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<無題>
オリジナルキャラ×灯里 (名無しさん@初代スレ>>9氏・作)
2005/10/07〜2005/10/08寄稿

 楽園ネオ・ヴェネツィア。
 ここに来てからもうすぐ半年が過ぎたことになる。仕事はすでに三つも辞めており、今は薬屋の手伝いだ。

 毎日毎日同じことの繰り返しで、最近はストレスも出てきた。
 そんな時は観光に限る。故郷にいた頃も俺はよくあちこちに出かけた。
 女との付き合いもここに来てから全くなく、欲求不満は溜まる一方だったが、俺はこの街のある名物に目を付けた。

「ウンディーネ(水先案内人)」。ゴンドラを漕いで水の都の観光案内をする、街のアイドル的存在だ。
 独特の衣装を身にまとい、どこも美人揃いであると聞く。
 それから暫くは仕事の合間にウンディーネ巡りをする日々が続いた。
 だが、結果はどこも事務的な応対で、俺とフレンドリーに会話をしてくれるウンディーネは誰一人いなかった。
 俺は酷く落胆し、そろそろこの街を出て行こうという決断に迫られたある日、一人の少女に出会った。

 それは「ARIAカンパニー」に所属する新人のウンディーネで、年は若く、赤い髪をした元気な娘だった。十代半ばといったところだろうか?
 俺はもう今年で25になる。冷静に考えるとかなり年下だ。
 俺は初めてでありながら、彼女の全てに魅了されてしまった。
 清楚な顔は勿論、若いながらも張りのある体つきをしており、何よりも熱い台詞に心惹かれた。他のウンディーネのようなマンネリ感は彼女にはない。
 名前を水無灯里といった。話によるとこの星の出身ではなく、マンホームという所から来たらしい。道理で何か変わった印象を受ける訳だ。

 俺は今日、ある決断に出た。そろそろ今の仕事にも限界が来るだろう。
 ここで何としてでもこの娘を手に入れたい。手段を選ぶつもりなど無かった。
 俺は今日、必ずあの娘を、水無灯里を自分だけのものにする!

 そして今日も彼女に出会う。これで5回目、いや6回目だろうか?既に日が暮れかけており、空は次第に赤みをおびてきた。
 堀の岸辺にいた彼女は俺の姿を確認すると勢いよく手を伸ばし、左右に振る。
「お客さ〜ん! 今日も観光ですかぁ〜?」
 風が吹き、白い服がはためくと彼女の細いウエストが強調される。
「ああ、頼むよ」
 俺はなるべく平静を装って灯里に近づいた。

 小さな手荷物を持ってゴンドラに乗り込む。彼女も続いて乗った。
 座る俺の目にスリットから覗く灯里の太股が焼きついた。
 おっと、ここで欲情してはいけない。
 灯里がゴンドラを岸から離すと、側にいた気の強そうなおさげの同僚に手を振った。
 一瞬、その娘と目が合った。
 彼女は何かを察したのか、俺を暫く凝視した後、
「灯里〜、“恥ずかしい台詞”は禁止ね!」
 笑顔でそう叫んだ。
「もう、何でそういう事言うの〜」
 仲がいいんだろう。凄く楽しそうだった。
 しかし、皮肉なものだ。
 俺がこれから灯里に“恥ずかしい台詞”とやらを沢山吐かせる前だというのに。

 運河の形は大体把握したつもりだ。伊達に云十回も乗ってはいない。
 あとは他のウンディーネの配置次第か。
 特に凄腕の「アリシア」には注意しなくてはならない。

「漕ぐことに関しては自信がある」と言っていただけのことはある。
 俺達はあっという間に水の上で二人きりになった。当たり障りのない会話が続く。

「今日の朝、アリシア先輩にとゴンドラの特訓をして頂いたんです」
「へぇー、努力してるんだ」
「そしたらね、聞いてくださいよ〜うちの社長が勝手にドリフトしてそのまま横にボッチャーンって」
 彼女の笑い声に合わせて、俺も笑う。
「また社長ってば、九死に一生ですよ」
「大変だね、ところで今日は社長さんいないんだ?」
 まあ、余計なものは存在しないに超したことはない。
「あっ、いつもはいるんですけど、今日はもう遅いから帰っちゃいました! 定時上がりなんですよ。なんでったって社長ですからっ!」

