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ランク タイトル 著者名 出版社 文庫名 出版年 価格 主要人物1 主要人物2 主要年代及び派閥 分類
サブタイトル・目次及び内容・感想
沖田の容貌・性格 土方の容貌・性格
土方からの沖田象・沖田への態度 沖田からの土方象・土方への態度
☆3 天(そら)を覆う瞼―沖田総司異譚 真壁 沙瑛子/著 文芸社 2003.11 1,300 沖田総司 土方歳三 新撰組 小説
天(そら)を覆う瞼―沖田総司異譚 誕生〜病没。試衛館の前に商家へ預けられ、五年間つらい日々を送り、そのため自閉症気味。総司の労咳は山南から。土方との出会いは9歳のときで、総司にとって土方は全て。ただし、土方は総司と住んでいる世界が違うと感じ、最後には近藤の助命のために、総司を官軍に売る。総司と土方の関係は、悪くないと最初思っていたけど、最後がねぇ。男ならど〜んと総司を受け止めてよ、といいたい。ちょっと総司ファンにはつらい展開です。なんか総司が半分壊れてる感じで……。最後も川に入っていっちゃうし。
「内気で引っ込み思案な傾向のある」「どこか潔癖ともいえるところがあった」「孤独を嫌う」「主体性が欠落」「どうも締まらない表情や口調」「自身の負の感情に目を向けない癖」「痩せぎすだが実は筋肉が付いていて、見掛けより案外重量のある」「くすんだ地黒の顔」「他人の味わう怒りや悲しみには敏感」「腕を見込んで頼まれるような言葉が嬉しい」「ぼそぼそとした口調も、童顔のくせに活きの良くない半分眠たそうな表情」「いつものように猫背」「いつもはっきりしない口調」「一重のくせに変に大きなその目」 「色白で、子供目にも整った目鼻立ち」「如才ない土方だが、意外と好き嫌いは激しい方らしい」「梅の花が好き」「二重の目」「柔和な面差し」「泥臭いところのある」「怜悧な」
「弟のように可愛がっていた」「子供のようだ」「明快な信義を持った兄弟分と思っていたし、総司からもそう思われているとばかり考えていた」 「暗闇のこの世界で、自分と共にいるたった一人の人間」「自分の道標なのだ」「兄のように親近感を感じている」「日の当たる所に位置する存在」「幼い頃から兄のように接してくれた土方に対する彼の信頼は、絶対的といって良い」「盲信している」「試衛館、とりわけ土方歳三に精神的に依存しきっていた」「総司は土方を頼り、信じていた。この男のことだけは、太陽が東から上るという事と同じくらいの確信を持って信じることが出来る。(中略)この男さえいれば、全てが大丈夫だと思っていられる。離れたくはなかった。針の山の上を引きずられてでも、一緒にいたかった。いっそ、その血の一滴、肉の一部になってでも一緒にいたかった」「自分には土方の情が注がれている」
☆5 青狼めざめる -時光の隊士- 槙 ありさ/著 角川書店 角川ビーンズ文庫 2004.06 457 現代 小説
青狼めざめる 時光の隊士 時光石というのを持って生まれ変わった新撰組隊士と、不老不死となった土方・沖田が繰り広げるSFファンタジー
今回登場は、原田。
「涼やかな声」「美しい顔だった。目鼻立ちを作っている線は、男にしては細い。かといって弱弱しいものではなく、腕の良い匠が魂を込めて丁寧に仕上げた人形のように、きちんとした造形がその白い肌にくっきりと刻まれている」「愛嬌のある笑顔やころころと転がり出る軽口で、総司は誰からも愛される存在だったが、一転して冷酷になるときがあった」 「すっきりとした目鼻立ちは綺麗に整っていて、文句のつけようのない造形美がそこにあった。優しげであり、それでいて雄雄しさも匂う」「秀麗な顔」
