あ  行
ランク タイトル 著者名 出版社 文庫名 出版年 価格 主要人物1 主要人物2 主要年代及び派閥 分類
サブタイトル・目次及び内容・感想
沖田の容貌・性格 土方の容貌・性格
土方からの沖田象・沖田への態度 沖田からの土方象・土方への態度
☆3 会津の小鉄 -異聞新選組- 上下 飯干 晃一/著 勁文社 1981.04 1,300 近藤勇 新撰組 小説
上洛後(小鉄の誕生から新撰組との出会いまで)〜明治18年死。小鉄は会津と近藤に肩入れし近藤の首を葬る、山崎とは幼馴染。姉小路の暗殺は山崎に唆された芹沢。流泉小史の『新選組剣豪秘話』を参考としたと思われる部分が多いにあり(土方の吉原田圃の大喧嘩。新見の切腹は芹沢の癇癪で)。総司もよい役どころ。
「時々にこりと白い歯を洩らす(中略)若い屈託のない顔をしていた」////「いつも蒼みがかった肌の沖田総司は血気を頬にのぼらせ白い歯を剥いた」 「目もとがすずしく、なかなかの美男子であった」//////「颯爽とした姿」
小鉄「青竹のようなすがすがしい若さを見た」////「新選組の運命を背負ったように病める身体を病床に横たえている」
☆2 その男 上・下 池波 正太郎/著 文芸春秋 1972.04 580 伊庭八郎 幕末 小説
その男 123 幕末〜明治。杉虎之助(架空)が主人公。新撰組は話語りに出る程度。中村半次郎登場。
☆2 近藤勇白書 池波 正太郎/著 角川書店 角川文庫 1972.11 380 近藤勇 新撰組 小説
近藤勇白書〈上〉
近藤勇白書〈下〉
文久1年〜斬首。試衛館時代からの因縁の武士が、勤皇派に属して上洛後も近藤を付け狙うが果たせず。永倉が出張ってます。芹沢に気に入られまくりで、そのお守りが大変。最初永倉と藤堂の仲が余りよくないのも新鮮、原田も含め三羽烏的なのが多いのに。総司の出番は池田屋ぐらいまで、後はあまり出ない。最後のほうで伊庭が一度。
「白面の青年剣士」 「ふっくらとした面だちの美少年で、才気もするどいものだし、(中略)なかなか愛想もよく多弁」「表向きは愛想がよくても、土方の好き嫌いの烈しさは人間関係から食物に至るまで、まったく妥協の余地がないらしい」「いざとなると、煮えきらぬ返事をするのが当時(試衛館時代)の土方の癖」「怜悧でいて、そのくせ慎重で、いつもなかなかに結論を出さぬ」「めったに物に動じない」「粗野な土方の行動力」、渡辺昇「いつも青白い顔をしていて、ひょろりとやせた、ちょいと美男であてね」
皆「勇をはじめ先輩の剣士たちから、「総司、総司」と可愛がられていた」、原田「剣は試衛館随一」
☆2 若き獅子 池波 正太郎/著 講談社 講談社文庫 1994.01 380 永倉新八 幕末 小説
若き獅子 [若き獅子(高杉晋作)][悲運の英雄(河井継之助)][壮烈なる弧忠(松平容保)][新選組敗走記(永倉新八)][明治元年の逆賊(小栗上野介)]ほか全7編
[新選組敗走記]江戸帰還〜永倉最後。
☆1 人斬り半次郎 1〜2 池波 正太郎/著 新潮社 新潮文庫 1999.08 781 中村半次郎 西郷隆盛 尊攘派 小説
人斬り半次郎 幕末編
人斬り半次郎 賊将編
1「幕末編」、2「賊将編」
文久2年2月〜西南戦争。兄の敵として半次郎を付け狙った男が、西南戦争まで追いかけ死ぬ。新撰組は1巻の半ば以降2巻の頭まで名が出る、土方は1度だけ登場。[賊将(中村半次郎)「秘伝』]と同設定。
「総髪にした三十前後に見える苦みばしった侍」
☆2 刀傷 池波 正太郎/著 立風書房 1992.03 1,000 土方歳三 小説
[剣友(渡辺f)]試衛館時代の総司(16歳)・近藤、新撰組が登場、[色(土方歳三)]]京時代〜五稜郭、ほか全7編
