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ストーリー:
新選組の前身新徴浪士組として土方らが浪士を追って音羽太夫の道中を邪魔し、それを糸里が見たのが2月。
ひと月後、土方らの座敷に来た糸里と出会い、土方が糸里の目の悪いことを看破し、そこから手紙の遣り取りや昼餉を一緒にする仲に。
夏になり音羽太夫が糸里に太夫になる心得を諭したその晩、芹沢に無礼討ちにされてしまう。
芹沢粛清を会津より言い渡された土方は、芹沢の死を望んでいた糸里に眠り薬を盛らそうとするが、結局糸里は言いなりにならぬまま、芹沢暗殺に突き進んだ。
芹沢暗殺後、近藤らとともに会津公に目通りした糸里は、吉栄の身の振り方の願いを伝え、糸里自身は会津公を後ろ盾に太夫になる。 |
感想:
まずは、沖田や土方さん関連のところから順番に。
冒頭シーンの乱闘は、誰が誰やら?? 名前のテロップ無いからさっぱり分からん。
土方さんはともかく、沖田どこに居たんだろう?? ぜんぜん分からんかった。ちと残念ですわ〜。
糸里と初めて会った土方さんは、吉原などの遊郭で遊んだとは思えない野暮ったさだな。
金でなんとかしようだなんて、野暮と言うか無粋もいいとこ。
遊郭の仕来りなんかよく知ってて、ごり押しなんかしそうにないんだけどなぁ。
それとも京と江戸ではぜんぜん違うのかしら?
土方さんが座敷に上がったときに、すでに来ていた試衛館以来の面々が相撲をとってたりして可愛いなぁ。もっとも、二階であんなに暴れられたら下に居る人間はすっごい迷惑だけど。
あ、そうそう。沖田の傍に土方さんが座ったのも嬉しいし、沖田が声をかけたのも嬉しいな。こんな些細なシーンが本当にいい。
それと、この沖田は、月代なしなんだね。わ〜〜い!! 嬉しい!
糸里に挨拶されて、頭を下げる面々も、可愛いね!
ただ、並んでいるの誰が誰だかわかんなかったけど……。
土方・藤堂・山南・井上・原田。その後ろが沖田・永倉・斎藤のはず。間違ってたら、御免!!
糸里を追った土方さんに対して、「野暮は言いっこなし」って言って、「しーっ」ってしながら、井上さんの肩をバンバン叩く沖田も自然でいいな。
あの有名な句を託ける土方さんに、思わず笑いが(ぷくくくくー)
そんでもって沖田じゃなく、藤堂がパシリなんだね。ここで、藤堂が判明。
で、この直後に戦闘シーンがあるけど、斎藤はテロップも出て大写しだけど、他は小さすぎだよ。分かんないじゃないか。
土方さんの前を一番最後に走って行ったのが、沖田のようだったけど。
おっと、やっと沖田が大写し。名前も出たぞ! 待ちくたびれたやん。
で、いつの間にか髪型が月代ありになってる〜〜〜〜。なしのほうが好きなのになぁ。残念だわ〜。
お櫃を持って、握り飯を食べながら子供と遊んでるのが、沖田らしく感じました。
おまさに何か言われて、可愛く「はいっ」と返事してるのも。
土方さんと糸里のシーンは、あんまりどうでもいいと思いつつ見てましたが、眼鏡屋から見えた外の風景はもうちょっとどうにかならんかったんかな?
いかにも作り物めいて、浮いて見えたけど。
旗本になった近藤さんの家来でいいって、土方さんはえらい殊勝なことを言うなぁ。
でも、なんとなくだけどそんなことを言いそうにないイメージが私にはあるので、ちょっと違和感があったり。
局中法度を芹沢に聞かすときの、土方さんのすぐ横に沖田が居たりして、そんな些細なことがちょっぴり嬉しいな。もう片一方に居たのは井上さんだったから、やっぱり仲がいい人間関係を表してるのかな。
それと、芹沢を押さえつけてる近藤さんの手が、芹沢の口を塞いでいたのが可笑しかったです。
芹沢を立てているようで、ぜんぜん立てていないじゃん、と。
それとひとつ気になったことが、このシーンの前では芹沢とお梅が×××してたんでしょ?
