アルカトラズ5











「う………っん……。」

 ふわふわと眠りを漂っていた意識が、表層部分にゆっくりと浮上してくる。


 看守の仕事に着いて早々の、尋常でない体験とようやく得た開放感が、城之内の一昼夜酷使しいた神経と身体を眠りの中に引きずり込んでいたのだ。しかし、妙な所に加わっている力と、窮屈な体勢が、その休息でさえ奪っていく。


 カシャン。


 と、何か金属のこすれるような音と妙に息苦しい体制に、城之内は一気に眠りからたたき起こされた。
「……カ……ん…??……ぅ!!!ぁっ!?」
 まず、目を覚ました時状況が飲み込めなかった。
 視界に斜めに入ってくる白い固まりと、その先にある縦の線。自分の汚い部屋でもなく、サボっていた学校の屋上でもないその場所に、一瞬自分の置かれている場所を忘れてしまっていた。そのせいで呆けた顔をしたのだろう、くすりと嫌味な含み笑いが聞こえてきた。

「あああっ!!!てんめっぇっ!!!」

 そうだ!!俺はっ!こいつにっ!!!

 覚醒した意識が最悪の痴態と苦痛を思い出して、城之内の顔が真っ赤になった。

 こいつのせいで、俺は、腹が痛くなって、こいつの前で……!!!
 囚人のくせに俺にあんなことしやがって。絶対にぶっ飛ばしてやる。

 思い出したくもない破廉恥なことを強要されたことに、城之内の戦闘モードにスイッチが入った。声のした方へ殴りかかろうとした―――



が、





「へっ!?んだこれっ!!!」
 身体がびくとも動かないことに驚愕する。
「はぁ!?ちょっ!!!んだぁ!!」


 城之内が驚くのは無理もなく、その身体は四つんばいの尻だけを高く掲げた格好で、ベッドに括りつけられているのだ。四肢はそれぞれに結ばれていて、黒い皮が太ももを足首、手首に巻きつけられて、そこから伸びる鎖がベッドに繋がっている。
 もちろん、服なんてなく全裸の上、他人に見せることのない場所を一番高く突き上げ、明かりの下に曝していた。

「はずせっ!!このばかっ!!」
 恥ずかしさの極みの体制に、城之内は身体を捻り、瀬人に怒鳴り散らす。看守として、いや、人間としてのプライドを守るために、城之内は大声を出す。
「ちょうど良いところで目を覚ましたな。全く、貴様は面白い。」
 全身を赤く染めて、暴れている城之内を楽しんでいる瀬人は、城之内の怒りなどどこ吹く風だ。身体を拘束されて自由を奪われている身で何を言っても凄みは無い。
「違うだろっ!!てめえは、囚人で、俺は看守なんだっ!!立場をわきまえろっ!!俺にこんなことして、ただで済むと思ってるのかよっ!!今すぐにこれを外せっ!!そしたら、今までのことは黙っててやるからっ!!!」
 城之内も必死だ。
 非常事態だったとはいえ、看守が極悪犯の鉄格子の鍵を開けるなんてもってのほかだ。その上、痴態を曝したなど知られるわけにはいかない。父親の壊した飲み屋の修理代を稼ぐためにも、ここでクビになるわけには行かない。
「頼むから……っ!!」
 しかし極悪犯には通じるわけもなく、瀬人の含み笑いをするだけだ。
 動かせる範囲ぎりぎりに、首を捻り瀬人を威嚇するが、足元のほうのスペースに腰掛けて優雅に足を組んでいる瀬人は涼しげで、端から見ればどちらが囚人か区別がつかない。
「外せよっ!!!」
 城之内が逃げようと暴れるたびにぎゃちゃと鎖が音を立てている。しかし、鉄の鎖はびくともしなくて、城之内は苦労は徒労に終わる。