[剣友]「年中、青白い顔をしていて、ひょろりをやせた、ちょっといい美男」、[色]「青白く鋭い面貌に陰謀と残酷の臭気をただよわせ」「美男の上に女好き」
[色]他「頭のきれる働きもの」「女には神経質」
☆2 動乱の男たち 池波 正太郎/著 ゆまにて出版 1977.02 1,000 永倉新八 幕末 小説
[高杉晋作-若き獅子『若き獅子』][新選組史跡を歩く]京時代から流山までの史跡めぐり、[新選組敗走記(永倉新八)『若き獅子』][聞書 永倉新八][壮烈なる弧忠(松平容保)『若き獅子』][敗れたり彰義隊-上野戦争]伊庭登場、ほか全12編
☆2 秘伝 池波 正太郎/著 立風書房 1992.04 1,000 原田左之助 永倉新八 新撰組 小説
[ごめんよ]伊庭八郎・佐々木只三郎が登場、新撰組も名前だけ、[ごろんぼ左之助]左之助の生涯、御用人の落とし子の噂に勘違い、最後は馬賊になり弟と再会、[竜尾の剣(永倉新八)]文京3年正月の藤堂との出会いから仲が悪く、藤堂は試衛館を利用しようと近づく、[賊将(中村半次郎)]、ほか全8編
[ごろんぼ左之助]「皮肉屋」
☆2 武士(おとこ)の紋章 池波 正太郎/著 新潮社 新潮文庫 1994.10 400 永倉新八 新撰組 小説
[新撰組生残りの剣客-永倉新八]永倉の誕生〜死、芹沢に気に入られほか全8編
☆2 幕末新撰組 池波 正太郎/著 文藝春秋 文春文庫 1979.02 514 永倉新八 新撰組 小説
幕末新選組<新装版> 永倉の幼い時からその死まで。市川宇八郎(後の靖共隊隊長になる芳賀宜道)の出番も多い。斎藤が伊東の供として近藤の妾宅へ行く。総司の出番はほとんどなし、山南の切腹のときぐらいか。
『近藤勇白書』と似た内容です。
「肺を病んでいる白面の青年剣士」、永倉「若いのに気が強いなあ」 「低い声」「藤堂平助にまさるともおとらぬ美男子の土方歳三だが、藤堂平助のように、おしゃべりではない」「土方のほうは同じ美男子でも、武州・多摩に育った精悍さがある」「口のおもい」「めったに人をほめたことがない」「青白い顔」「理論より直裁な行動力ですべてを押しきろうとする農家出身の土方歳三」「冷静な」
☆0 人には越えられない山がある一言を -侍添野義二今日に生きる- 石野 弘/著 土屋書店 2004.06 1,500 新撰組 小説
[第1章 道][第2章 自然の前で今幸せに生きる][第3章 人の生き方を知る上での勉強][第4章 心の変革][第5章 吉田松陰に思う][第6章 雄飛][第7章 知恵者になれ、だれかの一言を][第8章 覚悟の修行]全8編
士道館館長・添野義二(空手家)を題材にした小説。彼が尊敬する人物が、土方歳三ということで、文章のところどころに土方さんや近藤さんのことが出てくる。けれど、添野さんを知らないし、主じゃないので読むのが辛い。
☆1 甲賀源吾伝 石橋 絢彦/著 甲賀源吾伝刊行会 1932.12 600 甲賀源吾 箱館戦争 小説
[本伝][外編-幕末の形勢と函館戦争]
甲賀源吾の伝記。文語・漢文で読みにくい。[外編-幕末の形勢と函館戦争]文久2年和宮降嫁〜明治2年五稜郭降伏、土方の名が所々に見られる。
☆3 鬼神新選 出海 まこと/著 メディアワークス 電撃文庫 2003.07 610 永倉新八 明治 小説
鬼神新選 京都篇 1[京都篇]、
明治2年5月11日〜。土方の下へ総司が迎えに。永倉と甦った総司・土方・原田が近藤の首を巡って対立。
「底抜けに明るい声音。稚気に溢れた口調」「白く透き通った肌と、黒く長い髪。線の細い、華奢な背中が、(中略)女と見紛うほどの美貌の持ち主だが、しなやかに引き締まった肉体は、あきらかに男性のそれ。それも、鍛えられた剣士の体と見える。美しい男だった。月光を浴び、茫と夜空を見上げる裸身は、地上に舞い降りた天の使いを思わせる」「人を惹きこむ。無邪気で透明な笑顔」 「歳の頃は三十半ば。総髪の「役者のような」と評すべき美男。そして−−。ただ美男子というだけでは済まされぬ。凛とした風格。仏のごとく柔和な笑みに潜む、鬼の酷さ。優、厳、美−−それらが矛盾することなく調和した漢の貌」「役者のような美男でありながら将の風格を漂わせる男」
