『大人の為のお題』より【残り香】〜Love Step〜

** お味はいかが? **


※微妙にセクシー(?)なのでR15作品とさせて頂きます。

浴槽にゆったりと身体を沈めると包み込むように聖良の残り香が立ち込める。

聖良の後に風呂に入ると、いつもと同じ石鹸の香りさえも彼女の香りと混ざって華やかな色を纏う。

心が癒され、穏かになれるこのひと時はとても幸せだと思う。

出来れば一緒に入れたらもっと嬉しいが、凄く恥ずかしがって抵抗するからなかなかチャンスは巡ってこない。

正月に沼に落ちたときは自分から一緒に入ってくれって、かなり大胆な事を言っていたのに…。

あの時は事情が事情だったし、男女の事を何も知らなかったから、むしろ平気であんな事が言えたのかもしれない。

去年のクリスマスから年末までの出来事を思い返すと苦笑するしかできない。

クリスマス前にすれ違って、ギリギリ3日前に仲直りできたものの、聖良の兄が突然海外赴任から帰ってきて、それどころじゃなかった。
だから今年こそは、聖良の喜びそうな可愛らしいホテルでも予約して、ロマンティックに過ごすのも良いだろうと思っていたんだ。


だけど、聖良は俺と二人で過ごせるなら、特別な場所でなくても良いと言ってくれた。


豪華なディナーや、ホテルで過ごすロマンティックなクリスマスは、もっと大人になってそれにふさわしい女性になってからが良いと…。

俺はそんな聖良の謙虚で純粋な部分にとても惹かれる。

背伸びをするでもなく、世間に流されるわけでもない。

等身大の自分らしくあろうとする彼女がとても好きだと思う。


週末は必ず一緒に過ごしてきた俺達だが、やはりクリスマスと言うのは特別な響きがある。
いつもと変わらない俺の部屋も、華やかに飾りつけた事で、見違えるほどロマンティックになっているし、キッチンでは聖良が、気合を入れたケーキの仕上げをしている。
俺が戻る頃には食卓は二人では食いきれない量のご馳走が並んでいるだろう。

今までクリスマスなんて興味は無かったし、女と過ごしたいと思ったことも無かったから、好きな女と特別な夜を過ごすのはこんなにもワクワクドキドキするものなのかと、自分でも驚いている。

なんつーか、すげぇ新鮮なんだ。

ハッキリ言ってちょっと緊張している。



今夜俺は、18年生きてきて、初めて恋人と二人きりで過ごすクリスマスを経験する。


女と付き合ったのは聖良が初めてではないが、誰かと過ごしたいと思ったことなんて一度だって無かったし、大切な気持ちを伝えたいと思うこともなかった。


俺にはとても神聖で、特別な気持ちで今夜を迎えようとしているんだ。


風呂から上がって、聖良の作ったご馳走を食べて、そのあとは…

聖良が気合を入れて作ったケーキを食うまで、はたして我慢できるだろうか?

いや、今日は久しぶりに理性を総動員して、日付が変わるまでは絶対に抱かないと決めている。
最近の俺はどうも自制が利かずに、強引にでも押し倒してしまう傾向にあるからなあ。
せめてイヴの間くらいは聖良をロマンティックに酔わせる紳士でありたい。

ああ?俺に出来るのかって?バカにするなよ。俺を誰だと思っているんだよ。

思いとは裏腹に、のぼせ始めた頭に浮かんでくるのは、聖良の服をリボンに見立ててプレゼントを開くように徐々に裸にしてゆく淫らな光景だった。


俺って根性なし…。

マジでヤバイ。考えただけでいい加減のぼせちまいそうだ。

ほんの少しの我慢。

イヴからクリスマスになった時、最高のクリスマスプレゼントのリボンを解く…。

その瞬間を期待(妄想?)しながら、のぼせる前に湯舟から出て身体を洗う事にした。

…去年の事を思えば、今のこの我慢なんてどうって事はないさ。

思えば去年のクリスマス・イヴは色々と大変だった。

…はぁ…。今思い出しても溜息が出てくるぜ。
なんたって、聖良の兄の聖さんに交際を認めてもらう為とは言え、キス魔の酔っ払い聖良と一晩彼女のベッドで手を出さずに我慢するハメになったのだから。