「看守など無様な姿の貴様には何の役にもたたん。」
「っ!!それはっ!!てめぇがっ!!」

 尚も抵抗を止めない城之内に、瀬人は唇をゆがめ城之内の顔の前にあるモノを置いた。
「……んだよ……これ…?」
 ずっしりとした銀色に鈍く蛍光灯の灯りを反射させているモノ。大きいものはゴルフボールくらいからパチンコ玉くらいのサイズの銀色の珠が数珠繋ぎになっているモノだった。
 大小さまざまな珠が30センチくらいの一本の紐の上で並んでいる。こっそりと見たAVで見たことのある代物に、城之内の顔が青くなる。
「貴様のために用意した。気に入るぞ。」
「ふざけんなっ!!!」
 ぶらんと目の前で揺れているモノの、ろくでもない使い方はわかる。AVのようにこれを尻で使うのだ。しかもカラフルな色はなく、柔らかな材質ではない上、ずっしりと重みのある凶悪な仕様に城之内は無意識に溢れてくる生唾を飲み込んだ。
「やめろっ!!」
 夕べの悪夢の再来に、城之内は最後の抵抗に身体を揺さぶるが、尻に冷たい珠を感じて体が強張る。

「ひゃっ!!やめろっ!!!!」
 尻に感じる冷たくて硬い感触。入れられてはたまらないと城之内は必死に腰を振った。しかし、所詮はベッドにくくりつけられている身。逃げることは到底敵わず、鉄の珠が肉をこじ開けて中に入ってくる。
「ああっ!やえっ!!ぅ…ぃっ!!」
 高く掲げた尻を広げられて、遠慮なしに突っ込まれてくる銀色の珠。城之内も穴を閉めようと力を入れるが、先ほどの開放の余韻もあり尻が痺れたように熱く、力が入らない。
「ぁっ、、、ばかっ、、、いれんなっ!!」

 一つが入ると次の球。それが入るとまた次のが………また次……腹の溜まってくる重みにシーツを手繰り寄せる。

「ぁっ、、、、やだっ、、、、あああぁつ!!」

 遠慮なく押し込まれていく珠が城之内を苦しめていく。まだ数個しか入っていないのに、鉄の冷たさも相乗され、中で絶対的な存在になっている。
 大きなものに尻が震えると、次は労わるような小さなサイズが中に滑り込んできて。でも、次はまた大きさを増していて城之内を苦しめる。


つぷん。つぷん。つぷ。つっ。つぷん。


「まじっで、、、も、、だめっ、、、っ!」
 身体の中に入ってくる珠が一つ増えるごとに、内臓の異物感が増していき城之内の脚が痙攣してきた。圧迫感と恐怖に脂汗が滲み出てきて、ぎゅっと目を瞑ってしまう。

「もう、、、もう、、入らない、、入れるなっぁ!!」
 あまりにもの重さに城之内が根を上げた。しかし、瀬人の手は止まらない。

「やめ、、、ろっ、、、っっつ!!」
 腹が重い。その苦しさを紛らわすために少し身体捩ったとき、腹の深部から背筋に電流のようなものが脊髄を駆け抜けていった。生まれて初めての感覚に城之内の身体が硬直する。
「いっ、、、、はぁ、、、」
 ぴちゅっ。
 緊張にぎゅっと堅くクチを閉じた尻を鉄の珠がこじ開ける。
「ああああっ!!」
 その衝撃に城之内の不自由な身体が反り返った。
 押し込まれた珠が、ソコに当たるのだ。四つんばいの腹を下にしているせいで、重力引き寄せられるように鉄の珠がソコを上から押しつぶしている。
「んんんんっぁああっ!!!」
 ぐちり。
 珠を押し込まれるたびに中に入った珠が奥に押しやられてくる。そして、また別の鉄球がソコを刺激する。夕べの一件でソコで快楽を得られることを教えられたソコに冷たい鉄が当たり、その刺激でペニスの体積を増す。
「やめてくれっ!!!」
「上手そうに喰っているではないか。ほら、まだまだあるぞ。遠慮せずに全部喰ってみろ。」
「ふ、、、ぁざけんなっ、、、!」
 淡々と城之内の反応を楽しんでいる瀬人は、まだ半分以上残っている珠を城之内へ入れていく。


 城之内を苦しめている数珠繋ぎの淫具は、ただ紐のようなもので繋がれたものだ。バイブのように中を突き刺す威力はないが、体内で形を変えて、腸壁を不規則にゴリゴリと削り、気まぐれに過敏なコブを鉄球同士で挟みこむ。さらに奥にいった珠が中を広げて壁を薄くした。
 城之内は尻穴を広げられる苦痛と腸内で動く不安定な刺激に耐えなければならない。あとどのくらい残っているのだろうか。


