誰もが寝静まった真夜中。
暗闇の中、蒼の派閥のある見習いの部屋で、密やかな声で会話が交わされている。




「んん・・・ネスぅ、俺、もう・・・だめだよぉ・・・」

「そんなことを言っても駄目だぞ、マグナ。君がいけないのだろう?」

「でもぉ・・・」

「でもじゃない」

「俺ぇ・・・もう、寝かせてぇ・・・」

「駄目だ」

「んぅ・・・ネスのイジワルぅ・・・」

「甘えても駄目なものは駄目だ。いいか、これはお仕置きなんだぞ?」

「だ、だってぇ・・・」

「君は昼間眠ってばかりいるんだから、一晩くらい眠らなくても平気だろう?僕は今夜は君を眠らせる気は全く無いからな」

「うう〜っ・・・でもぉ・・・俺、もう・・・疲れたよぉ・・・」

「僕だって疲れる」

「だったらぁ・・・もう、寝ようよぉ・・・」

「だから駄目だと言っているだろう?」

「んぅ〜〜〜っ・・・もう・・・充分だろぉ・・・・?」

「君にとっては充分でも、僕にとってはまだ充分じゃないな」

「う〜・・・・・・・・・・・zzz」

「マグナ!」

「痛っ!!やぁっ・・・いっ・・・ネス、痛いって!!」

「終わってもいないのに眠ろうとするからだ!!」

「いっ・・・分かった、眠らないから放してよぉっ!!」

「・・・今度僕より先に眠ろうとしたらこんなものでは済まないからな?」

「うう〜っ・・・はぁい・・・」

「まったく、こんな時くらい少しは大人しくしたらどうなんだ」

「だ、だってさぁ・・・」

「ほら・・・もう少し、・・・頑張れ」

「ん・・・・」



























その時、小さなノックの音が部屋に響き、二人の師範がドアから顔を覗かせた。
「あ〜二人とも、こんな時間に何をやってるんだね?」
マグナの横に立っていたネスティがくるりとラウルを振りかえる。
「この馬鹿者があまりにも不真面目だから、「真面目になります」と書き取りをさせているんです!」
「うわ〜〜〜〜んっ!!俺もう852回も「真面目になります」って書いたよぉ!!助けて師範っ!!」
なんだか微笑ましい兄弟弟子の光景に、ラウルがぷっと吹き出した。





引っ張るだけ引っ張っておいてこのオチ。
でも、大体途中でオチは読めたのではないかと(笑)。
いやね、寝汚いマグナが、一人で徹夜なんか絶対できないと思ったので、反省文かいた時はきっとネスが隣にいたんだろうと思っただけなんですよ〜(笑)。

戻る。