校庭の隅にずらりと並べられた桜の木。黄色や茶色にすこしずつ色を変えて、次々に落葉していく。秋風は積もった落ち葉をまきあげながら、渡り廊下へ吹き付けた。 「うわ…!」 セーラーが風をうけてひるがえる。 マキャヴィティは耳元で、風とともに襟のはためく音を聞いた。 短く裾をつめたスカートは、いっそう容易く風になびいた。両手で裾を押さえながら、寒がりのマキャヴィティは首を竦めて、音楽室のある校舎へ急いだ。 「よ、マキャ。お前も音楽?」 音楽は選択授業なので、同じ学年のクラスから数人ずつの生徒が集まる。コリコは隣のクラスなので、選択科目だけでなく体育も同じだ。 「うん。ここに来るまで、寒くてまいった」 「寒がりだな。ギルはまだ制服を返してくれないの?」 「うん。今日も逃げられた…登下校はいいけど、さすがに授業中にコートを着てるわけにいかないから、困るんだ」 「そりゃー大変。 あいつもこれから音楽だから、もうすぐ来るんじゃないか」 コリコが言い終わらない内に、冷たい風がマキャヴィティのむき出しの素足へ吹きつけた。教室の後の引き戸が開いて、白い学ランが姿を表す。 「ギルバート!」 「お前、さっきこの下の渡り廊下にいただろ」 「うん、通ったけど?」 「風が来てスカートめくれてたから、パンツが丸見えだった」 「あれ、手で押さえたんだけど」 「前だけ押さえても、後ががら空き。お前本当注意しろよ。見られんぞ」 「生徒会長、下着よりセーラー服のほうが問題だと思います! だって学ランなら、いくら風が吹いても下着が見えることはないじゃないか」 「なんだと? 俺の完璧なセーラー服に文句でもあるのか?! このライン、赤いタイ。どこをとっても完璧じゃないか」 「あるに決まってるだろう! くやしかったら自分で着てみればいいじゃないか」 「俺にそんな趣味はない」 「人に着せるくせに、自分は着ないなんてそんなのおかしいー」 「白い学ランという生徒会長必須アイテムを無視して、一般女性徒と同じセーラー服に走るなんてそれこそ意味が分からない」 「こ、こは…男子校だよ?」 激昂のあまり、寒さの中でもマキャヴィティの頬が紅潮する。 気温は低いのに、脇と握った掌にじんわり汗が滲んだ。 髪の毛が逆立つようだ。 コリコはおちついて、というようにマキャヴィティのスカートのすそを押さえた。 「まあまあ、これ以上は授業が終わってからにしようよ」 「なあコリコ、今お前もこいつのパンツ見ただろう? おかしいよな。明らかに男子高校生が嬉しがって穿くようなもんじゃないだろう、エヴァとかスラダンとかならネタかと思うけど、ゲッターロボだぞ? 何十年前のアニメだよ」 「ギルバート、くわしいね。…お前の意外な一面を見たよ」 「俺の完璧なコーディネイトが、これ以上汚されることが許せない!」 「僕は断固学ランを要求する〜」 「いいから、お前はその膨らんだしっぽを下げてろ。パンツの後に印刷された流竜馬が丸見えだ」 「しっぽ? 僕にしっぽなんて生えてないよ! 人間だもの」 「……」 「……」 「あ、先生来た」 「そうだな。じゃあまた後で」 二人はそれぞれの席でがたがたと椅子を引く。マキャヴィティは二人に置いていかれて、え?え?と首を振りながら教室の中央で立ち尽くした。 「だから、ギルバートを出し抜いて、生徒会室に入れればきっと制服を取り戻せると思うんだ。寮の部屋には隠しておけないから、他に置いとけるところはないんだよ」 「ありがとう、コリコ。親切にしてくれて」 「いや? 別に普通のことだし」 「だって、自分だって…セーラー服を着せられてるのに」 「まあ、俺はそういう条件で、嫌がるランパスと決闘してもらったんだ。 でもマキャは違うだろ? 何もしてないのに、セーラー服はひどすぎる」 「コリコも、はやくランパスに勝って普通の学ランが着れるといいね」 「うん! 今度は月末の体育倉庫裏で決闘するから、見に来いよ。 今度こそ、俺が勝つ!」 「応援しにいくよ。とても似合ってるから残念だけど」 「うん?」 「ううん! コリコ頑張れ」 二人が弁当を広げているのは、広い学舎のなかでも人のあまりやってこないガラス張りの温室だった。もともとは簡単な花や野菜などを育てる実習の場だったのだが、現在の園芸部主将タンブルブルータスの意向によって温室は華麗な薔薇園へと生まれ変わっている。 境遇の似た二人は、蕾ばかりが顔をそろえるバラ園の隅で、互いを見つめあいながらふにゃりと微笑みあった。濃い緑の薔薇の葉が二人を取り囲んでいた。。 