉とは裏腹に指を2本に増やした。
 「ぁ、、、ぁ、、、、ぃ、、た、、、」
 2本の指を根元まで入れると、今度は内部を探るように蠢かす。
 「はぁ、、、はっ、、、、、んあっ!」
 ある場所を指が掠めたとき、城之内の身体がビクッと跳ねた。若い兄ちゃんは目を細めると、そこを刺激する。
 「やぁ、、、、!、、、、っそこっ、、、、さわらない、、、、っで、、!」
 徐々に指の出し入れの速さがあがる。城之内の反応のいいところをはずすことなく粘膜を弄る。
 「あ、ぁ、、あっ、ぁっ」
 指が触れる部分から鼻に抜ける感覚がせりあがってくる。おしっこを我慢しているような熱が腰の辺りにわだかまっている。生まれて初めての感覚に城之内は付いていけない。
 「坊主、精通はきたか?」
 組長が聞いてきた。
 「、、、せ、、、いつう?」
 組長の単語の意味がわからない。
 ちょうど多感な時期を迎える辺りから、始まった家庭崩壊と暴力。傷だらけの生活の中では性への興味などおこるはずも無く、思考から抜け落ちていた。
 「な、、、に、、、、はぁ、、、んん、、」
 判らないと答える代わりに首を振る。
 その城之内の反応を見て組長はにやりと口をゆがめた。
 「まだ、無いのか。ちょうど良い、教えておいてやろう。ちんぽから白い精子が出ることをいうんだ。」
 「んんあっ」
 組長に自己主張をしているペニスをはじかれ城之内の腰が揺らぐ。
 わからない。なにが出ると言うのか。だいたい、尻など汚いところに何故指を入れているのか?
 その指の触れているところから、湧き上ってくる熱はなんだろう。
 自分ではどうすることも出来ない感覚をもてあましている。
 「そーか。そーか。初めてなのか。坊主は幸せものだ。何せ初めての経験を竿でなく、ケツでやれるんだからな。感謝しろよ。」
 組長は上機嫌だ。偶然手に入れた玩具は性に関しては無知で無垢だった。何にも染まらず穢れのない真っ白な存在。その白を自分たちの色に染めることが出来るのだ。支配するものとしてこれ以上の喜びは無かった。
 「はっ、、、はっぁっ、、、」
 頬を上気させ、息を荒げる城之内。せり上がるむずがゆいような快感に絶えようと歯を食いしばるが、次の刺激に甘い吐息を漏らす。
 「素質があるんだな。これは良い買い物だ。」
 組長は一人ごちると汗で額に張り付いた金色の髪をすくう。
 「坊主はこれからこの孔で金を稼ぐんだ。快感を覚えりゃ辛くは無いさ。しっかりとこの感覚を覚えとけ。」
 「やぁ、、、ぁぁぁ、、」
 頭の中が真っ白になる快楽に意識がついていかない。城之内は頭を振る。
 「ぁぁぁぁぁぁ、、、、んあっぁ!」
 一気にペニスが熱くなって、腰がひとりでに跳ね上がった。2度3度と痙攣を繰り返して、城之内の腹から胸に白濁の液が飛び散った。
 「はぁ、、、はぁ、、ぁん、、、」
 何が自分の身体におこったのか理解できないまま、荒い息をつく。緊張が通り過ぎた身体が弛緩していった。
 「盛大にイッたな…気持ちよかっただろ。」
 背後の男に身を預けて組長の言葉を聞く。
 これが気持ち良いのか…
 「ぅんぁっ、、、」
 いつの間にか後孔を出入りする指は3本に増えていた。丹念に慣らされた入り口は指の幅の分だけに拡張されている。
 中指の先が敏感な部分に触れていて、内部から刺激してきた。
 「はぁっ、、、ぁ、、」
 生まれて始めての吐精に真っ白になっていた頭が再び、後ろからの感覚を捕らえる。
 「、、、もっ、、、やめ、、、」
 これ以上は気がおかしくなってしまう。未知の世界に足を踏み入れようとしている恐怖に歯をカチカチとならした。
 「気をやるには早いぞ。これからが、本番だからな。おいっ。」
 組長はさもおもしろそうに壁際で一部始終を見ていた城之内の父親を呼んだ。
 「だんな、大事な息子の記念だ。だんなのちんこで大人にしてやるがいい。」
 「!!!」
 何を言っているの?父さんが何?大人になる?
 いつの間にか指は抜かれている。かわりに城之内の脚を捕らえたのは父親だった。
 後ろの部分に父親の高ぶったモノが押し当てられた。
 城之内は瞬間に理解した。父親は後孔にペニスを入れようとしている。
 「やだっ!とうさんっ!!!やめて―――!!!」
 城之内は身体をばたつかせ、死の物狂いに抵抗する。父親の下から逃れようと身をよじる。
 「やだっ!やだ!とうさん!とうさんっ、、、、、ぐぁ!」

