Novel

超あとがき

「外伝」が好きである。

古くは機動戦士ガンダムのOVAシリーズから。
スーパーロボット大戦α外伝はシナリオも難易度も素晴らしかった記憶があります。
ガンダムSEEDはASTRAYこそが本編だと本気で思っていたこともあります。
セクシーコマンドーの外伝はむしろ本編がありません。

私が同人をやるモチベーションも、半分以上「外伝が書きたい」というものです。
「もしかして本当にありそう」と思わせるサイドストーリーや後日談。それを、いかにそれらしく見せるかに心血を注いできました。
この連載『劇場版アリアンロッドルージュ・すぺしゃるみっしょん ノエルと幻の王国』も、そういうものを目指して書いてきました。
少しでも楽しんでいただければ幸いです。

さて、ここからは少しネタバレ話を。

仮面セプターが敵になる展開は、最初から考えていました。が、実はトランの魂を取り込んで〜というのは書いていくうちにするすると決まっていったことでして。
書き始めはむしろ「復活するって宣言しちゃったけどどうやって復活させよう」と頭を悩ませていた所でした。
そして、『限定』なので、最後トランは消える、もしくは城に残る、というのだけは決めていたのですが……
「《ガイア》でトランが復活(ちょっと違いますが)できたのなら、普通に生き残ってエリンディルに帰れるんじゃね?」
という問題が出てきまして。
それならそれで復活させろよ!と某さんの叫びが聞こえてきそうですが(笑)あの体はレベル120ソーサラー。無事に帰ってきたら手がつけられなくなるし第一美しくないので、ああいった形で留まらせました。
トランならそうするよなぁ、とも思いましたし。
それに別システムの力を使うのは卑怯だろう、とも思いましたし(笑)
ただし、僅かな希望は残して。
以前、あるお方に「本編で死んだと思われるキャラクターを登場させて物語を書く場合、ラストははっきりとさせず、原作に返すのがいい」と言われたのがまだ心に残っているんですね。

ちなみにトラン復活を考えてる方、どうかこんな無茶はしないでください。うひひ。
で、書きながら思ったのは。

シナリオが最後まで決まってないのに書き始めてもどうにかなる

ということでした(笑)
なのでみなさん、シナリオいっぱい作りましょう。そして私をセッションに呼んでください。いつでも駆けつけます!

さて、つもる話はまだまだありますが、このへんであとがきも終わりにしたいと思います。
いやー、それにしてもブログでちょこっと出したネタがこんな形になってウェブに公開されることになるとは。人生何が起こるか分かりません。
ではみなさん、また別の物語でお会いいたしましょう!

……実はもう、ネタだけ暖めてあります。
実を結ぶかどうかは分かりませんが(笑)

2007//12//16 伊万里



追記

今になって読み返してみると、まだまだ練りこみが甘いなあと痛感させられます。
でも、書いててとても楽しかったこと、みなさんからの感想や励ましの言葉がすごく暖かかったことは今でも心に残ってます。
あれから二年が経ち、サイトもアリアンロッドも新たな展開を迎えました。
けれどこの連載を形に残しておくことが、それまでの軌跡というか、記念というか。

……だめだ、シリアスは3分しかもたない!(笑)
と、いうわけで、これからもこのサイトをよろしくお願いします!