兄妹でエロエロ我慢比べ。

エルリック家のキッチンから、いい香りが漂って来る。妹のアルが日課となった夕食の準備をしているのだ。
本日のメインは鱒のムニエルだ。北方のブリッグズ山のふもとで捕れる鱒は今がシーズンで脂のノリも良く、焼いても、フライにしても美味だった。
そしてじゃがいものポタージュと自家製のパン、サラダのメニューが出来上がる。
「うん。できた!兄さんを呼んでこなきゃ」
そうして一緒に住む兄のエドワードを呼ぶために振り返ろうとした時だった。
「ひゃっ!」
何者かが、デニム地のスカートから覗くアルのすらりとしたふくらはぎを指先で撫で上げた。アルは驚いて声を上げ、何が起きたのかと周囲を見回すと、自分の足元にしゃがみ込む兄の姿があった。
「なっ…何してるのさ!料理中は危ないからそういう事しないでって、言ってるでしょ!」
「あ、ごめん。いやさ、どのくらい感じるものなのかなーって思って…」
苦笑いしながら、エドワードがそう言う。アルはいたずらの罰として出来上がった料理を全てエドワードに運ばせた。
食事の後で、アルが先程のいたずらの事を再び兄に問いただした。
「なんであんなことしたの?」
「いや…お前さ、すっごく感じ易いだろ…?だから、どこでもそうなのか、試してみたくなって…」
そして夕食時になり、キッチンに行った時に丁度妹の魅惑的なふくらはぎが目に映り、つい手を出してしまったとエドワードは言った。
「…そんなこと、夕食時にしなくてもいいでしょ?…ベッドの中で、さんざんできるじゃない」
アルは自分で顔を赤くしながらもエドワードにそう言う。すると、エドワードが何かを思い立った様な顔で言い出した。
「じゃあさ、明日は俺もお前も仕事休みだし、今晩色々試してみようぜ!」
エドワードの提案に、アルはますます顔を赤くして反論した。
「えーっ?や、やだよ!ボクだけされるのなんて!そんな事言って、兄さんだって結構敏感だと思うけど?兄さんの身体も色々していいならさせてあげてもいいけどさ」
アルの言葉にエドワードは言葉に詰まって黙ってしまったが、やがて渋々それを了承した。
「分かった。等価交換の原則に乗っ取って、お互いに試してみると言う事で…」
「うん…。じゃあ、シャワー浴びて来てからね…」
「お、おう!」
何故か、言い出したエドワードが真っ赤になって返事をした。

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「兄さん、準備出来たよ!」
無地のTシャツを着たアルがエドワードの部屋にやって来たのは夜11時になろうかという所だった。2人とも先程シャワーを浴びて身体の隅々まで洗い、同じような服装をしている。これは、見た目で惑わされる事がないようにとのエドワードの申し出により決められたものだった。
「よし。ここに座れ!」
エドワードに言われてアルはベッドの上に正座する。すると同じように、エドワードもアルと向かい合って座った。
「じゃ、これから時間無制限一本勝負だかんな!1ケ所最大3分交代でお互いの身体に触れていって、我慢出来なくなったところで終了、負けた方が明日から1週間の皿洗いをする…それでいいな?」
エドワードがルールを発表すると、アルがそれに頷いた。何故かどちらの身体がより一層感じ易いかの勝負になったが、だからといってアルは手加減をするつもりはなかった。いつもエドワードに抱かれる時、一方的に感じさせられて恥ずかしい思いをしているので、こういう機会を逃すまいと考えていたのだ。
「どっちが先にするの?」
アルが尋ねると、エドワードは机の上に置いてあった銀貨を一枚手に取ってそれを見せた。
「コイントスで決めよう。お前が選べ。表か裏か?」
「…裏!」
そしてエドワードが左手でコインを弾いて、ベッドの上にそれがぽとり、と落ちた。コインは軍の紋章の描いてある面を上にして落ちていた。
「…表だ。俺が先攻だな。じゃあ、まずは頭から…」