 バシッィ

 父親が頬を殴りつけた。キィインとの音と共に一瞬意識が遠くなった。
 その隙に父親のペニスが入り口をこじ開けて内部に入ってきた。
 ズッズッ
 中に入り込んでく音が聞こえてきそうだ。
 「やああああああああああああ」
 城之内の悲痛な叫びが部屋に響く。
 父親は全てを中に収めるや、抽送を始めた。指で解されたそこは苦もなく柔軟にペニスを受け入れ、赤く熟れた内部はきつく男を締め付ける。
 「、、、、いっ、、、、はぁ、、と、、、うさん、、、やめ、、、」
 ペニスを受け入れている部分が熱い。痛いのか苦しいのか判らない。それ以上に父親のペニスを受け入れているという現実が城之内の小さな心を打ちのめしていた。
 城之内の目から涙が溢れてくる。

 狂ってる。

 組み敷かれた下から見上げる父親の顔は欲望に染まっていて、目は血走っいて息子を城之内は映っていない。
 空調がきいているのに、父親から流れ落ちる汗が城之内の肌を濡らしていく。
 「や、、、、ぁ、、、、ぅんんっ、、、」
 何度も何度も打ち付けられる腰。
 あと何分続くのだろうか。城之内は父親に揺さぶられながらぼおっと考えている。
 ぱんぱんと抽送の動きが早くなる。父親の息が荒い。
 「ふぁっ」
 父親のペニスが倍に膨れた気がした。と、同時に腹の奥深い部分にじんわりと拡がる暖かいもの。咥えたペニスがびくびくと脈うっている。
 「ああああぅっ、、、、」
 父親の白濁とした精液を身体で受け止めた城之内は、本当に戻れないところまで来たとこを感じた。







 マンションで男たちに犯され、その上父親にも犯された城之内は高熱に襲われ数日間熱が下がらなかった。
 いつ、どうやって自宅の公団に戻ってきたのかもわからず、気がつけば自分の布団にころがされていた。長時間無理な体勢を強いられた身体はあちこちが痛み、男たちの物が出入りした場所からはまだ鈍い痛みが取れなかった。
 「、、、、かあさん?…しずか?」
 熱で朦朧とする意識の中で城之内はいるはずの家族を探す。しかし、帰ってくる返事はなく城之内の声は部屋にむなしく響くだけだった。
 「……?」
 ふらつく身体を家具で支えながら、広くない家を見渡した。
 「かあさん、いるの?しずかぁどこ?」
 どこをどう探しても求める人はいない。ふとした違和感に部屋を見渡すと母親が普段使っていた日用品や洋服、その上静香の服も勉強道具も無くなっていた。がらんとした静香の机が寂しげに部屋の一角を陣取っている。普段から物の少ない家だったが二人分のものがなくなるとさらに殺風景に見える。公団の一室で家族4人で暮らすにはけして広くはない部屋が無性に広く感じた。
 城之内はようやく母親にまで捨てられたことに気づいた。
 父親の限度を超える暴力から逃げるように施設に入れられて、またそこから強引に引きずり出され、見知らぬ男たちに犯されている間に、母親は娘を連れてここから逃げ出したのだった。守ってくれるはずの最後の砦を失った城之内はその場に崩れ落ちた。

