キャスト
母親:帯刃
長男:槌谷
次男:叶先生
三男:大塚
狼:主人公(金沢ながせ で進行します)
ナレーション:高階・二見
☆この物語は、上記キャストでお送りいたします。
童話パロ・三匹の子豚
ちょっと、そっちつめてくださいよ。
そっちこそ、無駄にでかいんだからそっち詰めてよ。
「おい、始まってるぞ」
あ、はい。えっと……
昔々あるところにとても仲のいい3匹の子豚が居ましたとさ。
ちょっと、俺が先って話だったじゃないですか?
誰かさんが台詞忘れるから、代弁してやったんだよ。かんしゃしろ。
それはどうもありがとうございました。
「地の文がケンカすんなよ……」
はーい。
ある日、子豚たちの母親が子供達を集めて……って、とーかいさんが子豚?
しかも次男……
「三人とも、もう大人になるからそろそろ独立して家を持って良いと思うんだ」
「はいはーい!いっつんはプール付!!」
「槌谷、家は自分で作れる範囲にしたほうが良いと思うぞ」
「はーい!!」
というわけで、早々に解散した三人は各々適当に見つけてきた材料で家を作りました。
槌谷はわらの家、とーかいさんは木の家、大塚はレンガでそれぞれ家を作りましたとさ。
というか、無計画ですね。設計図もなにもないのに家作れって。
あぁ〜、それは同意したくないけどあるわ。お金もなく適当におっぽり出されて家作れって、ドンだけかいちょー鬼なのよ。
「今ココで童話にケチつけられてもなぁ……」
まぁ、かいちょーは悪くないしね。むしろ悪いのは隣にいる某だし。
ちょっ、いきなり変な罪着せないでくださいよ。むしろ悪いのは脚本書いた二見先輩じゃ……
そこにお腹をすかせた狼が、こっそり三匹の様子を伺っていました。
人の話聞けよ!!
「槌谷のあれ、家なのか?ただわらを積み上げただけじゃ……」
「おぉ、ジュリエ!!我が家へよんサマー!!」
「敵役を出迎えるなよ」
「散らかってるけど、どぞー!!」
「なぁ、コレは家なのか?」
どうみても、牧草が積みあがってるみたいな感じですね。
なぁ槌谷、それチクチクしない?
「だいじょぶ!!」
「いや、十分痛がゆい」
ほらほら槌谷、ジュリエットが不機嫌になるから別の家に行ったほうがいいんでない?
「そっか! じゃぁせんせーのとこー!!」
「ちょっ、ひっぱんな!!」
――狼を連れてって良いんですかね。
いいんでない? ジュリエットだし。
先輩だし、いっか。
次に狼が子豚に引きずられて行ったのは、次男の木で出来た家……――家?
ありゃ、なんかどっかで見たことある建物ね。あれ。
「先生」
「あぁ。金沢、槌谷、よく来たな。お茶はいるか?」
「いっただっきまーす!!」
「先生、なんで時計塔がここにあるんですか」
「駄目か?」
「――――なんでここにアルコールランプとビーカーがあるんですか」
「お茶を飲むためだ」
「――――……」
なんでカマドっていう選択肢がなかったんですかね。
それより、なんで人数分アルコールランプあるのよ。
むしろ、狼にお茶を振舞うってどうなんですか。
いいんでない、ジュリエットだし。
先輩だし、いっか。
「あの、先生」
「何だ」
「俺の役どころとして、この家壊さなきゃいけないんですけど……」
「そうか……」
「――――あの」
「何だ」
「まさかこの時計塔、鐘、鳴りませんよね」
「――――――ああ」
でっかい間があった。
あったね。
「せんせー、おかわりー!!」
「おまえ、そんなに飲んでどーすんだよ」
「まだあるぞ」
「先生も、なんでそんなに予備作ってんですか」
せんぱーい、そろそろ次の家行きませんかー?
「――――狼としての役割じゃねーよな、これ」
いいんでない、モテモテで。
「うれしくねーよ」
というわけで、とーかいさんと槌谷に引きずられたジュリエッは、大塚のいるレンガの家に来ましたとさ。
なんで無駄にこの家本格的なんですかね。
「――――……」
「中、入ったら?」
「なんで一日でこんな家できんだよ」
「童話として成り立たないからじゃない?」
「そもそも俺はこのまま正面から入ってきていいのか?」
「煙突から入ると火傷するし、煤で汚れるだけだけどね」
先輩が火傷するくらいなら、正面から入ったほうが良いと思います!!
「それじゃぁ、狼と七匹の子ヤギになるだろ」
「それでも良いんじゃない?」
「いや、あれ腹に石詰められるし」
「あぁ、その前に小麦粉で手を白くするんだっけ?」
「あとは飴なめて、声をキレイに――」
ちょっとお二人さん、台本のすり合わせ今しないでちょーだいな。
そうですよ、俺もかまってください!!
「ナレーションかまってどーしろってんだよ」
うーん、何かこの勢いだと、ジュリエットに悲惨な目にあわせたくないんよね。
もういっそ、みんな仲良く暮らしました。終わりでいいんじゃないですか?
「いや、それじゃぁ俺が狼な意味ないし」
あー確かに。
でも、みんながみんな、狼を歓迎してるんですから、もうこれ、めでたしめでたしで良いと思いますよ先輩。
はい、じゃぁコレでおわり。狼は、実はすっごい寂しがり屋で、子豚達と何とか仲良くなろうとしていたツンデレでした。
無事に三匹と仲良くなれた先輩は、三人の母親とも親しくなり、平和に暮らしました。めでたしめでたし。
「納得いかねぇ……」
☆終わり☆
もう細かいことは次の童話で消化すればいいんじゃないですか?
そーすっね。というわけで次は人魚姫。
キャストは
人魚姫:先輩
王子様:大塚先輩
王子様が海岸で出会う人:叶先生
お姉さん達:俺・その他2人
魔女:???
ナレーション:帯刃先輩 以上でって、魔女の『???』って何なんですか?
「今までのパターンだと、和臣か阿立かってとこか?」
『いやだなぁ、僕を忘れるなんて白状じゃないですか、ながせ君』
「――――……和臣辺りだと思うけどな」
あれ、ジュリエット。すっごい汗。
うわっ、どうしたんですか先輩!!
「――――やっぱやめないか、次の劇」
えーー!! せっかく先輩のはん……げふん、先輩セリフ少ないんですからやりましょうよ!
「――高階、今何いいかけた……?」
「ジュリエはホタテ〜〜!!」
「おい、ソレを俺が次に……」
「ドレスよりましじゃないか?」
「じゃぁ、お前がつけろよ大塚……」
「つけないなら、たぶんコレになると思うよ」
あぁ、そだね。星とハート、どっちがいい?
あ、先輩。バラの花の形もあります――――
「ホタテでいい、ソレよこせ!」
というわけで、こんどこそ終……
「ばっ、槌谷どこ投げた!!!」
やっぱ二プレス?
ハートですか?星ですか?それとも――
「こっちくんなー!!!」
終劇。
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