課外授業

「隆、先生がいらっしゃる前にアイス食べちゃいなさいよ」
 母に言われて僕は読んでいた本を閉じ、テーブルに用意されたカップアイスを口に運んだ。
 土曜の昼下がり。
今日は家庭教師の先生が来る日だった。
「隆、先生がいらしたわよ」
 アイスを食べ終わってすぐに母の声がして、僕は先生と一緒に自室に戻った。
「隆君、今日は数学を勉強しようね」
 自室に戻ると、早速勉強が始まる。
先生は大学生で、眼鏡をかけている。
優しくて、とても真面目な人だ。
僕は一人っ子だった為か、そんな先生を慕っていた。
 先生が、本当のお兄ちゃんならなぁ。
そんな事を思っていると、突然お腹が痛くなり始めた。
さっき急いで食べたアイスのせいだと、僕は思った。
 ちらりと、先生の横顔を覗く。
先生は真面目な顔で、公式の説明をしている。
だから僕は、先生の邪魔をしないように我慢した。
だけど、お腹の痛みは増すばかり。
お腹の中でゴロゴロと、小さな音がする。
次第にお尻に圧迫感を感じるようになり、僕はソワソワし始めた。
「どうしたの? 隆君」
 そんな僕に気が付いて、先生が声をかける。
僕は少し恥ずかしかったけど、先生に言った。
「お腹が痛くて……。先生、トイレに行って来る」
 僕は急いで立ち上がる。
そしてそのまま、ドアに向った。
「ちょっと待って、隆君」
 突然、先生が僕の腕を引き、そして、こんな事を口にした。
「この応用問題が解けたら、トイレに行っても良いよ」
「え!?」
 僕は、驚いた顔で先生を見た。
そんな余裕、僕にはない。
だけど僕は、先生に逆らう事が出来なかった。
 僕は再び椅子に座り、先生に出された問題を解く事にした。
だけど、お腹の痛みと肛門にかかる圧迫感で、気持ちが落ち着かない。
座っているおかげで助かっているけど、今にも出て来そう。
こんな所で漏らしたら……。
そう考えただけで、顔が熱くなる。
僕は、余計に焦って混乱した。
 震える手で、答えを書く。
頭の中が混乱して、答えが合っているのか解からない。
僕はただ、早くトイレに行きたかった。
「んー。不正解だよ、隆君」
 先生はそう言うと、僕のお尻をそっと撫でた。
「あうっ……。先生、触っちゃ、だめ」
 僕の体がビクッとなって、僕は咄嗟に肛門に力を入れた。
「もう、出ちゃいそうだよ……」
 痛くて、苦しくて、僕の目から涙が零れた。
だけど、先生は優しく僕の頭を撫で、耳元で呟いた。
「問題、不正解だったから、トイレには行かせません」
「何で……」
 僕は、苦痛に歪む顔で先生を見た。
先生が何故、そんな事を言うのか解からなかった。
そんな意地悪な事、今まで言われた事が無い。
「だって、もう……駄目だよ。出ちゃうよ」
 僕は涙声で先生に訴えた。
だけど、先生は相変わらず少し意地悪な顔で僕を見ていた。
そして、信じられない事を口にした。
「それじゃ隆君、僕の前でウンチを出しなさい」
「――えっ!? やだよ!」
 突然そんな恥かしい事を言われ、僕は必死で首を振った。
だけど、先生は少し怒った顔になって、僕に言った。
「大人の言う事は、聞くものですよ」
 先生の顔が、まるで別人みたいに見えた。
口調だって、いつもとは違う。
僕は、急に怖くなった。
断ったら殺されるかもしれない。
そんな気がして、僕の足は震えていた。