 再び二人で笑った。
 適当に流している間に俺は灯里の体を観察してみた。
 まだ発展途上の胸。この服装だとあまり目立たないが、小さい部類に入るのだろうか。
 細いウエスト。まるで蝋人形のような芸術的なくびれだ。
 そして腰から太股にかけてのラインは、夕日を浴びて豊かな弧を描いていた。

「お客さん、夕日が赤い理由って知ってますか?」
「あ、ちょっといいかな?」
 勿体無いところだったが、ここで俺は灯里を止めた。
「灯里ちゃん? ちょっと寄ってほしいところがあるんだけど」
「はい?」
「あそこで、右に曲がってよ。夕日を浴びて佇む橋が見たいんだ」

 明らかに規定のルートから外れるコースである。灯里は少し考えこんだ。
 俺は何度も懇願し、ようやく折れてくれた。
「そうですね、分かりました。後半のルートが短くなってしまいますが、いいですか?」
「ああ、頼む」
 ここまで他のウンディーネと鉢合わせにならなかっただけでも奇跡だ。
 そしてここでも上手くいった。
 どうやらお得意様であることが利いたらしい。

 ゴンドラが右に曲がった。この先は、俺がよく知っている地区。
 そして、水路の袋小路である。

「綺麗……」
「凄いな。ちょっと角度を変えただけでここまでとは…」
 本当は「灯里ちゃんの方が綺麗だよ」とか言ってやりたかったんだが、そろそろ準備に取り掛かることにした。
 手荷物からボトルと、カップを取り出す。そしてボトルに入ったお茶を注いで飲み始めた。

「あっ、何飲んでるんですか?」
 灯里が笑顔で尋ねる。よし、このタイミングだ。
「ああ、これね。家から持ってきたお茶なんだ。健康にいいんだよ。もし良かったら、灯里ちゃんも飲んでみる?」
「じゃあ…ちょっとだけ頂いてもいですか?」
 よし、信用されているようだ。そして俺は荷物袋に入ったもう一つのカップにお茶を注いで、灯里に渡した……

「じゃあ、次の橋の下まで行ったら、引き返してもらえるかな」
「あ、はいっ」
 もうお茶が灯里の喉を通ってから1分以上が経っている。
 そろそろか。
「ここ通るのって、実は初めてなんです。貴方に出会って、そしてこの街の良さにまた一つ、触れることができた。これって………っ? ………! 」
 突然、灯里が前かがみになって腹部を押さえはじめた。
 効いてきただしい。
「大丈夫? 灯里ちゃん」
「う……別に…何ともありませ…ん…。ちょっと…疲れたの…かも……」
 何とも無いにしては苦しそうだ。
 不意に立っていられなくなったのか、灯里が座りこんでしまった。
 橋がゴンドラの上を通過していく。
 この先は…

「灯里ちゃん! そのままにしていて。俺が変わりに漕いで、安全な場所に降ろしてあげるから」
 灯里からオールを取り上げると、俺は急いであの場所を目指した。
 そこはこの奥を突き当たって右に行ったところにある。
 幸いなことに、周囲の視線はこちらには向いていないようだった。
 自分の目の前には四つん這いになって震えている彼女がいる。
 こちらに向けて突き出されている艶かしい尻を見ていると、気持ちが高ぶってくるのが分かった。
 慌てて押さえ、オールを漕ぐ。

「ふう」
 何とか建物の陰に入ったところで一息ついた。
 この先は俺が以前働いた食堂の裏になっているはずだ。
 今日は定休日で、本来ここに来るはずの荷物の運搬もない。
 つまりここに来てしまえば…
 汗を拭い、再びオールに手を伸ばそうとした…   が……

