元男子校に女子ひとり 3


 くちゅくちゅ、と静かな教室の中に水音が響きます。
「んっ ひゃあぅ うあ、ああんっ」
 股の間がトロトロになって、溢れたえっちなおつゆはいすから零れて床に、ぴちゃん、と落ちていきます。
「んっ んんっ! あ、は…ぁ」
「渡辺」
 低い声が足の間からしました。
「は、い…」
「ちゃんと問題、解いてるのか?」
「あ、は はい…っ」
 シャーペンを持った手に力が入りません。
 頭もかくんと後ろに落ちて、とてもじゃないけど前を向けません。
「残り20分切ったぞ」
「は… うああっ あ、せんせぇっ だめです、そこ…ぉ!」
 冷静に残り時間を告げてくる先生は、その舌先で私の敏感な突起を振動させました。ゾクゾクするような波がそこから広がって、身体中が痺れてしまいます。
 かたん、と音がしました。
 手に握っていたシャーペンが机の上に転がっています。
 その下にはざら紙に刷られた問題用紙。
 私は追試のまっさいちゅうなのでした。

 中間テストも期末テストも惨憺たる結果でした。
 この学校は元々男子校ですが共学になると決まったときに受験希望者が増え、結果として合格判定ラインが上がってしまったため、生徒はみな、かなりできるのです。
 私も決して頭が悪いわけではない、と思うのですが、どうしても周囲には埋もれてしまいます。
 ちゃんと授業も受けていましたし、予習復習も欠かさなかったのですが、現代社会と理科が追試になってしまいました。
 覚える項目が多い教科は苦手なのです。

 現代社会の追試は、社会科の教官室で行われます。
「渡辺だけなんだよ」
 追試該当者は私だけだったようです。恥ずかしくて、しゅんとしてしまいます。
「まあ気にするな。まだ一学期だから」
 社会担当の鈴木先生はそう言って頭を撫でてくれました。
「これが三学期の期末後だとちょっと泣けることになるがな。追試の皆勤賞なんか狙うなよ?」
 不安です。
 昨日、夜中までかかって勉強しなおしました。
 ただ教科書を読むだけでは眠くなってしまうので、マーカーを引いてみたり、ノートをいちから作り直してみたり、用語集が作れる勢いで語句を抜き書きしたり。
 はっきり言って寝不足で頭がフラフラします。
「じゃあ、通常と同じ50分。はじめ」
 裏返しに置いてあった問題用紙をめくりました。

「っひゃ…あ」
 鈴木先生の手が首を包み込むように触れてきます。
「せ、せんせぇ」
 うなじのあたりがゾクゾクします。テストに集中できません。
「ん? 気にしなくていい」
 気になります。
 後ろに立っている鈴木先生は、手はそのまま耳を噛んできました。
「んあ…っ! あ、は…っ」
 びくん、と背中が反り返ります。
 教官室にはエアコンがありますが、スカートの中はどんどん熱くなってきます。
「問題、読めてるか?」
「は、はい…っ」
 シャーペンを握りなおして、問題に向かおうと頭を下げます。
 するりと手が顎の下を撫でてきました。
「っは!」
 先生の手はそこからブラウスのボタンを外していきます。
「せんせ、せんせ…っ」
 もう問題は読めません。目を瞑ってふるふると頭を振りますが、先生は許してくれず、ボタンを全部外してしまうとブラウスを滑らせました。
「脱いでる途中みたいでそそるな」
「っふ…うぅ」
 そんな言葉に震えてしまい、お尻のあたりがむずむずします。
 ブラのホックが外されました。
 男子校だったので当然のように女子に適用されるべき校則がこの学校には不足しています。そのため身なりに関する規制はとてもゆるいのですが、ブラジャーは必ずフロントホックにすること、と言われました。後ろにホックのある一般的な形だと、ブラウスからその部分が透けたときに劣情を刺激するから、だそうです。
「エロいよな」
 先生の声が耳朶を打ちました。
「フロントホックに限定、って。外したら即おっぱいが見える、ってことだもんな」
「ゃあん! あ、や…」
 先生の手が胸のふくらみを包み込みます。
 ぐにぐにと少し痛いくらいに揉まれるのが気持ちよくて、私は抵抗する気力を無くしていきます。
「ん、あ ああん! せん…せぇ」
 声を上げる私の口は開きっぱなしで、はあはあと犬が呼吸をするようにだらしなく舌が出ています。
 先生も私の後ろで同じようにはあはあと荒い息をはきながら、首筋を舐め回し、胸を揉みしだきます。
 こりこりと硬くなった乳首を摘み上げられると、ぴりぴりと弱い電流が頭のてっぺんまで走りました。
「んひゃあぅんっ! あ、あ…っう」
「渡辺は少し乱暴にされる方が好きみたいだなあ」
「あっあっ …く、ああ」
 胸の先端の、色が変わるきわに爪を立てられました。
「っひあああっ!」
 びくん、と足が伸びて机を蹴ります。問題用紙の載った机は、がたんと音を立てて私から離れてしまいました。
「悪い子だなあ。テストを受けたくないのか?」
「あっ、あ…っ ち、が ちがいま、す…っ」
 追試で赤点だったら夏休みのあいだじゅう補習です。いくらなんでもそれはちょっと悲しいです。
「テスト、受けさせてください…っ」
「よし」
 先生の手が離れました。
 一度いすから立つように言われ、言われたとおりに立つと、スカートは穿いたままでいいからショーツを脱げ、と言われました。