 僕は裸にされ、ベッドの上で四つん這いになった。
両手を縛られていて、身動きが上手く取れない。
「――っん」
 突き出されたお尻の穴から、今にもウンチが出ちゃいそうだ。
僕はウンチが出ないように、ぎゅっと肛門に力を入れた。
「我慢してるのは辛いでしょう? 早く出しなさい」
 そう言って、先生は僕のお尻を鷲掴みにした。
「はうんっ」
 雷に打たれたような痺れが、お尻に走る。
それと同時に、僕の気が緩む。
その気の緩みに便乗し、肛門を締めていた力も緩んだ。
「――あっ」
 僕はすぐに力を入れ直したけど、間に合わなかった。
 ブブブッ。
そんな恥かしい音が部屋に響いたかと思うと、僕の肛門からウンチが溢れ出す。
「っあぁ! やだ! やだよ!!」
 僕は恥かしさのあまり、必死で叫んだ。


だけど、押さえられていたウンチの勢いは止まらない。
肛門に力を入れようと思っても、上手く出来なかった。
「も……う、駄目……」
 僕は、力無く項垂れた。
 抑え付けていたものが無くなり、ウンチの勢いは一層大きくなった。
びちゃびちゃ音を立てて、ウンチが飛び散る。
飛び散ったウンチの、生暖かい感触が僕の足を伝う。
我慢していたウンチを出した開放感と、その感触の気持ち悪さ。
その両方が、同時に僕を襲った。
暫くして、流れるように出たウンチの勢いが止まる。
だけど、肛門にかかる威圧感は消えない。
まだウンチが溜まってる。
そんな感覚がある。
僕の顔を、冷や汗が伝う。
凄く、嫌な予感がした。

「隆君、もう全部出ましたか?」
 突然、先生がそう言って、僕の肛門を指で開いた。
「――っやだ! 恥かしいよ……!!」
 僕は必死になって抵抗した。
だけど両手が縛られているせいで、思うように体が動かない。
先生は暴れる僕の肛門を更に押し広げた。
「まだ硬いウンチが残ってますね。全部出しなさい」
 先生は、そう言って指を強引に僕の肛門に入れてきた。
「あうぅっ! やだ……やだよ、先生! やめてよ!!」
 僕はお尻に変な感触を感じて、思わず足を伸ばした。
その瞬間、持ち上げられたお尻から、さっきより硬いウンチが出て来た。
「っあああああ!!!」
 僕は、突き上げたお尻に思い切り力を入れた。
恥かしい。
だけど、ウンチを全部出したい。
そんな両極端な気持ちで、頭の中が真っ白になる。
「っんん、ん!」
 最後のウンチが僕の肛門から排出された時、僕の体を不思議な気持ち良さが襲った。
「隆君のチンコ、勃っちゃってる。エロい子ですね」
 先生が意地悪く言う。
僕は涙でいっぱいになった目で、自分の股間を見た。
確かに、僕のチンチンは勃起していた。
それどころか、先っぽから液体が流れ出ている。
僕は初めての体験に恐怖を感じ、声を殺して泣いた。

「さて、と。今日の課外授業は、これでお終い」
 先生はそう言って、僕の両腕を縛っていたハンカチを外してくれた。
僕はウンチを出した開放感と、それを一部始終先生に見られていた恥かしさで、体に力が入らなかった。
先生はベッドの横に置いてあったティッシュを取ると、汚れた僕の下半身を優しく拭いた。
「――あっ」
 先生の手の動きに、敏感になっていた下半身が反応する。
「感じてるの?」
 拭く手を止めないまま、先生が僕に聞く。
それがより一層恥かしさを駆り立てて、僕の興奮に拍車がかかる。
「でも僕、糞尿以外に興味無いんだ。ごめんね」
 先生は爽やかな微笑みを僕に向け、立ち上がった。
「それじゃ、隆君。また来週来るよ」
 そう言い残して、先生は部屋を出て行った。
 独り残された僕は、自分のチンチンを夢中で扱いた。
そして思う。
「来週は、先生が来る前に牛乳を沢山飲んでおこう」――と。



  • BACK