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「そうだ、夏休み、みんな夏休みにしよう、そ
んで海に行こう!」
「夏休み、ですか。そうですね、ユーリもずっ
と息抜きもしてないですしね」
「城のみんなもおれがいたら仕事しなきゃいけ
ないんだろう? じゃあ、出かけてる間お休みってことにしてさ、家族との時間とか大事にして欲しいし」
あくまで、ユーリ自身が書類書きの仕事から解
放されたい、というのは二の次の…はず…である。四方を山に囲まれた血盟城にいて、広く大きな海原を見たくなった、というのもついで、ということにしてお
こう。
「いいんじゃないですか? 働いてる者にして
みれば暇を貰うのも言い出しにくいでしょうし」
「魔王命令だ、夏休みは働いちゃダメってこと
で」
「確か、海辺の町に縁の別荘があったはずで
す。早速きいてみましょう。魔王陛下が動くとなると城の者も休めないから、俺の個人的な旅行と言っておきましょう」
「あ、でも。コンラッドとかに一緒に来ても
らったら休んだことにならないのか、じゃあだめだよな」
「俺も夏休み、もらいますよ。 ユーリが俺の
休暇先に遊びにくればいい、ね?」
「コンラッド…。うん」
コンラッドの提案に否定などしない。一人で行
くより、誰かと、コンラッドと過ごしたいのは言うまでもない二人の想いなのだから。
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