「総司がそばにいて、ともに生きられるなら。俺はあいつが多少苦しんでいようが、構いやしねえんだよ」 「幼い頃から慕い続けた人の隣で、どこまでもともに行くこと。それが元来、欲というものに乏しかった総司の抱いた、唯一の願いだ。それさえ叶えば、他に何もいらなかった」
☆5 青狼さまよう -時光の隊士- 槙 ありさ/著 角川書店 角川ビーンズ文庫 2004.11 500 現代 小説
青狼さまよう時光の隊士 『青狼めざめる -時空の隊士-』の続編
今回登場は、永倉・藤堂。
藤堂が女性に転生していて、土方さんに猛アタックしますが、藤堂としての記憶があるのに、そこまで土方さんの惚れるの? と思っちゃいました。
「日頃は子供のような笑顔を見せているので見過ごしてしまうが、こうして感情を完璧にそぎ落としてしまうと、彼の目鼻立ちが驚くほど美しいことに気づかされる」「澄んだ、明るい声」「自分の感情を隠すことはあっても、いちいちひけらかすことを総司はしない」 「元々すっきりした着こなしを好む」「凛々しさの勝る立ち姿」「厳格な上に苛烈な気性」「馴れ馴れしい女は好きじゃねえな」「凛とした強さの内に優しさを秘めた端正な顔」
☆2 土方歳三 北海の剣 松井 永人/著 青樹社 Big books 1998.07 819 土方歳三 箱館戦争 小説
明治8月仙台〜明治2年3月宮古湾海戦。史実と違うところがちらほら。
「一文字に結んだ凛々しい口元。やや目尻の下がった双眸は優しく光っているが、その奥には、烈しい意志の力が感じられる。全体的に見て、窮めて整った顔立ちの美丈夫」
☆3 沖田総司 -新選組きっての天才剣士- 松田 十刻/著 PHP研究所 PHP文庫 2003.12 686 沖田総司 新撰組 小説
沖田総司―新選組きっての天才剣士 池田屋(誕生)〜病死。いろんなエピソードがぎっしり詰まってる感じです。
近藤は女にだらしなく、山南を試衛館に連れてきたのも、明里を知り合わせたのも総司です。吉村貫一郎と嘉村権太郎に変名をつけたのも総司。
総司と長州の間者をしていた医師の養女との間に、女の子が生まれます。その女から労咳がうつります。
あと、松本良順に診察されるとき、××を診察されるのを読んで「ええ〜」と思ったりしました(苦笑)。
「汗っかき」「目鼻立ちが整っている土方にくらべ、総司はのっぺりとした顔つきで、面長である。鼻は大きい方だが、どちらかというと団子っ鼻の部類に入る。目は涼やかで眉は緩やかに垂れている。静かに微笑むと、とびきり優しい表情になる。顔はどちらかというと浅黒い。凛々しい好男子だが長身白皙という形容はあたらない」「総司が陽だとすれば斎藤は陰である」「人前でにこにこしているのは、生来の癖である」「動物的ともいっていい天性の勘」「偏屈者の自分」「可愛らしい顔」「痩身だったが、贅肉はついておらず、稽古で鍛えた足腰は逞しい。稽古着の下には鋼のような筋肉が肩から腕についていた」「白い歯を見せた。どことなく童顔の総司が笑うと八重歯が覗く」「同じ洒落者の土方と比べれば、総司は一見地味な服装だが、細部にこだわる密やかな美学を持っていた」「たぶん心はまだ子供のまま」「いくらでも呑める口で、滅多に酔い潰れたことがない。酒は強いが、なければなくてもかまわない。根っからの飲ん兵衛ではなかった」「総司の筆の流れは豪放磊落という感じで、こせこせしない」 「新しいものに敏感なしゃれ者」「役者のような美少年だった」「弁が立つ」「切れ長の目」「役者のような美男であった」「歌舞伎役者と見まがう美男」、