 かあさん・・・どこにいったの?おれを捨てたのか?
 なぜ連れて行ってくれなかったの…

 度重なった暴行と精神的なショックで起き上がることも出来ず、深い絶望の中で城之内は意識を飛ばしていった。






 夜が明け切らぬホテルの一室。
 城之内は薬が効いていてぐっすりと眠っている。点滴はすでに終了していて医療器具を片付けた医者は先ほど帰ったばかりだった。
 海馬は報告書と一緒に添えられていたディスクの映像を見ていた。そこには幼い城之内が数人の男に犯される映像が映し出されていた。
 男のペニスで後孔を貫かれ、口にもまたペニスを咥えさせられている。もうだめだやめてと懇願する声も聞き入れられず、ただ男たちの間で揺さぶられ続ける城之内の幼い身体。男が果て入れ替わるたびに体位も変わり城之内は再び声を上げる。
 その腕には白い包帯が巻かれていた。
 「あのときのまま連れて行かれたのか?」
 海馬は気が遠くなりそうだった。
 父親が迎えに来たと伝えられた時の城之内の顔が、追いやられていた記憶の片隅から甦ってきた。
 まるで百面相だと感じるくらい豊かな感情を映し出していた表情が「父親」と聞いて一変する。夢から覚めたような全てを悟りきったような表情。そこからは喜怒哀楽の感情が欠如していた。
 「じゃーな。」
 と片手を挙げて別れの挨拶を交わしたとき、城之内の表情は前髪に隠れてよく分からなかった。父親に手を引かれ小さくなる城之内の後姿。ここで海馬の昔の城之内に対する記憶は終わっていたが、ディスクの中にはその先で城之内が体験した暴挙の数々が記録されている。
 パソコンの画面からは延々と城之内の犯されている姿が映し出されている。
 海馬のマウスを握る指が白く変わっていた。マウスがきちきちと悲鳴をあげている。
 城之内を犯す男と海馬は自分自身とを重ねていた。どんな理由を並べようが城之内を抱いたことには変わりはない。一時の欲望に任せて金と権力で城之内を思うが侭に屈服させたのだ。罪悪感が海馬を苛む。

 「、、、、んっ、、、、」  城之内が寝返りをうつ。頬は桜色に染まっているし、全身からにじむ汗が熱の高さを窺わせる。海馬は汗をぬぐおうと、静かにパソコンを閉じた。
 「、、、かあさん、、、、おいて、、いかな、、、いで、、、」
 熱にうなされた城之内は母親を呼ぶ。
 「かあさん、、、」
 夢の中では別れたきり、一度たりとも再会を果たすことのできない母親を探しているのだろうか?城之内の手が何かを求めるように宙をさ迷う。その手を海馬は握りしめた。
 「、、と、、、、、」
 城之内の熱い手が力なく海馬の手の中に納まる。
「、、、せ、、、と、、、、」
 不規則な呼吸の下で城之内は確かにその名を呼んだ。
 ―――せと――と
 そして、
 「・・たすけて・・」
 城之内は確かに言った。聞き取れないような小さな声で。――――助けてと。
 あの養護施設で別れてから、ずっと助けを求めていたのだろうか。
 海馬はその熱い手を握り締める。
 「大丈夫だ。おれはここにいる。お前の側にいるぞ。もう、離さない。必ず助けてやるから。」
 その声が耳に届いたのか城之内は再び眠りについた。
 海馬は熱い手を握り、城之内を見つめる。






 気がつくと、なじんだ布団の上だった。父親が運んだのだろうか?
 熱は下がったようだが、あれから何日が経過しているのかわからなかった。
 部屋を見回しても、やはり母親と妹はいなかった。パートにいっている訳でも、学校に行っている事もなさそうだ。父親は相変わらずパチンコにでも行っているのだろう。がらんとした人の気配のない空間にいたくなくて、城之内は部屋を飛び出した。

 どこに行くかなどあてはなかったが、無意識に足は養護院に向いていた。子供の足だとかなりの距離を歩いたために、到着する頃には夕方になっていた。
 夕日がオレンジ色に施設を染めている。
 ふらつく足取りで門扉にたどり着いた。庭では子供達が遊んでいる。海馬の姿を探すが見あたらなかった。
 せとに会いたい。会って、何も変わらないよと言って欲しい。何も変わっていないと言って欲しい。
 「…せ…」
 海馬を呼ぶ声がやっと喉から出そうなとき、
 「・・城之内くん・・・?」
 背後から声を掛けられた。この施設の養護士だ。買い物帰りだろう手に袋を下げている。
 「せと、に会いたくて…来ちゃった。せとはいますか?」
 ただ、会いたくて会いたくてここまで来た。
 養護士は城之内を寂しげに見つめると
 「せと君はもうここにはいないの。引き取ってくれる方が見つかって、今日ここを出て行ったのよ。」
 「えっ・・?」

 いない?もう、会えない・・?

