ふとももを掴むと指の腹に触れる部分が柔らかくへこむんだ。
そして手のひらをかわいい膝頭に移動させると、そのままぐっと強く両脚を左右に開く。
「やっ……」
やっぱりそれなりに恥ずかしい格好だから、彼女は甘い声で拒否するけれども、あいにくそこでやめてあげられるような男の余裕なんてものは持ち合わせていないから、無視して間にすばやく身体を入れる。
安心させてあげるために出来るだけの優しい笑顔をつくって、膝から離した手で髪を軽く梳くと、彼女がほっと息を吐いたのがわかった。それだけで嬉しくなる。
繁みは彼女の髪の毛よりも少し濃い色の赤で、つつましくそこを僕のような暴漢から守ろうとしているみたいだけれど、いかんせん弱々しい和毛なので、目的を持った男を退けられるほどの力はない。
僕はもう、奥にある赤く開かれた肉の間に、己を受け入れさせる快楽を知っている。
マシュマロのような、弾力のある白い肌が、優しく膨らんだ大きな胸が、僕の手で形を変える様を知っている。
その身体の持つ甘さと気の狂うような愉悦を知っている。
五感全てで自分ではない肉体を感じ、彼女を感じ、すべてを感じている。
扇情的に閃く色彩は僕の気持ちをいやおうなしに昂ぶらせた。
彼女の吐く息のリズムやかすれた音が、僕の息にも熱を与えては、ますます耳に届くのだ。
研ぎ澄まされた鋭敏な感覚に夢中になる。
彼女は腕を僕の首にまわし、ベッドの上にしどけなく散った赤い髪の毛をゆらしながら、うわごとのように僕の名前を呟く。
「キラ……キ……ラ、キ」
僕もそれに答えるかのように彼女の名前を唇にのせる。
「フレイ」
僕は彼女の胸を粘土細工のようにこねくり回した。
またやわやわと揉んでは彼女の腕から脱出し、谷間に鼻を押し付ける。
身をねじる彼女を許さず、赤子のように先端にむしゃぶりつき、彼女の声はすすり泣きに似た喘ぎに変わった。
「あ……ああ……」
舌先に感じるぷっくりとした突起をころころとなぶると、彼女が反応を返してくる。
「んんっ、っふ」
「――っ」
きゅうと締め付けてくる中に危うく意識を持っていかれそうになるのをこらえて、こらえきったところで軽く背中に爪を立てられた。
どうやらうっかり突起を噛んでしまったらしい。
フレイは最中に目をつぶることが多いと思っていたが、突き上げるたびにせわしなくまばたきをするようにまぶたが震える様がたまらなくいとおしくて、僕はまたこっけいに腰を動かすのだ。
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