あの時は聖良の鼓動と子守唄に安心して眠ってしまったおかげで、何とか理性が崩壊するのを逃れる事が出来た。
だからこそ交際を認めてもらえたのだが…。

もしもあの時、眠る事無く一晩中キス攻めの拷問を受け続けていたら?…と、思うと今でもぞっとする。
あの後、聖良は正月にもお神酒を水と間違えて飲んでしまい、やはり俺は襲われた(あれを襲ったと言わずなんと言えばいい?)
あれでも抱かなかった俺って、すげぇと思うぜ?

あの時はかなり辛かった。マジで俺の理性ってすげぇ強靭だったと思う。


あ?何で過去形だって?


……だってさあ、聖良と結ばれてから俺の理性ってのは完全に玉砕しちまったみたいなんだ。
全く欠片も残らなかったのかと自分でも少し恥ずかしくなるくらい聖良を求めてしまうんだよな。

箍が外れたって言う奴だろうな。

これまで散々我慢してたせいか、もう我慢なんて言葉は俺の辞書から消失しちまったんじゃないかと思っちまうくらいだ。
去年の分も今年は美味しく頂かせてもらわないと…。なーんて、少しは(かなりか?)邪まな願望はあるが、だからと言って初めて迎える二人きりのクリスマスにそればかりを考えるのはなんだか嫌なんだ。

むしろ今夜は特別な気持ちで寄り添いたいと思う。

なんとなく身体より心の結びつきをいつも以上に強く感じていたいんだ。

いつでも触れ合えるちょうどいい距離

いつでも抱き合える安心感

だからこそ、今夜は彼女を抱かずに、ただ抱きしめて静かに心を結んで過ごしたいんだ。




なあ、聖良?




今年のクリスマス・イヴは、俺達らしい過ごし方をしような。


無理に背伸びなどせず、自然に寄り添って笑って過ごそう。


手の触れる場所に互いの存在があればそれだけで俺達は幸せだよな。


静かに抱き合い…


穏かに感じよう…


雪が降り積もるように心に愛が降り積もっていくのを…







***







ジーンズだけを履いた上半身裸の状態で、髪を拭きながらリビングのドアを開くと…



――いきなり柔らかな感触に唇を塞がれた。




「――っ!聖良?」

首にぶら下がるように抱きつき唇を求めてくる聖良に驚きながらも、無意識に抱きしめ返し応える。

今夜は手を出さないと誓ったのに、早速ピシッと理性の軋む音が聞こえそうになった。
決して軽いとは言えない『挨拶』をようやく終えるまで約3分。
俺の理性が保たれている間に離れる事が出来た事にホッとしていると、いつもの聖良とは違う、鼻に掛かった甘ったるい声が耳に飛び込んできた。

「龍也先輩〜♪遅いよぉ。さびしかったぁ。」


……………この感じは…。まさかな?

忘れもしない一年前の悪夢が脳裏を過ぎる。



聖良を無理矢理引き剥がし、まじまじとその顔を覗き込むと、目は潤んで色っぽい事この上ない。

日付が変わるまではと誓った理性がガラガラと音を立て崩れ落ちて行きそうだった。

「……聖良…、酒飲んだ?」

「え〜やだぁ。飲んでないですよぉ。お酒なんて。ジュースです、ジュース♪」

嘘付け。ジュースってテンションじゃねぇだろう?
チラリとキッチンを見るとジュースと見紛うチューハイの缶が…。

はあ…やっぱり。

そう言えば、新発売のジュースが安売りしていたとか嬉しそうに言ってたよなあ。

「聖良…さっき買ってきたジュース飲んだだろ?」

「うん♪ス〜ッゴク甘くて美味しかったのよぉ。龍也先輩も飲む?」


勘弁してくれ。


「いや、いい。それより飯にしないか?俺、腹減ったなあ。」


飯食ってる間に聖良の酔いが覚めてくれる事を祈ってみたのに…。


「ん〜いやぁ。ご飯より龍也先輩が食べたぁい。」


猫のように擦り寄ると、俺の胸に添えられた細い指がツツッ…と誘うように触れてくる。


うわ…それは今夜じゃなく普段やってくれよ。

イヴの間は紳士でいようって決めている俺には拷問ともいえる挑発だ。

だが、心とは裏腹に自身も素直に反応を始めてしまう。

ああもう、節操の無い。つか、我慢しろよ俺っ!