 鈴木先生は細身ですが、それでも大人の男性です。
 その先生が机の下に潜り込んで、私の敏感な部分を舐めるにはやはり無理があります。
 私の座るいすと机とは不自然な間を開けて、先生の頭がそこにありました。
「ふぁあ…ん! あ、やぁんっ そんな、とこ…っ や、やあっ!」
「クラスの男どもはここにはこんな事をしてくれないのか?」
 指先でひだひだを避けながら、先生は中へと舌を挿れてきます。中の蜜を掻き出すようにちゅぽちゅぽと出し入れしたり、ねっとりと舐め上げたり、ぷるぷると凄い早さで舌先を振るわせて、私の一番敏感な突起をその振動でおかしくしてきます。
「や…っ やああんっ! だ、めぇ へん、へんに…っ」
「なってもいいが、テストやれよ」
「は、はうぅ…っ」
 未だに名前しか書けていない白紙の答案用紙が遠く見えます。
 どうしよう。
 夏休みの補習は決定なのでしょうか。
 先生の手が胸に伸びてきます。
「あっ! あ、ああ」
 むにっと掴まれて、指先が食い込んで……。それと同時に先生が肉芽を思い切り吸い上げました。
「ひあああっ! あ、あ――!」
 吸い上げられた私のそこは、先生の口の中でさらに愛撫を受けます。
 舌先で嬲られるのはもちろん、やんわりと歯を立てられたり、唇できゅっと挟み込まれたり。
 そのたびに目の前が真っ暗で、でも火花が散るようにちかちかします。まるで宇宙の中をジェットコースターで走っているみたいです。
 そういえばそんなアトラクションに乗ったこともありました。
 もう二度とあれには乗れそうにありません。
「ああんっ! あ、あっ! せんせえ、鈴木先生っ! イっちゃいます…っ」
「問題も解けていないのにか?」
 解放されたのに、ジンジンしているお豆が、もっともっととひくひくします。
「と、解きます。でもその前に…っ」
 イかせてもらわないと、こんな状態でテストの続きはできません。
 続きというか、ほとんど初めからなのですが。
 その時、がらりと音を立てて木下先生が入ってきました。
 木下先生は理科の担当をしてくださった先生です。もともと生物の先生ですが、一年生は理科はまだ分かれていません。理科総合という形で、物理も化学も生物も地学も、中学のときにやったことプラスアルファでひと通り勉強します。
 木下先生は表情一つ変えずに私のところまで来ると、机の上の手つかずの問題用紙を取り上げました。
「なんだ、渡辺。白紙じゃないか」
「すっ…すみませ… んあ、ああっ あ、あ…っ イ、イく、イ…っ ひああー!」
 固いいすの背もたれにのけぞって、足の間にある鈴木先生の顔にそこを押しつけるように腰を浮かせて、私は絶頂を迎えてしまいました。
 ぱしゃっ、と水の跳ねる音が聞こえます。
「このあいだの体育祭からくせになってるな?」
 机の下から這い出てきた鈴木先生が言いました。
「潮でびしょびしょだよ。木下先生、お任せしていいですか? あと10分でこれ終了です。おれちょっと着替えてきます」
「ああ、どうぞ」
 鈴木先生はロッカーを開けて、タオルと着替えを引っ張り出すと、教官室を出て行きました。
「さて、渡辺。聞いてたか? あと10分だそうだ」
「ふ…ぁい」
 のろのろと身体を起こし、シャーペンを握ります。
 ぼうっとした頭に、問題は入ってきませんが、代わりに昨日無理矢理詰め込んだ知識がだらだらと溢れてきます。
 悩んだり考えたりせずに、どんどん回答欄を埋めました。

