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今キスが終わったばかりのサラの口内はまだベネッサの温もりが残っていて、
葵は夢中になってサラを貪った。
「ふぁ……あお、い……」
ほとんど力の入らない手で柔らかく光る黒髪を握りながら、
サラは餌をねだる雛鳥のように葵の舌先を迎え入れる。
「ん……ぐ……っ………」
達したばかりで流石に少し快感が強すぎるのだろう、サラはキスを続けながらも苦しそうな声を漏らした。
「続けざまにイクと、もっと気持ち良いのよ」
ベネッサは瞳を嗜虐の色に染め上げると、両手の指を同時に葵とサラに挿入した。
熱く潤う二つの蜜壷を、サラにはゆっくり抜き差しするように、葵にはかき回す動きで責め立てる。
「や、ベネッサ、はん……んぁ、いけまへん、うち、うち……!」
「……うぁ、そ、こ……だめ、もう…!」
ベネッサの指先が異なる強さで締めつけられるのを感じた時、
二人は固く抱き合って絶頂に達する。
ベネッサは二人のエクスタシーの声に自らも小さな絶頂を迎えながら、
身体を預けてくる二人分の重みを心地良く感じていた。
「ん……」
小さな声と共に、サラが目を覚ます。
「目が覚めた?」
右側からベネッサの声がしたが、サラはどんな顔をしたら良いか判らなくて、
そちらに顔を向ける事が出来なかった。
「ねぇ」
けだるい満足感に身を沈めながら、サラは天井を見つめたまま呟く。
「なにかしら?」
ベネッサの口調はさっきまでと同じ、くだけたものになっている。
それを好ましいものに思ったサラは自身の心境の変化に驚いたものの、
その事実はあっさりと受け入れる事が出来た。
「貴女……ううん、なんでもないわ」
開きかけた口をなぜか閉ざすと、サラは意味ありげにベネッサを見た後、葵の方に顔を向ける。
「貴女は……もう、ベネッサの所を離れる気は無いの?」
葵は小さく、しかしきっぱりと頷く。
「……参ったわね。私ももう少し早く目覚めておけば良かったわ」
葵に聞き取れない位の早口で言うと、サラは再び目を閉じて、閉じたままベネッサに語りかけた。
「ベネッサ。貴女、私の専属のSPになりなさいよ。J6に近づくなら、その方が早いと思うけど」
サラの意図はみえみえで、ベネッサは笑いを噛み殺すのに相当の苦労をしなければならなかった。
「それは構わないですが……葵をアメリカに呼ぶ訳にはいきませんよ」
「別にいいわよ。私が日本に行けばいいんだから」
思わず突っかかるように答えた後で、サラは自分がベネッサに乗せられてしまった事に気付く。
「……」
黙って軽くベネッサを睨みつけたサラは照れをごまかすためか、
突然老獪な蛇のように後手に腕を伸ばすと葵の、
まだ熱く濡れそぼっている膣口に指を埋めた。
「やっ、あの……」
突然再開された容赦の無いサラの指技に身をよじりながらも、
葵はすぐにはしたない声で応じてしまう。
「じゃあ、そういう事だから手続きを頼むわね」
「アイ、サー」
そう言いながらさりげなく葵を自分の上に乗せようとするサラに、
とうとう笑いを抑えきれなくなったベネッサは吹き出しながらも、
葵の支配権を主張するように自分とサラの間に寝かせると、
あいている後ろの孔に指をまさぐらせる。
葵は突然、思わぬ形で自分を巡っての争奪戦が始まった事に驚いたが、
両方の孔で異なる二本の指が自分を求めて蠢き始めると被虐の悦びに身を委ねていった。
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