なんていうかあれだ、やはりやられっぱなしでは男がすたるということで、それでこうなっている。
 同性のアレを咥えるという行為は男がすたらないのかという疑問点はあるだろうが今は無視しておいてくれ。でないと俺がものすごくいたたまれないことになるから。
「……っ」
 慎重になるよりも思い切って一気にいっちまったほうが負担(主に心に対する)がかからないだろうと思い、大きく口を開いた。口の中、唾液が溢れ出す。
 古泉はたびたび俺のこれをアイスキャンディーみたいに扱っていて、俺は気持ちよさに夢中になってしまいながらも、よくできるなあと思っていたのだが、案外やれるもんだな。案ずるより生むがやすしってやつだ。
「歯は、絶対に立てないでください……ね」
 膨らんだ亀頭部分をまず含み、先端をちろりと舌で舐めてみる。
 ぴく、とわずかに筋肉が跳ねたのがわかって、どうやら悪くはないらしい。
「ん……っ」
「……ふ、」
 歯にぶつからないように、唇をすぼめてくびれの部分から上へ、吸い上げるように刺激する。
 さっきまでは、普段自分がされていることをそのままお返しすればいいかと考えていたが、それでは芸がないのではないだろうか。
 ここはやはり自分なりのアレンジ、創意工夫が必要だろう、よし、見てろよ。
 そうはりきった、のがまずかった。
 ぐぷ、と喉奥まで咥え込もうとして、腹筋の上、横隔膜のあたりが波打つように痙攣したのがわかった。
「うぉぇっ」
 初心者がいきなり自分のスキルに見合わない無茶にでようとすれば、そりゃ身体が反抗してえずきもするわな。
「う、げほっ、うえっ、っく、っう、えっ」
 げほげほごほごほ涙目になるほど咳き込んで、顔を上げると、あれ、さっきより心なしか顔が赤くないか古泉。
 古泉は食い入るように俺を見つめつつ、
「すごい画ですよ……、今、僕の手にカメラがないのが悔やまれてなりません」