「ああっ、、、、!!」

ベッドに縛り付けられて、強引な姿勢をさせられているのに、尻を高く掲げ尻は鉄球を飲み込んでいくさまは、傍目には嫌がっているようには見えない。
 苦悶の表情を浮かべ全身から汗を滴らせている城之内だが、その表情が鉄球を受け入れるごとにふやけていることに気付いていない。
 汗の珠が浮かぶ肌は体温が上昇してほんのりと桜色に染まってきていて、尻穴は早く次ぎの刺激が欲しくてひくついて、パンパンに張り詰めたペニスからは透明の体液が滴り落ちて、シーツにいくつも染みを作っている。

「も、、、まじ、、で、、、ああうっ、、やめ、、いれるな、、、ぁああっ!」
 押しつぶされている過敏な蕾はどこよりも赤く膨らんでいて、城之内の脳を焼いている。涙を滲ませて瀬人を睨んでもそれは瀬人を煽り立てるだけで、嬲るように更に珠を押し込まれた。
「ひやっ!!」

「これで全部だ。」

 くぷんっ。

「ああああああっ!!」

 トドめとばかりに一番大きな珠が尻の中に消え、30センチをゆうに越えていたアナルビーズは全て城之内の中に収まってしまった。充血した窄まりが腹圧と鉄球に押されて少し盛り上がって蕾のように膨らんでいる。

「うひっ、、重いっ、、、腹がや、、、ぶれる、、、」
 腸の動きに合わせて内部で位置を変える鉄球が生き物のように蠢いていて、その絶対的な質量に城之内は頭を振った。程よく筋肉のついている下腹部の中では、鉄の塊が押し合っている。
「大丈夫。そんな簡単に破れることはない。」
「ざっ、、けんなぁっ、、、、、うぁ、、、」
 突っ張る腕の力が抜けた城之内は、腹の重さに耐え切れず前のめりに倒れこんだ。肩で上半身を支える形になることで余計に高く掲げた腰が目立ってしまう。そんな尻たぶを瀬人は掌で包み込みいたわるように揉み始める。
「ひやっぁっ!!」
「どうだ。美味いだろう。」
「んな、、、わけねぇ、、」
「嘘をつくな。貴様のここは真っ赤になっている。」
 そういうと、瀬人はすうっとひくひくとしている入り口を舌で舐め上げる。
「うっ!!!!バカッ、、、、汚いっ!!舐めんじゃなぇ、、、」
「ふっ、なんのために洗浄したかわかっていないのか?貴様の学習能力の無さは一級品だな。」
「っつ!!!」
 先ほどの腹痛と排泄を晒した屈辱。そして、ゆるりと身体を満たした湯の温かさを思い出した城之内は、羞恥に染まる顔をシーツにうずめる。
 食堂で、そしてここでどれだけ苦しい思いをしたのかをこの囚人は分かっていないのだ。
 

 あの、人の視線が集まるなかで腹の中に精液を溜め込んで、腹の痛みに耐えた異常な自分の姿。なんの変哲もない日常に放り込まれた異物感。なのに、貞操帯で押さえつけられているペニスは熱を孕んでいて……
 
 ああ…きっと誰かに気取られていたに違いない…淫らな性欲に歪んでいた姿を。


「っふぅっ、、、、んんんっ、、、」
 
 鉄球を飲み込んでいるもっと奥からきゅんと熱い衝動が湧き上がってきて、城之内はシーツを噛み締める。と、同時に、淫秘な窄まりもきゅっと堅く口を閉じた。

「、、、ぁっあああっ、、」
 精神と身体への攻めに、城之内が次第に変えられていく。
 昨日まで何も知らなかった生意気なガキが、得たいの知れない恐怖と快楽に絡め取られて、作り変えられていくのだ。城之内の知らないままに。