で、土方さんがそこへ乗り込んでいったら、芹沢一派が隣の部屋から飛び出てきたけど、あれってみんな隣で耳をそばだてていたのかしら。
そんなことを想像したら、すっごく笑えるんですけど。
相撲興行のチラシ張りでは、沖田が四股を踏んでるぅ。可愛いなぁ。
このときの平山はあられもない格好だけど、いい体してて、思わずご馳走様と言いたくなっちゃいました。
そうそう。ここでやっと井上と山南の名前が出たよ。
糸里は眼鏡がないとよく見えないほど目が悪いのに、よく焼き討ちの最中で明るいとはいえ、夜の暗さでお梅を識別できたなぁ、と思ってしまいました。
ドラマだから何でもありだけども。
会津藩に昼餉の膳を呼ばれるの、芹沢たちにばればれなのが笑えるよね。
芹沢らが居るかどうかとか、聞こえないかどうかとか、会津のお使いの人も少しは考えなくっちゃねぇ。
さすがに小説ではそうじゃなかった筈だけど。
会津行きのお着替え中は、皆様褌一丁で壮観!! 目の保養でございました〜〜v
土方さんはいいお体でしたが、沖田はちょっと貧弱ぽかったような気がするのが残念でございます。
いつでも、沖田役の人は若手を起用するけど、もうちょっと演技力のある人を起用してもらえないだろうか? それにプラス鍛えられた肉体の方。
で、会津に呼ばれた用が、「俺たちはもう必要ない」なんて勘違いを近藤さんがしてたら、会津公「芹沢を斬れ」なんて言われりゃ吃驚仰天するわねぇ。
しかし、大和屋焼き討ちが会津の重役の密命で行われ、その密命を知らない会津公が斬れと命じるなんて、ある意味芹沢は被害者だと思うな。
でも、そういう指示があったことを、近藤たちは知らなかったんだろうか?
知っていて、こうなることを見越して知らぬ顔をしたのか。
知らずに棚から牡丹餅で、芹沢排除のお墨付きを貰ったのか。その辺が気になるところではあるな。
もう一つ気になったのは、会津公に拝謁のときの並び。このドラマが土方さん主役だから仕方がないのかもしれないけど、近藤さんと土方さんだけが前に並んでいたことがちょっとねぇ。
山南さんも土方さんと同格なんだから、その横に並んでいたほうがいいんじゃないかと思うんだけどな。
糸里に対して、愚痴愚痴と言う土方さんって嫌〜〜。
このドラマではそれがないと成り立たないのは分かってるけども。
土方さんって、血を浴びるのが好きだねぇ。というか、血みどろ過ぎ。
それもこれも、糸里を思い切るためなのかもしれないけど。
しかし、いったい何着着物を駄目にする気かなぁ(笑)
土方さんからの昼餉の誘いに喜び勇んで行ってみれば、平間との仲を取り持たれて糸里ショック!! だよねぇ。
その後の、隊士たちの調練を見て元気よく歩く姿が、逆に空元気を感じて物悲しいな。
ここまでが前編。
後編は、平間とのとこが終わったところから始まるけども、糸里の悲壮な思いも知らずに、渋っていた割には、その後ルンルンの足取りで帰ってくる平間はなんて馬鹿なのか。
藤堂は町人姿が似合うなぁ。山崎並みの探索方ですね。
それにしても、芹沢の土方さんに対する態度は、好きな子に対する虐めみたい。なにせ「困り顔が見たい」だものなぁ。
餓鬼かっての。そんなので胸襟開く??
局中法度を持ち出し、腹を斬れといった男に?