「くそー、なんでコリコまで俺のコーディネイトの邪魔をするんだ」 薔薇園に積み上げられた肥料の影で、手製の弁当を掻き込みながらギルバートは歯軋りする。コリコとマキャは、監視する視線に気付かず、陽の当たる場所でのんびり素足を伸ばしている。 「なんなんだ、あの金髪のヤンキーは」 ギルバートが背後を振り返ると、ガラスにはりつかんばかりにして立っているものがいた。嫌に裾の長い学ランを着ている。上着の前を開け放しているので、下に来ている赤いシャツが目立つ。 彼の手を置くガラスがみしりと鳴ったので、ギルバートはそこから離れたところへ弁当を持って移動した。 「おう、体育祭実行委員会会長兼、文化祭実行委員会会長。体育祭も文化祭も決闘もないのにお前が学校に来るなんて、珍しいな」 「ギルバート、なんだあいつ」 「転校生。可愛いだろ。俺が着せた」 「(無視)コリコも、なんであんなあやしげなやつと仲良くしてるんだ」 「ここは男子校だからなぁ。同じセーラー服同士として、初対面でも通じるものがあったんじゃないか」 「あっ! ギルバート!」 「ランパスじゃないか。めずらしー。こんなとこで会うなんて」 長ランを着込んだランパスと、ガラスごしに喋るギルバートは気付かないうちに声を大きくしていた。 それで、温かい場所に気を許してむやみにくつろいでいた二人のセーラー服は、それぞれの因縁の相手に気付いた。 マキャヴィティは、今まで噂していた相手が現れたことで、警戒しながら立ち上がる。短いスカートの裾を気にかけている余裕はなかった。 ギルバートが叫ぶ。 「だからしっぽを下げろー!」 マキャヴィティの背後のガラスに、ピーンと立てたしっぽとそれによって捲くれ上がったスカートがありありと映し出されていた。 「にゃーっ! しっぽなんかないよー!」 「だったらどうして俺がお前の下着の色を知っている? お前の今日のパンツは」 「それ以上言うなー!」 「しっぽ! 尻尾上がってる!!」 コリコがあわててマキャヴィティの腰を押さえてやった。 午後の授業は体育だった。 昼食を片付けて、予鈴のなる前に生徒達は移動していく。マキャヴィティも当然、そうするつもりだった。セーラー服を脱ごうと、上着の白い裾に手をかける。そこではたと動きを止めた。 クラスメートたちは、自分たちの教室に一人だけ混じったセーラー服が着替える姿をなんとか目にいれまいと、かたくなに壁のほうを向いたり、顎を上げて天井をにらみつけたりしている。見てはいけないもののような気がするからだ。赤いタイをほどくところも、白いシャツを交差した腕が脱ぎ捨てるところも、プリーツのスカートから細長い脚が一本ずつ抜かれるところも見たくない。どちらかといえば見たくない。 そんなこととは知らないマキャヴィティは、本人的にはそっと、しわぶき一つ上がらない教室を抜け出した。 マキャヴィティが緊張感にはりつめた教室のドアを閉めたとき、善良なクラスメートたちはいっせいに息を吐き出したり叫んだり首を鳴らしたり窓から服を投げ出して後で土まみれのシャツを校庭に拾いにいったりした。 「ひゃっ…!」 自分の教室のある校舎から、生徒会室のある別棟まで行くのには、渡り廊下を通らなくてはならない。そこで、やっぱりマキャヴィティは風に煽られた。 「こんなに寒い思いをするのも、今日が最後なんだ」 本鈴はとうに鳴り終わった。 生まれてはじめてのサボリだが、そうしなければならない理由がマキャヴィティにはある。 「今なら、ギルバートもきっと授業中だよね」 最上階にペントハウスなみの顔をして場所をとっている、生徒会室にマキャヴィティは忍び込んだ。 なんとなく、堂々と歩くのがはばかられる。 「ええっと。まず、あやしいのはあのいやに大きな机かな」 壁に背中をつけて、忍者のようにしずかにすばやくマキャヴィティは移動した。窓際に置かれた執務机に近づく。 革張りの椅子を退けようとしたとき。 「ふはははははは! ひっかかったな!」 「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ」 手首をつかまれて床に引き倒された。 椅子の下の暗闇から伸びてきて、自分をひっぱったのが腕が白い学ランに包まれていたことはマキャヴィティも気付いていた。 「馬鹿め! こんなこともあろうかとここで授業をさぼっていた甲斐があった!」 「生徒会長のくせにぃ」 「すべての生徒は平等だ。お前らが昼休みに話していたことを、俺が知らないとでも思ったか」 「聞いてたのか?!」 