歌舞伎関連 書籍

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タイトル 紹介・感想
『仁左衛門恋し』(著・小松成美)
世界文化社 2002年7月発行

小松成美さんのインタビューに答える形で、仁左衛門丈が過去から現在までを語っている。
若い頃の話、芸の話、家族の話…と、内容はとても濃い。
口上や舞台上でのご挨拶以外で仁左衛門丈がお話しする姿はテレビでしか見たことがないけれど、この本を読むと優しい語り口調が頭に浮かんでくる。
舞台写真(カラー)も十数枚載っているし、最後の特別対談(仁左衛門丈、孝太郎丈、汐風幸さん、片岡京子さん)も興味深い。
愛之助丈は出てません。

桜姫東文章―孝夫・玉三郎
旺文社文庫
1985年12月発行
『桜姫東文章―孝夫・玉三郎』
旺文社文庫 1985年12月発行

“伝説の舞台”と言われる『桜姫東文章』の脚本?と舞台写真(満載!)が載っている文庫。
愛之助丈は出てません。

『とにかく芝居がすき』
(著・片岡孝夫)
大和書房
1981年10月発行
『とにかく芝居がすき』(著・片岡孝夫)
大和書房 1981年10月発行

当代の仁左衛門丈が孝夫時代に出版された本で、1981年初版という古いもの。
子供時代のことや、「女殺油地獄」「義賢最期」などのお芝居について書かれていて、非常に興味深く読めた。私はイヤホンガイドすら聞かず、何も考えずにただ目の前のお芝居の筋を追って、泣いて笑って楽しんでいるだけだけど、役者さんはここまで考えてお芝居をしているんだなぁ。
また、下手な大向こうへの苦言が書かれていた。私みたいな初心者ですら、空気の読めない大向こうにはゲンナリするのだから、役者さんはなおさらだろう。
愛之助丈は出てません。

三階さん―歌舞伎はともだち 2
ペヨトル工房
1993年12月発行
夜想EX2『三階さん―歌舞伎はともだち 2』
ペヨトル工房 1993年12月発行

「三階さん」=名題下さんの紹介本。
上村吉弥丈の襲名直後(?)インタビューが載っている。他にも、雀右衛門丈、又五郎丈、團蔵丈、歌江丈、京蔵丈…など、たくさんのインタビューが載っている。舞台裏を垣間見れる感じや「昔はこうだった」というお話がいろいろと載っていて、非常に面白かった。普段何気なく見ている部分が大変だったりするんだなぁ。
愛之助丈は出てません。

『花の脇役』(著・関容子)
新潮社文庫 2002年3月発行(単行本は1996年3月発行)

いわゆる「脇役」さんたちへインタビューした内容が書かれている。一人ずつ順番に紹介していて、それぞれの締めくくりが「この本を読んでよかったなぁ」と思うような終わり方なのだ。お弟子さんが語る師匠は誰も彼も素敵に見えるから不思議。
愛之助丈は出てません。

『虹の脇役』(著・関容子)
新潮社 1999年11月発行

『花の脇役』の続編(?)。
上村吉弥丈も登場している。
愛之助丈は出てません。

『歌右衛門合せ鏡』(著・関容子)
文藝春秋 2002年3月発行

芸に関することばかりでなく楽屋の話なども載っていて、バランスがいい。(桜丸は「まっつぐ死ぬ」のだとか、梅玉丈が愛犬の脚を揉んでるとか。「生意気ざかり」だった仁左衛門丈が「楯突いた」とか。) 文章も読みやすく、最後まで一気に読めてしまう。
愛之助丈は出てません。

『海老蔵そして團十郎』(著・関容子)
文藝春秋 2007年1月発行

聞き書きによる成田屋三代の物語。我童丈のエピソードが印象的だったな。
愛之助丈は出てません。

珠の段
(著・杉本苑子)
旺文社文庫
1987年2月発行
『珠の段』(著・杉本苑子)
旺文社文庫 1987年2月発行

短編集のうち、本のタイトルになっている一作が細川血達磨伝説をモチーフにしたと思われる作品。
武士は津田悠之助、小姓は伊南数馬。『染模様恩愛御書』と違い、数馬は悪魔のような… というか、はっきり言って外道。細川の殿様は何だか器が小さそう。
陰惨な物語なんだけど、悠之助(友右衛門)の最期は『蔦模様血染御書』より、『染模様恩愛御書』より、心に残った。
愛之助丈は出てません。