 抵抗は長く、強いほうがいい。そのほうが、陥落したときの快楽が増す。
 瀬人は、眉を顰めながらも、焦点がぼやけてきている城之内にほくそ笑んだ。



「あああっんっ!!」
 緊張した穴を這い回る湿った軟体動物が這う感触に、城之内の腰が独りでに跳ね上がった。入り口を突き、放射状の皺の1本1本を丹念に舌が這い回っている。
 じくじくとした疼きがそこを中心に尻に広がっていくようだ。
「やめっろっ!!!」
 城之内はその熱を否定して、慌てて身体を捩る。 しかし、そんな抵抗も瀬人の趣向の肴にしかならなくて、尻肉を撫でていた片方の手がするするとへその辺りに移動してきて、ぐぐっと下腹部を押した。
「んんんあああっ!!!」
 その拍子に中の鉄球がごろんと動いて腸壁が激しく収縮を始める。
「中でごろついている。どうだ?こうして、外から押してやると中で動くのがわかるだろう。くくっ」
「いっ、、、はぁっあっ、、、押すな、、、腹がよじれるっ!」
 ぐいぐいと腹を押されて、もみこまれ重い鉄を孕んだ体内が熱く熱をもってきた。中で動く珠が好き放題に腸壁を押して回る。入り口に這う舌の滑らかさと、中を生める鉄の塊の相反する刺激に、頭がおかしくなりそうだ。
「ぁっあああああっ!!やばいっ手を離せっ!!」
 限界まで膨張している城之内のペニスがはち切れそうだ。ぴくぴくと鈴口をうっすらと開いて少し色のついた体液がつぷっと珠を作っている。
 もう十分なくらい、イイトコロがどこにあるかを教えられている城之内。珠が動くたびにイイトコロを押されていて内部が収縮している。
「ああっだめだっ!!!やめっ!!」
 あとちょっときつく押されたら、快楽が崩壊してしまう怖さに城之内が腰を引いた……その時。




「あああああああっ!!!」

 キチっと脳みそに音がした。
 城之内の悲鳴が牢獄に響き渡り、と、同時にシーツに精液が飛び散った。
 

「  ァ   あ    」

 育っていた体内のイイトコロを二つの鉄球が挟んだのだ。容赦くつぶされたイイトコロが城之内以上に悲鳴を上げ、尿道を通る熱い体液にペニスが脈打つ。その反動が更に鉄球を動かすことになり、尻の痙攣が止まらない。
「、、、抜いてくれっ、、、っ!!」
 強制的に行われる射精に、城之内は息も絶え絶えになっている。必死に声を絞り出す間も、中からの攻めと過敏になったペニスが城之内の思考を焼いている。
「言われずとも抜いてやろう。」
「はぁっ。」
 囚人に見合わない整った指が、双丘の間に残されてた紐の端にかかり、
「ああっ!!」
 紐を引くに連れて、押し込められている鉄球が顔を出してきた。城之内の望みどおりのことなのに、それは新たな肉攻めの始まりだ。



「あああああっ!!!」
 ぽこん。
 肉孔が大きく口を開け、ゴルフボール大の鉄球を吐き出した。見事に開いた肉は排出と同時に口を閉じる。しかし、すぐに次の球が引き出されてきて、口を開けさせられた。

「ぁ、、、!!」
 くぴん。
 次はビー玉のサイズだ。さっきの抵抗が嘘のように軽く出る珠が、括約筋を軽く宥めた。

「んぐっ。」
 ぐちゅっ。
 そのまた次は大きくなって城之内を苦しめる。


「ひっ、、、あっ、、ちょっ、、や、、、ああっ、、」
 遠慮なく鉄球が外に出るに合わせて腸までが引き出されているようだ。鉄球を惜しむように吸い付く粘膜が、ざくろのように赤く熟れて濡れている。
 鉄球が肉孔をくぐるのに合わせて括約筋が開き、縮まる。まるで排泄を錯覚させる感じに、城之内に繋がっている鎖ががちゃがちゃと音を立てた。
「汚、、い、、から、、ぁっああ、、」
「俺様が念入りに洗浄しておいたから綺麗なものだ。貴様も楽しむが良い。」
「ふっざけんなっ!!」
 強制的に引き起こされる排泄感に、長年しみこんだ本能が働いて恥ずかしさしか沸いてこない。こんなことを楽しむなんて狂っているとしか言えない。城之内は逃げようと更に暴れだと、
「往生際の悪い奴だ。こうすれば少しは大人しくなるか……。」





 ずぼぼぼっ!!