それを切り替えされ冗談と返し、女を差し出せといった男に?
呑百姓なんて言ったりした男に? 有り得ないっての。
先に苛めておいて仕返しされたら、近藤に泣きつくなんて男らしくないぞ!! 芹沢さん。
新見に会津公に呼ばれたときのことを芹沢たちに突っ込まれて、態度がばればれの近藤さんが可愛いぞ。
もっと上手くあしらわないと駄目じゃんね。
やっと後編になって、永倉さんの名前が出たよ。遅いよね〜。
芹沢さんを蔵に押し込める役だけど、芹沢さんとの関わりが唐突じゃない?
水戸本陣に新見を迎えに行くシーンでは、試衛館メンバー勢ぞろいですか。壮観だわねぇ。
画面の一番手前でパタパタ扇子を仰いでるのが可愛いけど、沖田は平山に対して意地悪だねぇ。
その上、平山が「待ってくれ」って言って、皆がくるりと振り向くところ、なんかすっごい黒いオーラが皆から吹き出てるんですけど。
新見を土方が迎えに行く裏で、近藤・芹沢は糸里を呼んで宴会とはねぇ。
でも、新見が放免されたというあの場面で、斎藤は何をしたかったんだろう? 膳に蹴躓いただけのような?
引き換え、土方・沖田・原田・井上。新見・山南・藤堂・永倉のメンバーで宴会ね。
わざわざ酒を注いでの沖田の嫌味炸裂もいい。黒沖田って感じだよね。
しかし、何で新見に「総司」って呼ばれなきゃなんないのよ〜〜〜!! 「総司」って呼んでいいのは土方さんたちだけよ!
新見抹殺に関しては、永倉一人、蚊帳の外だったのね。
その永倉を抑えるためには、沖田をはじめ刀で抑えようとするのがいい!
時間的に芹沢が席を立ったのが、新見の切腹よりも前に見えたけど、なんで屯所に戻りついたのが、芹沢のほうが後なんだ??
永倉と斎藤の稽古風景は、臨場感たっぷりで花丸!
やっぱりこういう稽古シーンって新撰組ドラマには必須だよね。
それで、これが後の伏線ににもなるんだよね。
お梅が別宅に足を運び、お梅を騙してた菱屋とその女房を殺すシーンへの流れが、なんだか唐突に思っちゃいました。
今まで、別宅のことが全然出てこなかったからだと思うけども。
で、これをきっかけにお梅は芹沢との破滅に突き進んでいくのね。
後、前川家の妻女・お勝が、お梅の旦那である菱屋太兵衛の姉であったりして、今までにない人間関係が目新しく斬新にな設定になってた秀逸かな?
新見の棺の前に一人座る永倉と、その永倉を宴に迎えに来た斎藤って、仲がよいのかしらねぇ。結局一緒に宴に到着してるしさ。まぁ、余計なことをせんように、監視してるだけかも知れんけど。
斎藤は永倉の右にぴったりくっついてたりする、そういう描写が臨場感があっていいな。
で、沖田と藤堂も仲がいいのかな。「総司」「平助」って呼びあってたし。
でも、急にここで沖田が咳き込んでちょっと吃驚。血を吐くのかと思っちゃった。
沖田・井上・原田・藤堂が車座になって、手筈を打ち合わせているけど、沖田が躊躇気味で……。
原作を読んだときは、もっと突き抜けたイメージがあったんだけどな。
暗殺部隊の沖田らが、いつまでもだんだら羽織を着てるのも、うろちょろと土方さんのところに行くのも目立ちすぎで、どうかと思うけどね。
まぁ、その後は黒装束に身を固めてたけど。でも、その上頭巾をしてるし、雨だし暗いしで、誰が誰やら……。声での判別も私には分かり難く。
沖田が斬りに行こうとするのを、土方さんが止めるのが萌え〜〜v
だけど、沖田だったら人の気配ぐらい察して欲しいよなぁ。う〜ん、贅沢?
