Friday Mourning (Morrissey/Alain Whyte)
 フライディ・モーニング
金曜日のお悔やみ
僕は喪服に身を包み
家の灯りを消す
僕は、もう戻らない

何年も 君に警告してきた
涙ながらに訴えてきた

金曜日のお悔やみ
僕のこの気取った表情が
壊れてしまう前に
時間がきたのさ

この「ドーンレイド」は
夜の間に僕が君に囁いた
全てのことを
あっという間に台無しにする

君に全てを曝け出すなんて
絶対に耐えられない
もし、したとしても
長くはもたなかっただろう

一旦 僕を見て
一旦 僕を見て
それから目を逸らして
一旦 僕を見て
それから目を逸らして

奴らが僕を押さえつける時の
蹴り倒す時の
あの視線、僕の前に並んだ
教師たち、両親、
雇い主たちの顔
奴らの目線は みんなして
こう言っていた……
お前は負け犬
お前は負け犬

一匹の負け犬
一匹の負け犬
一匹の負け犬
一匹の負け犬

金曜
金曜日のお悔やみ
喪服に身を包み
僕は もう戻りはしないだろう

金曜
金曜日のお悔やみ
喪服に身を包み
僕は もう戻りはしないだろう

金曜
金曜日のお悔やみ
金曜
金曜
金曜


 朝、パートナーの家から去っていく「私」の歌。
 ということは分るのだが、それ以上にどういう歌なのか、「dawn raid」の意味するところをmorrissey_soloのフォーラムで英語圏の方に質問してみた。
 以下、頂いた回答。
*フォーラムがリニューアルする以前のことで、転載許可はお願いしたが、ポストして下さった方の名前を控えるのをうっかり失念してしまった。

『A "dawn raid" is when an investor buys a substantial number of a company's shares before the market becomes aware of their intentions. The buyer's objective is usually to build a strategic stake in the target company. In this case, the song is about an emotional investment made that won't pay off because he's discovered the person's real intentions - so he's leaving and never coming back. The voices of people with authority in his life come to mind as he mourns the loss of the relationship he thought he had. (People told him he's a loser). So the pun on "morning" (mourning) is revealed in the usage of the turn of the phrase "dawn raid".

"dawn raid"(株の大量買い占め )とは、マーケットがその動向に気付く以前に、投資家が大量の企業株を買いつける時を指している。通常、バイヤーの意図は、目的とする企業で計画的な儲けを構築することにある。
その場合、この歌は感情的な投資は報われないということについて歌っている。何故なら彼は人の真意に気付き、だからこそ去り、もう戻らないのだ。自分が持っていると思っていたリレーションシップを失った時、彼は人生に影響を及された(彼の人生に対して権威的である)人々の声が心に浮んでくる(人々は彼を負け犬と呼ぶ)。つまり "morning"と (mourning)が洒落の掛け合いであることは、 "dawn raid"とういう言い回しが使われていることにより明らかだ』

 なるほど、とても参考になりました。私も概ねこの意見に賛同です。
 モリソロ後期の「情念系」代表曲で、モリシーの歌手としての実力が遺憾無く発揮された傑作。

収録アルバム
基本的にオリジナル・アルバムのみの記載です。
アルバム未収録曲に限りベスト盤等を記載します。

You Are The Quarry (deluxe edition)