くっそ〜!何でこんな時に限って上半身が裸のままなんだよ!自分を追い詰める事になっちまったじゃねぇか!

自分の軽率さを呪っていると、鎖骨のあたりに聖良の甘い吐息を感じた。

ゾクリと背中を駆け抜ける快感に、思わず溜息を漏らしてしまう自分に泣きたくなって来る。

だ〜!!もう、しっかりしろよ、俺っ!
初めて惚れた女と二人きりで過ごす甘いクリスマスだろうがっ!
聖良に主導権握られて、このままなし崩しに本能を優先させちゃ末代までの恥だぞ?

聖良の小悪魔的魅力の前になす術も無く快楽の波に引きずり込まれそうになるのを、僅かに残るプライドを総動員して理性を引き寄せた。



主導権は俺にあると、しっかり教えておかないと…



聖良を上向かせ、いつもならクタリとして俺の腕に納まってしまうほどの濃厚なキスをする。

案の定息を乱し俺に身を預けたが、今のキスで更に熱っぽい視線で俺を見上げる聖良に、一瞬自分を追い詰めた気がしたのは否めない。

だが、ここが勝負だ。

勢いで負けてしまいそうになる自分を必死に奮い立たせ、乱れる心とは裏腹の余裕のある笑みを浮かべて、耳元で甘く囁いた。


「後でな?時間はたっぷりあるんだし、楽しみは取っておいたほうが良いだろう?朝まで寝かせるつもりは無いし…。な?」


腕の中で細く身を振るわせ、一瞬甘い声を漏らす。
俺の声に感じてしまったその仕草に理性なんてかなぐり捨てたくなるが、必死に我慢だ!


はぁ…頼むからこれ以上俺を煽らないでくれよ…。



何だってこんな日に限って大胆になっちまうんだよ?









…聖良は酔うと恐ろしく積極的になる。



キス魔になって、俺を押し倒し自分の胸に俺の顔を押し付ける……なんて、普段は絶対に頼んでもしてくれないような事を、すげぇエロイ仕草でしでかしてくれる。

去年とは違い聖良の全てが俺のものになった今となれば、積極的なのは嬉しいのだが、酒の力で壊れた聖良を抱くのはプライドが許さないんだ。

やっぱり酔うなら酒じゃなく、俺に酔って乱れて欲しいもんなあ。


とにかく、俺は去年で懲りて、聖良にはもう二度と酒は飲ませない!!と、心に誓っていた。

それなのに…不覚にもこの状況だ。

「やだぁ…今すぐ。お・ね・が・い♪」

唇が先ほどの濃厚なキスで、更に艶を増し俺を誘っている。

墓穴を掘っちまったのか、俺?

再び聖良の唇が素肌を滑り始め、指が移動するのを感じ、慌ててその手を制した。

……やべぇ…この色っぺー顔にこれ以上の積極性が加わったら、俺、終わっちまいそうだ。

なんとか雰囲気を変えて、聖良の酔いを覚ましたい。
でないと、このまま聖良の勢いに押されてマジで襲ってしまいそうだ。

それだけはプライドにかけても避けたい。今夜は絶対に紳士的にって決めたんだから!