「ああああああああっーーーーっ!」





 城之内の淫らな叫びがコンクリートの壁に反射した。瀬人が内部に残っていた珠を一気に引き抜いたのだ。
「あ   ば  あ  っっ  あっ  」
 外へと移動していく珠が、腸壁を叩いて、ソコを押しつぶしていく刺激が、城之内の身体を焼く。ありえない快楽が脳に達する前に、身体に染み込んいった。
 珠に押されて、睾丸がせりあがり尿道をくぐっていく淫液。それは真っ白なシーツの上に飛び散って城之内の身体と共に濡れていく。その壮絶な絶頂に、城之内は半開きになった口の端からさらりとした唾液を滴らせて、ぴくぴくと痙攣していた。
 じぃんと痺れる絶頂の余韻に、ベッドに倒れこみたいが、縛られた不自由な体勢ではかなう訳もなく、痙攣を止めない肉を瀬人の前に無様に晒している。
「ふ  はぁ   はあ  はあ  」
 整わない呼吸を短く繰り返している城之内の視線は、淫らに溶けてぼやけている。射精の勢いで顔にまで精液が飛んでいることも気がついていない。
 桜色に上気した頬をつつっと淫液が垂れ落ちて、シーツをまた汚した。
「    気に入ったようだ。」
 瀬人は満足気に口端を吊り上げて、ずっしりと重みのある鉄の数珠玉を持ち上げた。
「くくっ。」
 鈍く照明を反射している数珠球は、城之内自身が分泌した体液が絡まり濡れていて、湯気がたちのぼっているように見えた。瀬人は想定以上の城之内の感度に笑いが止まらない。
 今度の奴は遊びがいがありそうだ。
「さて、これくらいで、終わりではないぞ。今夜はじっくりと貴様の中を変えてやろう。」
 そう言うと、鉄球に粘度の高いゼリーをたっぷりと施して、城之内の腰を抱えなおす。
「好きなだけ味わえ。」
「やめてくれっ!!」
 冷たくなった鉄を尻穴に感じて、城之内の意識が覚醒した。瀬人はもう一度、鉄の珠を入れようとしているのだ。徐々に穴を押す力が強くなってきて、城之内は反射で尻穴を締める。もう、あんなのは味わいたくない。
「っくくっ。貴様の世界を変えてやる。ありがたく思うのだな。」
「まじでっ!!かんべ、、、、、っっつ!!!あああっ!!」
 腹の中を勝手に弄くりまわされる屈辱と強制的に引き起こされる排泄感の再来に、城之内の肌に汗が伝っていく。

 ぷん。


 しかし、城之内の意思とは裏腹に、一度最大の直径を通した穴は、初めの一つが通ることを簡単に許すと、次が欲しいのかうっすらと口を開いている。
「   貴様のココは実に正直者のだ。貴様も見習うといい。」
「ふぁざけんなっ!!!!!!ああっ!!!」
 実に勝手な言い分に、憤慨する城之内だが、その怒りも長くは続かない。すぐに次の珠が押し込まれてくるからだ。
「ふ、、、、、ぅ、、、んんんっ!!」
「次は大きいぞ。緊張を解かないと切れるかもな。」
 その大きさに城之内は縛られた手をぎゅうっと握り締める。しどしどに濡れているとはいえ、ゴルフボール大の珠は簡単に入ることはない。
「、、、んっ、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、ぁっつ!!」
 ぎりぎりとねじ込まれ、縁が切れそうなくらい薄く引き伸ばされて限界に達しようとする寸前、珠が括約筋の扉を潜り抜けた。
「ああっ、、ひっ、、な、、あぁっ、、、も、、いやだっっ!!」
 ぼこんと重さを増した体内に、城之内はとうとう陥落する。まだ、2個しか中に入っていないけれど、これから来る快楽の渦に精神が先に限界を迎えようとしている。
「やめろっ、、、しぬ、、っ!!」
「案ずるな。これくらいのことで、死にはせん。」
「くぁあっ  入れんなっ!!」
「貴様を変えてやると言っただろ?」
「もう、入らないっぃっ!!」
「さっきは全部上手そうに喰ったではないか。くくっ。」
 ぐちゅっと、しどしどに後口を濡らしながら、嫌がる城之内を無視して鉄球を押し込んでいく瀬人。城之内がどんなに止めてくれるように訴えても、愉悦に頬を歪ませ、淡々とした手つきで、作業を繰り返していく。


