えー…結構直接的なエロです…(そして某所即死回避投下物に手を加えたもの)
のでお気をつけください。









その女の子を見つけたのは、本当に偶然だった。
しかし、これほどまでに悪意に満ちた偶然も無いだろう。
彼女だと思った。雑踏で聴こえてきた声に、彼女だと思って振り向いた。
僕は悪い夢を見ているのだろうか。
ぼんやりとどこかが霞んでいく、けれど身体はしっとり濡れるのだ。
そう、まるで霧の中に迷い込んだように。
「やぁ」
怯えながら抵抗する少女をベッドにうつ伏せに押さえつける僕の手には、かなりの力が込められている。
およそ人道的とは言い難い――これでは狂っていると思われても仕方ない。そういう種類のことを僕はしようとしていた。
シーツを引っかく音が聞こえる。
「痛いのいや! いや、またあんなふうに痛いのはいや……!」
僕は少し驚いて少女を見つめた。
僕以外にもこの子にそういうことをしたやつがいたのだ、僕はシーツを握り締めすぎて白くなっている指先を眺めた。
まるで彼女を他の誰かに不当に奪われでもしたかのような、全身の血が沸点を越えるような嫉妬がこみ上げてきて、もちろんそれが理不尽な感情だとわかってはいたけれども、凝固した血の色に似たどす黒い感情が胸を染め、そして僕は内心とは全く逆の優しさで少女の下腹部に触れた。
「!」
硬くなった身体をほぐすように優しく優しく、下着越しに、くに、と指で押す。
「大丈夫、痛くないよ」
信じられないのか、それでも「いや」と言い続ける少女に、快感を送り続ける。
「ゆるして……ゆるして……」
訴えればやめてもらえると思っているのか。だとしたら愚かにも程がある。
濡れた下着を引き剥がし、指を突っ込み……いつしか少女の身体は、未だ嫌がるそぶりを見せながらもそのじつ無意識に僕を呑みこもうと腰を振っていた。
そろそろいいだろうと、僕はその子を押さえつけてバックから無理やり犯した。
顔を見ないようにと思って後ろからしているわけだけれど、その子の滑らかな白い背中を辿っていった上に黄色いふわふわした髪の毛があって、赤くないその色は否応無しに僕にその子が彼女ではないということをわからせるので、とうとう僕は視線をはずして、僕の下でもがく少女の腰とお尻の丸みが揺れるのだけを見ていた。
「いやぁっ……はうっ……ネオぉ……」
ち、と上品でない舌打ちをひとつして、僕は少女の口の中に指を突っ込んだ。
噛まれないように気をつける。
喘ぎ声は聞きたいけれど、他の人間に助けを呼ぶ声なんて聞きたくない。
しかもこの子が呼ぶのはネオだとかスティングだとか、アウルだとか、男の名前ばかりだ。
僕ではない男の。
彼女だったらさしずめサイの名前でも呼んでいるんだろう――嫌な考えになってしまって、頭を振ってその想像を追い出した。
あられもない喘ぎ声を(僕の指越しにそれはくもっていたけれども)小さな獣のようにあげつづける女の子の声はとてもとても可愛かった。
赤く熟れた肉の花びらも、突くたびにたぷたぷ揺れる大きな胸も素晴らしい。
「嫌だって言ってるわりには、知ってるんだね」
僕はそう言って女の子の反応を見る。ぐちゃぐちゃに濡れて、太ももに蜜をたらしている。
さぞかし気持ちのいいことだろうね、と僕は中の柔らかい肉にずぷりと硬くなったものを突き入れる。
「ふうぅっ……ふぅっ、うううん、うう――っ!」
苦しそうに僕の指を唇で挟みながら、それでも少女の腰は振られている。
僕は指に唾液が伝わる感触に興奮する。
指も僕自身もぬるぬるすべって温かく気持ちがいい。
「ねえ、苦しい? やめて欲しい? それとも早くイきたい?」
快感を追い求めることしか考えられなくなっているのか、一心不乱に腰を揺する少女に呼びかける。
「どっちでもおんなじだけどね」
聞こえているだろうか、僕は薄く笑った。
口から指を抜き、体内に埋まっていたものも入り口近くまで引き抜く。
少女はさせまいとしたのか腰が追ってきたけれど、僕の手によってあっさりと阻まれてしまう。
もじもじと太ももが頼りなげに動く。
女の子の手が股間に伸びてきて僕に触れようとしたけれど、僕はそれをぴしりと打った。
仕方無しにその手は胸に戻り、つたない仕草で自分の乳房をもみしだきはじめた。
それでも決定的な快感は得られないらしく、次第に不満を訴えるように肩が震えだす。
僕はようやく自分の中の黒い部分を満足させて、金糸をかきあげると耳元に囁きかけた。
「僕の名前呼んだら――――終わってあげるよ」
「あっ、ああっ、ひあ!」
クリトリスの周りをゆっくり焦らすようになぞる。とろりと蜜が指先を汚した。
てっとりばやい快楽を得られる肉芽には触れずに、わざと、髪の毛と同じように柔らかい毛だとか、繋がっている部分のそばだとかを責める。
ふるふると少女は頷いた。
「呼……ぶ、呼ぶからぁ」
そんな少女に、僕は少女の欲しいものが手に入る呪文を教えてやる。
「キラ、だよ。言ってごらん、キラ」
「……」
僕はゆっくり目を瞑る。
「キラ……」
僕の目の前が真っ白になった。
少女の腰を掴むと、ぐい、と乱暴に捻じ込んだ。
途端少女の身体が跳ねたのが伝わってきた。
一気に最奥まで貫かれて喉がのけぞり、きっと犬か何かが吠えるような姿勢になっているだろう。
「あああああ!」
快楽にがくがくと全身を震わせ、突き上げるたびに白い背中が踊っている様を僕は脳裏に描いた。
そしてそれはいつのまにか赤い長い髪を持つ彼女の姿になり、僕はもう一度聞こえた甲高い「キラ」という声で果てた。



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