Replay

Scene01 同調フォンスロットという名の一人遊び

 テイルズオブTRPGシリーズの特徴として、『PC人数が多い』ということが挙げられる。
 このアビスリプレイでは、6人+αと少ない方ではあるのだが、それでも通常のセッションよりは多い、というのが実情であろう。
 そこで、今回はそこらへんをシナリオに生かそうと、ある仕込をおこなった。

 結果は私の狙い通り、ルークとティアがユリアシティに残るという選択をし(といっても、ルークは前回のセッションの結果動けない状態となっているのだが)、そしてガイは途中でパーティーを抜けていった。
 もうお分かりだろう。そう、今回のテーマは『パーティー分断による少人数セッション』である。

---

GM:そういうわけなので、今回はこのメンバーでセッションをおこないたいと思います。
アニス:GM! 前衛足りなさすぎです!
ナタリア:そうですね、弓と魔法とトクナガじゃあねえ……
アニス:トクナガをバカにするなよ!?(一同爆笑)
ジェイド:(無視して)それは置いといて、アニスは頑丈ですけど完全前衛ってわけでもないですからねえ、ちょっとバランス悪いんじゃないか?
GM:そこらへんは抜かりありませんよ。こちらのパーティーにはアッシュが同行します。
ナタリア:アッシュ!? ……誰でしたっけ?(一同大爆笑)
ジェイド:ひっでぇぇぇぇっ!?(笑)
アニス:婚約者でしょ、一応!(笑)
ナタリア:えー、あ、お、覚えてますよもちろん!?
GM:小暮さんはそう言うと思ってたよ(笑)

この時点でアッシュはただのNPCであったため、ナタリアのプレイヤーは彼に対する執着がなかったようである。
彼が実際にPCとして参加した際のナタリアの態度の違いにぜひ注目してもらいたい(笑)

ルーク:(会議室のドアを開け)よーっす、GMー、俺も見物してていい?
GM:いきなり入ってくんなよ!(笑)……そうだな、今ルークはアッシュと同調してるって設定だから、こっちの出来事は知っててもいいんだが……お、そうだ。
ルーク:?
GM:(笑顔でアッシュのキャラシーを差し出し)君にひとつ仕事を与えよう。今回アッシュで参加したまえ。
ルーク:えええぇぇぇぇっ!?
アニス:おー、いいねー!
ジェイド:何と言う……面白そうじゃないか!(笑)
ルーク:え、ちょ、ってあれ? 今現在、『ルーク』の意識はあるんだよな?
GM:あるよ。やりにくかったらロールプレイ部分とかは俺がアッシュ担当するけど?
ルーク:じゃ、じゃあそれで……っ!
アニス:むー、となると今回はヒロイン奪取プレイはできそうにないなぁ……

なぜそうつまんなそうな顔をするのか。

ジェイド:そういえば、アッシュにはコナかけないんですか? 一応あっちが本物だけど。
アニス:でも〜アッシュって公爵家継ぐ気なさそうだし、びっくりするほどナタリア一筋だし……どっちかっていうとルークの方がいいかな〜。今は幻滅してる最中だからもうちょっと様子見るけど。
ジェイド:いや、元々ルークにも相手にされてなかったじゃねーか!(笑)
ナタリア:というか、なんでルークには媚びてたの?
アニス:決まってんじゃん、それは……
GM:それは?
アニス:PC1だからよ!(一同大爆笑)
ルーク:お、俺の存在価値はPC番号だけなのかーっ!?

こうなったらとことん落ちるところまで落ちるといいぞルーク。その方が這い上がる時の快感が高くなる。
そんなこんなで、ようやくセッションが開始したわけなのだが……

ルーク:あ、俺深層意識でアッシュに話しかけます!
GM:いきなりすぎるなお前はっ!?
ジェイド:というか、なんでそんなにアッシュが好きなんだ(笑)
ルーク:だって俺を負かしてくれるじゃないですか!!
GM:さすが負ける男。えーと、繋ぎっぱなしだから、呼びかけたら聞こえるぞ。……なんて話しかけるんだ?
ルーク:(少し考え)……よし! これだ! もうこれしかない!!
GM:何だよ(笑)
ルーク:アッシュー! 俺だー! 結婚してくれー!!(一同爆笑)
GM:「死んでも嫌だ」(一同大爆笑)
アニス:ば、バカだよ……あんたらバカでしょ!?
ナタリア:ぶっ……くくく……お、おなか痛い……!
ジェイド:しかしホントひっでえ会話だな(笑)
ルーク:な、なぜだ! やっぱりレプリカだから!?
GM:……えー、どう答えてやろうか(笑)
ジェイド:ここはやっぱり、『ヤツ』が言いそうな答えを返すのがいいと思うぞ(笑)
GM:ああ、『あの人』ですね(笑)じゃあ「俺にはナタリアが……」と返ってくる。
ルーク:(ナタリアを指差し)こんな女のどこがいいんだっ!?
GM:「俺もそう思う」(一同爆笑)
ナタリア:ちょっとぉ!? 矢野さんっ!?
GM:(無視して)「この声の女に関わるとろくなことにならない……!」

GMは過去、彼女が声を当てているキャラクターに色々酷い目に遭わされたのである。今でもよく覚えてます。

ナタリア:GMひどぅい! っていうか声は根谷さんが担当するから! 私じゃないですからね!?
GM:おっと、いかん。つい本音が(笑)えー、アッシュは「ナタリアを侮辱するのか!?」と怒ります。
ルーク:さっきまで俺と同意見だったのに(笑)
GM:怒るんだよっ!?
ナタリア:……ルークは支援は要らないってことですね?
ルーク:ああっ!? う、嘘ですすいません英魔さまっ!?
ナタリア:ナタリア。
ルーク:英魔さま仏様ナタリア様ーっ!?(一同大爆笑)
ジェイド:なんかお前、言動が小島さんに似てきたな(笑)

つづくのだろうか……?

---

あとがき。

時間軸的にはワイヨン鏡窟のあたり。あそこはアシュナタ的にもアシュルク的にもたいへん美味しかったです。
ナタリア(っつーか英魔さま)は『じゅんいっちゃん』をいじるのが好きなんであって、この時点ではまだアッシュにデレてないですね。
たぶんキノコロードがじゅんいっちゃん的地獄のはず。たぶん。

※小島さん…『こじまめ』こと声優の小島めぐみ。三下として有名。