作詞 Morrissey

作曲
Alain Whyte
Boz Boorer(1.6.11)

プロデュース
Steve Lillywhite

演奏
Morrissey - Vocal
Alain Whyte
- Guitar, Piano, Backing vocals
Martin (Boz) Boorer
- Guitar, Clarinet
Jonny Bridgewood - Bass
Spencer James Cobrin - Drums


Danton Supple - engineer
Alex Black - assistant engineer


masterd by Steohen Marcussen
digitally edited by Ron Boustead

packege design Louis Marino
phote taken by Rankin

Recorded 1997
Recorded in England


Maladjusted (97 Aug)

何処かの誰かにとっては、アルマ・マターズは
精神に、肉体に、そして魂の中に
一片の中に、そして全ての中に宿っているものだから

(Alma Matters)
1. Maladjusted
2. Alma Matters
3. Ambitious Outsiders
4. Trouble Loves Me
5. Papa Jack
  6. Ammunition
7. Wide to Receive
8. Roy's Keen
9. He Cried
10. Sorrow Will Come in the End
11. Satan Rejected My Soul


7年間に及ぶ無レコード契約状態をもたらした戦犯として扱われることが多い6thアルバム。
 モリシー曰く「曲は良くても、音がフラットで生命力に乏しかった」
 裏を返せば、曲は決して悪くないと言っているのだ(うん、きっと)。

 モリシーはフラットだと言っているが、私はそうは思わない。実に繊細なアルバムだ。とても細やかな音作りで、そこから抑えきれない情感が震えるように、揺れるように溢れ出てくる。

 ハスッパで怯えた少女の目から見た街の灯りと暗がり(Maladjusted)。崩壊していく人生と自分だけの矜持(Alma Matters)。トラブルは僕を愛している、でも君は愛してくれない(Trouble Loves Me)。サタンさえ僕を拒絶するんだ……!(Satan Rejected My Soul)。どの曲も、詞の字面だけを眺めると倦怠に満ちているのに、それが曲にのり、モリシーの声で歌われると不思議な熱っぽさを帯びるのだ。

 特に、殆ど情熱的なラブソングと言っていい"Trouble Loves Me"と、スペンサーの置き土産となった流麗な"Wide to Receive"は秀逸。レトロチックなコーラスも愛らしい"Roy's Keen"に、悪魔にまでフラれちゃったと楽しげに歌う"Satan Rejected My Soul"も良い。

 一番"美しい"アルバムはどれかと訊かれたら、私はこの1枚を挙たい。Vauxhall & Iも美しいアルバムだったが、あちらは安定感ある美しさだったのに対して、Maladjustedは壊れ物の美しさ、脆いものだけが持つ熱烈さを聴かせてくれる。

 ……けど、不気味すぎる"Ambitious Outsiders"と、酒場のくだまきのような"Sorrow Will Come in the End"だけは好きになれないんだなぁ。ちなみに"Sorrow Will Come in the End"はUK盤には収録されていない。

Maladjusted-Expanded Edition