〜文頭より〜
ああ、まさかこんな事態が待っているとは。
幼い自分たちに任せていた白蘭戦が漸う終わり、白い装置から出てきた其処には。
ボンゴレ創始者とその守護者が全員居ました、なんて!
沢田はぐらりと眩暈がした。これは分子分解装置の不具合のせいなんかじゃないだろう。
「説明してくれるよね、リボーン!」
「説明っつっても大したことできねぇぞ? ツナ、覚えてるだろ、ユニが一旦過去に戻って初代を呼びだした時の事を」
それはボンゴレ匣を開匣する為に、過去の世界に戻り、初代守護者たちの試練を受けたときのことだ。
「まあ、それは勿論…」
「そん時にユニの真剣な祈りはこいつら全員を実体化するほどの力があったんだ」
「へええええ! さすがはユニだよね!」
「以上終わりだ」
「終わり? それだけ?!」
〜中略〜
足早に廊下を進むと、角から不意に男が現れた。
「十代目雲の守護者、雲雀恭弥だな」
「…貴方は初代ボンゴレの、」
「ジョットだ。雲雀恭弥、お前にイングレディエンテ強奪の容疑が掛かっている」
「は? 何それ」
「ボンゴレリングの原材料だ。先程デーチモから聞いただろう」
〜R18シーン一部抜粋〜
「は…ッ」
雲雀が大きく息を吐いた。アラウディは雲雀のシャツを引き出し、直接素肌を這い回る。
「ん、貴方、が言ってたの…って、セックス、の事だった、の」
「…ああ、言葉ぐらいは知ってたの」
「それくら、い…ッ、ん、」
アラウディが小さく笑って雲雀の唇を塞いだ。言葉を紡ぐ為に開いた口の隙から、ぬるりと舌を滑り込ませる。
慣れない感覚を嫌がるように雲雀は小さく頭を振って口を閉じようとする。
「ん、ぅ」
「ほら、口を閉じるな。どうせするならこれは大事だろ」
殆ど力がない手がアラウディの方へと伸ばされた。今までの彼からは想像が付かないほど弱弱しくて。助けを求めているように見えた。
「イきそうかい?」
もう良く解らないのか、ただ喘ぎながら見上げてくるばかり。
「じゃあ、もう終わるか…」
これから、もっと色々楽しむ方法を教えてやるよ。
小さく囁いて、二人の腹の間で今にも精を溢れさせそうな屹立を強めに扱いた。
〜後半文中抜粋〜
スペードは鎌を振り下ろし、雲雀を切り裂いた…筈だったのだが。火花を散らしてトンファーで受け止められた。
「残念。違うよ」
暗闇に幽かに瞬いて見えたのは蒼氷の―――― 。
「は!? アラウディ?!」
「僕がこれを使ったらいけないなんておかしいだろ?」
「おかしいに決まって…ぐっ!」
「彼に集中しすぎだよ」
雲雀のトンファーがスペードの後頭部を痛撃した。そのまま数撃加える。
怯んだとみれば正面からはアラウディが雲雀に劣らぬスタイルでトンファーを繰り出した。
〜中略〜
「しょうがねぇな、ヒバリ。ここは見逃してやりてぇが場合が場合だ」
ぴたりと眉間に銃口は向けられた。
「お前たちは暴れ過ぎた」
「…良いよ、撃って」
小さく笑って雲雀は目を閉じる。
それが先を塞ぐ邪魔者を排除し、戻ってこようとしていたアラウディの目に入った。
「―――― ッ、恭弥!」
アラウディの声が廊下に響く。
引き絞られた引鉄。
それは雲雀の眉間を打ち抜き。彼はそのまま屑折れた。
これ以上は本誌にて。