 呆然とする城之内。
 「ごめんね。城之内君。どこに引き取られたかは教えてあげられないの。ごめんね。」
 養護士の言葉はすでに聞こえていない。海馬がここにはいないことが城之内を打ちのめしていた。
 首を横に振り数歩後ずさると、振り返りもしないで走り出す。
 「じょうのうちくん…」
 養護士の呼ぶ声が聞こえたが関係ない。もうここには海馬はいないのだ。
 母親も妹も海馬さえいなくなり、どうしたらいいのか。
 ただ、夢中で走った。
 たどり着けば、歩道橋の上にいた。陽はとっくに落ちていて街の街頭が辺りを照らし出していた。眼下の幹線道路にはトラックやら自動車やら車がとぎれることなく走っている。
 車のヘッドラインの流れを眺めていると、この数日間で起こった事が脳裏に蘇ってきた。
 父親に売られ知らない奴らに犯された。母親と妹は去り、海馬もいなくなった。
 なぜ、狂ってしまわないのだろうか?耐えられる限界なんてとうに超えているはずだ。
 このまま、宙に身を投げ出せば楽になれるだろうか。何台もの車に轢かれれば小さな体など一溜まりもないだろう。いくつかの部品のように別れて終わりだ。この世界の中には城之内の死を悲しむ者はもういない。どうせなら身元のわからないくらいに細かくなればいい。この夜の闇に溶けるように消えてしまいたい。
 この柵を乗り越えさえすれば、自由になれる。
 体を前方に傾けて、鉄の柵を掴む手に力が入り、足が床から浮く。もうすぐこの汚れた肉体から解き放たれる時が来る……
 「、、、、、せ、、と、、、」

 別れの言葉は思いつかない。友達になろうとの約束は守れなかった。

ごめんね。せと。

 死の先にしか希望を見いだせないのになぜか最期の微笑みは穏やかなものだ。
 宙に身を預けようとしたとき、路肩に停車した1台の車が視界に入ってきた。
 城之内目から見ても明らかに高級そうな黒塗りの車。後部座席のドアが運転手の手により開かれた。
 そして、向いの店からは探し求めていた人物が出てきたのが見えた。
 せとだ。
 施設にいたときとは違い、仕立ての良い洋服に身を包み、恭しく見送る店の従業員達に臆することもなく、その車の中に乗り込んでいった。側には弟のモクバとおそらくは新しい養父であろう。
 「せとっ!まって!」
 車はせと達を乗せると静かに走り出す。
 城之内はあわてて車を追いかけた。歩道橋の階段を駆け下りて、下にたどり着いたときには黒い車は見えなくなっていた。
 「せと・・・」
 城之内は車の消えた方角に歩き出す。追いつけるはずもないがせとがこの街にいる。それがわかっただけで生きてみようと思った。
 再び会える日がいつになるかはわからないが、あの嵐の晩につないだ指先にかすかな希望の光を託して。





あわわわ・・・・改訂の9です。素敵すぎる絵がつきました。(ここまできた方はもう見たはず。)ええ、そうですとも、もう、ピンときた方はいるのではないでしょうか?知らない人はいないはず・・・・下にバナーを張っています。が、普段はオリジナルを描いている方ですよ。発端はさておいて(ほとんどきふじんの勢いと怖い者知らずなところと、無知だったのが幸した・・・と勝手に思っています。)オリジナルの方に、2次創作をやって頂けました。もう、もう、可愛いすぎて、我が家の家宝です。お宝です。このカットをいただいた時の心境は書き表せ無いです。マウスを握る手が震えましたよ〜
と言うわけで、当たり前ですが、お持ち帰りはだめですよ。
あぁ、本当に素敵な絵を有り難うございました。

傷跡9の背景はまたまたこちらからおかりしました。
傷ついたうさぎ…城之内にぴったりだわ。