エドワードはそう言うと、生身の左手をアルの頭部に差し伸べた。それから金色の髪の毛の中に指を滑らせ、おもむろにまさぐり始めた。
「えーっと、感じる、って言うより普通にいい気持ち!自分で触ると何でもないのに、他人にしてもらうと気持ちいいんだよね〜」
アルは上機嫌で笑いながらそう言い、自分もエドワードの髪の中に指をもぐり込ませて軽く動かした。
「ね?どお?」
「…確かに、心地いいって感じだなぁ」
思った程アルにダメージを与えられなかったのと、アルのにこやかなその表情に少しむっとしながらもエドワードは次に指先を耳たぶに這わせる。
「これはどうだ?」
「ん…ちょっと…いいかも…」
アルの表情を見て、エドワードは指を耳の穴に差し込みながら顔を近付けて耳たぶをぱくり、と銜え、それから舌先でなめ回し始めた。
「あ…ふ…んっ」
舌の先で刺激する度にアルの口から切なげな声が漏れた。彼女の細い指先がシーツを握り締めて耐えているような素振りをする。その仕種を見てエドワードはほくそ笑んだ。
(やっぱり感じやすいんだな…早く決着つけちまおう)
指を耳の穴から引き抜き、今度は舌の先を差し入れると細かく動かした。エドワードのその愛撫にアルの肩がびくり、と反応する。
「あ…だ…め…」
アル自身、しょっぱなから弱い部分を責められてもう根を上げてしまいそうになるのを必死に堪えていた。耳たぶをしゃぶられると身体の中をびりびりと甘い痺れが駆け巡り、だんだんと鼓動が早くなって行くのが自分でも分かる。しかしそんな中、ベッドサイドに置かれた砂時計の砂がすべて落ち切ってしまったのを目にして安堵した。
「にいさん、時間…」
アルに言われてエドワードは仕方なく、といった風情で身体を離した。ベッドの上にへたり込むアルは顔を真っ赤にして必死に荒れた呼吸を整えようとしている。
「…今度は、ボクの番だからね…」
そう言って、今度はアルがエドワードの耳にかぶりついた。
アルは軽く歯を立てながらエドワードの柔らかな耳たぶを攻め立てた。時折、耳の穴に柔らかく息を吹き込むとエドワードが声を上げた。
「うわっ!…くるなぁ、耳って…」
アルを責めている時には余裕の表情だったエドワードも、自分がされる立場になるととたんにその感覚に身体を震わせた。下腹部を覆うトランクスが微妙に形を変える。
「どお…?感じる?」
「んっ…くすぐったいのと、気持ちいいのが混ざりあった感じだな…」
アルの愛撫はエドワードのそれよりも繊細だった。指や舌も触れるか触れないかのところを彷徨い、もどかしさから自分で押し付けたいと思わせる。しかしここでも時間切れとなり、アルもまたエドワードに決定打を与える事が出来なかった。
そうして、次に足の指、腕…と交代で愛撫を互いの身体に与え続け、アルの柔らかく白い肌は、あっと言う間に紅く染まる。エドワードも呼吸を荒げて快感に必死に耐えているようだった。
「んじゃ…次は首だな…!」
愛撫は次第に身体の中心に向かって進められた。ベッドに両手をついてうなじを露出させたアルに後ろから覆いかぶさるようにエドワードが首筋にしゃぶりつく。左手は喉元に添えられて軽く指でなぞるように動かし、唇はうなじにいくつものキスの雨を振らせてから舌先を丹念に動かした。
「は…ああん、すごっ…」
エドワードの舌が首から背中に続くラインを辿ると、アルが喉元を仰け反らせて激しく反応した。
「どうだ?もうそろそろギブアップしたくなってきたんじゃないのか?」
エドワードが後ろからアルの耳元で囁いた。しかし、それを聞くなりアルはぎっとエドワードを睨むと震える声で言った。
「まっ…まだ、大丈夫だもん!こ…んんな…の…」
勝負事では兄に負けたことなど殆どないのに、こんな馬鹿げた事で兄に負けるなんて、というその思いが彼女の身体が快感に押しながされるのを寸での所で押しとどめていた。普段のアルなら首筋に触れられた時点でエドワードに抱いて欲しいと懇願していただろう。
(がっ…頑張れ!アルフォンス!まだ…まだ我慢しなくちゃ!)