永倉談「副長はふだんは沈着冷静で温厚な方だが、いったん破裂すれば手におえん。底知れない恐さがある。副長の中には仏と鬼が背中合わせに住んでいるのさ」
「(永倉と)兄弟同然に稽古を重ねてきた。忌憚なく冗談も言い合える仲」
☆3 土方歳三 -「剣」に生き、「誠」に殉じた生涯- 松永 義弘/著 PHP研究所 PHP文庫 1993.06 740 土方歳三 新撰組 小説
17歳〜五稜郭。最後に総司たちが土方の下へ。
「蒼黒い、色目のよくない顔、とがった肩先」 「美男であった。糊のきいた浴衣のように清潔感があって、愛想もいい」「抜けめなく如才ない」
「源三郎や総司と一緒のときだけが、ふわっと気が楽になる。この二人には気がおけない」 「すこしからかい気味に見ていた。からかい気味といっても、いやみはない。どちらも兄弟みたいな親近感があるからだ」
☆2 夕焼け・土方歳三はゆく 松本 匡代/著 新人物往来社 1987.08 1,300 土方歳三 新撰組 小説
池田屋〜五稜郭。歳三のいとこ千代が陰の主役で、医師で隊士で、藤堂と恋仲、土方の最後までついていき、一緒に死ぬ。ちょっと土方は優しすぎ。総司との関係は良い。
「その笑顔が透き通るように美しい」 「切れ長の優しい目」
「もう一人、歳三には汚したくない人間がいた。沖田総司である。理由は近藤の場合と全く異なる。(中略)純粋すぎるほど純粋な沖田の心を汚したくはなかった。言ってみれば、兄が弟をかばうような気持ちであった」「沖田を見つめる歳三の目は、激しい語気とはうらはらに、優しく、いたわりに満ちていた」「弟のように愛している」「緊張をほぐし、人間歳三に戻ることの出来る数少ない場所」
☆2 思いあがりの夏 眉村 卓/著 角川書店 角川文庫 1977.06 300 沖田総司 小説
『幕末未来人』の原作[名残の雪]ほか全5編
別世界の幕末(文久2年2月〜鳥羽伏見の戦い)へタイムスリップし新選組隊士として戦った大学生が別世界の現代に戻り、当時を書いた手記を読む設定。
「どこか少年のような人物」
☆2 緋桜お銀 -時間奉行捕物帖- 水沢 蝶児/著 朝日ソノラマ ソノラマ文庫 1990.02 460 土方歳三 現代 小説
[三代目襲名の巻]主人公が目明しの三代目を継ぐ話、[高い塔の男の巻]薩摩が戊辰戦争に勝った事実の載った本を手に入れようとし、交通新選組の沖田という別人で登場、[アブナイお天気男たちの巻]薩摩が正しい歴史に戻そうと鳥羽伏見の戦いに参入し土方が登場、土方の子孫も登場し別働隊を捕獲、全3編
SF。平賀源内の子孫が歴史をすり替えた(戊辰戦争で薩摩が負け)後の現代が舞台で時間犯罪をたくらむ男たちを捕まえる。
「色白の土方の顔に似合った長いまつ毛」「当時の人たちから役者にしたいといわれたほどの美男」
☆2 新選組三番隊長斎藤一 黎明篇 瑞納 美鳳/著 PHP研究所 BL novels 1999.01 819 斎藤一 新撰組 小説
新選組三番隊長斎藤一 (黎明篇) 文久3年1月〜3月。お庭番の斎藤が上洛直前の試衛館に訪れる所から始まり、清河東下まで。新撰組には珍しく木造梟首事件を中心に描かれています。斎藤が大場恭平(尊攘派に潜り込んだ会津藩士)の護衛兼監視の役どころです。続きが気になるところ。
「肩幅の張った頑丈な体格」「放つ剣気は、並外れて強い」「明るい江戸弁」「常に明るく振舞う」 「役者に仕立てたいような顔立ちの整った土方は、口数は決して多くない」「女が放っておかないほどに整った顔」
「近藤のみならず、土方を初めとする元試衛館の者たちは「総司、総司」と、常に沖田を気に掛けている。いや、気に掛けているというより、可愛がっていると言ったほうがよいだろう」