「あまりにも長く側に居た。土方にとって、血を分けた兄弟同然の青年」
☆2 鬼神新選〈2〉東京篇 出海 まこと/著 メディアワークス 電撃文庫 2004.05 610 永倉新八 明治 小説
京で、近藤の首を取られた永倉は、いいようにあしらわれた土方たちと対決していく。斎藤も登場。
「妙に明るい声」
☆2 維新侠艶録 井筒 月翁/著 中央公論社 中公文庫 1988.04 350 永倉新八 幕末 小説
[維新侠艶録]女を中心にした維新史で新撰組(池田屋事変)も登場[品川楼の嘉志久(永倉新八)]江戸帰還から死まで、[清河八郎の妾]全3編
[品川楼の嘉志久]「肺病が少し重くなって顔色が真っ蒼になっていたが、相変わらす元気で、無駄口を叩いては、拳をかためて、右の肩をぽんぽんと叩く癖をまる出しにしている」
☆2 竜馬暗殺からくり -開化探偵帳- 稲葉 稔/著 PHP研究所 1999.08 1,800 明治 小説
竜馬暗殺からくり―開化探偵帳 歴史ミステリー。明治5〜6年、1人の邏卒が川路に竜馬暗殺の真犯人探しを依頼される。生きていた山崎烝が実行犯の一人で、邏卒になっている藤田五郎こと斎藤一・関川代次郎とが妨害をする。島田魁の生き残り隊士などが登場、新撰組(近藤・土方)の名もよく出る。暗殺犯は、見廻組・新撰組・高台寺党・薩摩の混成隊で、黒幕はフランス公使。
☆2 近藤勇(長編) 井上 友一郎/著 鱒書房 歴史ノベルズ 1990.09 1,500 近藤勇 新撰組 小説
嘉永1年(土方14歳)〜五稜郭。総司は白川脱藩。吉原田圃の大喧嘩(沖田参加)で斬られた男の敵として、女が隊士になって土方を狙う。総司→女→土方。『幕末長恨歌』と同設定の別話。
「白い透き通るような頬」「婦女子のごとく細々して太らない」 「眉目秀麗な色白」「美しいつぶらな瞳」近藤「婦女子のような美しい顔」
☆1 黒船抄 井上 友一郎/著 人物往来社 歴史小説選書 8 1967.04 390 幕末 小説
[右翼(土佐・那須信吾)]吉田東洋暗殺・天誅組の変、[土佐のほら吹き-暁の薩長同盟-(坂本竜馬)][壬生の夕映え]山南の脱走[黒船抄(河上彦斎)]ほか全7編
[土佐のほら吹き-暁の薩長同盟-][黒船抄]新撰組の名がほんの少しだけ。
[壬生の夕映え]「役者かと見まごうような色白の顔」
☆1 武田観柳斎 井上 友一郎/著 河出書房新社 河出新書 1956.03 110 武田観柳斎 新撰組 小説
[武田観柳斎『新選組外伝』][祗園心中(松原忠司)][人斬り以蔵(岡田以蔵)]ほか全6編
☆2 幕末長恨歌 井上 友一郎/著 光風社出版 1985.11 1,100 新撰組 小説
文久2年11月〜池田屋(五稜郭)。総司は白川脱藩。吉原田圃の大喧嘩(沖田参加)で斬られた兄の敵として、女が隊士になって土方を狙う。『近藤勇(長編)』と同設定の別話。
「抜けるような蒼白いその顔」「渋い錆のある声」 「冷たい突っ放したような瞳」「色白な美男の面ざし」「人など斬れそうもない婦女子のごとき優男」「微醺の頬」
近藤「眼に入れても痛くないような気分」
☆2 斬殺集団 -私説新選組- 宇能 鴻一郎/著 青樹社 1979.12 760 斎藤一 新撰組 小説