だがしかし、やがて愛撫の場所が内股に及ぶともう声を上げて耐えるしか出来なくなっていた。
「あっああん、やだぁ!そ…そこ!ダメ!」
「もう…いい加減諦めろよ…ココも濡れてるじゃねーか…」
内股を愛撫する為には当然両足を開かなくてはならなかったが、アルの健康的な白のショーツの股の部分は度重なる愛撫の為に蜜が溢れ、布地の下の亀裂の形がはっきりと分かる程だった。
強情な妹の鼻を明かす為にエドワードは執拗なまでに愛撫を加える。白い肌にはいくつもの紅い痕が残り、両足の付け根の花園はひくひくとその窪みを埋める為の肉棒をはっきりと欲していた。
「いや…あ、あんっ!兄さん…!やだぁ…くぅっ…」
切羽詰まった声を上げてもなお白旗を揚げようとしないアルに、逆にエドワードの方が追い詰められていた。
(…さ…触りたい…入れたい!)
目の前には自分を絶頂に導いてくれる暖かく柔らかな狭穴が密やかに息づいている。だが、触れればその時点で反則となり、自分の負けが確定してしまう。
(触りたいけど…負けたくないし、まだ最後に胸が残ってる…胸を触られたらアルは絶対我慢出来なくなるはずだから、我慢して勝ちを決めてから存分に可愛がってやろう…!)
エドワードはそう決心して、後ろ髪を引かれつつもアルから離れたのだった。
エドワードの愛撫から解放され、アルはその琥珀色の瞳を潤ませながらエドワードの上にのしかかった。直接触れられていないのに、自分の乳首は硬くしこり、股間はぐっしょりと濡れそぼっている。今の自分はどんなに物欲しそうな顔をしているのかと考えると顔から火を吹く程恥ずかしかったが、ここまで来たら最後までやり通したかった。
アルはエドワードの上で身体をずらし、機械鎧の左足を持ち上げた。太ももの中程まで覆っているトランクスの裾をずり下げ、機械鎧との接合部に舌を這わせると、それまで静かだったエドワードが突然叫び声を上げたのだった。
「ぎゃっ!やめろ!痛い!そこは痛いんだよっ!」
「嘘…!気持ちいいんでしょう?気持ち良くなきゃ、ここがこんなになる筈ないもん!」
アルは接合部を刺激しながらそう言うと、エドワードの股間を指差した。その部分はアルの密やかな場所と同じように自ら分泌したもので濡れ、下着に染みを作っている。そして硬く張り詰めた物がぴくぴくと布地の下で蠢いた。
「どう?兄さんこそ、ギブアップしなよ!」
「やっ…嫌だぁぁ!うう…ず…ずりぃ…アル…継ぎ目が敏感なの、知ってるだろっ!うわっ!ビリビリくるぅ!」
アルはエドワードの叫び声にも動じず刺激を与え続けた。エドワードは右手でシーツを握り締め、左手はばんばんとベッドを叩き必死にそれに耐えようとしたが、痛みの刺激が快感にすり変わり、背筋を這い上がると共にもう歯止めが効かなくなった事を悟った。
(ヤバい!も…我慢で…き…な…い…)
「アルぅ…も…ギ…」
エドワードがギブアップと言いかけたその時−不意に腰の辺りに開放感を感じた。何事かと見れば、トランクスが腿の辺りまで引きずり下ろされている。驚いてエドワードは叫び声を上げた。
「うわぁっ!アルっ!」
弾かれた様にぶるんとしなるエドワードの欲望を目の前に、トランクスを引き降ろしたのはアルだった。瞳に涙を溜めてその逞しいものをじっと見つめながら掠れた声で言った。
「もう…我慢できないよ…兄さん…!ボクの負けでいいから…ねえ…」
そう言うなり、屹立した欲望を口に含み、じゅぶじゅぶと睡液を絡ませながら頭を前後に動かした。