☆2 新選組秘剣伝 123 瑞納 美鳳/著 学研 歴史群像新書 1996.01 780 沖田総司 新撰組 小説
[1.文久2年8月生麦事件〜本庄宿まで][2.文久3年2月上洛〜姉小路暗殺][3.姉小路暗殺〜芹沢暗殺]
えっと、これは、新撰組を題材にしたパロですね。
田中新兵衛が新撰組に入ったり、清川が上洛中に近藤に斬られて落命するなど、まったく史実と異なる展開です。
あと、登場する琉球の王女は、薩摩からの琉球独立を望み、薩摩の失脚を目論むために新撰組に席を置いています。
総司と田中新兵衛を引き合わせてみたいというのが、この本の切っ掛けのようです。
この3巻が第一部で、ここで話が終わっているのが残念ですね。また、折角の田中新兵衛が3巻前半で出番がないのも、「あれ?」と言う感じかな。
[1]「普段の沖田は笑顔を絶やさない、人なつこい性格をしていたが、剣に関わるとなると、人が違ったように厳しい色を満面に湛え出す」「全く性格に表裏のない、それだけの男である。明るくて朗らかで、魅力的な人柄」「人生の一大事と言うような時でも、沖田は決して驚き狼狽えるということがない」「脳天気で、人に警戒心を起こさせないことでは右に出る者のない」、[3]「全く屈託のない、沖田の性格」 [1]「洞察力のある」、[2]「元々が物優しい顔」
[1]「いつも『宗次、宗次』と弟のようにかわいがってくれる」「物言いは乱暴だが、沖田の身体を気遣う優しさが籠もっている」
☆2 征東都督府 光瀬 龍/著 早川書房 ハヤカワ文庫 1977.11 380 現代 小説
SF。タイムパトロールが正常な歴史に戻す話。狂った世界では、慶応31年日本(薩長が負)が大清国の征東都督府の支配下にある。近藤勇は憲軍中央情報処理御用掛主任、土方歳三は同次席。沖田総司は警視庁の官等十三等・五等警部。総司に子供がいる。樋口一葉なども出る。
「太い眉の迫ったひたいに深い刀傷があり、それが細く浅くなりながら鼻筋から口もとへ走っている。その刀傷をいくらかでもかくすつもりか、濃い口ひげを八の字にはね上げている。やや窪んだ目に宿る光は、その傷跡とともに、かれがくぐりねけてきた数知れぬ白刃の巷を、十分にしのばせた。机越しに見える上体は、それほど大柄でもないのにかかわらず、がっしりとした肩幅や太い猪首などに、きたえぬいた者の、沈静した活力が秘められていた」 「やせぎすの長身を瀟洒な背広につつみ、チョッキに細い金鎖を垂らした歳三の、その暗い湖のような双瞳は、野のけもののような酷烈な光と、対い合う者の胸を凍りつかせるような非常な翳を宿していた。かれは話す時、ほとんどくちびるを動かさない。動作は日常、しごくひかえ目であり、一見、女のように優雅でさえあった」「長いもみ上げをなでつける細い指先の優雅な動きも、この男のとぎすまされた凄愴な雰囲気を、いっそう、伊達なものにしていた」
☆4 空の色 三平 訓子/著 文芸社 2002.06 1,000 沖田総司 斎藤一 新撰組 小説
空の色 9歳〜芹沢暗殺、鳥羽伏見の戦い後(回想)〜病没。後は斎藤が総司宛に思いを風に託す形式で、流山〜大正4年斎藤の死。みなに可愛がられている。斎藤と下げ緒の交換、原田たちにはお守り、土方には匂い袋を渡す。伊庭は試衛館出入り。斎藤が総司のお墓参り。斎藤×沖田っぽい。
「笑顔はきれい」「とらえどころのない」「蒲柳の質」「温和で礼儀正しく、童子のように笑顔のきれいな」「性は光明」「えもいわれぬ華がある」「静謐なよい目」
「どんな時でも、歳三は総司に耳を貸した。そして、よほどのことがない限り、歳三のほうが歩み寄った」「今度会ったら必ず大事にする」「弟みてえで可愛かった」、斎藤「鬼神の申し子」、永倉「総司は空だ」、井上「小さな体が光をまとっているように見えた」