 そこにあったのは何と、灯里の顔だった。
 顔を真っ赤にしながらこちらを向いて、しきりに何かを訴えている。よく見ると全身汗でぐっしょりだ。
「…お…さん………たしを……、……てください……」
「えぇ?」
 何を言っているのか理解できず聞き返すと、今度は俺の腰をがしっと捕まえて上目づかいでねだるように言った。
 淫靡。もはや完全に別の顔だ。
「…お願いです…っ…私を……その…抱いて……っ…ください…っ!」
 この瞬間、俺は天国にでもいるかのような気分になった。
 そう、これだ。これが本能というヤツだ。
 一見純朴そうに見える灯里とて女だ。性欲はある。
 そしてそれが薬という媒体を通して剥き出しになっているのだ。
 今の彼女の脳内では子孫を残すために備えられた本能が活発になっている。
 言うなればオスに種をせがむメスだ。
 遠慮なく好きにしてやろうと思ったが、ここは一つ、楽しんでやろう。

「簡単に言うなよ。まずはお前のアピールを見せてみろ。さあ灯里、どうしてほしいのか、自分でやってみてくれ。いつもしているようにな!」
「……あ…ふ……ふぁ…い…」
 頷く灯里の服を見ると、股の部分がびしょ濡れである。
 スリットから見える太股は紅潮し、愛液が垂れてきているのが分かる。

 くちゅ。くちゅ。くちゅっ。
 スリットから手を差し込み、秘部を指でなぞる灯里。
「あ…」とくぐもった声が唇から漏れた。
 それを横目で見ながら、俺はゴンドラを漕ぐ。
 やがて自ら服に手をかけると、脱ぎ始めた。
 リボンを外し、襟を捲ると一気に下に下ろす。
 肩から胸、腰、そして足へ。
 純白のブラ、ショーツが露になる。
 上着を脱ぎ終えると今度はショーツの中に直接手を滑り込ませた。

「ん……あっ…っ……くふぅん…」
「随分と慣れた手つきじゃないか。まさか毎日そうやってしてるんじゃないだろうな?」
「…そ…そんな……あふぅ! …そんな…こと……してないで…すぅ…っ…」
 やがて手を止めた灯里。
 再び俺に懇願する。
「そろそろ……お願いします…っ……どうか…」
 何度聞いてもいい声だ。
 もう少し焦らしていきたいところだが、そろそろ俺も我慢の限界である。
 俺も所詮、男ということか。
「それじゃ、そこに上がるぞ。準備はいいか?立てるか?」
 目的地の食堂裏に接岸する。
 水の上での交わりというのも悪くは無いが、いかんせん不安定すぎるというもの。
 俺は予定通り、上陸して続きをすることにした。 が…
「…うっ……待って……くださいっ! ……ふぇっ」
 淫乱な王女様は、もはや自分で歩くこともままならないようだ。

 仕方なく、灯里を俺が運ぶことにしたが、相手はもはや淫獣だ。
 できる限り刺激を与えないよう注意して背負うことにした。
 両足を抱えようとすると、それだけで彼女は声を上げた。
 そして俺の背中にぶつかる双丘。
 快楽に体をくねらせる彼女を、俺は何とか運んだ。
 途中、股間に向けて伸ばされる腕を何度も振り払いながら。

 彼女を降ろすと、再び懇願が始まった。
 俺はズボンを降ろすと、今まで窮屈そうに我慢していた股間のブツを取り出した。
 長い間獲物を待っていたそれは非常にいきり立っており、脈を打っていた。
 灯里の表情パッと輝きだす。勿論、無邪気な笑顔などではない。
「さあ、灯里。コレを舐めるんだ。」
「…ハァ…ハァ……はいっ! …」
 待っていましたとばかりに両手でそれを掴むと、一気にむしゃぶりつく。
 ぐぽっ、ぴちゃっ、ぴちゃっ
 亀頭からカリ首、そして竿へと快感が伝わっていった。
 俺は、灯里の背中に手を回すと、ブラのホックを外しにかかった。
 ぷちん、という音がしてブラが外れると、決して大きくはなが形の良い二つの塊がぷるんっ、と露になった。
 彼女を見てみると、行為に夢中で気づいていないようだ。
 右の乳房の先端を軽くつまんだところでようやく反応した。
「やぁんっ…いつの…まに…っ……」
「いいぞ、もっと舌の先を使って尿道も丁寧に舐めるんだ。それとそっちの手でタマも軽く刺激してくれ。強く握るんじゃないぞ」