「聞かれていないと思うおまえがどうかしてると俺は思う」 高校生男子二人はむさくるしくばったんばったんもみあった。 「取ったぁ!」 「か、返して… 下着がなかったら廊下だって歩けないよ!」 「こんなものを穿いてるほうが悪い」 「うう」 パンツをギルバートに取られたマキャヴィティは、これって本格的にいじめなんじゃ…? と今更ながらに実感して悔し涙を噛んだ。顔を伏せて肩を震わせ、本気で落ち込んでいるマキャヴィティに、ギルバートはぎょっとする。 「あ、あのな…別に俺は」 「マキャヴィティを苛めるのはそこまでにしてもらおうか!」 「なんだと? いつ俺がこいつを苛めたというんだ!」 半ズボンの体操着に、きりりとはちまきをしめたコリコパットが生徒会室の扉を蹴破らんばかりに颯爽と登場した。 「大丈夫?」 スカートが気になって、膝を立てることもままならないマキャヴィティの手をとって、コリコパットは彼を助け起こしてやった。 「コリコ、どうしてここに…」 「授業がはじまってもマキャがみあたらないから、心配になって来てみたんだ。先生には、二人とも腹痛だって言っておいた。 保健室に行こう? 代えの下着を貸して貰えるよ」 友達ってありがたい。 コリコとマキャヴィティが連れ立って廊下に消えてしまうまで、ギルバートはふてくされた顔をしてそっぽを向いていた。 「おれだって、これはさすがにすぐ返すつもりだった…」 手の中に、うすっぺらい小さい布地だけが残される。マキャヴィティの本気で泣きそうな顔。ふくらみきった茶色いしっぽ。 謝る機会を逃したギルバートは、胸のざわざわする罪悪感を抱えてその日はいつもよりずっとおとなしく過ごした。 脚を踏み出すたびに短い制服の裾が揺れるので、マキャヴィティはなかなか前に進めなかった。朝にギルバートに言われた言葉がこたえたのか、しきりに後ろを気にするマキャヴィティのために、コリコは彼の背中にはりついてやった。二人は互いの足を括られでもしたように、寄り添ってよたよたと進んだ。 保健室には、消毒薬のにおいがつんと鼻につく。真っ白いシーツをかけたベッドが、カーテンの奥に二台置かれているのが見えた。 回転椅子がくるりと動いて、さわやかな顔をした白衣の男性が振り返る。 「どうしました?」 「カーバケッティ先生、あの…あの…」 「はい、どうしましたか」 柔和な笑顔を持つ保険医は、書き仕事の途中だったのだろう。白衣の胸にペンをしまいながら、いたいけな生徒を正面から見つめる。 近くの教室では、科学の授業を行なっているらしい。マキャヴィティも知る男性教諭の声が、壁を隔てて細く聞こえている。 それ以外は、何百人もの生徒が集まっているとは思えないくらい授業中の校内は静まり返っていた。 マキャヴィティは、スカートの裾を握り締めて口を開いた。 「あの、あ、」 「はいはい」 「ぱん、…ぱん」 「お腹が空きましたか?」 「いえ、あのぱぱぱぱぱ」 「ぱらぱらですか?」 保険医は手をひらひらさせて、一昔前にはやった踊りの真似をしてみせた。 「ぱ、ぱぱぱっぱぱぱぱぱぱんぱん…っ貸してくださぃ…」 「はい?」 おだやかな顔をしたまま、カーバケッティは首を傾げる。耳をマキャヴィティのほうへ向けたので、聞き取れなかったというジェスチャーは痛いほどマキャヴィティにも伝わった。 「…ん…つ貸してください」 「ごめんなさい。よく聞こえなくて。なんですか?」 「ぱんつ貸してくださいぃ―――――!!!!!!!!」 一瞬の静寂の後、保健室の外から、さわさわと人の声が流れてくる。とぎれとぎれにぱんつ、ぱんつという単語が見え隠れしていた。 「となりの教室…かな」 コリコパットはまた遠い目をした。 マキャヴィティは真っ白に燃え尽きている。卒業するまで、マキャヴィティのあだ名はきっとぱんつに決まりだろう。 「あ、あわわわわわわわわ」 「下着、ですね。えーと。女性用はないんですけどいいですか?」 カーバケッティ先生だけは微笑みを崩さなかった。 しかし保険医は職務として、放課後マキャヴィティの父兄を呼び出し、下着をなくした少年の家庭の事情を調査することは忘れなかった。 「ごめんなさい、お父さん」 学校へ呼び出された父親へ、マキャヴィティは駆け寄った。 「いいんだ。何があったんだ?」 「そ、それが…」 「お前の服装のことか?」 「気付いてたの?」 マキャヴィティは、びっくりして目を丸くした。 「どうしてこんな格好をしてるのか聞かないから、てっきり気付いてないのかと」 「少年期のゆらぎを大人が頭ごなしに否定してはいかんと思って」 「お父さんもですか。