Interlude  インタールード
時は、まるで夢のよう
そして今、ひと時、あなたは私のもの
さあ、その夢にしがみつきましょう
夢は味わい深く、きらめきはワインのよう
誰が知ろう、これが現実なのか
あるいは私達ふたりが夢を見ているに過ぎぬのか
今は、まるで幕間のよう
愛が始まることもあるでしょう

あなたを愛することが、何より大事だなんておかしなこと
私の心では支えきれないほど
あなたを愛することが、私の世界をがらりと変えた
あなたを愛することで、大人にはなれなかった
誰もが、誰もがいつ愛が終わるのか分からない
だから、その時まで……愛しい友よ

時は、まるで夢のよう
そして今、ひと時、あなたは私のもの
さあ、その夢にしがみつきましょう
夢は味わい深く、きらめきはワインのよう

誰が知ろう、これが現実なのか
あるいは私達ふたりが夢を見ているに過ぎぬのか
今は、まるで幕間のよう
愛が始まることもあるでしょう

今は、まるで幕間のよう
それから愛が始まることもあるでしょう
今は、まるで幕間のよう
愛が始まることもあるでしょう


・interlude
「幕間(まくあい)」とするか「間奏」とするかでやや考えたのですが、なんとなく私の直感が「幕間」だと主張するので。「幕間」=「ひと時の夢」。

 原曲は主に60年代に活躍したシカゴ出身の女性ソウル・シンガー、ティミ・ユーロが68年に発表したシングル曲(作曲George De La Rue、 作詞:Sharper)。

 モリシーはこの曲のカバーをスジー・スー(Siouxsie & The Banshees)とのデュエットで94年にシングル発売した。

 もともとデュエットではなかった曲を、何故モリシーはデュエット曲に仕立てたのか興味深いところだが、“Interlude”を歌うティミとスージーの声を聞き比べると、二人の声がよく似ている……だからか、と推測するのは、やや単純過ぎるかな?

 レコーディングは、モリシーとスージー・スー別々に行われ、二人が顔を合わせることは無かった。また、現在までコンサート、TVショー等でライブ演奏されたことも無い。
 アウト・トラックとしてモリシーだけのソロ・ヴァージョンが存在する。こちらも聴く機会があれば是非聴いて欲しい。モリシーは決して専門的な意味で上手い歌手ではないのだろうが、それでも間違いなく人の心を惹きつける歌手だと確信するはずだ。

 プロデューサーは、バンドのボズ・ブーラーが務めた。やっぱりこの時期(90年代半ば)の彼は凄い。

 余談だが、「Malajusted」期にモリシーはティミ・ユーロのマネージャーも勤めたことのあるヴィッキー・ウィックマンをマネージャーとして雇っていたことがある。ウィックマン曰く「モリシーは60年代に熱を上げていたから、“強い女性マネージャー”という道義が気に入っていたのよ」だそうだ。また彼女は、ダスティ・スプリングフィールド、あるいはエルヴィス・プレスリーの「You Don't Have To Say You Love Me〜この胸のときめきを」の作詞者としても知られている。