[豪剣ありき]上総介と芹沢との出会いの鹿島神社の大太鼓叩き割り事件から角屋営業停止事件、[双面の豹]斎藤入隊・殿内斬殺から芹沢暗殺の止めは斎藤、[群狼相食む]池田屋事変と密偵の床伝・おみのを絡めて、[最強の剣]男谷門下の男に扮した上総介と試衛館時代の皆との立ち合い、また近藤暗殺を防ぐ上総介など、新撰組で最強の剣とは誰かを論じる、[剣気奔る]内山暗殺及び浅野薫・酒井兵庫・山南敬助の内部粛清、[非情の日々]大坂ぜんざい屋事件・山南脱走・松本良順の新撰組訪問など、[女の血煙]松原忠司の行状を告げ口し、金を盗み河合耆三郎に罪を着せ、兄を斬ったのが隊内の今井祐三郎だと大石鍬次郎にわざわざ告げ、田内知の介錯に失敗した谷三十郎を斬ったのは斎藤、全7編。
斎藤一が松平上総介という設定で主役。斎藤は総司にだけ好感を持っている。
「背の高い」「痩せていて青黒い体つきだが、顔つきは明るい」「どんなときにも緊張しないのが沖田の才能で、彼の剣技の冴えも、かなりその能力に負っているところがある」「ふだんは明るい、のんびりした、子供好きな青年」「ひごろは愛想のいい青年」「性格に翳がない」「感情のうち、何かが欠落しているからこそ、彼は強い。だからこそ、彼は天才なのである」 「総髪で大顔の、肌は浅黒いが目鼻立ちのととのった好男子」「苦味走った口もと」「猜疑心の強いのは昔のままで、権力意志がねちこく、底意地のわるいからみ方となって、あらわれてきている」「整った入り白の大顔だが、妙に底意地の悪いものが感じられる声」「皮肉な口調は土方のくせ」「小さいところの目のとどく土方の性格」「髪の濃い、色の白い、優しい顔つきの男だが、一面ではきわめて強情なところがある」
☆4 美剣士沖田総司 海之森 凛/著 飛天出版 飛天文庫 1996.06 520 沖田総司 土方歳三 新撰組 小説
京都時代(〜慶応元年9月)。土方×沖田。最後がちょっと。
「総司の肌は雪国の女のように白く、肌理細やかだ」「その長い瞳毛に宿る頽廃の翳と、切れ長の眼の大きな眸に差す虚無の色」 「対照的に歳三の肌は猟師のように褐色だ。」「苦み走ったいい男という表現がぴったりの面貌をしている。頬はより先鋭な虚無に扶られ、眼も鋭く冷たいが、この眼も異様に燃える時がある」
☆2 総司還らず えとう 乱星/著 廣済堂出版 廣済堂文庫 2001.11 600 沖田総司 伊庭八郎 新撰組 小説
慶応2年(文久1年18歳)。「禁裏御みあし帖」をめぐる陰謀。伊庭八郎が幕府隠密で、任務中に毒を受ける。伊庭の恋の相手は和宮、総司の相手はその替え玉。続き物?
「痩身の、見るからにやさ男」「執着心のない突き抜けた爽やかさ」「嫋やさは少年のころから評判で、女形にしたら美しかろう」「固くならない柔軟な筋肉」
他「勇の可愛がりようから、勇と総司の間に衆道関係があると言いふらす者さえある」「抜き身の刀」「子供のように土方に甘える」 「兄とも慕う」
☆3 歳三奔る―新選組最後の戦い- 江宮 隆之/著 祥伝社 祥伝社文庫 2001.06 552 土方歳三 新撰組 小説
天満屋事件後〜甲州敗退。伊庭もほんの少し。総司の出番は数回ほど、甲府行きに日野まで同道。回想もあり。
「どんな時でも明るい」
「江戸に戻ってから以前より子供っぽくなったように」
☆2 にっくき土方さま -新撰組学園隊士始末記 上 海老沼 三郎/著 富士見書房 富士見ファンタジア文庫 1992.03 560 土方歳三 新撰組 小説
上洛前〜五稜郭。高校生男女2人(土方大好きの女の子と嫌いの男の子)がタイムマシンで幕末へ行き、新撰組隊士になって、土方たちの運命を変えようとする。二人は一番隊に配属され、病の総司に変わって斬りまくり、最後は女の子は総司の看病、男の子は函館まで。脚色大分あり。
