「こ、の、ぜつりん……っ!」
 俺としては精いっぱい睨んだつもりなのに、もう顔の筋肉ですら動かすのが億劫だ。ろれつだってうまく回っていないし、全身が俺の制御をとっくに離れて指の一本も自由にならない。汗とその他もろもろの体液にまみれて、ぐずぐずに溶けている。
「もうばてたんですか? 情けないですね、“年上のくせに”」
 俺を見下ろす古泉はすげえいい笑顔で、それがまたくそむかつくんだ。悪かったな、お前と違って俺は一日中部屋に閉じ込められてて首輪も鎖も邪魔だしろくな運動もできてねえんだよ。
「おや、それはすみません。じゃあ今日はたっぷり運動させてあげますね」
 古泉の額にも流石に汗が光っているが、俺のように息も絶え絶えではない。ぐったりとした俺をいいように揺さぶっては、言葉でまで嬲ってくる。
「も、……む……り、しぬ……」
 もう嫌だと切れ切れに訴える俺の口を塞ぐ人殺し野郎は舌で散々蹂躙した揚句、ゆっくりとではあったが腰まで動かしやがった。上からも下からもぐちゅぐちゅと音がする。音源が俺の身体だってんだから絶望するしかない。
「やっ……あ……あ」
 声にすら力がなくて、揺さぶられるがままにあえぐ感じだ。
「ひっ……ん、」
 突き上げられるとびくんと跳ねてしまうのが、それだけでも残り少ない体力を消耗して辛い。
 お前が絶倫なのは十分思い知った、つうか年上とか年下とか関係ないだろこれ、海賊を束ねる船長として日々鍛えられてきた古泉と、捕虜として飼われ続けてすっかりなまった俺と、差が開くのは当然だ。おまけに向こうは楽しそうに笑っていて、こっちは苦しくて泣いてるんだから。
「やっぱりかわいい、あなたの泣いた顔」
 こいつは自分がどんな顔してるか気付いてないんだろうなあ。嬉しそうで、幸せそうで、俺を見る目がでろでろに甘くなってて、お前のほうがよっぽどかわいいと言ってやろうと思ったが、俺には自殺願望はないのでやめておいた。



reiさんのお誕生日に日ごろお世話になってる感謝をこめて