「聖良ぁ、飯食おうぜ。俺腹減ったんだって。」

「龍也先輩、あたしよりご飯がいいんですか?」

…いや、そうじゃねぇけど。

「ご飯よりあたしを食べたいって思わないの?」

…頼むから、それはシラフの時に言ってくれ。

「そう言う訳じゃないけど…ほら、折角聖良がさっき気合を入れて作ったケーキもある事だしさ、俺、あのケーキ楽しみにしてたんだぜ?だからさ…。」

俺の台詞にピクリと反応した聖良は、少々不満げながらもようやく離れてキッチンへ引き下がってくれた。

流石に、あれだけ気合を入れたケーキだ。聖良もそれだけは諦められないだろうな。



ホッとした俺の耳に届いた聖良の甘い声…


「ねぇ?これでもだめ?」



振り返った俺の目に飛び込んできたのは…



レースが微妙に透ける悶絶モノの下着姿の聖良だった。




誰かこの時点で理性が崩壊しなかった俺を誉めてくれ…。





「…っ…聖良…。けっ、ケーキはどうするんだよ?」

理性を繋ぎとめる細い糸が軋む音を感じながら、動揺で擦れる声に自分の余裕のなさを痛感する。

何でこんな日に限って、そんな悩殺下着を着けてるんだよ?

あ、こんな日だから着けてんのか?

つか、よく考えたら、これって俺の為なんだよなあ。

どうするんだよ、俺?

聖良にここまでさせて、恥をかかせるのか?

いや、だが聖良は酔っているんだぞ?たぶん明日の朝になったらこの出来事は覚えていないだろう。
今ここでどうにかなる方が卑怯じゃないのか?

「これでもあたしより、ケーキがいいの?」

悶々と悩んでいる俺を更に追い詰める聖良の声。

その問いに答えられず理性と格闘していた俺は、次の瞬間聖良が取った行動に全神経が麻痺し思考も運動能力も全てが停止した。

おもむろにステンレス製のボールを取り上げニッコリと微笑むと、中の生クリームを指にすくい、チロリと紅い舌で舐めあげる。

その官能的な仕草にグラリと部屋が歪んだ気がした。

既に平衡感覚を保つ事も出来なくなるほど、脳内がイカレちまったらしい。


潤んだ瞳で流し目を送ってくる聖良に理性が警笛を鳴らし始める。



も…限界。



そう思ったとき、聖良の指が動いた。

一瞬走った嫌な予感は、俺の中のプライドが発した最後の警告だったのかもしれない。

『やめろ』と動かした筈の唇は、開いたまま声を発する事は無かった。








生クリームを手の平でたっぷり取ると、艶やかに微笑んだ聖良は…








それをそのまま自分の胸元に塗りたくった。








愛しい彼女の柔らかな胸の上で生クリームが細い指に絡み『食べて♪』と誘ってくる。
その肌に舌を這わせたい衝動を止められるだけの強靭な理性を持った男は果たしてこの世に存在するだろうか?


「これでもダメ?あたしじゃ龍也先輩の為のケーキになれない?」


驚きの余り口をパクパクさせて固まっている俺に、小首を傾け可愛らしい仕草でトドメの一言。







俺の中のどこかでプチ☆と最後の糸が切れ、ガラガラと理性が崩壊するのを感じた。







……脳内凍結中の俺には冷静に考えるなんて出来る筈も無く…

今のうちにと騒ぎ出した本能に取って食われちまって…結局そのまま聖良を引き寄せてしまった。


「うふっ♪お味はいかが?」


聖良の甘い声が、俺の理性の崩れる音と重なった事は覚えているが、そのあとは本能のままに暴走してしまった。


俺の理性ってこんなにも脆くなっちまったのかと情けなくなったぜ。


去年の今ごろの俺って何処へ行っちまったんだろうなあ?


その夜の俺達がどう過ごしたかについては、次の日、クリームだらけのシーツの言い訳がすげぇ大変だったという事で理解してもらおう。





翌朝、予想通り記憶が無い聖良に、昨夜の事は当分俺だけの胸に秘めておこうと思った。

何故寝室が甘い香りで一杯だったのか、何故変えたばかりのシーツが新しくなって、生クリームでベタベタになったシーツが洗濯機に入っていたのか
首を捻る聖良を手伝いながら昨夜食べそこねたご馳走を温め直す。