「むりむり  むり  」
 一つ珠が入り込んでくるごとにまた、腹が重くなる。ごりごりと腸壁を擦りイイトコロを嬲りながら奥深くを広げられていく感覚に、城之内は歯を食いしばって懸命に耐えていた。





「はあ  はあ  はあ  」
 長い時間をかけて鉄球が全て体内に消えたころには、再び城之内のペニスが腹にくっつくほど育っている。先っぽの口から透明な体液を滴らせてシーツに新しい染みを増やしている。
「んっ、、、ぐっ、、、ひぃ、、、」
 中でごろつく感覚に城之内の息は絶え絶えで、冷たいはずの鉄の塊が熱を発していると錯覚してしまうくらい熱くなっていて、腸の生理的な動きに合わせて蠢いていた。
「ぁああっん  んんん  っぁ」
 こうなってしまえば、瀬人の手を借りなくても勝手に体温が上昇してくる。全身を汗でびっしょりと濡らし、かかげられた尻が揺れている。その尻の動きが更に城之内を追い立てていって、



「ああああっんんんんっ」



 また射精させられた。いや、したと言うべきか。
「ああっ、、しぬっ、、、やめてくれ、、、っ!!」
 絶頂に押し上げられている身体に、止まらない刺激を与え続けられて、城之内は快楽に泣いていた。四肢を繋いでいる鎖を引く力さえ残っていない。
 無機質な鉄の塊に、良いように踊らされ、射精させられるなんて城之内のプライドが悲鳴を上げている。こんな責め苦を味あうのなら、まだ、瀬人の肉の塊のほうがましだ。血の通ったもののほうが何倍もいい。
「………。」
 城之内は涙に濡れた瞳で瀬人に助けを求める。

 止めてくれと。



 しかし、瀬人はふてぶてしく笑みを浮かべるだけで、無常にも紐の端を掴むと、一気に引き抜いた。



「           」



 その衝撃の大きさに城之内は声も出ない。脳天を貫く強烈な快感に全身が収縮し、勃起しないペニスから精液が流れ落ちていった。



「         」


 足先まで痺れていて、自分の身体でないようだ。まだ絶頂が治まらなくて、流れる精液がペニスを震わせている。
「は、、   や  や  や   」
 口から零れる言葉は意味を持たず、城之内は真っ赤になる視界に、瀬人の歪んだ笑みが映る。その与えられる快楽に溶けた城之内に瀬人はにやりと笑いつつ、また、鉄の連なりを手にした。
「まだまだ、時間はある。存分に味わうがいい。」
 そう言うと、朦朧としている城之内の中にそれを一つづつ入れていく。


「   っ!!ぁぁ、、、、ぁっ  」
 また体内を満たしてくる冷たさに、城之内は絶望の表情を浮かべるが諦めたように鉄の塊を受け入れていった。もうこの凶悪犯が満たされない限り、開放されないのだ。


 次第に淫秘な気配が地下室を満たしていき、そこに延々と城之内の悲鳴と嗚咽、懇願の声が木霊して、追うように濡れた音と瀬人の笑い声が延々と続いていく。






















「ああっあああああああああああっ」




「ひんっ    くっううっんんん」



「ああっ   んっ  ひっ  いはっぁああ」






 もう、何回鉄球を入れられて引き抜かれただろう。すっかり緩んだ後穴はふっくらとほぐれていてざくろのように赤く充血している。冷たかった鉄には城之内の体温が染み込んでいて温くなった。
 引き抜かれる衝撃も回を追うごとに薄れていて、今はもう快感しか伴わなくなっていた。萎えたままイクことを覚えたペニスは腸液とローションと精液で濡れて頭を垂れて身体に合わせて揺れている。



ずるるるるるるっぶぶっぶっるるっ。


 空気を肉と鉄の摩擦音を盛大にひり出して、鉄球が吐き出された。
 何十回目の頂点を向かえてぐったりとする城之内は尻を色んな液体で濡らしている。絞まることを忘れた肛門は、うっすらと口を開き、入り口も中も熟れた色を覗かせるようになった。
 もう、見られているとか、恥ずかしいなんてことは気にならなくなっている。それを塗り消してしまう淫らな感覚に覆われて、城之内は尻穴を揺らしていた。


