THERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUT
ゼア・イズ・ア・ライト・ザット・ネヴァー・ゴーズ・アウト
今夜 僕を連れ出して
音楽と、若く生きいきとした
人達のいる場所へ
あなたの車に乗せていって
もう決して決して帰りたくない
だって 帰る場所なんてないんだから
もう何処にも

今夜 僕を連れ出して
人に会って そこにある
光を見たい
あなたの車に乗せて行って
ああ お願いだから 家へ帰れなんて言わないで
だって あれは僕の家じゃない 他人の家
もう僕を迎えてくれる人なんていないんだから

たとえ二階建てバスに
突っ込まれても
あなたの隣で死ねるなら
なんて神聖な死に方だろう
たとえ10tトラックに
轢き殺されても
あなたの隣で死ねるなら
そうとも それは悦び その特権は僕のものだ

今夜 僕を連れ出して
どこへ連れて行かれても構わない
構わないから 構わないから
そして 暗い地下道の中
僕は思う 「やった! ついにチャンス到来だ」
なのに、突然奇妙な恐れに襲われて
僕はただ口ごもってしまう

今夜 僕を連れ出して
どこへ連れて行かれても構わない
構わないから 構わないから
あなたの車に乗せて行って
決して決して帰りたくない
だって 帰る場所なんてないんだから
そう 帰れる場所なんてありはしない

たとえ二階建てバスに
突っ込まれても
あなたの隣で死ねるなら
なんて神聖な死に方だろう
たとえ10tトラックに
轢き殺されても
あなたの隣で死ねるなら
そうとも それは悦び……その特権は僕のものだ

おお 決して消えない光がある
おお 決して消えない光がある
おお 決して消えない光がある
おお 決して消えない光がある
おお 決して消えない光がある
おお 決して消えない光がある



 この詞のハイライトは、But then a strange fear gripped me and I just couldn't ask という一節だと思う。家庭内で疎外感を抱く少年(または少女)は、どこでも良いから連れて行って欲しい、あなたとなら死んでも構わないとまで思いつめているが、その実、肝心の相手に気持ちを確かめることさえ出来ない。……「Oh, please don't drop me home」からは、二人の気持ちの強さがつり合っていないことが仄めかされている。

 モリシー自身がどう考えて作詞したのかは知らないが、私にとって、これは心中の歌ではなく、旅立ちを切望する若者の歌だ。彼(としておこう)は、本当に死にたいわけではないのだと思う。若く寄る辺の無い身で、「死んでも構わない」ほど愛している誰かと「ここではない何処か行きたい」と唯ただ願っている歌。報われない予兆への怖れ、それでも抱かずにはいられない情熱。胸が締めつけられるような片思いの歌。

 ジョニーの楽曲が、これまたとてもエモーショナル。ポータプル・プレイヤーで聴いていると街中だというのに感極まって泣きそうになる(ほど美しい)。  

 そしてパブロックのようだと言われてしまったモリソロのヴァージョンだが、私は好き……まあ、歌の内容に対してモリシーの声がちょっと重いかな……とは思うけど。

収録アルバム
基本的にオリジナル・アルバムのみの記載です。
アルバム未収録曲に限りベスト盤等を記載します。

・The Queen Is Dead