☆2 剣鬼・岡田以蔵 -幕末人斬り伝- 峰 隆一郎/著 大陸書房 1992.04 1,500 岡田以蔵 尊攘派 小説
文久2年7月京(回想)〜元治1年6月池田屋事変(慶応1年閏5月刑死)。新撰組は下巻の中ほどから登場。総司の扱いはいい。
「やさ男」「人なつっこい」「どこかあどけないところがある」 「涼しい目つきの男」「美男だ。それに切れ長の目がキラキラしている」
☆2 剣鬼・仏生寺弥助 -幕末人斬り伝- 峰 隆一郎/著 廣済堂出版 廣済堂文庫 1995.12 550 仏生寺弥助 幕末 小説
幕末人斬り伝 剣鬼・仏生寺弥助 文久3年8月京(江戸を回想)〜9月。竹刀打ちを捨て人を斬るように鍛錬し、試衛館へ教えを請いにいく。練兵館の二代目と塾頭の桂小五郎にに疎まれ、命を狙われる。総司は一度きり、土方は名前のみ。
「体つきが細い。顔色もよくない」「笑顔のいい男」 「策士」
☆2 新撰組局長首座芹沢鴨 峰 隆一郎/著 集英社 集英社文庫 1998.08 600 芹沢鴨 新撰組 小説
新撰組局長首座 芹沢鴨 濡れ場多い。いい男っぷり芹沢。『土方歳三』と少しリンク。総司の出番ほんの少し。
☆1 新幕末風雲録 1〜5 峰 隆一郎/著 祥伝社 ノン・ポシェット 1990.10 460 土方歳三 幕末 小説
1「ある天才剣士の青春」、2「清河八郎暗殺編」、3「桂小五郎襲撃」、4「西郷隆盛の密命」、5「勝海舟と西郷隆盛
万延1年〜明治2年。小栗忠順を恩人に思っている男が主人公で、土方の友人。伊庭八郎も登場。主人公は総司の骨を引き取り、最後は一念と名を変え坊主になった土方と出会う。
「青い顔でいつものようににこにこしていた」 「目に張りのある美男」「優男でありながら性格は激しく荒い」「喧嘩するときには、女をとろけさせる目が、青い炎を燃やす」「目元の涼しい二枚目」
「弟みたいなもの」 他「女を目で口説く」
☆2 土方歳三 峰 隆一郎/著 徳間書店 徳間文庫 2000.08 533 土方歳三 新撰組 小説
土方歳三〈1〉試斬 1「試斬」、2「壬生狼」、3「新撰組
17歳〜芹沢暗殺前。土方と近藤の仲がよくない。濡れ場が多すぎ。伊庭の出番あり。作者急逝の為未完。
「長身で体つきは細い」「美少年」 「細面で涼しい目」「きれいな肌」「光沢のあるなめらかな肌」「男の色気」「甘い顔」
「油断のならない」「きさくな」「くったくのない」「勘のいい」「女に対しては冷たい」 「兄のような人」
☆2 明治・人斬り伝 -秘剣・二階堂流- 峰 隆一郎/著 祥伝社 ノン・ポシェット 1987.12 533 斎藤一 明治 小説
シリーズ2。明治10年、江藤新平の復讐に大久保利通を暗殺。黒幕は伊藤博文。
☆2 明治暗殺伝 -人斬り弦三郎- 峰 隆一郎/著 祥伝社 ノン・ポシェット 1987.09 420 斎藤一 明治 小説
シリーズ1。警視局長川路利良の下で警視局探偵掛・藤田五郎が活躍するシリーズ。明治6年、赤報隊の復讐で岩倉具視を狙う。黒幕は板垣退助。
☆1 明治暗殺刀 -人斬り俊策- 峰 隆一郎/著 祥伝社 ノン・ポシェット 1998.02 571 斎藤一 明治 小説
『新幕末風雲録』シリーズ明治編1。明治4年。一念と名を変え坊主になった土方と2度目の出会いあり。車夫の斎藤一とも出会う。
☆1 明治凶襲刀 -人斬り俊策-
峰 隆一郎/著 祥伝社 祥伝社文庫 2000.02 571 斎藤一 明治 小説
『新幕末風雲録』シリーズ明治編2。明治5年。土方の名は出る。まだ続きそう?