私たちも職員会議でそうしようと決議していたところです」 「お父さん、ガス先生…! むしろそこは聞いてほしかった、で…す」 たずねてくれなければ否定もできないという事実に、今更マキャヴィティは気付いた。 「マキャヴィティくんがどうしてもセーラー服を着て通学したいというのなら、来期からちゃんとスカートの制服を用意しようかと校長とも話していたくらいで」 「男子校にセーラー服は必要ないと思います」 「この子の女装が問題でないとしたら、一体何が?」 こんなに父親らしくふるまう父親を、マキャヴィティは見たことがなかった。ものめずらしく見上げてみると、父親は嫌に緊迫した表情を浮かべていた。息子であるマキャヴィティも、みたことのない顔だった。 「オールデュトロノミー校長…」 「校長先生?」 父親が校長の顔と名前を知っていたことに驚きつつ、マキャヴィティは半信半疑で、初めてあうおじいちゃんにお辞儀をした。 古典のガス先生も、オールデュトロノミーに気付いて姿勢を正した。 聞いた事もないほど深い、優しい声が語りかける。 「こんにちは。ガス先生。そして、ふたりのマキャヴィティ」 「父とお知り合いですか?」 マキャヴィティはびっくりして、会ったばかりの校長へ尋ねた。 「お父さんは、本校のOBなんじゃよ」 マキャヴィティが驚きのあまりしっぽを上げたので、スカートがめくれあがり保健室で借りた新品の白いブリーフが露になった。関係ないが、おそらく下着は買取になるだろう。 「そうだ。私はここを卒業した。忌まわしい思い出だ」 「お父さん?」 「私は、あなたに復讐するために日本に帰ってきたのだ、オールデュトロノミー」 「ふぉっふぉっふぉ」 「私はまず、アメリカにわたりM&Aの手法を修練した。そしてフリーの企業戦略家として、ありとあらゆる仕手戦に挑んできた。いつか必ずこの学校法人を買収するためだ! あなたに復讐する為に!」 「お父さん…いくらCATS学園が私立とはいえ、学校法人から財団法人に移行して同時に株式会社が運営していたとしても、学校は公共性が重要視されるから普通の会社みたいに売ったり買ったりできないんじゃ…私立学校法がそれをゆるさないんじゃ…」 「そんなことは関係ないー!」 「ふぉっふぉっふぉ。マキャヴィティくんは本当に昔から面白い子じゃのう」 父親の過去になにがあったのか。 それをつっこんで聞くのはマキャヴィティにははばかられた。いくら親子といえども、踏み込んではいけない部分もあるだろう。胸のリボンタイをみおろしながら、マキャヴィティは一つ大人の階段を上がった。 家に帰ってから、親子は仲良くひとつのこたつにもぐりこんだ。大きなマキャヴィティは、校長と会って昔を思い出したのだろうか。 遠くを見据えながらぶつぶつとひとりごとを呟いている。今も、学生時代の何を思い出したのか、あぁーとか悲鳴をあげて頭を抱え込んでいる。 「僕達は生まれてきてはいけなかったのかもしれない…」 「お父さん…っ」 マキャヴィティは、せめて父親に甘そうなみかんをむいてやった。いい年をした大人なのに、まだ世の中になじめずにいる不器用な父親を、マキャヴィティは嫌いではなかった。 翌朝。 顔を洗い、パンと紅茶だけの食事をすませる。 こたつのある居間を出て、二階の自室に戻りクローゼットを開けると、そこにあるはずのないものがある。 半そでのセーラー服に袖を通し、スカートを穿き、その上からぶ厚いダッフルコートを着込む。まだ季節的には早いが、寒いよりはるかにましだ。 それから、手提げの紙袋に人様から借りたコートを丁寧に入れる。 柔らかくて毛並みの深いファーの感じから言って、とても高価なもののようだし、デザインもいい。 こんなものをぽんと貸してくれるあたり、悪いやつではないのだと思う。彼が制服を返してくれていればこれを借りる事もなかったわけで、やっぱりいい人とも言いきれないけど。 マキャヴィティは紙袋を持って家を出た。 昨日会った生徒会長の白い学ランが、やけに寒々しく見えたからだ。 生徒会室でまちぶせしていたギルバートは、転校初日のマキャヴィティと同じくらいがたがた震えていた。 「はやく、僕の制服も返してもらえればいいなあ」 秋風が、短いスカートを揺らしマキャヴィティに吹き付ける。もうすぐ木枯らしは、冬の風にかわるだろう。 学校には、わがままな生徒会長が校門で仁王立ちして待ち構えている。ギルバートが自分もセーラー服登校することで、昨日泣かせてしまったマキャヴィティへのけじめとしていることを、登校途中のマキャヴィティはまだ知らない。 |