「よし。次は理科」
 10分後、現代社会の答案を回収され、理科総合のテストが置かれました。
「休憩してもいいが、これで終わりだからはやいほうがいいだろう?」
「は、い…」
 頷いてシャーペンをとりあげます。
「ああ、ちょっと待て」
 木下先生は問題を裏返そうとする私を止めると、私を立たせました。
 学校のいすは木でできていますから、どんなに汚してもあとで拭いておけば何とかなります。床も同じです。テストが終わってからでも……。
 木下先生はおもむろにズボンを脱ぐと、私の愛液でぬるぬるになったいすに座りました。
 スカートの中に手を入れて腰を掴んできます。
「よし。座っていいぞ」
「あ、あの…っ このまま、ですか?」
「そうだ」
 しかたなくそっと腰を下ろします。お尻の間に熱い物が触れました。
「きゃっ!」
「今更恥ずかしがる物じゃないだろう? 足を広げて」
「ん…っ は」
 足を広げて、股の間から手を伸ばして、先生のそれを掴みます。
 う、と先生が呻いたような気がしました。
 支え持って、その上に腰を下ろしていきます。
「あ、あ…っ せんせぇ 先生の、あつい…っ」
 ぴたりと貼り付くような、先端の滑らかさに心が騒ぎます。身体の奥も大騒ぎです。
 早く早く。
「おまえのも熱いよ」
 背中にねっとりと囁かれ、私は力が抜けて勢いよくお尻を落としてしまいました。
「っはああああんっ! ん、あ、 イ、イイっ!」
 思い切り奥まで突き抜けた快感に、叫ぶような声が出てしまいました。
 くねくねと腰から下を回すように揺らして、先生を味わいます。
「すご…い すごい、です…っ」
 クラスの男子とは比べものになりません。大人と子供の差なのでしょうか。体格は見劣りしなくても高校生はやはり高校生でしかないということでしょうか。
 だとしたら私の身体もやはり大人の女性には劣るのでしょうか。
「せんせぇ…っ」
 がらりとドアが開いて鈴木先生が戻ってきました。
 シャワーを浴びて着替えたようで、さっぱりとしています。
「お、渡辺。理科やってんのか。じゃあおれ、採点始めようかな」
 鈴木先生はさっき回収された現代社会の答案用紙をぴらりと摘み上げると、自分の席に座ってしまいました。
「動くぞ」
「あ、は、はいっ」
 いすなどもういらないのか、木下先生は膝をすこし曲げた、スクワットのような姿勢で立つと、私を後ろからしっかり抱えて腰を使い始めました。
「う、ふぁあんっ あん! イ、イイっ せんせ、イイっ」
 ほんのついさっき、鈴木先生にイかされたのに、私のそこはちっとも満足していなかったのか木下先生をきゅうきゅうと締め付けます。
 満足していなくて当然です。鈴木先生は舌だけで、ご自分のは使ってくださらなかったから。
「あ、あっ ああんっ!」
 掌で乳房を支え持つようにして、指先だけでかりかりと乳首を引っ掻くように刺激を与えられると、肌という肌が蟻走感に震えました。乳首の薄い肌を引っ掻かれるだけで、それが全身に広がってしまいます。触れるか触れないかの弱い力で、全身を隅無く触れられているような感じがして、私はもう立っていられません。
 身体を前に倒して、机に体重をのせながら、先生に向かってお尻をいっぱいに突き出します。こうすれば私も動くことが可能です。
 先生の突き上げに合わせて、何も考えられないままお尻を振りたくります。
「やあんっ! あ、あぅ! ん、ひゃあ…っう う、く…っ」
 ぞりぞりと内壁を擦られているのが気持ちよくて、勝手に涙が流れていきます。
「よし。82点。現代社会はどうにかクリアだ」
 鈴木先生の声がしました。採点が終わったようです。
「よかったなあ、渡辺。夏休みの補習、現代社会は無しだ。おれも助かった」
「あ、ありがとうございます」
 鈴木先生は私の目の前に来ていました。
「よく頑張ったな。あとは理科だが……」
 私の中をいっぱいにしている木下先生が、もっと大きくなりました。
「んはっ! ひ、ひあああっ! せんせ…っ む、り せんせぇっ おっきいの、やぁ っ!」
 腰を捩って後ろを向こうとしますが、木下先生は許してくれません。大きくなった肉槍で私を貫き続けます。ずぶずぶ、ぐぶぐぶ、と音がして、また床に淫らなおつゆが落ちていきます。今度のは、さっきみたいにとろとろじゃなくて、白く泡だって濁っています。
「ああ、やあ…っ」
「渡辺。ほら」
 目の前に、いつ出したのか、鈴木先生の半勃ちになった陰茎がつきだされました。
「あ……」
 ふらふらと誘われるように口を開き、少し肩から捻りながら、先生の顔を窺うように、それを咥えます。
「ふ…っ」
 鈴木先生が吐息を漏らしました。
「口ん中もあそこみてえ」
「ん、ん…っ」
 後ろから木下先生に揺すり上げられ、その動きで鈴木先生のものを口で扱きます。
 まるで一本の棒で、下から上まで貫き通されてしまったようで、全身が熱くなります。
 どろどろにとけて、ぐちゃぐちゃになって、形も保っていられないような気がするのに、そこはすごく欲張りで、ひくひく蠢きながら先生をしゃぶるのです。
 内壁を、上も横もとつつき、撫で上げながら木下先生の陰茎は私の中の形を変えていくように動きます。その動きを追いかけ、押し包み、硬さにうっとりとしながら私の身体の奥は、漠然としていた欲望を少しずつはっきりさせ、私の脳へと伝えてきます。
 口の中だって同じです。
 唇をきゅっと窄めて、喉の奥まで受け入れて、喉でもその先端を締め上げて、竿の途中を唾液でぐじゅぐじゅになった舌で舐め回すと、鈴木先生の腰がひくひくっと震えるのが見えました。嬉しくなって、よだれが机に垂れて問題用紙を汚してしまうのも構わず、吸い上げます。
 喉の奥を使うとえづいてしまって苦しいのですが、蹂躙されている、と思うと胸の内があやしく震えてきて、止まらなくなります。
「で、出る…っ」
「こっちも、出すぞ」
「ふぅんっ! ん、んっ ぅうんっ!」
 上も下もいっぱいにされて、さらにその上にどくんと跳ねたそこからの熱い迸りが私の最奥をぴしゃりと叩いたようで、目の前が一瞬で弾け、何もわからなくなりました。