☆3 明治剣鬼伝 -妖剣・無眼流-
峰 隆一郎/著 祥伝社 ノン・ポシェット 1988.05 440 斎藤一 明治 小説
シリーズ3。明治11年、総司似の剣士が伊藤博文暗殺を計画。黒幕は大隈重信に容疑をかけたい伊藤自身。斎藤が総司の回想がある。今井信郎も登場。
「いつも笑顔で、女子供たちに優しかった」
斎藤「思い出すと胸が痛くなる」
☆1 明治殺人剣 -餓鬼・不破亮之介伝- 峰 隆一郎/著 祥伝社 ノン・ポシェット 1988.12 440 斎藤一 明治 小説
シリーズ5。明治9年〜明治12年、藤田組偽札事件に関し川路利良の3年越しの暗殺。黒幕は伊藤博文。
☆2 明治讐鬼伝 -魔剣・神陰流- 峰 隆一郎/著 祥伝社 ノン・ポシェット 1988.09 533 斎藤一 明治 小説
シリーズ4。明治12年、江戸商人恐喝事件が絡み、尾去沢銅山事件で井上馨を狙う。
☆2 さらば新選組 三好 徹/著 光文社 光文社時代小説文庫 1989.10 447 土方歳三 新撰組 小説
[さらば新選組-土方歳三][悲運の志士-中岡慎太郎][流星の人-高杉晋作][八郎、倒れたり-清河八郎][最期の武者-桐野利秋][大廈の一木-小栗上野介]全6編
[さらば新選組]流山前後(回想)と桂小五郎の池田屋回想、[悲運の志士][流星の人][八郎、倒れたり][最期の武者][大廈の一木]新撰組または近藤らの名が出るだけ。
「あの明るさと情にあつい性格」
☆3 沖田総司 -六月は真紅の薔薇- 上・下 三好 徹/著 学陽書房 学研M文庫 2003.01 657 沖田総司 土方歳三 新撰組 小説
沖田総司―六月は真紅の薔薇〈上〉
沖田総司―六月は真紅の薔薇〈下〉
『六月は真紅の薔薇 -小説沖田総司- 上・下』と同内容
上洛直前〜病没。掃除の一人称で話が進みます。土方が上洛前に、総司に刀を買ってあげるのがいいなぁ。
でも、土方さんは総司を煽って「おあい」という女に会わせたくせに、それは未練を断ち切らせるためって逆効果だよ。
それにしても近藤さんが拝領した薔薇を女にあげちゃう総司って・・・。芹沢と総司の出会いは、試衛館に芹沢が道場破りの助っ人に来たのが最初。
「湯を浴びることが好き」「とことんまで思いつめる性質ではなかった」「酒があまり好きではなかった。しかし、飲めることはいくらでも飲めるのだった。そして、いかに飲んでも、酔うことがなかった」 「男前のやさしい顔立ち」「(局長より)はるかに屈折に富んだ性格」「女に対してとても優しいところがあった」「癖の片頬をゆがめるような笑い」「そう感心することはない、というのが副長の口癖(中略)ほかの人がいえば、いやみか負け惜しみにしか聞こえないその言葉も、副長の口から出ると、必ずしもそうではなかった」「どちらかといえば優しい顔」「副長の持ち前の闘争好き」「舌の先で唇を湿した。それは、苛立っているときの副長の癖だった」「役者のように整った顔」
「強情なやつだな。しかし、おれはお前のそういうところが好きさ」「(総司の夢に対して)お前の気持ちはよくわかっているんだ」「実の弟にもひとしいんだ」
「ひどく優しく和やかな眼差しで見つめた」
「底知れない沼のようなものを感じていた。それに、副長の日常には、僕にはつかみかねる面があった」「言動の全てに、僕には思いもつかないような含みがあり、虚と思えば実、静とみれば動という風な策を内に蔵している人だったが、僕に対しては、何故か策略めいたことを弄したことはなかった」「うわべはなんでもないように見える動きにも、何か意味をもっているのが土方歳三という兄弟子の特徴」「本当はとても気持ちのやさしい人」「彼と僕の中を考えれば、世辞ではないことは明らかだった。それに、世辞をいって、人を甘やかすような人物でもなかった」「土方歳三という人物が内面に持っている底知れぬものに、背筋のこわばるような感じを覚えた」「弟のように甘えていた」「見た目にはやさしいけれど、じっさいは、とても烈しい人」「血肉をわけた兄弟のような感情」「物心ついたころから、僕らは兄弟のように育ってきた。ときとしては、実の肉親よりも狎れあってきた」
