華。

リオ=ポーネグリフを求める28歳の考古学者。元バロックワークス社副社長。
サンジくん同様、愛を込めて「ロビンちゃんv」と呼ぶのが通例。

麦わら海賊団に仲間入りした経緯を見るに。
(大好きです取調べシーン。堕ちてくみんなが可愛すぎ…)
よくよく見れば、彼女だけなんですよね。
「夢をなくして」仲間になったのは。

考古学者の一族に生まれ、自らも7歳で考古学者になって。
8歳では海軍艦隊を全滅させるという咎を負って賞金首になって。
それから20年。
いろんな組織の中、誰かにつき従うことで身を守り、生き延びる日々を経て、麦わらの一味に会いました。
相手や周りの人間が何を言っているのか、何を求めているのか
常に窺い、その先回りをしながら彼女は生き延びてきました。

彼女のこれまでの道程に何があったのか、まだ作中では明かされてはいませんが、
少なくとも易い道ではなかったことでしょう。
20年という長い間(ガイモンさんを思い出してはいけませんよ)
彼女をその環境の中生かしてきたのは、
「リオ=ポーネグリフ」という夢を持ちつづけていたこと。これですね。


「リオ=ポーネグリフ」から、消された歴史を探すこと。
それがどういう意味を持つのかは、現在のところわかりません。
が、ポーネグリフが各地にひっそりと保管されていること、
またその石ゆえに古代文明「シャンドラ」は戦い、滅びたこと、
などなど考えても、おそらく世界にとって不都合なことでも隠されているんでしょう。

ロビンは、クロコダイルのパートナーである一方
最後の望みの地アラバスタで、この夢を一度諦め、死を望みます。
つまり彼女にとっては、歴史を知ること、それが夢でもあり、
生き続ける為の全てだったんです。

けれど、傷だらけのルフィの、いわば気まぐれで助けられてしまいました。
(船長のこういうところカッコ良すぎ。惚れます)
つまり彼女からしてみりゃあ、
これまで生きる全てだった夢を失って、新しく生き直すことになった、
てなところでしょうか。
だから私には、ロビンが「末っ子」に見えて仕方がないんです。
どんなに戦闘経験があって、いちばん年上であっても。

また、失ったはずの夢の鍵を空島で見つけ直して、彼女の目的地はラフテルに絞られたってのが スタートめいててよいです。
ここからが、彼女のGM号クルーとしてのほんとの旅だと思います。
ロビンちゃんはここからの人です。


おそらく、One Piece史上最も大きなスケールの夢を追う女。
それでありながら、やっと笑いながら歩き出すことができるようになった、
いちばん小さな子。
ようやく出会えた 強く優しいクルーたちと 彼女自身の夢が
ロビンちゃんを幸せにしてくれることを望みます。

あえて突っ込むとするなら。
28歳であのカッコ、普通許されないだろ、って所くらいか。
まあ、彼女は末っ子ですから。それもありかな。

無頼的音…「La Plus que Lente(レントより遅く:C. Debussy)」
     一見「静」と見える、実はかなりドラマティックで熱い曲。
     20年もの間闇に生きながら、夢を捨てなかった彼女にぴったりです。
     曲の終わりが穏やかなのは、まあ、個人的な希望。




   呟ク一点交叉