「はっ…んふぅ…ん……」
幽かに吐息が漏れる口を引き離し、エドワードが噛み付くようにアルの唇を吸った。彼女の着ているシャツをもどかしげに剥ぎ取り、露出したたわわに実った2つの膨らみを鷲掴み、乱暴に思える程激しく揉みしだいた。
「ひっ…あ…いいっ!はやくっ…してぇ…!」
そのままベッドにもつれるように倒れ込んで、エドワードはアルの下着を脱がせる。そして自身を股の間の濡れそぼった亀裂に押し付けると低く唸るように言った。
「…このまま入れるぞ…?」
「うん…来て…」
頬を上気させて頷いた妹の頭を抱え込みながらエドワードが腰をぐっと押しやると、それはいとも簡単に妹の胎内へと埋め込まれて行った。
「あ…あ…あああっ!すごいよぉっ!兄さんの、いつ…もよ、り…おっきぃ…」
亀裂への前戯は無いに等しい。それ故か酷い圧迫感を感じているのだろう。アルは苦しげに呻いた。だが、エドワードは悪戯にからかうような言葉を投げかける。
「いつもは、物足りないのか…?」
腰を動かし、襞が擦れて得られた甘い感覚にエドワードも声を震わせながらそうアルに尋ねると彼女はとうとう泣き出してしまった。
「ちがっ…ああ…ダメな…のぉっ!いつも、いいけ…ど…きょ…ひっ…いや…あっ…あーっすごっ!いいっ!いいのぉっ!」
蜜の溢れるそこをゆっくりと深くかき混ぜられて、涙と睡液で顔をぐちゃぐちゃにしながら声をあげるアルに、エドワードの感覚も一気に押し上げられていった。アルの細い腰を鷲掴むと激しく抽送を繰り返す。ぱんぱんと腰を打ち付ける音とアルの喘ぎ声だけが室内に響き、やがてそれに絶頂を告げる言葉が重なった。
「やーっ…ダメ!イクのっ…兄さん!兄さんっ…イク!」
「アル…俺も…一緒に…んっ…くっ!」
アルの内部がぎゅっとエドワードの欲望からすべてを搾り取るかの様に収縮すると、次の瞬間、2人とも身体を弛緩させて果てた。次第に力を失い、ずるり、と押し出されたエドワードの欲望をアルは愛おしげに指でなぞると、口に含み、自分が分泌した蜜やエドワードが吐き出した精液まで嘗め取って浄めた。
「なあ、アル…」
自分の股間に顔を埋めて奉仕するアルの髪を愛おしげに撫で付けて、エドワードが呟いた。
「お前がギブアップする前に、俺ももうダメだと思ってギブアップしようと思ってたんだ…。だから、勝負は引き分けだな…」
アルはそんな兄の言葉を耳にしたが、口に含んだまま恥ずかしそうに微笑んで、そしてまた奉仕を続けた。

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「ねえ、兄さん、人間のからだって、くすぐられてくすぐったいって感じる所は全部性感帯なんだって…」
満ち足りた後に押し寄せる幸福なまどろみの中、アルが囁いた。
「でもね、好きな人にしてもらわないと、気持ちいいって感じないんだってさ…」
「ん…」
エドワードはとろとろと眠りの中に引き込まれるのを感じながらも愛しい妹の声に耳を傾けた。
目が覚めたらまたたっぷりと焦らして鳴かせてやろう。…ああ、でも逆にされるのもいいかもしれない。だってアルの言う事が本当なら、自分はアルじゃないとあんなに感じられないのだから。
自分の唇になにかやわらかいものが触れるのを感じながら、エドワードはゆっくりと眠りに落ちていった。

アホな事で賭けをする兄妹を書きたくなったので。


裏展示部屋TOP