「この白河脱藩の、まだ二十歳そこそこの沖田総司は、ふだんは冗談ばかりいってヘラヘラしているが、ひとたび剣を握らせると、剣捌き、身のこなしに天才的なところがあった」「面倒見のいい」「ふしぎな若者」「元来、そういう策を考えることが苦手な若者」「いつもニコニコと、起こったとこなど見せたこともない。それこそ、生まれたまんまの稚児のようであった」「声はあいかわらず明るい」 「すらりとした長身で、頬かむりから覗く眼はながく、するどい」「この男はどういうわけか、表より裏のほうを好んだ。一人でこっそり行動するほうが性にあっていた。かといって、地味というのでは決してない。むしろ派手好きで、自尊心は人一倍、強いほうだった」「しゃれ者で、無類のきれい好きでもあった」「いあkなる場合でも、ものをガツガツと喰ったりはしなかった」「総髪の男」
「くちではぶっきらぼうに呼び捨てにしているが、陰ではあたたかい眼差しをこの若者にそそいでいた。近藤、土方、沖田、それに近藤より五歳年上の門弟、井上源三郎の四人はまさに兄弟、いや、それ以上の関係といえたかもしれない」「二人には弟のような」 「隊内で鬼のようにおそれられている副長の歳三にもズケズケと遠慮がなかった」「さすがに土方のことをよく知っている。土方の胸の内をまるで覗いてきたかのように」
☆5 沖田総司 大内 美予子/著 新人物往来社 1999.05 1,200 沖田総司 新撰組 小説
沖田総司 上洛前〜病没。土方との関係がいい。土方を看病する総司がいい。
「妙に癇症なところがある」「陽気で冗談ばかり言っている」「生き物が好き」 「切れ者らしい俊敏さ」
「切ない思い」「総司が昔のままの存在だということが、歳三の心を安らかにした」「いつだって俺はお前を離したくなかったんだ」
☆5 沖田総司拾遺 大内 美予子/著 新人物往来社 2003.08 2,000 沖田総司 新撰組 小説
[竹馬と竹刀]総司6歳石田村に住み土方との関係がいい、9歳遊び半分に土方が剣を教える、12歳狐に化けたり阿部藩指南役と立合い望まれる、18歳奉納試合、19歳麻疹、[おしの]芹沢暗殺後その1年前に兄の介錯をした女と再会するが、その女は長州の間者で吉田稔麿との因縁の元になり、池田屋で総司が死んだと思い込み自害する、[月と姫君]総司が公卿の姫君を助ける話で、土方と渋沢栄一の大沢逮捕の件に絡めて、[壬生心中]松原の心中相手は総司の遊び友達の母親、[岐路]酒井兵庫と従兄弟の隊士(架空)が、互いに隊士として競い合うが前者は脱走、後者は総司と刀を取り替えて戦いを託され鳥羽伏見の戦いで討死、と道が分かれる、[沖田総司拾遺]全5編+エッセイ1編
「少年のような素直さ」「八重歯」「この隊切っての烈剣の持ち主で、日頃明るい」 「際立った美貌」「さして強い方ではないが、飲むと表へは出ずに、少し目付きが変わる。切れ長な目にすごみが加わって、見方のよっては艶とも言えた」
「足手まといになる子供を、商売に連れてあるいて、おもちゃまで買ってやるというのは、あの歳三としては、よくよくのことだ」「ふだん、どこか翳りのある表情を持った男なのだが、宗次郎を相手にしている時だけは。調子が変わってくる」「一目置いている」
☆5 土方歳三 大内 美予子/著 新人物往来社 1974.10 1,200 土方歳三 戊辰戦争 小説
土方歳三 流山(甲府回想)〜五稜郭。土方の総司の回想がちょくちょくあっていい。総司の死はおのぶからの手紙で知る。伊庭八郎も試衛館時代からの知り合いとして函館に登場。『沖田総司』の続編ぽい。
「自分の殻の中に籠ってしまった俺をそこから引張り出してくれるのが総司だった。彼は俺にとってとりでの役割を果たしていたのかもしれない」「俺の為に、黙ってある役割を果たし続けていた」
☆4 誇り高き剣客 土方歳三 大蔵 園美/著 新人物往来社 2004.04 1,500 土方歳三 新撰組 小説
誇り高き剣客・土方歳三 子供〜五稜郭。
話がさらっと流れるような感じかな?
