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ランク タイトル 著者名 出版社 文庫名 出版年 価格 主要人物1 主要人物2 主要年代及び派閥 分類
サブタイトル・目次及び内容・感想
沖田の容貌・性格 土方の容貌・性格
土方からの沖田象・沖田への態度 沖田からの土方象・土方への態度
☆1 新選組実記 村山 知義/著 徳川書店 1966.02 290 新撰組 小説
新見錦切腹〜斬首。手紙などの文書の現代文の記述が多い。
「五尺七寸の痩せた身体は、肩がぐっと上がって手や脚の先が大きく、、頬骨が高く、口が大きく、そういうごつい身体に鯨の目のようなやさしい小さな眼がついて、調和の取れぬ、畸型的な感じの男」「顔の色が黒いというよりは鉛色で、唇が紫色であることが、身体の畸型的な感じを一層強めているが、これは持病の肺病のためだ」 「悧巧者で敏捷で、人ずれがしていて、他人の気を見抜くのことがうまい」「近藤と一つ違いだというのに、三つ四つは若く見え、身長も近藤より高かったが小男のように見え、骨組みもガッシリしていたが、どこか柔らかそうに見えた」「房々として真黒な総髪」
近藤「総司のことは俺がきめる。おぬしが余計な心配をすることはない」
☆3 沖田総司抄 森 満喜子/著 新人物往来社 1973.12 980 沖田総司 新撰組 小説
[鳳仙花][花火][濤江介正近][三條橋畔][残月][雨龍][千駄ヶ谷慕情][旅]8編
☆5 沖田総司哀歌 森 満喜子/著 新人物往来社 1999.07 2,000 沖田総司 新撰組 小説
沖田総司哀歌 [とし女壬生ばなし]八木家で奉公していた女の回想、[芹沢鴨の日記]芹沢が書いた日記風上洛から死まで、[千鳥]千鳥は総司に恋心のあった医者の娘の弾いた琴の曲、[くちなし]医者の娘にほのかな恋心、[うなぎ]みみずで癲癇をおこす隊士が江戸でうなぎ屋になり総司にうなぎを食べさす、[五月闇]専称寺への埋葬の話、全6編。口移しで土方が総司に薬を飲ませるシーンがいい。
「きれい好き」「長身痩躯」「無邪気な笑顔」「白い歯が美しい、まだ二十をいくつも越していないらしく、どこか幼さがただよっている」 「男にしては小さすぎる締まった口元」、とし「眼ぇの涼しい、髪のきれいなお方どしたけど、あまり笑わへんし、きびしいお顔つきがこおうて」、芹沢「色白の眼つきの涼しい好男子であるが、何となく腹の底の知れぬ感じがする」
「ういういしい恥じらいの表情を、かわいいと思った」「しいて威厳を作ろうとしているが、すぐに口元がゆるむのが、はたで見ていてもほほえましい」、小夜「涼風のような爽やかさ」 とし「栗の実、人の前では、決して決して中身の甘い所、お見せにならしまへんけど」
☆4 沖田総司幻歌 森 満喜子/著 新人物往来社 1974.11 980 沖田総司 新撰組 小説
[百年の霧]新撰組隊士達の集団検診に100年後の世界から保険医がやってくる、[苔の庭]山南脱走切腹事件、[京洛早春賦]総司の女装姿が土方の江戸での馴染の黛花魁にそっくりでその姿で壬生狂言に出かけて立ち回り、[萩咲く]高杉晋作に会って攘夷熱に取りつかれた新選組隊士田中寅蔵、[はんばあぐすてえき]総司を松田重助の敵討とした男が江戸まで追いかける、[翡翠]総司の親友の隊士(架空)の目から見た総司とその恋、全6編
「身長172センチ、体重51キロ」「負けず嫌い」「目上の人の言葉に逆らったことがない」「色は浅黒いが透き通るような肌をしている」「着痩せのするたちなのでほっそりしている」 「目付きの涼しい役者のような顔をした」
☆4 沖田総司落花抄 森 満喜子/著 新人物往来社 1977.05 980 沖田総司 新撰組 小説
