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―竹に雀・おまけ― |
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帰り支度を整えようとした沖田の動きが止まり、不快そうに眉根を寄せたのを、斎藤は見咎め不審に思った。 「如何かしたのか?」 斎藤が声を掛けると、 「いや、なんでもない」 なんでもないことのように応えるが、沖田の眉間の皺は取れない。 斎藤も身支度を整えるために、まだ身につけていなかった下帯をつけようとして、ふと沖田の理由に気がついた。 向こうを向いている沖田に、そっと後ろから近付き、沖田の内股を撫で上げた。 珍しくも近付く斎藤に気付かなかった沖田の体がぴくりと驚きに震えた。 「斎藤っ」 斎藤の顔面を違わず、沖田の張り手が飛んできたが、斎藤はその手を難なく捕らえた。 沖田が不愉快な表情を浮かべた理由は、斎藤が予想したとおりのもので、それは撫でた斎藤の指先を濡らしたもので分かる。 つまりは、先に斎藤が沖田の中にぶちまけた、斎藤の精である。 斬りあいを終えた沖田の中に留まっていられず、尻から流れ出してきた感触に、沖田は不快感を拭えなかったのだろう。 沖田は忌々しげに舌打ちしつつ、斎藤を振り払おうとしたが、逆に斎藤は沖田の体を腕の中に封じ込めた。 最前から兆していた斎藤の股間は今では固く屹立し、着物の上からでもそれと判じるほど天を突いていた。 なにしろ先の斬り合いの時、沖田は裾捌きの邪魔になると片方の裾を捲くり、他とは違い日に焼けておらぬ足を剥き出しにしていたのだ。 しかも当然ながら斎藤と同じく下帯もつけていなかったし、だらしなく着た着物の襟は大きく開いたままで、斎藤の愛撫に固くしこり色付いていた乳首も丸見えであった。 その姿で斎藤にその気になるな、というほうが無理と言うもの。 それでも捕らえた浪士もおり、斎藤としては辛抱するつもりではあったのだ。 だがこうなってしまっては、斎藤も我慢が効かぬ。 手早く沖田の裾を大きく絡げ、尻へと指を差し入れた。 「よ、せ……」 沖田の拒絶の声も本気ではないと斎藤は感じ取っていて、つぷりと沖田の中に入り込んだ指は、襞を探るようにかき回し犯していく。 「くっ……」 さらに中を広げるように指を増やせば、その合間から斎藤の精が更に溢れ出てきて、沖田の内股を伝い落ちていった。 性感をぐりぐりと刺激しつつ、沖田の緩く勃ちあがっているものに手を絡めれば、連動するように中が収縮し斎藤の指を締め付けた。 「ぅ、っあ……」 倒れ掛かる沖田は咄嗟に前に手を伸ばし壁に手を付いたが、快楽のあまり足に震えがきて立っているのがやっとである。 沖田の声も斎藤を煽る。 普段心持ち低めの沖田の声が、こんな時はいくばくか高い嬌声を奏でるのだ。 そうなってくると斎藤も堪らない。 指では我慢できずに、己を突きたてるべく、沖田を引き摺り倒した。 四つん這いに這わせて、怒張した己のものを宛がい、斎藤は一気に突き入れた。 「ひ、ぃっ!」 指で広げていたのと、その前の情交の名残もあろう。 沖田の尻は斎藤のはちきれんばかりの逸物を、苦もなく呑み込んでいった。 沖田の腰を両手でがっしりと掴み、ずぶずぶと押し進めていったが、沖田の最奥を突いたところで一旦動きを止めて、沖田の反応を楽しんだ。 「はぁ、ぁっ……」 太く固い斎藤の逸物は沖田の内部を圧迫しているが、それに絡みつくように蠢いて斎藤を押し包んでくる。 熱い粘膜に包まれ感触を楽しんでいた斎藤だったが、斎藤の手を汚すほどに溢れている沖田の精が、斎藤同様に沖田も快感を得ている間違いがない証を示していた。 沖田の背にじわりと汗が浮かび色付いた肌は、色っぽく斎藤の目を楽しませてくれる。 沖田がもっとも感じる箇所を、斎藤が小刻みに突付くと、びくびくと沖田の体が震えて、腕で支えきれなくなった体が前へと傾ぎ、尻だけを斎藤に縫いとめられて高く掲げ、肩で支える格好になった。 「ぁ……、あぁ…………」 扱いている沖田のものをいかせぬようにきつく握り、それでも尚快楽を与えようと先端を捏ねまわす。 その度に反応する沖田の体が、斎藤にはいとおしい。 死体が転がる中での情交は、まさしく鬼の所業だろうか。 しかし、興奮し欲情した若い肉体は、留まることなど出来はしなかった。 辺りに充満する血の匂いが、常よりも二人の神経を過敏にして興奮させ、獣のごとく交わらせているかのようだ。 斎藤が逸物を抜け落ちるほどに引き抜くと、それを嫌がるように沖田の尻が引き絞られ、斎藤の動きを留めようとする。 「……んぅ、ぁ……っ」 意識せずに行われる沖田の動きに斎藤は北叟笑みながら、それに応えるように突き入れては退きを繰り返し、徐々に速度を上げて沖田のみならず斎藤自身も高みへと追い上げていった。 「おき、た――」 斎藤が沖田の名を呼びながら沖田の中を穿った。 その衝撃に沖田が耐え切れずに、斎藤に握り込まれているにも拘らず、沖田は精を放った。 「さ、いとっ……」 沖田が果てる際に内部が激しく収縮して締め付けられた斎藤は、促されるようにしたたかに沖田の奥へと精を注ぎ込み共に果ててしまった。 気を失うように力尽き崩れ落ちる沖田の体を支え、満足した斎藤はようやく己を引き抜き、再び広げた自分の着物の上に沖田を横たえた。 弛緩した沖田の尻からは斎藤の精が溢れ、卑猥な眺めになっていて、精力溢れる斎藤はまたぞろ兆してきつつあり困った。 しかし、これ以上は沖田の体に負担がかかると、無理やりそれを押し込めて後始末をつけるべく立ち上がった。 |
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「竹に雀」では、エロっぽいシーンが殆んどなかったんで、書いてみようとしたのが運のつきかも……。 なんと言うか、エロもエロ。それしかない話になってしまった。 いや、そういう話の予定ではあったけど、それにしてもこんなんいいんだろうか? |
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