芹沢に向かったのは、土方・沖田・原田で、平山に向かったのは井上・藤堂?
なんか人数多くない? どっちにも三人いたように思えちゃった。暗くてほんっとに分からんぞ。
もうちょっと殺陣のシーンは、人物を分かりやすくして欲しいなぁ。
当時の暗さを再現すれば、あんな風だとは分かるけども。
おまさが文机を移動させるところが心憎い演出だと思ったんだけど、あんまり功を奏していなかったような?
芹沢の刀が鴨居にぶつかるシーンなんかは、実際に八木家に残る刀の跡を思い浮かばせてくれたけどね。
永倉と斎藤の酒飲みは緊迫感があって最高っ!
しかも、悲鳴を聞いた二人の動きが、本当にいいっ。
斎藤の「正眼に構えれば十中八九貴公の勝ちだが、この間合いなら十中の十俺が負けぬ」って、右手で永倉の刀を止めて、左手で刀を首に突きつけた斎藤かっこいいよ!
しかし、永倉の「足軽・百姓と肩を組んで非道の限りを尽くしおって」って、台詞はどうにもいただけないなぁ。
食客として近藤さんに世話になっておきながら、そんなことを言うなんて言語道断だよね。
斬った後、あの格好で永倉に、長州に闇討ちされたって言うの、嘘もいいとこだよねぇ。
せめて着替えてきてから言いに行って欲しかったなぁ。
まぁ、最初からバレバレなんだけども……。
芹沢と仲良くって、糸里の本心か?
だとしたら、馬鹿馬鹿しい限り。散々芹沢の死を願っていたくせに。
結局薬も盛らず、一切手を汚さずに、太夫あがりしちゃって、テレビだから綺麗に纏めたのかもしれないけど、納得のいかない終わり方でした。
また、最後に糸里の駕籠を呼び止めての、土方さんのいろいろはなんだか女々しさを感じてしまった。あんな人前でするなんてさ。
ここからは、ドラマ全体の感想を。
このドラマと言うか、原作は今まで考えていなかった史実の隙間をついた話だと思う。
そうかと思うと、相撲興行のチラシを張ったりするシーンや、大和屋の焼き討ちなど、ツボも抑えた進行具合。
その上で、芹沢の所業の数々の真意が、なるほどと思わせるものもあり、その一つが音羽太夫を手討ちにしたのは、久坂の女だったからというもの。
あと、大和屋を焼き討ちにしたのは、国許へ帰る会津藩士を呼び戻す名目を作るための、重役の指図であったとか。
また、身の危険を感じた芹沢と新見が、一計を案じ新選組を合法的に抜け水戸藩に帰参しようとするも、近藤と土方の必死の弁舌により阻止されるというのもありそうな話。
逆に無理があると思わせるものは、糸里を平山に差し出すように土方に言ったのは、土方の胸襟を開かすためだとかいうあたりかな。
芹沢にしろ、平山にしろ、土方たちを武士ではない男と見下しておきながら、何を言ってるのかと思えてしまって。
あと、これは完全蛇足だけど、『新選組!』で出演した俳優さんが、役どころを変えて登場していて、そっちを思い出したりしちゃいました。
原田佐之助役の山本太郎が、平山五郎。
滝本捨助役の中村獅童が、芹沢鴨。
土方歳三の姉・のぶ役の浅田美代子が、お勝。
もちろん皆雰囲気がぜんぜん違っていて、ダブった印象ではなかったけれど、でもちょっと思い出しちゃった。
特に山本太郎は、めっかちメイクの所為か、最初ぜんぜんわかんなかったよ。
それから、「転進」で「てんじん」とは知らなかったなぁ。これにはびっくりというか、勉強になったというか。
全体的に女役の人より、男役の人のほうが、重厚さがない感じに感じたのは気のせい?
着物を着慣れていないような、そんな雰囲気が残念ですね。
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