「大体受身の方が負担が掛かることくらい解ってるでしょう!恭弥君!」
「君がそれくらいでへたばるなんて思ってないし。」
「…じゃあ今度は君が朝まで受身を体感すればいいですよ。」
「だ、から…って!これ、ひきょ、でしょ…ぁう!くぅ、んん!」
「いいえ、僕は君が言う程体力は余りありませんから。」
そう言って雲雀の体に手を這わせ、下生えを撫で、屹立をその舌で舐め上げたのは六道。
「いいでしょう?どちらにせよ、僕なんですから。二人でなら朝まででも付き合えますし。」
あわよくば暴れて逃げを打つ雲雀の手を押さえ込み、黒髪を梳きながら耳を弄るのもまた六道。
「そ、いう問題、じゃ…っ、は、ぁ…っ!あ!」
一人は幻覚で作られたとは言え、雲雀の弱点など事細かに知っている。
何処を擽れば感じるか。
どう触れれば震えるか。
如何に舌を這わせればすすり泣くか。
雲雀は軽く腕を抑えられただけだが、ろくに抵抗もできなかった。
二人の六道に翻弄される。
「う、ぁぁ!そこ…っ、ぁ、や、め…っ」
びくびくと勝手に体が震えた。
性感帯を一度に数箇所攻められては一溜りもない。
「そこが駄目、なのはどっちです?」
「僕の方ですか?」
「く、ぅ…っ、どっち、も…っ、ぅあ!」
いつもの六道はもどかしい程にゆっくりと攻めてくるのに、今日の愛撫の手は的確で強い。
快楽を楽しむ間もなく、あっという間に上り詰めた。
屹立から零れる精は六道の手を濡らし、秘所まで濡らす。
かくかくと膝が震え、強烈な絶頂感に雲雀は半分意識を飛ばしていた。
「ハ、ッッ…ぁ、は…」
「ほら、手でしただけでそんなになってたらこの後はどうするんです?」
「僕は二人もいるんですから。」
くふふ、と特徴的に笑う声がステレオに聞こえる。
早速とばかりに雲雀の後孔を撫で、攻略を始めた六道の指を感じながら朝までなんて無理だろうな、と人事のように考えた。
「ぁ!あ…っは、ぁ、あ、も…あ、また、ぁ…っ!」
寝そべった六道の腰の上に跨り、確りと体内に飲み込んで。
力の入らない体を後ろからもう一人の六道が支えて揺らされて、回数も分からない頂点を極めた。
「おやおや、先程よりもイく間隔が短くなってませんか?」
「君、たち…ふ、たりで…っハ、ぁっ、無茶…っしてくれる、から、でしょ…っ、!」
「無茶だなんて…。恭弥君の好きなところを触って上げてるだけなのに心外ですねぇ。」
「でもそろそろ…」
「ええ、いけそうですね。」
二人の六道が雲雀を挟んで顔を見合わせて哂う。
「ふ、…は、ぁ…な、に…?」
「僕たち二人を感じてください、恭弥君。」
疲労と睡魔に襲われてぼんやりとした思考の雲雀に六道の真意は届かない。
「も、十分…感じた、よ…」
「いいえ、まだです。」
繋がっていても何度も吐き出された六道の精は溢れて零れていて。
ぬるりとした精を撫で指に乗せ、雲雀の後ろにいる六道が接合部を撫でた。
何度も果て、敏感になった体は小さな刺激も拾い上げて雲雀の体を戦慄かせる。
「…ぁ、う!……え、まさ、か…っ」
「まさかじゃありませんよ。大丈夫、決して君を傷つけるようなことはしません。」
滑らせるように押し込まれた指は、あまり抵抗なく雲雀の体内へと入った。
「あ!ぁ、ぁ…ッッ、ん、くぅ!!」
びくりと身を震わせ、ぴんと背を伸ばして。逃げるように目の前にいる六道に抱きつく。
きつい内部に指が差し込まれゆっくりと抽出されると、微かな痛みを上回るぞくぞくした快楽に膝が痺れて落ちそうだった。
「クフフ…いいですよ、恭弥君、そのまま…」
浮いた腰を掴んで、中の指をぐるりと動かし。傷付けないようにそっと孔を広げた。
「さあ…僕を、いえ僕たちをしっかり感じてくださいね。」
「無茶、言わない…でっ!止め…っ!!」
「心配しなくても躯が溶けるような快楽を約束しますよ。」
二人の六道と雲雀の享楽は夜明けまで続いた。
END