☆2 史伝新選組 三好 徹/著 光文社 2004.07 1,800 新撰組 小説
史伝 新選組 [剣士、京へ][選ばれしものたち][暗殺の背景][池田屋の変][油小路前夜][生も死も][流山の近藤勇][歳三、五稜郭に死す]全8編
小説宝石(2003年5月〜2004年7月号)の隔月に掲載したものを加筆。
文久1年〜五稜郭。
[剣士、京へ]福地桜痴、[選ばれしものたち]山岡鉄舟、[暗殺の背景]会津藩、[池田屋の変]桂小五郎・山川浩・永倉新八、[油小路前夜]伊東甲子太郎、[生も死も]松本良順、[流山の近藤勇]徳川慶喜・勝海舟、[歳三、五稜郭に死す]榎本武揚、それぞれの話は、それぞれの人物を中心に描かれている。
斎藤と佐々木只三郎とは面識があり、その縁で会津のために新撰組に入る。
「目のくりくりっとした若者」「明るい声」「のびのびとした話し方」「邪気がない」「気持ちのいい若者(中略)およそ邪気のない若者」「どうやら生や死を超越した境地に身を置いている、いや到達しているのではないか」 「色が白く、やや撫で肩だが、丈もすらりとして、役者のような美男子だった」「見た目には、役者になれそうな優男」「役者にしたいような美丈夫(中略)だが、全体にえたいの知れない凄みがあった」「無骨な近藤とは対照的に、いわば優男であった。体型も撫で肩で、歩行するとき左右に揺らさずに進む」
「弟分の沖田」 「(松本良順に労咳でしょうと聞いて)土方さんは、そうじゃないというけれど、それって、僕にいわせれば気休めにもなっていないんです。土方さんをがっかりさせたくないので、労咳じゃなくてよかった、と安心したふりをするんです。変な話ですね」
☆1 私説・沖田総司 三好 徹/著 中央公論社 1972.05 680 沖田総司 新撰組 小説
[私説・沖田総司][人斬り彦斎]ほか全4編
暗殺に題材をおいた小説。[私説・沖田総司]文久3年〜病没。総司は「生身の兇器」ではという推理。[人斬り彦斎]新撰組の何度か名が出る。
「朗らかな明るい青年」
「お顔はやさしいが、気性は烈しい」
☆3 土方歳三 -戦士の賦- 上・下 三好 徹/著 学陽書房 人物文庫 1998.02 700 土方歳三 沖田総司 新撰組 小説
土方歳三―戦士の賦〈上〉
土方歳三―戦士の賦〈下〉
『戦士の賦 -土方歳三の生と死- 上・下』と同内容
上洛直前〜五稜郭。総司の相手の労咳の娘を斬ろうとする。『沖田総司 -六月は真紅の薔薇-』と少しリンク。
「妙なくらい軽やかな足音」
「つかみどころがない」「根が淡白な」「弟のような」 「猫のようなところがある」
☆1 幕末水滸伝 -剣客たちの青春- 三好 徹/著 光文社 光文社文庫 2001.09 686 沖田総司 幕末 小説
幕末水滸伝―剣客たちの青春 安政7年(咸臨丸出航)〜慶応4年。香月源四郎(架空)が主役、総司を気にかけている。試衛館時代の総司たちが登場、新撰組の名前も出る。
「目もとのやさしい若者」「にこやかな表情」 「役者のような男ぶり」
☆5 花あかり・沖田総司慕情 三輪 佳子/著 新人物往来社 1992.01 1,900 沖田総司 新撰組 小説
[あや][池田屋事件][医者の娘][山南敬助][夢の代][みやこわすれ][武蔵野終章]全8編
京都時代〜病没。医者の娘の兄が間者として新撰組に入隊し、娘を総司が兄を土方が手にかける。明治15年京都から来た女性の総司の墓参り。試衛館時代の回想もあり。土方の部屋に寝かされたり、土方の代筆をさせられる総司。
「まだ童顔を残した細身」「色が浅黒く切れ長のまなじりの上がった」 「男にしては整いすぎた顔立ち」「鮮やかな二重の目」
「総司には甘い」「鬼の副長の泣き所」「他の誰に対しても、こんな優しさを見せることのない土方」

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