「…ふぁっ…ふぁあっ…こう…でふか…? …く……ふぅっ…」
 ぴちゃっ、ちろちろちろ…ぴちゃっ、ちろちろちろ…
 今度は片手で自らの乳房を揉みながら、もう片方の手を使って竿を支えつつ、タマを撫でるように弄んだ。
 赤い髪は乱れ、秘部からは尚も雫が漏れている。
 この娘は中々覚えが早い。
 舌使いどころか、睾丸にも程よい刺激が伝わった。だが…
 まずいっ!このままではメインディッシュの前に全部出してしまいそうだ!
 先走る気持ちを抑えながら、このあたりで止めさせることにした。
「よし、こんなもんでいいだろう。止めろ」
「…ん…っ……ふ…ふぁ…い」
 ちゅっ。余程愛おしかったのか、最後に亀頭にキスをして、頭を離した。
「…じゃあ…やっと…頂けるんですね…?」
 俺もそうしたい。だが、もう一ひ捻り欲しいところだった。
「誰がやると言った? もう今日はこれでお終いだ」
 彼女の顔が曇る。そしてただでさえ赤い顔をますます紅潮させた。
 焦っているらしい。

「…くっ…何を…してるんですかっ…はぁ…はぁ…焦らさないでっ!」
「焦らすも何も、俺は入れるという約束はしていないぞ」
「…早く……早くしてっ! …入れなさい! …ちょっと…何逃げようとしているの!」
 背中を向けて歩き出す俺に喚き散らす灯里。これが本性か。おお、怖い。
 すっかり本能の虜となってしまった下半身を必死で支えつつ、こちらに向かってくる。
 どうやら根性でも俺を引き止めたいらしい。
「……はぁ…はぁ…何故…逃げるの…? …止ま…り…なさい…っ…」
「それが人にものを頼む態度か? お前、何を教わってきたんだ? ん?」
 ちょっと強気に出てみる。しかしこれで彼女は大人しくなった。そして…

「…その…して…ください…どうか…お願いしま…す…」
「それじゃ分からんなぁ。何をどうしてほしいのか言ってみろ?」
「お客さんの…おちんちんを…その…入れてください…」
 よし…もう少しだ。俺の方も我慢の限界なんだよ。
「聞こえないな。もっとはっきり言えっ!」
「お客さんの…おちんちんを…私の…灯里の…その…いやらしいおまんこに…入れて…くださいっ!!」
 よしっ!ついにやった…ついに言わせたぞ!あの清楚な灯里が…
 あんな台詞を言うなんて…うーん、感動したっ!本当にここに来て良かったよ!
 さて。もう俺は我慢しない。ようやく本能をぶちまけることができるんだっ!

「じゃあ、それも脱いでそこの壁に手をついてろ」
「…は……はいッ!!」
 嬉しそうにショーツに手をかける灯里。何の躊躇いもなく脱ぎ捨てる。
 形のいいヒップが露になった。細いウエストと相成って、それは俺の性欲を高めるのに十分であった。
 灯里の秘部は十分に濡れ、まだ雫が溢れている。

 ずぶっ。
 俺は亀頭を灯里の秘部に押し当てると、一気に突き刺した。
「…くっ…ああぁぁぁぁっ!」
 彼女の歓喜の悲鳴が聞こえる。潤滑が十分な為か、思ったより順調だ。
 ずぼっ…ぶちっ…
「…はぅっ…くぅぅっ……ん…うんっ…」
 膜が裂け、軽い出血が起こった。灯里という「少女」が「女」になった瞬間である。
 本人はそんな事はどうでもいいらしく、更なる快楽を求めてくる。
「…んんっ…もっと…奥まで突いてくださいっ…!」
 そんな事を言われなくても分かっている。俺は残りの全てを一気に入れた。
 ずぷぷぷぷ…
「あぁっ…あぁぁぁっ…大きいのがぁっ…入って来ますっ…」
 子宮口のあたりまで入っただろうか?俺の腰は完全に灯里の尻とくっついた。
 俺たちは男と女として、完全に一つになったのだ。