 気が付くと、きちんと制服を着て保健室のベッドに寝かされていました。
「あ、あの……」
 起きあがってカーテンを開けてみると、校医の篠原先生と、木下先生がいました。
「ああ、気が付いたか」
 木下先生がほっとしたように言います。
「すみませんでした……」
 我を忘れて恥ずかしいことになってしまいました。
「ああ、いや」
 木下先生はちょっと頭を掻きました。理科の、生物の先生だからか木下先生も白衣を着ていますが、篠原先生の方が白衣が似合っているように思えます。
「追試がそのままなんだが」
「あっ!」
 大変です。
「わ、私補習ですか!?」
「そこなんだが、試験時間中があんな事になったので」
 木下先生はちらちらと篠原先生を窺いながら、言葉を濁します。篠原先生の前でははっきり言ってはいけないことなのでしょうか。
「あ、はい」
「今、一問一答式で口頭のテストをする。これでパスできれば今回はオーケーということで」
「は、はい!」
 保健室で篠原先生の立ち会いの下、木下先生が出す問題に答えます。
 ひやりとする部分もありましたが、木下先生は急に三択にするなどして問題を改変してくださり、9割方正解した私は夏休みの補習は受けなくていいことになりました。
 高校の夏休みは登校日もありません。
 長い夏休み、何をしよう、と私はとても楽しみに下校しました。

2009年5月10日