[武蔵野]総司が麻疹に、[山百合の賦]三段仕掛けの突きの修得し池田屋へと続く、[地蔵盆の総司]鬼ごっこを一緒にした舞妓に衿の色を変えてと言われ意味がわからない総司、[秋日和]新撰組が怖くなった隊士の母が来て脱走を見逃す、[叡山行]浅野薫を斬った後比叡山に登り織田信長の霊に会い迷いを晴らす、[切支丹隊士]、[神田麻太郎昔語り]総司と性が合わない新撰組隊士(架空)が50年前を振り返って語る、[私は黒猫]黒猫を抱いて灸をすえると労咳に効くという迷信で拾われた黒猫が総司に斬られたいと願う、[落花抄]総司の恋の行く末、全9編
「痩せて背がすらりとしている」「普段は素直だが、一旦こうと思い定めたら梃でも動かぬ意志の強さを持っている」「澄んだまなざし」 「色白の頬」「きりっとしていい男だが身のすくむような恐ろしさ」「切れ長の深い眼」
「肉親の弟のような存在」
☆4 小説沖田総司 森 満喜子/著 新人物往来社 1978.06 1,200 沖田総司 新撰組 小説
9歳(試衛館入門)〜病没。三段突きを他流派から教わる。医者の娘に淡い恋心を抱く、沖田氏縁者の墓は別人。原田は最後に総司を見舞う。
「月代は今風に細くし、髪は後ろに束ねてふっさりと茶筌にする」「言い出したらきかないやんちゃな子供のような」「涼しい視線」「背の高い痩せた」「お祭り好きの男」 「切れ長の目」「色が白く髪の濃い低声にものを言うやさしげな若者」「白い引締まった顔」「冴え冴えとした男振り」「めったに人を賞めたことのない」
☆1 新選組青春譜 -勇と歳三と総司と- 森 満喜子/著 新人物往来社 1994.04 1,942 近藤勇 沖田総司 新撰組 小説
上洛直前〜流山の近藤が中心。芹沢が土方に誘い受けでキスしちゃう。伊東の美貌に幻惑される近藤。総司の「水鏡」の句を使用。流山での別れで土方が泣く。
「幼さの残っている顔」 「涼しい眼」「頬の剃り跡が青々として漆黒の髪を総髪に後ろに束ね、男でも惚れ惚れするような美男」
☆3 遥かなる沖田総司 森 満喜子/著 新人物往来社 1979.01 1,300 沖田総司 新撰組 小説
[遥かなる沖田総司-一、相模屋おせいの話-二、髪結い新吉の話-三、新選組御用達菓子屋清兵衛の話-四、村戸医師婦人の話-五、祈祷師苅屋道玄の話][山南敬助はいなくなった][暁暗][夫は美男(伊東甲子太郎)]全4編
[遥かなる沖田総司]5人が明治30年頃に総司を回想して語る、[山南敬助はいなくなった]土方が山南を陥れ脱走にみせる、[暁暗]姉の敵討ちに新撰組に入り込み、隊士と恋仲に。
「きりっとして品があって、その上、言うに言われぬ愛嬌があって」「色の浅黒いきりっとしまったお顔立ちで、それに歯のきれいな方」「顔色は青黒いが、背が高く眼もとが涼しい」「人を疑わぬ子供のような瞳」 「男には惜しいほどの美しい濃い素直な髪をお持ちで、それに肌が滑らかで」「剃りあとの頬のうっすら蒼味を帯びている様子など、何やぞっとするほどの色気」「惚れ惚れする男の色気」「色白の頬」
他「無邪気な感じ」
☆2 マンハッタン英雄未満
森 雅裕/著 新潮社 1994.05 1,500 土方歳三 現代 小説
1993年9月、メシアを救い悪魔を倒すために、マンハッタンに甦った聖なる剣と聖なる音楽を扱う英雄二人が、土方(4月の函館)とベートーヴェン。
「切れ長の目」「筋金入りの無愛想」「声の低い男」
☆3 会津斬鉄風 森 雅裕/著 集英社 集英社文庫 1999.03 514 土方歳三 沖田総司 幕末 小説
会津斬鉄風 [会津斬鉄風]安政3〜4年、会津の後の十一代兼定が所有の鐔すり替え事件、[妖刀愁訴]慶応2年、佐川官兵衛が斬った会津藩士が長州の密偵であったことが原因で兼定の刀が祟ると言われ兼定自身が調べた事件、[風色流光]慶応3年12月、佐川が唐人お吉に襲われた原因の偽佐川である元会津藩士を探すのに総司が手助けする、[開戦前夜]唐人お吉が関わった女の夫が摩り替わり新撰組隊士になった話、[北の秘宝]明治1年11月、土方が松前で蘭麝待に関わる話、全5編
主人公が河野春明→十一代兼定→佐川官兵衛→唐人お吉→土方歳三と絡みながら変わっていく連作。総司と土方が出るが一緒の話には出ないのが残念。