「よし、動くぞ」
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ずちゅっ、ぱん、ぱん、ぱん
「あんっ…す…凄い…っ…お客さんの…が…奥まで…来てる…の…ッ!」
 ぶるん、ぶるん、と揺れる二つのバストを後ろから抱えるようにして揉んでみる。
 それは確かな質感と量感をもって、俺の手の中で弾んだ。
「んっ…んっ……あんっ!! …おっぱい…揉んじゃ…らめっ…」
 襞がねっとりと絡みつき、ブツに快楽を与えてくる。着実に、着実に。
 ピストン運動を止めてみたが、卑猥な音はまだ続いている。
 そう、彼女はいつの間にか自ら腰を振っているのだった。

 じゅぷっ、じゅぷっ、ぱん、ぱん
「…あっ……あふぅん…もう…あっ…いやっ…やめてっ…あんっ…」
「ん?何だ?止めて欲しいならすぐ止めるが」
 尻を掴んで腰の動きを止めてみる。すると。
「…え…止めないでっ…もっと…もっと突いてッ! …お願い…」
 可愛い奴め。再び腰を動かし始めるとまた甲高い声で喘ぎ始めた。
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ずちゅっ、ずちゅっ、ぱん、ぱん、ぱん
「…あっ…あっ…あんっ…もう…ダメ…そろそろ…いっちゃ…うっ…」
 徐々に動きを激しくしていく。そろそろ彼女も限界のようだ。

 襞の締め付けが強くなる。まるで精液を催促しているようだ。
 ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ…
 一気にペースを上げる。俺もそろそろ限界だ。
 激しい腰の動きに合わせるように、バストがぷるっ、ぷるっと揺れた。
「あぁぁぁっ…もうダメ…イクうぅぅッ! …はあぁぁぁぁん!!」
「うっ…俺もそろそろだ、いくぞっ! …ううっ…」
 ドクッ…びゅくっ、びゅるるっ、びゅるっ、びゅっ…
 腰を小刻みに振ると同時に灯里のヒップがぶるっと震え、俺は灯里の子宮内に大量の子種を注ぎ込んでいった。
「あぁぁっ…熱いのが…いっぱい入ってくるぅ…ッ!!」

 灯里は気を失っていた。どうやら刺激が強すぎたらしい。
 俺は半萎えになっていた陰茎を引き抜いた。
 きゅぽん、と情けない音がして陰茎が抜けると、愛液混じりの俺の精液が彼女の膣内からあふれ出してきた…

 タオルで灯里に付いた液体を拭き取り、服を着せた後、自分も服を着る。
 濡れた衣装を着て目の前に横たわる灯里を見ながら、考えてみた。
 自分がこんなにも愛しいと思う灯里を、店からくすねた媚薬の力を使って、「恥ずかしい台詞」を沢山吐かせながら自分のモノにした。
 しかし、本当にこれで良かったのだろうか?今まで彼女と共に築き上げてきた関係は何だったのだろう?
 橋の下で彼女が見せた笑顔。
 悲しくさえなってきた。
 こんな事をするなら、別の見知らぬ女の方が良かったのではないだろうか?
 そして後悔。

 俺は、一人の汚れ無き水の精を、傷つけてしまった……

 彼女を置き去りにしたまま、未だにこの裏通りから出られない俺がいた。
 食堂の屋根に上がって夜の街を眺める。
「そろそろ、俺もまともに生きようかな…」
 振り返ると、月が出ていた。そして、その下には…

 …!

「お客さん…そろそろ閉店の時刻ですよ?」
 両手で強くオールを握り締め、満面の笑顔で佇む少女の姿があった。

 ……



 あれから一年。今は牢獄の中で、存在するかもしれない彼女の子供が無事に育ってくれることを祈っている。
 そして、これからも。

(完)

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