年 (平成年)

第十回 花柳寿々の会 国立文楽劇場

8月8日(土)

配役
11:00開演
義太夫「万歳」
長唄「手習子」
長唄「藤娘」
長唄「外記猿」
長唄「京都の四季」
清元「流星」
清元「神田祭」

休憩

長唄「末広狩」
女大名:初代 片岡孝太郎(応援出演)
太郎冠者:六代目 片岡愛之助(応援出演)

義太夫「吉野山」
長唄「まかしょ」
長唄「鷺娘」

長唄「老松」
二代目 片岡秀太郎(応援出演)

清元「傀儡師」

長唄「橋弁慶」
牛若丸:初代 片岡千之助(応援出演)
弁慶:十五代目 片岡仁左衛門(応援出演)

清元「山姥」
花柳寿々

御挨拶
六代目 片岡愛之助(応援出演)
二代目 片岡秀太郎
花柳寿々
十五代目 片岡仁左衛門
初代 片岡千之助
初代 片岡孝太郎

※配役は一部しか載せてません※


筋書
仁左衛門丈、秀太郎丈、花柳寿々さんのご挨拶と出演者の写真、踊りの紹介が載っている。

愛之助丈関連
17ページ(表紙を1ページ目と数える):写真と紹介

料金
全席自由:8,000円
筋書:無料
その頃、他の劇場では…
歌舞伎座
新橋演舞場

感想
休憩後から花外にて観劇。
立ち見が出るほどの盛況で、座れないかと思ったが、ポツンと空いている席を発見。
踊りはさっぱりわからないので、ひたすらぼんやりうっとり見ていた。なので、感想も簡単に。

長唄「末広狩」
女大名(孝太郎丈)と太郎冠者(愛之助丈)の素踊り。
孝太郎丈はピンクっぽい薄紫の羽織とえんじっぽい色の袴。
愛之助丈は薄い黄色の羽織とグレーの袴。
二人のやりとりがひょうきんな感じだった。太郎冠者が扇と間違えて傘を買ってきたという内容らしいが、アホな私にはよくわからなかった。(なので、次に踊りの会を見に行く時は、ちゃんと予習していこうと思った。)

長唄「老松」
秀太郎丈の素踊り。
短い踊りだったけど、上品な踊りだった。

長唄「橋弁慶」
牛若丸(千之助丈)と弁慶(仁左衛門丈)の素踊り。
花道から千之助丈が登場した時、小さくてビックリした。紋付袴姿なのだが、被衣を被っている。
小さいながらも花道で見得を決めて(観客大喜び)、舞台へ移ると、今度は仁左衛門丈が薙刀を持って花道から登場。
薙刀と刀での立ち回りで、見ていて面白かった。

清元「山姥」
最後に花柳寿々先生が登場。
金色っぽい(鶯茶? アンバー?)上品なお着物で、踊りも上品だった。

御挨拶
舞台上手側から、愛之助丈、秀太郎丈、寿々先生、仁左衛門丈、千之助丈、孝太郎丈の順に座っていた。
拍手や歓声で聞き取りにくかった部分もあり、覚えているところだけを簡単に。(記憶違いがあったらごめんなさい。)

※だいたいこんなことを言っていた、というくらいの感じでお読みください。一言一句下記の通りにお話されたわけではありません。

まず、秀太郎丈の「本日は賑々しくご来場くださり、まことにありがとうございます」とのご挨拶から、「花柳寿々の会」を立ち上げた頃のことなどを流れるようなトークで説明された。踊りの会を開くというのはとても大変で、最初はテープを流して踊っていたとのこと。そして、「話し出すと止まらないので(笑)」と愛之助丈へバトンタッチ。

愛之助丈も緊張していたのか、テンパっていたのか、途中で「何を言ってるんでしょうね」とセルフツッコミを入れながらのご挨拶。
「歌舞伎ではない家から松嶋屋に入れていただき、着物の着方も分からない頃から、寿々先生には手取り足取り教えていただいた」というような内容。

孝太郎丈は「お稽古をサボったこともあり、あまりいい弟子ではありませんでしたが」と笑いを取っていた。あと「息子の前でこんなことを言うのも…」とも。
千之助丈は元気良く「よろしくお願いします」とご挨拶。隣の仁左衛門丈がうつむいたまま微笑していたのが印象的。

仁左衛門丈は「終わって寂しいのと同時に、少しほっとしている」とのこと。「これだけの会ができるようになったのも、姉の人徳。そして、両親が守ってくれているのではないか」「寿々の会は最後だけれど、これからも姉が踊ることがあると思うので、そのときはお願いします」というようなことをおっしゃった。

最後に寿々先生のご挨拶。
とにかく感無量とのこと。
「以前、寿々の会で十三代目仁左衛門丈、仁左衛門丈、孝太郎丈の三代が揃い、今は仁左衛門丈、孝太郎丈、千之助丈の三代が揃って嬉しい」というようなことをおっしゃった。

秀太郎丈「皆さんのご多幸をお祈りして、十五代目の一本締めを…」
仁左衛門丈が「孫と同じ舞台で踊るのは初めて」とおっしゃり、「姉は現仁左衛門家三代揃ったと申し上げましたが、秀太郎親子も…」みたいに紹介して、一本締め。

とても素敵な会だった。
最終回だなんて残念だけど、見に行けて良かった。