「そろそろ、解れた頃合か。」
 瀬人はぺろりと指を一舐めすると、ふっくらとした穴の中を確かめるべく、指を突っ込んでいく。
「   ぁあっ!?」
 その程よい感覚に、城之内はどこかほっとした気分でその身を委ねていった。
「あ  あ  あ  あ  」
 中を攪拌されるのに合わせて、声が漏れる。人肌にうっとりとして、最後の筋肉の緊張が解けていくのだ。好みに仕上げた内肉の壁に満足した瀬人は手を休めることなく、片手で前をくつろげていく。ジッパーを下げるのを待ちわびていた巨大なイチモツが飛び出てきた。
 城之内の痴態を散々拝まされ、瀬人も臨戦態勢を我慢していたようだ。見も心も溶けた城之内を犯すことにペニスが喜んでいる。
「夕べとは格段に違う快楽を味合わせてやろう。快楽で飛べない歓びを知るがいい。」
 目を閉じ瀬人の手わざに酔っている城之内はその淫虐な笑みを知ることが無いまま、巨大なペニスを身のうちに納めていくのだった。



「あつい、、ああっんっ、、、いいっ、、、きもちいいっ、、」
 中を捏ねられながら、待ち望んだ生身の肉に、城之内は歓喜の声を上げる。肛門だけでなくヒタヒタを会陰を刺激され、萎えていた城之内のペニスも再び熱を孕んで立ちあがる。
「あっぁっ、、、いいっ、、、あつ、、」
 ぐらぐらに揺す振られ、城之内の思考も揺れる。
 繋がった中からと、ペニスが一つになって熱を持ってきた。摩擦と睾丸からせりあがってくるつんとしたものが脊髄を走り抜け、脳天を貫いていく。
「も、、も、、、イク、、、いくっうっ」
 待ち望んだオーガズムへのプロセスに、恥も外聞も無く飲み込まれようとしたとき、瀬人に首筋に歯を立てられた。
「痛たっ、、、っ!?」
 激しく揺す振られながら、城之内が振り返ると薄ら笑いを浮かべて見下ろす蒼い色が、快楽に溶けていた思考に冷や水をぶちかけてくる。
「イクのだな。この俺様に、無様に突っ込まれ、犯されて、ひーひーと啼いてイクのだな。この淫らに緩んだ穴に俺様の精液を流し込んでもらうことを望むのだ。」
「    っ!!」
 その嘲りの色に、城之内は驚愕する。


 ああっ……おれはっ……俺はっ……こんな奴に……っ!
 何度もイカされて、泣いて、懇願して。
 俺は、俺は…。


 
 浸りこんでいた快楽の底から、現実に戻された城之内に待っていたのは変わらない快楽の塊だけで、正常に戻った中で瀬人を受けとめている衝撃に、城之内は髪を振り乱して驚愕する。
 しかし、正常に戻ったのは瀬人を拒絶する意識だけで、身体は後戻り出来ないところまで快楽に犯されていて、注ぎ込まれ続ける強大な肉の塊に、絶頂は目の前だ。


「さあ、存分にイクがいい。俺様の精液で貴様を支配してやろう。」

 琥珀色の瞳を見開いて、顔を真っ赤にしている城之内を瀬人は追い込むために腰の振りを大きく激しくしていく。壮絶なラストスパートに城之内が啼いた。


「ああああああっあああああやめろおおおおおおおっ」



 一際大きく膨らんだ、瀬人のペニスに城之内のペニスから精液が勢いよく噴出して、体内に吐き出された精液の熱に城之内の瞳から屈辱の涙が零れ落ちていく。


 どくどくと体内で脈打つ長い射精に、嗚咽を漏らしながら城之内はシーツを噛んだ。きっとまだこの陵辱は続くのだ。長い夜番の時間の長さにぞっとしながらも、萎えることなく、射精を終えたペニスが再び蠢き始めるのを感じて、城之内は目を閉じた。







 交代の時間までこの快楽地獄は終わらない…………。









 つづく。



 ってか、えっちくならなかった・・・・(反省)

























 反省してますとも!!