総司との関係は、結構美味しいですよ。総司の幻は現れるし、総司の形見の下げ緒を身に着けてるし。
「明るい総司の声」「争い事の嫌いな、明るくて優しい青年である。人に対して平等で、驕ることのない、温和な無邪気さは、敵を作らない。だれからも愛された」「主義主張など何もなかった」 「負けず嫌いな少年」「喧嘩好き」「色白で体格も華奢であり、女性のような筆跡だった」「ひと一倍淋しがりやで、甘えん坊の歳三」「歳三の闘志はどこから沸いてくるのか、限りなく逆境に強い人である」
「会いたかったよ、総司。俺はいつも、お前がいるだけでよかった」「やっぱりお前は、お前だけは、俺をわかってくれていたんだなあ」「涙などにはまったく縁のない『歳』が泣いていた。総司にだけ見せる、歳三の姿である」「弟のように思っている」「歳三も、むきになるから可愛いい。総司とふたりだけのときは、多摩のバラガキに戻ってしまう」「総司を子ども扱いする」「総司との会話は心安らぐ唯一のひとときであった」 「何を言われても馬の耳に念仏で応えない」「歳三の腹の底が見える。歳三が隠そうとすればするだけ、総司はからかってみたくなる」「歳三の心の中が手に取るようにわかる。いかなる境遇においても弱音は吐かない、人に弱みを絶対に見せない……、歳三の性格を総司はよく知っていた」「兄のように慕う歳三の苦悩は、総司のものでもあった。皆がさけて通る部屋にやってくる総司が、可愛くて仕方がない。似た生い立ちの環境が、ふたりを近づけてしまうのか、歳三と総司の間には言葉はいらない」
☆2 香津美斬魔剣 大沼 弘幸/著、麻宮 騎亜/原作 角川書店 角川文庫 1993.03 470 幕末 小説
サイレントメビウス外伝 幕末闇婦始末記1
黒船到来と共に来たバテレンの妖術使いたちよる日本侵略を、勝海舟が元締めとなった6人の闇婦が阻止するシリーズ。文久3年末。1年前にはイギリス公使館の焼討があり高杉晋作が登場、元盗賊の両替商が日本征服をたくらむ陰謀には坂本竜馬が登場。
☆2 那魅純愛呪法 大沼 弘幸/著、麻宮 騎亜/原作 角川書店 角川文庫 1993.11 470 沖田総司 新撰組 小説
サイレントメビウス外伝 幕末闇婦始末記3
元治1年5月〜8月禁門の変。総司は「腹中虫」に臓腑を食われ、池田屋では精神を操られる。総司は闇婦の一人と恋仲に。
「きりりとしまった端正な顔立ちで、切れ長の涼しい目が印象的」「心の奥底の純真なものが、そのまま顔に現れたような魅力的な笑み」「女性的といってもいい薄くて優雅な唇」「端正な顔に爽やかな笑顔」「痩せてはいるが、鋼線を縒り合わせたような強靭な筋肉に包まれた引き締まった身体つき」「とても剣士のものとは思えぬほどに細くたおやか」 「苦みばしったいい男だが、目つきが異様に鋭かった」
「何故か総司に言われると怒る気がしない」「隊務もなにも投げうって、できる限り総司のそばについていてやりたい気持ちでいっぱい」「可愛い弟のわがままを許す兄のような顔つき」 「恐い兄貴」「とっても大切な兄貴」
☆2 姫竜妖恋慕情 大沼 弘幸/著、麻宮 騎亜/原作 角川書店 角川文庫 1993.04 470 幕末 小説
サイレントメビウス外伝 幕末闇婦始末記2
元治1年4月。神隠しにあった女たちを助けるために山岡鉄舟が絡み、富士山噴火を阻止。総司たちの名が一度だけ。
☆2 薔薇のエピタフ 大沼 弘幸/著、麻宮 騎亜/原作 角川書店 角川文庫 1994.08 470 幕末 小説
サイレントメビウス外伝 幕末闇婦始末記4
慶応2年の家茂の死は、万延1年に咸臨丸でアメリカに行ったときに行方不明になった闇婦の元締め(妖魔の血を引く忍者)の妹に吸血されたせい。新撰組の名前だけ。
☆2 小説・剣豪もし戦わば!? 巨椋 修/著 セントラルSOG 2004.12 1,300 小説
小説・剣豪もし戦わば!? [決闘その四「異質の斬殺剣」沖田総司VS岡田以蔵]ほか全4編
それぞれの人物紹介と、小説を纏めた本。
総司と岡田の対決は、池田屋の直前に行われます
「青黒い顔」

>>Menu >>本の紹介 >>小説-あ行2