「背の高い」「その肩が薄い」 「癇性な男だから、鼻がきく」「異常なほど記憶力がいい」
☆2 士魂の音色 森村 誠一/著 新潮社 新潮文庫 1991.07 1,400 幕末 小説
[飯怨]安政の大獄、[計勅]水戸藩勅許、[恩走]坂下門外の変、[一針の稗史]生麦事件、[魂無き暗殺者]姉小路公知暗殺、[魔剣(岡田以蔵)][膿殺(桂小五郎)][剣菓]ほか全9編
[魂無き暗殺者]文久2年9月〜慶応1年、姉小路公知を三条実美と間違い新撰組が暗殺。[膿殺]桂小五郎が池田屋事件の元を策謀、[剣菓]永倉新八が入布と名乗り松本良順の書を売り、近くに住む少年とやくざをやっつける。
[魂無き暗殺者]「あまり人を褒めない」
☆3 新選組 上 森村 誠一/著 朝日新聞社 1992.01 1,500 新撰組 小説
1「野望編」、2「激闘編」、3「死闘編」
多摩〜五稜郭〜各隊士のその後。総司は雷が大嫌い。土方が世良の書状を偽造。相馬主計が新撰組を内山の敵と狙い近藤を狙撃し、総司の死を見届け、最後の隊長となり新撰組を乗っ取った。
「細面色白、骨格が華奢、唇が紅でも引いているように異様に赤い」「身辺にまとっている妖しい雰囲気」「一種のこの世のものならぬ妖しさ」「女のような華奢な体」 「色白の端正な顔」「底光りのする鋭い目」
「兄のように優しくなる」他「滅びに至る体質」 「精巧な工」「兄同然」、近藤「底知れぬ不気味さ」「あまりに切れすぎて、その主まで傷つける両刃の凶器のような恐ろしさ」
☆2 人間の剣 -幕末維新編- 上 森村 誠一/著 光文社 カッパ・ノベルス 1993.11 860 沖田総司 幕末 小説
万延1年〜明治10年大久保暗殺。無名剣の流転を描く。その無名剣の歴代の所持者として総司ほかが出てくる。江戸で総司の世話をするのは、お梅の妹ちさ。土方は河合耆三郎の敵として無名剣の兄弟剣によって斬られる。
「痩せ衰え、ざんばら髪が削げた顔を半ば隠し、さながら幽鬼のよう」 「頬の豊かな色の白い冷徹な表情」「蛇のような目」
ちさ「節度のある優しい若者」 他「陰湿」「恐怖政治の帝王」
☆2 虹の生涯 -新選組義勇伝- 上下 森村 誠一/著 新人物往来社 2004.03 1,900 新撰組 小説
虹の生涯〈上〉―新選組義勇伝
虹の生涯〈下〉―新選組義勇伝
万延1年3月3日桜田門外の変〜明治2年五稜郭降伏後。元公儀お庭番4人が主役で、新撰組を陰で支え、芹沢暗殺などいろいろな事件に関与している。
「美男」「にこにこしているが、ますます身体が細く、研ぎ澄まさせれた抜き身のような精悍な気迫が煮つまってきているように感じられる」「もともと蒲柳」 「政略と商略の才に長けた」「あの倨傲な」「人を人とも思わぬ」「一介の剣客ではない。近藤とは器のちがう乱世の策士」「苦境に陥れば陥るほど、それを楽しんでいるようであった。彼は逆境が好きなのである」
近藤からの「いまや同志以上の存在」「一心同体」
血煙り新選組 森村 誠一/著 中央公論新社 中公文庫 2004.06 新撰組 小説
血煙り新選組―人間の剣 幕末維新編〈1〉 『人間の剣 幕末維新編(上)』を全面改稿の上、2巻に再構成し、改題
無銘剣対狂剣 森村 誠一/著 中央公論新社 中公文庫 2004.07 新撰組 小説
無銘剣対狂剣―人間の剣 幕末維新編〈2〉 『人間の剣 幕末維新編(上)』を全面改稿の上、2巻に再構成し、改題
新選組残夢剣 森村 誠一/著 中央公論新社 中公文庫 2004.08 648 新撰組 小説
新選組残夢剣―人間の剣 幕末維新編〈3〉 『人間の剣 幕末維新編(下)』を全面改稿の上、2巻に再構成し、改題
西郷斬首剣 森村 誠一/著 中央公論新社 中公文庫 2004.09 680 新撰組 小説
西郷斬首剣―人間の剣 幕末維新編〈4〉 『人間の剣 幕末維新編(下)』を全面改稿の上、2巻に再構成し、改題

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