「龍也先輩、あたし昨夜の事どうしても思い出せないんですけど…何があったんですか?」

「さあ?俺も途中で寝ちまったから覚えてないなあ。」

とぼける俺に疑いの目を向けながらも、それ以上突っ込む事をしないのは、聖良も何かを予感して真実を知るのが怖いのかもしれない。

「ケーキを仕上げていた所までは覚えているんだけど…あれ?」

冷蔵庫を開けて生クリームが無い事に不思議な顔をする聖良にもしかして思い出すのでは?と、笑いを堪えながら様子を伺ってみる。

「おかしいなあ?ウィンナーコーヒーを作ろうと思ったのに…。龍也先輩ここに残っていた生クリーム知りません?」

「昨夜聖良が舐めてたぞ?ボールから指ですくってさ。」

多少端折ってはいるが、この位は差しさわりの無い事実だし教えてやろう。

「ええ?あたしが?嘘でしょう?」

「本当だぜ。美味そうに舐めてたよなあ。もしかして寝ぼけてた?」

噴き出したいのを含み笑いだけで何とか耐えた自分に、理性は崩壊してもそれなりにまだ忍耐は残っていると、ちょっとだけ嬉しくなった。

自分から俺にまで生クリームを塗りたくった事は覚えていないらしいが、これは、思い出さないほうが良いだろう。
だって、まさか自分からあーんな事や、こーんな事をおねだりしたなんて知ったら…恐ろしく凹んで当分えっちはおろか、キスさえもお預けになりそうだ。

まあ、1ヶ月くらいお預けになってもいいくらいの濃厚な夜だったのは認めるが、マジでそうなったらそれはそれでまた辛いものがあるからな。




しかし、去年と言い今年と言い、おれってもしかして、クリスマスと相性が悪いとか?

去年は、聖さんに我慢を強いられた辛いクリスマス・イヴだった。

今年は、聖良に誘惑され欲望に負けた情けないクリスマス・イヴだった。

来年は…?


ふと過ぎる嫌な考えを振り切り、来年こそ完璧なプランをと自分を慰めつつ未来の甘い夢に酔う




「龍也先輩、昨夜の事はちょっと思い出せないんですけど、クリスマスやり直しましょうね。イヴは終わったけれど、本当のクリスマスは今日ですから…ね?」

聖良の涼やかな声に、来年の完璧なプランの妄想から引き戻された俺は、目の前に並んだご馳走を見て頷いた。

ああそうだな。

俺達らしく過ごそうと思っていたクリスマスだ。

このとんでもないハプニングも聖良ならではという事で、ある意味俺達らしいという事なのかもしれない。

来年は絶対に遠慮したいがな。

一日遅れだがまあいいさ。

今日は一日、ずっと寄り添って笑って過ごそう。

手の触れる場所に互いの存在があれば、俺たちはそれだけで幸せなんだから。

静かに抱き合い、心を結んで、互いを感じながら穏かに過ごそうな。

クリスマスプレゼントも何もいらない。

互いがいればそれだけで良い。


それが俺達の望むクリスマスなんだから…






だがしかし、聖良の酒癖の悪さ…いや、ある意味良さと言って良いのかもしれないが、これには困ったものだ。
今後の為にも対策を考えておかないとな…。

テーブルの向うで、ケーキを嬉しそうに見せる聖良の笑顔を見つめながら、そんな事を思う俺って、すげぇ苦労性だと思う…



クリスマスにひとつだけ願いが叶うなら…



一瞬、心に浮んだ願いは、昨夜理性が砕ける瞬間に無意識に望んだ事だった。



―― 聖良の酒癖を直す薬が欲しい ――







+++Fin+++

※未成年の飲酒は法律で禁止されています。購入の際にはジュースとチューハイを間違わないようにお気をつけくださいませ。(^^;)

メリークリスマス♪PAN!( ^-^)∠※.。・:*:・゚`☆、。・:*:・゚`★
何とか森バージョン作成に成功?イヴにサブサイトで一足お先にクリスマスプレゼントとしてアップした『お味はいかが?』ですが、森の皆様にも何とかお届けできました。
がっ!…頑張ったものの、まだ微妙にエロイです。かなり頑張ってやばい台詞や表現はカットしたのですが…え〜大丈夫でしょうか?
やっぱりR15指定でしょうかねぇ?自己判断でお願いしますね。
クレームは一切受け付けませんよぉ?

では皆様よいクリスマスをお過ごしください。

2006/12/25

朝美音 柊花

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